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第3章_いざ!モンバルト星群へ
第9話_いざ!旅立ち
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零は操縦席に腰を掛けた。そしてMPと体力を送るための、コックピットと繋がった腕輪をはめた。「行くよー。」ウィーンと、殆ど音がしない出発になった。プリウスか!と突っ込みたくなったが、堪えた。この腕輪をはめてれば、腕輪が伸びる範囲は移動できるらしい。わざわざシートベルトなんて、しなくてよかったんじゃないか。結構厳重だったから、圧力とかかかるのかと思いきや、なにもかからない。すこしずーつ、力が吸いとられるだけだ。そして、出発してから一分で、最高速度に達した。時速432兆km(432000000000000km)という速さだ。一秒で1200億km(120000000000km)進むということだ。分かりやすく言うと、一秒で地球を2994385周する速さだ。そんな速さで移動しても、二週間かかるというのだ。ちなみに、目的地に近づいたら少しずつ減速していく。急ブレーキを掛けたら、かかる圧力が強すぎて、唯一の生物 ロガンが死んでしまう。(零は死なないから)まぁいいや。皆が集まっているフロアに、俺も駆けつけた。この空間は無重力にならないため、体を浮かせて浮遊する必要はない。楽チンだ。「おぉ零!調子はどうだ?」薙が陽気に聞いてくる。「まぁ少しずつ力を抜かれてるだけだから、そんなに疲れない。しかも、レベルが上がる度にMPと体力って回復するから、余裕なんだよね。苦はないよ。」そうか、良かったと言って、安心したように珈琲を飲んだ。「本当に無茶はしないでね。」アテナも心配してくれているみたいだ。静かに頷き、フロアの席に腰を掛けた。「ところで本当にお前は不死身なのか?」ロガンが思い出したように聞いてきた。「まぁ一応不死身だぜ。」そしてそれを説明した。ヴァンレアー・レイスターも説明した。すると、皆が深刻そうな顔をして「不死身なのに、零は居なくなるかもしれないのか?」頷かざるを得なかった。少し沈黙が流れた。《皆さんの輪に入りたいです。物体化してくれませんか?》あぁ、コア。そうだね。そろそろしてあげるよ。《本当ですか!嬉しいです!》そんな喜ばなくても。「ちょっといいかな?」僕が提案すると、何?と聞いてきた。「俺の友達を紹介したいんだ。君たちより先に出逢っていて、僕のサポーターみたいな親友を。」すると、「男か?女か?」と薙が聞いてきた。女だよ、と答える。「女友達が増えるじゃないか!女一人で寂しかったんだよ!」と、アテナが嬉しそうに言ってきた。そりゃあ良かった。行くよコア。《はい。》∴無き体魂に物体の理を吹き込む∴フゥーッと体が出来上がっていく。細身で足が長く、スタイルがとても良い。顔も美貌で、凛々しい目と鼻と口。声で想像した姿ピッタリだ!「こんにちは。コアです。まぁ簡単に言えば、零くんの彼女です。」え?色々キャラ変わってる!まぁ、彼女ってことで良いか。《すいません。実は、結構はっちゃけた性格なもんで。》あぁこっちでも会話できんのね。「「かかか、彼女!?」」と、皆吃驚している様子だ。コアのジョークだよ、と言おうとしたが、コアが睨んできたので飲み込んだ。「お前彼女いたのか?」薙が聞いてくる。「まぁね。」と仕方なく言う。すると、「あら美人さんやないの。美男美女なんて、羨ましいなぁ。」とアテナがコアに近づいていく。「こんにちは。アテナさん。女友達としてやっていきましょう。」するとアテナがにっこりして、「当たり前やないの。大歓迎するわ。」するとロガンも、輪に溶け込んできたのか、「ところで、コアちゃんはいくつなの?」と聞いた。確かに気になる!「乙女の年齢を聞くんですか?秘密です。」えぇー。《零くんには教えてあげる。設定上23歳です。》年下じゃん。それにしても、イメージしてた姿にドンピシャなんだよなぁ。《零くんが想像した通りに、私は形成されるから、ドンピシャなんだよ。》ヤベェ。なんかリア充みたい。俺、恋愛経験ないんだよね。この物語が恋愛に変わっちゃうから、それ路線は少し控えめにしておこう。その後、皆でお話をした。結構長く。(話の内容を知りたかったら、コメントにそう書いてください。特別編で書きます。)そして楽しんだ後は、皆で夕食を食べた。ここで、コアの料理の上手さが分かった。何でこんなに上手いんだ?《サポーターですから。それと、彼女ですから》なるほど。後、ラブラブ感出すと、まじで恋愛物語になっちゃうって。そして、夕食を食べ終わった後、お風呂に入った。どうやら、体を洗い、湯船に浸かる習慣は、670光年離れていても、共通しているらしい。「零くん!一緒に入ろう。ほら、恋人なんだし。」とコアが言ってきた。「いや、そこまでは」と言うと、悲しそうな顔をして、「私初めてを、零くんと一緒に体感したい。」なんだ!急に可愛くしやがって!くぅー、無理だ断れない。「分かったよ。一緒に入ろう。」パーっと顔が晴れて、「本当に!初めてだから、一人だと心細かった。ありがとう。」そうして二人でお風呂に入った。そして分かった。色々。何がって?それは聞かないで。分かるでしょ。でも、コアには心が読まれるから、あまりそういうことは考えたくなかったのだけれど、無理だった。まぁいいや。その話はやめよう。そして、また皆で話していた。まあ殆ど俺とコアが話題の中心だったが。その後、皆の配慮だかなんだか知らんが、俺とコアが一緒の部屋で、他の三人はまた違う部屋で寝た。俺とコアは、相変わらず仲良く身を寄せ寝た。こうして、大変な一日が終わった。夜も、時速432兆kmの余力を使って進行した。
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