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攻防 俺対弟
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焼きそばの腹になっていたものを食えなかったのは残念でならない。この気持ちを沈めるためにカップ焼きそばでも買いに行こうかと思うが流石にお腹いっぱいまで食べてしまったから出来ないか。しかし悔しい。母の冷やし中華はとてもおいしく天にも登るような味だ。それを何度も経験したのだからいいような気もする。だが、この心の内をしめるもやもやを晴らすことは無かった。
(よし、やはり買いに行こう)
こうやってグダグダ悩んでいるくらいなら、買いに行った方が建設的だ。そうと決めたら直ぐに行動だ。財布と何かあった時のスマホを持って部屋を出る。そして階段を降りた所で弟に出会った。
「よう」
「アニキ、どっか行くのか?」
「ああ、ちょっと焼きそばが食いたくってな」
弟は俺から見てもかなりの長身だ。10cm以上は違う気がする。しかもバスケ部でその長身をいかして、まだ1年だというのに補欠に入っているという。バスケ部の中でももっとも注目されている部員だというのだから俺と弟で何が違ってしまったのか。しかもその評価に甘んじることなく、朝の練習も欠かさずに毎日行っている。その努力には流石の俺も頭が下がるものだ。しかも顔もイケメンで母の血が濃いのか中性的な顔だちで多くの女子生徒を魅了している。今まで何回弟に渡しておいて、とラブレターを渡されたことか。その内一通でも俺宛の物があれば救われた事だろうがそんなことは残念ながら一回も無かった。
その代わりに俺が唯一モテモテになるのが調理実習の時だ。その時ばかりはなぜか多くの生徒が俺の料理に群がってくる。同じ班のメンバーも一切手を出そうとはせずに、俺の調理を見守っているだけだ。食事後の食器を洗うくらいはしてくれるがそれだけだろう。そんなピンポイントでもモテモテになっても何も嬉しくない。双子で生まれたハズなのになぜこんなにも差がついてしまったのだろうか。
俺がそんなことを1人思っていると、弟が何か言いたそうにしている。
「どうした?」
「その、俺にも作ってくんね?」
「はぁ?ならなんでさっき冷やし中華くれたんだ?しっかり食えば良かっただろう」
さっき俺にくれたのはなんでなんだ?まさかこいつも今日の夜は焼きそばと決め打ちしていてその当てが外れたから、それを俺に補償させようというんだな?流石天下のイケメン様だ。何をやっても許されると思っているらしい。だが、俺に料理を作らせるには出すもの出して貰わねえとな。
「いいけど材料費は割り勘だぞ。それに荷物持ちと食器を洗うものお前だ」
「いいよ」
「即答かよ」
「それくらいなら喜んでやってやるって言ってるだろ?ていうかアニキがキッチンに立つなら弁当も作って貰うっての」
「やんねえよ。母さんの料理が最高なのは誰の目にも、いや、舌にも明らかなのに、変なこと言うなっての」
「そこさえ普通ならな・・・」
「何だって?」
「何でもない。ちょっと財布とってくるから待っててくれ」
弟は俺に憐みのような視線をくれて弟の部屋に上がっていった。俺は不思議に思いながらも特に気にせず弟を待つ。やつも年頃の子供だ。きっと何か思うことがあるのだろう。それも思春期と呼ばれる歳の頃、俺や家族には言えない何かを持っていてもおかしいことなんて何もない。
そうして待つこと30秒、弟が直ぐに降りてきた。服装などもさっきのままで、片手に財布を持っているだけのラフな格好だ。俺はその姿を確認すると先に玄関へと向かう。サンダルを履いて外へと出る。時間はそれなりに遅いが未だに夏の暑さがその場を支配している。早く秋になって様々な味覚を楽しみたいものだ。
弟も玄関から出てきて話しかけてくる。
「いつものスーパーでいいのか?」
「ああ、それでいいだろ?他に行きたい所でもあるのか?」
「ん、ないからいいよ。それよりさっさと行こう」
「ああ」
俺達は2人並んでいつもの24時間営業のスーパーに向かう。この時間にもなると流石に暗く、暑いからか人通りも対して多くはない。すれ違うことも大してないので大手を振って道路の真ん中を歩く。
「今日はどんな焼きそばにするんだ?」
歩いていると弟が聞いてくる。やはりしかけて来たか。分かっている分かっているぞ。ここでそうやって聞いておくことで、何も言わなければ自分の今食べたい物を言ってくるんだろう?そうやって細々とした要求を上手い事飲み込ませていく、我が弟ながら末恐ろしい奴に成長したものだ。
とはいってもそれは俺には通じない。なぜなら知っているから、今まで外食するときなどもちゃんと食いたい物になる様に誘導してきた実績を舐めてもらっては困る。
「そうだな。まだ決めてないが、やっぱり売ってる物を見てからにしたいかな。今のうちに決めるとそれに考えが引っ張られる」
