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類編

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「きゃぁーー類くーん!かわいぃ」
「僕よりお姉さん達の方がかわいいよ♡☆」

僕の名前は早乙女類。
同い年の月宮零、皇翠とアイドルグループBLACKPRINCEのメンバーとして活動している。

僕は幼少期から家族や親戚から可愛い、可愛いと言われ続け、それは中学、高校に上がっても変わらなかった。
僕も男だから可愛いと言われることが嫌な時期もあったけど
アイドルになりたいと思った時から可愛いを武器に変えようと決めた。
自分が可愛いことを知っているからそれをどう見せようとかどう魅せると更に可愛く見えるか計算しながら喋り方に気をつけて行動した。
そうしてるとファンとメンバーから小悪魔と呼ばれて人気が出た。

順調にBLACKPRINCEは人気が出て、今や若い世代に知らない子はいないぐらいの大人気だ。二回目のライブツアーが無事に終わった時のことだ。

家で久しぶりの休暇にダラダラとしている過ごしているとスマホがなった。
誰だろうと思ってスマホを見るとお父さんが仕事でお世話になっていて幼少期から交流のある西園寺さんからだった。
すぐにスマホを取り電話に出る。

「はい、もしもし」

「おぉ久しぶりだね、類くん」

「はい、お久しぶりです。 
西園寺さん。」

「うん、元気そうでよかったよ
最近大人気なんだってね。
BLACKPRINCEだっけ?」

「はい。
有難いことに忙しくさせて頂いてます。」

「うんうん、何よりだ。
実はだね、今度西園寺主催で食事会をやることになったんだ。」

「そうなんですね?」

「そこにね類くんたちを招待したいんだよ」

「ありがとうございます。
ん?でも...達、とは?」

「あぁBLACKPRINCEのメンバーだよ
月宮くんと皇くんだっけな?」

「あぁはい月宮と皇で合っていますが、
僕たちを招待ですか?」

「あぁ、食事会といってもね。
食事会という名のお見合いみたいなものだから。
そんな畏まった感じじゃないからね。
良かったら来てよ。」

「ありがとうございます。
僕は参加させて頂きます。
ですが月宮と皇には聞いてからでないと..」

「あぁ、大丈夫だよ。
聞いてみて参加できそうだったら連絡してね」

「はい、ありがとうございます」

「うん、じゃあね。」

と西園寺さんはホッとした様子で電話が切れた。
プーップーッという機械音を聞きながら、僕はため息をついた。

はぁいつ二人に聞こうかな?

なかなか聞くタイミングのないまま零の誕生日がきた。
僕たちは高級レストランに来ている。
零の20歳の誕生日に僕と翠が連れてこようと話してたレストランだったから連れてこれてよかった。

僕は恋愛の話から食事会の話へ持っていくことに成功し、零と翠も参加できることになった。

その日のうちに西園寺さんに参加できることを伝え、
食事会当日を迎えた。

レストランにつき西園寺さんに挨拶すると
僕たちは席を探した。

席を見つけ料理を取りに行こうと思ってると西園寺さんに呼ばれた。

「西園寺さん、どうしました?」

「あぁ、類くんに紹介したいやつがいてな潤来い」

と西園寺さんが呼ぶと一人の男性が近づいてきた。ドキッとした。カッコいい。
黒髪の短髪をあげていて凛々しい顔立ち、生真面目そうな印象をうける美形だ。白のTシャツの上にレザージャケットがよく似合っていて下はデニムを履いている。身長が高く180cmぐらいはありそうだ。

「類くん、こいつは俺の息子だ」

「え、息子さんですか?」

「あぁ。」

「初めまして、早乙女類です。」

と言うと一瞬悲しそうな表情をした気がする。

でも今は元の無表情に戻っている。

見間違い?

「あぁ、俺は西園寺潤だ。」

「私は来てくれた方へ挨拶に行ってくる。潤、類くんと同じテーブルだから
送ってやれ。」

「わかった。」

「ありがとうございます♪」

そう言って西園寺さんは歩いて行った。

「行こうか。」

「はい☆」

「類と呼んでもいいか?」

「あ、はい☆大丈夫です♪
僕も潤さんって呼んでいいですか?」

「あ、あぁ。」

ヤバい、潤さんに呼び捨てで呼ばれる度に胸がドキドキする!

絶対僕の顔赤くなってる!

潤さんを見るとなぜか、顔を手で覆っている。

でも良かった。赤くなってんの見えてないよね?!

「父さんから聞いたんだが、
類は今アイドルをやってるんだろ?」

今?

「はい☆
BLACKPRINCEというアイドルグループで
活動してます。」

「あぁ、知っている。
今大人気なんだってな?」

「そ、うですね
忙しくさせて頂いてます♪」

「そうか。」

うぅ・・・・・・話が続かない・・・・・・

良かった、席に着いた。
零が眼鏡をかけてる男性と話してる。

あれ、なんか零の顔が赤いような・・・・・?

気のせいかな?

眼鏡をかけてる男性は如月響也さんと言うんだ☆

遅れてやって来たのは神宮寺侑さん☆

それぞれ如月グループと神宮寺グループの御曹司らしい。

潤さんと如月さんと神宮寺さんは三人とも身長が高かった☆!180cm以上はありそう。

なかなか零と翠より背が高い人に合わないから驚いた!

潤さんと如月さんと神宮寺さんは幼馴染なんだね♪

僕たちの年齢の話になったのだけど
僕はどうしても潤さんの年齢が聞きたくなった。
いきなり年齢を聞いたのに怒らず如月さんが答えてくれた。穏やかで優しい人だな。

30歳だと聞いて凄く驚いた。

もっと若いと思ってた。
零もそう思ってたみたいだ。

神宮寺さんは俺たちがアイドルだと知らなかったそうで
僕たちがアイドルだと知って納得したようで僕たちが可愛いと言われた。
でも僕はよく言われるから照れはないはずなのに・・・・・
潤さんが同意したことに顔が赤くなるのを感じた。





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