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第0章 破壊神 爬沼蛭(はぬま ひる)編
同類 【R15】
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ボクは、両親を気絶させてから家から離れた所にやって来た。
というのも、ボクは無性にイライラしていた。異物がボクの中にある所為だ。こんなことなら完全に消滅させれば良かった。
路地裏で待ち伏せした。そして、非力そうな少女を標的に定めて仰向けに押し倒した。
「ヒィ!?」
「【駄目ジャ無イカ】【声ナンカ出シタラ】。それに、【動クノモ禁止】♪」
金縛りにあったように四肢の力が抜けてしまったそれが、必死に助けを呼ぼうと喘ぐ。あの部屋にかけられていた魔術とは違って、ただ言葉に魔力を乗せただけだけど、大抵の人間なら効果的面だろうね。
ボクにとって、他人は地面を這う蟻のようなものだ。それを殺す事に何の躊躇いも無いし、娯楽のような物だった。
アンモニアの臭いが鼻を突く。一枚ずつ爪を剥いでいったら、君はどんな表情を見せてくれるのかな。それで指先からじわじわと、剃刀で切り落としたら楽しいだろうなぁ!
その様を想像するだけで、ボクの中の苛立ちがスッと収まった。
はぁ……終わらせるか。頭髪でも落とそうものなら即逮捕だ。逮捕されて刑務所に入れられたら、人を殺せなくなっちゃう。
「ありがとう、君のお陰でストレス解消出来たよ」
「~~?!」
名残惜しく思いながら、折れそうなほどに細い少女の首に手をかけて、
得も言われぬ悪寒が体中を這いずり回る!!!
「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛?!?!」
弾かれるようにそれから飛びのき、無我夢中で、その場から逃げた。何かに足を引っかけて派手に転ぶ。上と下が分からなくなる。体中を掻き毟る。皮膚の皮一枚下を蛆虫が這いずり回る不快感は抜けてくれない。掻き毟る。
さらに掻き毟る。掻き毟る掻き毟る掻き毟る掻き毟る掻き毟る痛イ気持チ悪イ痛イ気持チ悪イ痛イ気持チ悪イ痛イ気持チ悪イ痛イ気持チ悪イ!
ボクは混乱した。何故なら、あの時、確かにボクは、人を殺す事に恐怖していたのだから! 人間なんて、虫けら以下の下等生物なのに……!
まさか、偽善者が介入してきたのか?! だけどそんな事が出来るはずは……。
……こんな精神状態では思考もままならない。今日は帰ろう。皮膚や爪の間から血が止まらないが今はそれどころではない。自室に【転移】して、ベッドにうずくまる。頭から掛け布団に包まって、光を遮断した。
光の差さないここは、あのゴミ溜めの世界に少しだけ似ている。
どれ程の時間が経ったか分からないが、そんな下らない事を考えられるほどには、頭が働くようになってきたらしい。
バカバカしい自分の考えに失笑し、布団から出た。
そして気づいた。
ボクが恐怖していたのは、自分自身の思考だ、と。人間が恐怖に震えるのを見たとき、ボクが感じたのは、優越感と、愉悦。
これじゃあまるで、あの父親みたいじゃないか!?
というのも、ボクは無性にイライラしていた。異物がボクの中にある所為だ。こんなことなら完全に消滅させれば良かった。
路地裏で待ち伏せした。そして、非力そうな少女を標的に定めて仰向けに押し倒した。
「ヒィ!?」
「【駄目ジャ無イカ】【声ナンカ出シタラ】。それに、【動クノモ禁止】♪」
金縛りにあったように四肢の力が抜けてしまったそれが、必死に助けを呼ぼうと喘ぐ。あの部屋にかけられていた魔術とは違って、ただ言葉に魔力を乗せただけだけど、大抵の人間なら効果的面だろうね。
ボクにとって、他人は地面を這う蟻のようなものだ。それを殺す事に何の躊躇いも無いし、娯楽のような物だった。
アンモニアの臭いが鼻を突く。一枚ずつ爪を剥いでいったら、君はどんな表情を見せてくれるのかな。それで指先からじわじわと、剃刀で切り落としたら楽しいだろうなぁ!
その様を想像するだけで、ボクの中の苛立ちがスッと収まった。
はぁ……終わらせるか。頭髪でも落とそうものなら即逮捕だ。逮捕されて刑務所に入れられたら、人を殺せなくなっちゃう。
「ありがとう、君のお陰でストレス解消出来たよ」
「~~?!」
名残惜しく思いながら、折れそうなほどに細い少女の首に手をかけて、
得も言われぬ悪寒が体中を這いずり回る!!!
「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛?!?!」
弾かれるようにそれから飛びのき、無我夢中で、その場から逃げた。何かに足を引っかけて派手に転ぶ。上と下が分からなくなる。体中を掻き毟る。皮膚の皮一枚下を蛆虫が這いずり回る不快感は抜けてくれない。掻き毟る。
さらに掻き毟る。掻き毟る掻き毟る掻き毟る掻き毟る掻き毟る痛イ気持チ悪イ痛イ気持チ悪イ痛イ気持チ悪イ痛イ気持チ悪イ痛イ気持チ悪イ!
ボクは混乱した。何故なら、あの時、確かにボクは、人を殺す事に恐怖していたのだから! 人間なんて、虫けら以下の下等生物なのに……!
まさか、偽善者が介入してきたのか?! だけどそんな事が出来るはずは……。
……こんな精神状態では思考もままならない。今日は帰ろう。皮膚や爪の間から血が止まらないが今はそれどころではない。自室に【転移】して、ベッドにうずくまる。頭から掛け布団に包まって、光を遮断した。
光の差さないここは、あのゴミ溜めの世界に少しだけ似ている。
どれ程の時間が経ったか分からないが、そんな下らない事を考えられるほどには、頭が働くようになってきたらしい。
バカバカしい自分の考えに失笑し、布団から出た。
そして気づいた。
ボクが恐怖していたのは、自分自身の思考だ、と。人間が恐怖に震えるのを見たとき、ボクが感じたのは、優越感と、愉悦。
これじゃあまるで、あの父親みたいじゃないか!?
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