ふん。完璧だ。これで奴がどれだけ言おうがその案は通らない。ちゃんとスーパーに行ってからしか考えませんよと言っておくことでここでの誘導を消しておく。そして、カゴを持ってからは俺が好きにあーだこーだ言いながら好きな物を入れればいい。何、カゴさえ持っちまえばこっちのもの。
「そうか分かった」
・・・なんだ?思いのほか素直だな。もっと何か要求を遠回りにしてくるのかと思っていたんだが。ひとまずの時間稼ぎか?それとも俺にやりこませたと思わせるための油断を誘っているのか?いかん。弟の考えが読めん。これでは何かを仕掛けられた時に対処することが出来ないではないか。
「そういえば何でお前も食いたかったんだ?そんなに焼きそば好きだったか?」
「いや、アニキが作るんなら食うって言ってんだろ。それ以外に理由なんてねえよ」
「むぅ」
中々に素直じゃないな。何でそうまでして俺の料理に固執するんだ。もしかして何かもブラフか?それとも誰かを人質に取られているからというメッセージだったりするのか?いや、そんなことはないと思う。俺たち以外にこれ以上の家族は居ないし、とても大切だと思う人も大して居ない・・・と思う。ならなぜゴマかすのだろうか。俺には分からない何かでもあるのかもしれない。
「アニキは部活入らねえのかよ。調理部からは熱烈にラブコール貰ってるんだろ?」
「入る訳ないだろ?そんなとこに入って飯食ってたら、母ちゃんの飯が美味しく食えないからな」
「あれを美味いっていうアニキの舌はもう・・・。いやいいや。でも実際に部活はどうなんだよ。折角の高校生活何だし、気になる物とか今からでも入ってみればいいじゃねえか」
「そんな物ねえよ。かあちゃんの飯以上に食いたいものなんてな」
「じゃあ卒業しても実家暮らしをするのか?」
「そうしたい所だな。一人暮らしもいいけど別に今のままで不満はない」
「そうなのか、俺はまだハッキリとは決めてねぇけど家を出るよ」
「まじか。何処に行くんだ?」
「それも決めてねえよ。ただ、ここじゃない何処かには行ってみてえな」
そんな会話をしながら俺達はスーパーへの道を行く。双子とはいえそれぞれは一人の人間、昔は喧嘩もしたが今ではそんなこともほとんどなくなり、それなりに仲はいいんじゃないかと思っている。その証拠にこうやって一緒に買い物に行くこともあるからな。休日はそれぞれ別の友達が居るからそんなに接点がある訳じゃないけど、学校ですれ違ったら挨拶位はする。そんな関係だ。
適当に最近の話をする。この教師がやっぱり分かりやすい分かりにくいだの、この部活はきついらしいとかどうとか。俺には関係ない話も多いが弟は流石モテるだけあって話も上手い。そんなこんなで15分の道のりも一瞬だった。そして中に入ると事件は起きた。
(よし、やはり買いに行こう)
こうやってグダグダ悩んでいるくらいなら、買いに行った方が建設的だ。そうと決めたら直ぐに行動だ。財布と何かあった時のスマホを持って部屋を出る。そして階段を降りた所で弟に出会った。
「よう」
「アニキ、どっか行くのか?」
「ああ、ちょっと焼きそばが食いたくってな」
弟は俺から見てもかなりの長身だ。10cm以上は違う気がする。しかもバスケ部でその長身をいかして、まだ1年だというのに補欠に入っているという。バスケ部の中でももっとも注目されている部員だというのだから俺と弟で何が違ってしまったのか。しかもその評価に甘んじることなく、朝の練習も欠かさずに毎日行っている。その努力には流石の俺も頭が下がるものだ。しかも顔もイケメンで母の血が濃いのか中性的な顔だちで多くの女子生徒を魅了している。今まで何回弟に渡しておいて、とラブレターを渡されたことか。その内一通でも俺宛の物があれば救われた事だろうがそんなことは残念ながら一回も無かった。
その代わりに俺が唯一モテモテになるのが調理実習の時だ。その時ばかりはなぜか多くの生徒が俺の料理に群がってくる。同じ班のメンバーも一切手を出そうとはせずに、俺の調理を見守っているだけだ。食事後の食器を洗うくらいはしてくれるがそれだけだろう。そんなピンポイントでもモテモテになっても何も嬉しくない。双子で生まれたハズなのになぜこんなにも差がついてしまったのだろうか。
俺がそんなことを1人思っていると、弟が何か言いたそうにしている。
「どうした?」
「その、俺にも作ってくんね?」
「はぁ?ならなんでさっき冷やし中華くれたんだ?しっかり食えば良かっただろう」
さっき俺にくれたのはなんでなんだ?まさかこいつも今日の夜は焼きそばと決め打ちしていてその当てが外れたから、それを俺に補償させようというんだな?流石天下のイケメン様だ。何をやっても許されると思っているらしい。だが、俺に料理を作らせるには出すもの出して貰わねえとな。
「いいけど材料費は割り勘だぞ。それに荷物持ちと食器を洗うものお前だ」
「いいよ」
「即答かよ」
「それくらいなら喜んでやってやるって言ってるだろ?ていうかアニキがキッチンに立つなら弁当も作って貰うっての」
