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第二章_料理人として
第4話:謎の予兆
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そしてその日の昼食の下準備をした。
まずは、さっき使った兎肉の切れ端を、更に細かく切る。
これは手伝いに頼んだ。
それと元々倉庫にあった、樹油を使った。
畑で作った、人参と胡瓜も用意した。
更に朝生まれたばかりの、卵も用意した。
《兎ツナ卵焼き》
まず兎の肉を、ツナのように細かく切る。
卵を溶いて、樹油と胡椒でちょっと味付け。
フライパンで炒めて、卵が半固体状になってきたら、ツナを投入。
グシャグシャに炒めて、山菜を最後に入れる。
炒め終わったら、樹油をチョピッと掛けて完成。
《森の恵みサラダサンド》
人参と胡瓜を丁度良い大きさに切る。
レタスはざっくり手でちぎり、ボウルに入れる。
じゃがいもを潰しながら、樹油を掛けて、べちょべちょの状態にする。
そのじゃがいもと、人参と胡瓜を混ぜる。
最後にドレッシングを掛けて、レタスにサンドする。
更にその上から、パンで挟んで完成。
こうして、昼食も完成した。
今回はヘルシーだが、じゃがいもや樹油等の炭水化物も含む。
エネルギーも十分に摂れる、バランスの良い食事だ。
斬新かつ、豊かな思考を持つルイセンは、存分に料理の才能を発揮した。
トロールはそれを気に入った。
そしてまたそれが終わると、トロール語の練習だ。
なんとか覚えようと頑張るが、やはり知能が遅れているため難しかった。
頭が良かったら、追放なんてされない。
そんなことを思う度、胸が痛くなる。
あの頃には戻りたくないが、生まれ育った城だから少し寂しい。
「ボーッとすんな!」
分からないが、何か怒られてしまった。
恐らく考え事をしていたからだろう。
「あ、すいません!」
そして練習に戻った。
~~~~~~~~~~
あぁ、終わったぁー!
でもやはり進歩はほんの少しだ。
しゃべり方は慣れたが、やはり音を覚えるのが難しい。
トロールの先生の、パートルは呆れたようだったが、分かりやすく教えてくれた。
しかし成長は、少しずつ少しずつだ。
やり甲斐を感じてくれれば良いのだが。どうか諦めはしないでくれ。
「少し早めに終わったけど、何しにいくの?」
すると字を書いて教えてくれた。
“コレカラカリニイク”
どうやら狩りに行くようだ。
その後具体的に教えてもらったところ、森の掲示板に依頼を載せることができるらしい。
採集や、討伐。もしくは狩猟。
例えば、森のきのこを30個納品してくれ 等だ。
「じゃあ俺も依頼できるの?」
と聞いたら、首を横に振った。
差別か?人種差別?
“モリノジュウニントシテミトメラレナイトイケナイ
ミトメラレルニワイッカゲツカンスンダアトニモリノオサニキョカサレナイトダメダ”
とのことらしい。
つまりは一か月間住んだら、森の長に森の住人として認められないと掲示板に依頼を載せられない、ということだろう。
森の住人になったら、食料の調達も楽になるだろう。
ただ金(森の金は、木の板)が無くなっていくが。
トロールは、その依頼を執行する、狩人を請け負っているらしい。
今日はきのこの採集隊と、スライムの討伐隊に分かれるらしい。
あぁ、スライムも居たな。
この世界では、スライムは必需品だ。
例えば最近人気のゼリー、スライムゼリーもその名の通り、スライムを原料としたゼリーだ。
更には、調味料や、料理にも、スライムは便利だと評判。
王家ではそんなの出たことないし、見たこともなかった。
どう利用するかは良く分からないが、何事も挑戦だろう!
