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第2章 魂の器 ウィリアム・セシス編 side Maria
17 摩周
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曰く、ボクは爬沼蛭の負の感情から生まれた。
曰く、ボクは父親を殺して母親に大けがをさせた罪人だ。
曰く、ボクは「オルカちゃん」によりビルド・ノーティスの中に埋め込まれた。
曰く、ビルドの意識は邪神の中にはちゃんとある。
ビル君の話をまとめると、こんな感じかな。
はぬまひる?云々はよく分からなかったけれど……。一番驚いたのは、ビル君は最初から邪神だったわけじゃなくて、あとから邪神になっちゃったっていう事だね。
(まだ、言ってないことがあるんだ。……これを言ったら、たぶんマリアちゃんはボクを嫌悪する。言っておくけど、どれだけマリアちゃんが嫌がっても、言うことは聞いてもらうよ。ボクにも目的があるからね。真実を知って嫌々ボクに従うか、真実を知らないままにボクに使われるか、どっちが良い?)
これまた正直な告白だね……。しかも、どっちみちワタシはビル君の手下なのね……。
「じゃあ、今じゃなくて良いよ。でも、その代わり、目的とやらの方を聞かせてよ」
(もとからそのつもりだよ。でもその前に、もう一人呼ぶよ。彼にも聞いてもらいたいからね。って訳で、そろそろ起きられる、マシュー君?)
(ああ、やっと喋って良いのか? 全く、どれだけ俺を待たせれば気が済むんだよ。退屈すぎたぜ、全く)
この声はマシュー! マシューとは生き返ってからは全然会ってなかったから、どこに行ったんだろうと思ったら、まさか私の体の中に一緒にいるなんて!
(本当はマリアと同時にマシューも目覚めるはずだったんだけど、マシューの魂に付いた傷が案外深くてさ。目覚めなかったらどうしようと思ってたんだよ。いやあ、本当に良かった。これから同じ体を使う同士よろしくしておいてね)
「フ、フフ……これでもワタシは感謝してるんだよデビル君?」
(えっと……どうしたのマリアちゃん?)
「孤児院も子供達が大きくなるまで面倒見てくれたらしいし、ワタシをこうして傷のない体にしてくれたこと、本当に感謝しているんだからね?」
(……ボク、悪いことした?)
「いや、デビル君は悪くないわ。そう、悪くない。ふ、ふふ……」
(とりあえずビルドは爆発しとけ)
これはワタシが勝手に期待していただけなんだから、ビル君は全く悪くないんだ。ただ、勝手にビル君との二人旅に心を躍らせていたワタシが悪い。くう、一人で勝手に盛り上がってバカみたいじゃん!!
曰く、ボクは父親を殺して母親に大けがをさせた罪人だ。
曰く、ボクは「オルカちゃん」によりビルド・ノーティスの中に埋め込まれた。
曰く、ビルドの意識は邪神の中にはちゃんとある。
ビル君の話をまとめると、こんな感じかな。
はぬまひる?云々はよく分からなかったけれど……。一番驚いたのは、ビル君は最初から邪神だったわけじゃなくて、あとから邪神になっちゃったっていう事だね。
(まだ、言ってないことがあるんだ。……これを言ったら、たぶんマリアちゃんはボクを嫌悪する。言っておくけど、どれだけマリアちゃんが嫌がっても、言うことは聞いてもらうよ。ボクにも目的があるからね。真実を知って嫌々ボクに従うか、真実を知らないままにボクに使われるか、どっちが良い?)
これまた正直な告白だね……。しかも、どっちみちワタシはビル君の手下なのね……。
「じゃあ、今じゃなくて良いよ。でも、その代わり、目的とやらの方を聞かせてよ」
(もとからそのつもりだよ。でもその前に、もう一人呼ぶよ。彼にも聞いてもらいたいからね。って訳で、そろそろ起きられる、マシュー君?)
(ああ、やっと喋って良いのか? 全く、どれだけ俺を待たせれば気が済むんだよ。退屈すぎたぜ、全く)
この声はマシュー! マシューとは生き返ってからは全然会ってなかったから、どこに行ったんだろうと思ったら、まさか私の体の中に一緒にいるなんて!
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「フ、フフ……これでもワタシは感謝してるんだよデビル君?」
(えっと……どうしたのマリアちゃん?)
「孤児院も子供達が大きくなるまで面倒見てくれたらしいし、ワタシをこうして傷のない体にしてくれたこと、本当に感謝しているんだからね?」
(……ボク、悪いことした?)
「いや、デビル君は悪くないわ。そう、悪くない。ふ、ふふ……」
(とりあえずビルドは爆発しとけ)
これはワタシが勝手に期待していただけなんだから、ビル君は全く悪くないんだ。ただ、勝手にビル君との二人旅に心を躍らせていたワタシが悪い。くう、一人で勝手に盛り上がってバカみたいじゃん!!
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