「やんねえよ。母さんの料理が最高なのは誰の目にも、いや、舌にも明らかなのに、変なこと言うなっての」
「そこさえ普通ならな・・・」
「何だって?」
「何でもない。ちょっと財布とってくるから待っててくれ」
弟は俺に憐みのような視線をくれて弟の部屋に上がっていった。俺は不思議に思いながらも特に気にせず弟を待つ。やつも年頃の子供だ。きっと何か思うことがあるのだろう。それも思春期と呼ばれる歳の頃、俺や家族には言えない何かを持っていてもおかしいことなんて何もない。
そうして待つこと30秒、弟が直ぐに降りてきた。服装などもさっきのままで、片手に財布を持っているだけのラフな格好だ。俺はその姿を確認すると先に玄関へと向かう。サンダルを履いて外へと出る。時間はそれなりに遅いが未だに夏の暑さがその場を支配している。早く秋になって様々な味覚を楽しみたいものだ。
弟も玄関から出てきて話しかけてくる。
「いつものスーパーでいいのか?」
「ああ、それでいいだろ?他に行きたい所でもあるのか?」
「ん、ないからいいよ。それよりさっさと行こう」
「ああ」
俺達は2人並んでいつもの24時間営業のスーパーに向かう。この時間にもなると流石に暗く、暑いからか人通りも対して多くはない。すれ違うことも大してないので大手を振って道路の真ん中を歩く。
「今日はどんな焼きそばにするんだ?」
歩いていると弟が聞いてくる。やはりしかけて来たか。分かっている分かっているぞ。ここでそうやって聞いておくことで、何も言わなければ自分の今食べたい物を言ってくるんだろう?そうやって細々とした要求を上手い事飲み込ませていく、我が弟ながら末恐ろしい奴に成長したものだ。
とはいってもそれは俺には通じない。なぜなら知っているから、今まで外食するときなどもちゃんと食いたい物になる様に誘導してきた実績を舐めてもらっては困る。
「そうだな。まだ決めてないが、やっぱり売ってる物を見てからにしたいかな。今のうちに決めるとそれに考えが引っ張られる」
ふん。完璧だ。これで奴がどれだけ言おうがその案は通らない。ちゃんとスーパーに行ってからしか考えませんよと言っておくことでここでの誘導を消しておく。そして、カゴを持ってからは俺が好きにあーだこーだ言いながら好きな物を入れればいい。何、カゴさえ持っちまえばこっちのもの。
「そうか分かった」
・・・なんだ?思いのほか素直だな。もっと何か要求を遠回りにしてくるのかと思っていたんだが。ひとまずの時間稼ぎか?それとも俺にやりこませたと思わせるための油断を誘っているのか?いかん。弟の考えが読めん。これでは何かを仕掛けられた時に対処することが出来ないではないか。
「そういえば何でお前も食いたかったんだ?そんなに焼きそば好きだったか?」
「いや、アニキが作るんなら食うって言ってんだろ。それ以外に理由なんてねえよ」
「むぅ」
中々に素直じゃないな。何でそうまでして俺の料理に固執するんだ。もしかして何かもブラフか?それとも誰かを人質に取られているからというメッセージだったりするのか?いや、そんなことはないと思う。俺たち以外にこれ以上の家族は居ないし、とても大切だと思う人も大して居ない・・・と思う。ならなぜゴマかすのだろうか。俺には分からない何かでもあるのかもしれない。
「アニキは部活入らねえのかよ。調理部からは熱烈にラブコール貰ってるんだろ?」
「入る訳ないだろ?そんなとこに入って飯食ってたら、母ちゃんの飯が美味しく食えないからな」
「あれを美味いっていうアニキの舌はもう・・・。いやいいや。でも実際に部活はどうなんだよ。折角の高校生活何だし、気になる物とか今からでも入ってみればいいじゃねえか」
「そんな物ねえよ。かあちゃんの飯以上に食いたいものなんてな」
「じゃあ卒業しても実家暮らしをするのか?」
「そうしたい所だな。一人暮らしもいいけど別に今のままで不満はない」
「そうなのか、俺はまだハッキリとは決めてねぇけど家を出るよ」
「まじか。何処に行くんだ?」
「それも決めてねえよ。ただ、ここじゃない何処かには行ってみてえな」
そんな会話をしながら俺達はスーパーへの道を行く。双子とはいえそれぞれは一人の人間、昔は喧嘩もしたが今ではそんなこともほとんどなくなり、それなりに仲はいいんじゃないかと思っている。その証拠にこうやって一緒に買い物に行くこともあるからな。休日はそれぞれ別の友達が居るからそんなに接点がある訳じゃないけど、学校ですれ違ったら挨拶位はする。そんな関係だ。
適当に最近の話をする。この教師がやっぱり分かりやすい分かりにくいだの、この部活はきついらしいとかどうとか。俺には関係ない話も多いが弟は流石モテるだけあって話も上手い。そんなこんなで15分の道のりも一瞬だった。そして中に入ると事件は起きた。
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