今度スライムを使ってみよう。
そしてトロールを見送った。
次いでに、とある野草を頼んだ。
ランコウ草だ。
ランコウ草は、料理にとっても便利である。
そのまま食べるのも可能で、加工する事も可能。味付けにも使える。
料理人は、このランコウ草を重宝する。
結構生えていて、帰り道でもまぁまぁ採れた。
~~~~~~~~~~
帰ると、さっき出された宿題をした。
音を練習するのだ。
語の人語の読みと、トロール語の発音が載ったプリントを使って練習した。
そしてそれが終わると、晩ご飯の準備をした。
手伝いのトロールに指示を少しできるようになった。
料理人として必要な言葉を習ったのだ。
晩ご飯は、朝の角兎を使う。
まだ全然余っている。
今日の晩ご飯は、角兎がメインディッシュだ。
《兎肉の丸焼き》
角兎の角、牙、爪、皮を削いで、肉だけの状態にする。
そこからまた薄皮を、繊維を壊さないように、少しずつ削いでいく。
そしたら回し焼き肉セットで、グルグル回しながら焼いていく。
これを手伝いに任せ、ルイセンは焼いているところに樹油を垂らしたり、味付けをしたりする。
下味程度だ。
良い感じの焼き色が付いたら、朝の兎骨の出汁の余りに浸ける。
そこで弱火でじっくり熱していき、中まで熱を通す。
最後に調味料をパパッと掛けて、余熱で焼いたら完成。
《エネルギーサラダ》
昼の人参と胡瓜とレタスを用意。
これは丸焼きの前に、樹油に浸しておく。
そして肉を出汁に浸けている間に、野菜達を取り出す。
その上から、森で採れる“ジクきのこ”の液体を、掛けて放置する。
そして丸焼きが完成したら、サラダに山菜も入れる。
きのこも入れて、塩を振りかける。
最後にまた、樹油とジクきのこの液体を掛けて完成。
この樹油とジクきのこが、エネルギーの素になるのだ。
ルイセンの料理は、時短もするし、朝や昼に使ったものを再利用する。
それなのに、凄い美味しいし、味に飽きることもない。
本当にルイセンは、料理の才能がずば抜けてある。
最後に味噌汁を作り、食卓に運んだ。
任務を終え帰ってきたトロール達は、疲れきっていた。
しかしちゃんとランコウ草を、採ってきてくれた。
「「いただきまーす!」」
トロール達の嬉しそうな声が響く。
どれだけ仕事をしてきたんだか、本当に疲れはてていた。
しかし、ルイセンの食事は美味しそうに食べてくれた。
というか自然にそうなってしまう。
これがルイセンの、才能だ。
~~~~~~~~~~
「おかしいな...?」
長の家。ルイセンが一人で、ベッドに座っている。
「最近妙に体や脳に違和感がある。
まさか病気じゃないだろうな?病気は勘弁だぜ...。」
ルイセンは踞って、木目がはっきり見える床にそう言った。
確かに最近、体が軽く感じる。頭も冴えている。
違う人の体を借りているような感覚だ。自分の体が、我が物でないかのような。
ルイセンは、この謎の違和感に、恐怖を覚えた。
何か良からぬことが起こるのか?何かの予兆なのか?
自分の体が、何かを教えようとしている。
その日は、恐ろしい夜を過ごした。
自分が自分でなくなっていくような、そんな夢を見た。
まずは、さっき使った兎肉の切れ端を、更に細かく切る。
これは手伝いに頼んだ。
それと元々倉庫にあった、樹油を使った。
畑で作った、人参と胡瓜も用意した。
更に朝生まれたばかりの、卵も用意した。
《兎ツナ卵焼き》
まず兎の肉を、ツナのように細かく切る。
卵を溶いて、樹油と胡椒でちょっと味付け。
フライパンで炒めて、卵が半固体状になってきたら、ツナを投入。
グシャグシャに炒めて、山菜を最後に入れる。
炒め終わったら、樹油をチョピッと掛けて完成。
《森の恵みサラダサンド》
人参と胡瓜を丁度良い大きさに切る。
レタスはざっくり手でちぎり、ボウルに入れる。
じゃがいもを潰しながら、樹油を掛けて、べちょべちょの状態にする。
そのじゃがいもと、人参と胡瓜を混ぜる。
最後にドレッシングを掛けて、レタスにサンドする。
更にその上から、パンで挟んで完成。
こうして、昼食も完成した。
今回はヘルシーだが、じゃがいもや樹油等の炭水化物も含む。
エネルギーも十分に摂れる、バランスの良い食事だ。
斬新かつ、豊かな思考を持つルイセンは、存分に料理の才能を発揮した。
トロールはそれを気に入った。
そしてまたそれが終わると、トロール語の練習だ。
なんとか覚えようと頑張るが、やはり知能が遅れているため難しかった。
頭が良かったら、追放なんてされない。
そんなことを思う度、胸が痛くなる。
あの頃には戻りたくないが、生まれ育った城だから少し寂しい。
「ボーッとすんな!」
分からないが、何か怒られてしまった。
恐らく考え事をしていたからだろう。
「あ、すいません!」
そして練習に戻った。
~~~~~~~~~~
あぁ、終わったぁー!
でもやはり進歩はほんの少しだ。
しゃべり方は慣れたが、やはり音を覚えるのが難しい。
トロールの先生の、パートルは呆れたようだったが、分かりやすく教えてくれた。
しかし成長は、少しずつ少しずつだ。
やり甲斐を感じてくれれば良いのだが。どうか諦めはしないでくれ。
「少し早めに終わったけど、何しにいくの?」
すると字を書いて教えてくれた。
“コレカラカリニイク”
どうやら狩りに行くようだ。
その後具体的に教えてもらったところ、森の掲示板に依頼を載せることができるらしい。
採集や、討伐。もしくは狩猟。
例えば、森のきのこを30個納品してくれ 等だ。
「じゃあ俺も依頼できるの?」
と聞いたら、首を横に振った。
差別か?人種差別?
“モリノジュウニントシテミトメラレナイトイケナイ
ミトメラレルニワイッカゲツカンスンダアトニモリノオサニキョカサレナイトダメダ”
とのことらしい。
つまりは一か月間住んだら、森の長に森の住人として認められないと掲示板に依頼を載せられない、ということだろう。
森の住人になったら、食料の調達も楽になるだろう。
ただ金(森の金は、木の板)が無くなっていくが。
トロールは、その依頼を執行する、狩人を請け負っているらしい。
今日はきのこの採集隊と、スライムの討伐隊に分かれるらしい。
あぁ、スライムも居たな。
この世界では、スライムは必需品だ。
例えば最近人気のゼリー、スライムゼリーもその名の通り、スライムを原料としたゼリーだ。
更には、調味料や、料理にも、スライムは便利だと評判。
王家ではそんなの出たことないし、見たこともなかった。
どう利用するかは良く分からないが、何事も挑戦だろう!
今度スライムを使ってみよう。
そしてトロールを見送った。
次いでに、とある野草を頼んだ。
ランコウ草だ。
ランコウ草は、料理にとっても便利である。
そのまま食べるのも可能で、加工する事も可能。味付けにも使える。
料理人は、このランコウ草を重宝する。
結構生えていて、帰り道でもまぁまぁ採れた。
~~~~~~~~~~
帰ると、さっき出された宿題をした。
音を練習するのだ。
語の人語の読みと、トロール語の発音が載ったプリントを使って練習した。
そしてそれが終わると、晩ご飯の準備をした。
手伝いのトロールに指示を少しできるようになった。
料理人として必要な言葉を習ったのだ。
晩ご飯は、朝の角兎を使う。
まだ全然余っている。
今日の晩ご飯は、角兎がメインディッシュだ。
《兎肉の丸焼き》
角兎の角、牙、爪、皮を削いで、肉だけの状態にする。
そこからまた薄皮を、繊維を壊さないように、少しずつ削いでいく。
そしたら回し焼き肉セットで、グルグル回しながら焼いていく。
これを手伝いに任せ、ルイセンは焼いているところに樹油を垂らしたり、味付けをしたりする。
下味程度だ。
良い感じの焼き色が付いたら、朝の兎骨の出汁の余りに浸ける。
そこで弱火でじっくり熱していき、中まで熱を通す。
最後に調味料をパパッと掛けて、余熱で焼いたら完成。
《エネルギーサラダ》
昼の人参と胡瓜とレタスを用意。
これは丸焼きの前に、樹油に浸しておく。
そして肉を出汁に浸けている間に、野菜達を取り出す。
その上から、森で採れる“ジクきのこ”の液体を、掛けて放置する。
そして丸焼きが完成したら、サラダに山菜も入れる。
きのこも入れて、塩を振りかける。
最後にまた、樹油とジクきのこの液体を掛けて完成。
この樹油とジクきのこが、エネルギーの素になるのだ。
ルイセンの料理は、時短もするし、朝や昼に使ったものを再利用する。
それなのに、凄い美味しいし、味に飽きることもない。
本当にルイセンは、料理の才能がずば抜けてある。
最後に味噌汁を作り、食卓に運んだ。
任務を終え帰ってきたトロール達は、疲れきっていた。
しかしちゃんとランコウ草を、採ってきてくれた。
「「いただきまーす!」」
トロール達の嬉しそうな声が響く。
どれだけ仕事をしてきたんだか、本当に疲れはてていた。
しかし、ルイセンの食事は美味しそうに食べてくれた。
というか自然にそうなってしまう。
これがルイセンの、才能だ。
~~~~~~~~~~
「おかしいな...?」
長の家。ルイセンが一人で、ベッドに座っている。
「最近妙に体や脳に違和感がある。
まさか病気じゃないだろうな?病気は勘弁だぜ...。」
ルイセンは踞って、木目がはっきり見える床にそう言った。
確かに最近、体が軽く感じる。頭も冴えている。
違う人の体を借りているような感覚だ。自分の体が、我が物でないかのような。
ルイセンは、この謎の違和感に、恐怖を覚えた。
何か良からぬことが起こるのか?何かの予兆なのか?
自分の体が、何かを教えようとしている。
その日は、恐ろしい夜を過ごした。
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