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第一章 孤独の果てに
1-11 対空砲火バイ魔神
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「ねえ、ジン。どうするの?」
「シルちゃん……」
二人とも泣きそうな顔で、すぐ近くの大木の蔭からこっちを見ている。
俺はシルバーを空から視えぬ木々の間へと位置へと移した。
動けない巨大な的であるシルバーが、もう一発食らったら敵わないからな。
まあ高価なオリハルコンの弾がそうそうあるものなのかは知らないのだが、これ以上敵を舐めてはいけない。
相手は大帝国で、この狩りに対して強い動機を持つ相手なのだ。
「案ずるな、フェンリルは魔獣。
そうそう簡単には死なない。
強力な回復魔法持ちの俺といるのだから、追加攻撃でも受けない限りは大丈夫だろう。
シルバーが体を休める時間を稼ぐために、当面の敵を片付けるのと、また敵の目を潰す目的で今からあの頭上で小煩い蚊トンボを叩き落とす。
少々派手にやるが、ここは安全だから二人はそこで見ていなさい。
凄い音がするかもしれないので耳を塞いでいるようにね」
二人は俺に言われた通りにしゃがんだ態勢で耳を塞いでいた。
俺に何かあれば子供達だけでルーと一緒に逃がすしかないが、まあとりあえずは大丈夫だろう。
野郎、こっちの攻撃を警戒してかなり上空を大きくゆったりと旋回していやがるな。
だがここから【視えて】いる以上は攻撃を絶対にはずさない。
俺はただの魔物なんかじゃない。
異世界地球の科学知識を持っている、元は高度な文明世界からやってきた人間なのだ。
この世界の馬鹿で低能な帝国野郎どもめ、【レーダー照準攻撃】の恐ろしさを思い知るがいいさ。
俺は上の一対の腕で特級の火魔法を練り上げた。
そして下の腕で電磁波を操っていた。
俺はどちらかというと氷雪系の魔法を使うタイプだが、それでいて相反する爆炎系の魔法なども強力に使用できる。
それくらいチートでなかったならトリプルΩになど指定されない。
おまけに回復魔法まで使えるのだからな。
そして、そのトリプルΩ対象になった理由の一つとして、大きな物が他にもあるのだ。
今からそいつを証明してくれよう。
「さあ、食らいやがれ。
必殺のレーダー照準対空砲火を。
解放、スキル【ブラボシ】」
そして、下の一対の手から放たれた【レーダー波】を照射されて反射してきた波を知覚で直接拾い上げて、魔神脳に作った仮想レーダーサイトで捕らえて、その座標を三次元データに変換していく。
俺の脳内には討つべき目標の位置へと上の一対の腕を、まるでターレットのように体ごと回して角度なども合わせ、腕の動きで微調整しながらぶっ放した。
ふ、ブラ星と書いてブラボシと読む。
ただの暗語みたいな語呂合わせの、今命名してやったに過ぎない言葉の遊びさ。
ブラ星、即ち【熱戦砲】をお見舞いしてやるというだけの話だ。
そこにいた飛行魔物が何だったのかまでは、ついに判明しなかったのだが、そいつに乗っていたパイロットないしライダーはさぞかし慌てた事だろう。
かなりの上空にいたのにも関わらず、ピッタリと正確に瞬時に強大な攻撃が伸びてきたのだから。
回避したってのろまな飛行魔物では間に合わないし、逃げてもレーダー照準で巨大な長刀のように強引にスキャニングしてやるまでだ。
この強大な威力と、それを好きなだけぶん回せる魔力。
それこそがトリプルΩたる真の由縁なのだから。
ざまあみやがれ、よくもうちの可愛い子を酷い目に合わせやがったな!
真正犬飼いの怒りを舐めるなや。
愛らしい犬たる生き物を冒涜し虐待する者すべてに永遠の死あるのみ。
そして、奴らは俺の熱光線をその全身にまともに浴びて、天空の火葬場にて灰も残さずに燃え尽き気化して荼毘に付されていった。
俺はその先の丘の天辺に上り、全包囲をレーダーで探ったが、どうやら奴の僚機は他にいなかったようだ。
ここは高い場所だから相当遠くまで測れたはずなのだが、相手は空を高速で飛んでくるだろうから油断はできない。
まあ向こうにしたって貴重な戦力のはずだ。
緊急だったから貴重な航空戦力を寄越しただけなのだろう。
奴が連絡を絶ったので撃墜されたと見做して、損耗率を考えて貴重な航空戦力のお代わりはしばらく来ないはずだ。
だが、こちらの窮地は完全に知られている。
それも追加航空戦力がやってこないと考える理由の一つだ。
おそらくは、さほど間を置かずに追撃の地上部隊がやってくるはずだ。
あの先遣隊を見事に片付けておいたので、もうしばらく時間は稼げるだろう。
こうなってはシルバーのトラップも使えないだろうから、もはや止むを得ん。
たとえこの俺が地獄の悪鬼と呼ばれようと、攻めてくる連中から現人鬼と呼ばれようと、このあたりの山々を含めて地獄に変えてやるとしよう。
まあ俺は人ではないので、現人鬼と呼んではくれないのだろうが。
やりたくはないが、もうそれくらいしないと皆を守れそうもない。
魔神からグレードアップした悪名って一体何になるのだろうな。
大魔王あたりなのだろうか。
「子供達、少し寝ていなさい。
とりあえずシルバーも寝かせておくしかないから、彼と一緒にな。
そうすれば、この雪山でも暖かい」
「わかった、私がシルバーを温めてあげるよ」
「あたしも。だってあたしはシルちゃんのお姉ちゃんなんだもん」
こんな緊急時なのではあるが、俺は心が温かくなるような、何かが内側から溢れてきて満たされていくような清々しい気持ちだった。
そして必ずこの仲間を護ってみせると、心の中で新たに誓うのであった。
「シルちゃん……」
二人とも泣きそうな顔で、すぐ近くの大木の蔭からこっちを見ている。
俺はシルバーを空から視えぬ木々の間へと位置へと移した。
動けない巨大な的であるシルバーが、もう一発食らったら敵わないからな。
まあ高価なオリハルコンの弾がそうそうあるものなのかは知らないのだが、これ以上敵を舐めてはいけない。
相手は大帝国で、この狩りに対して強い動機を持つ相手なのだ。
「案ずるな、フェンリルは魔獣。
そうそう簡単には死なない。
強力な回復魔法持ちの俺といるのだから、追加攻撃でも受けない限りは大丈夫だろう。
シルバーが体を休める時間を稼ぐために、当面の敵を片付けるのと、また敵の目を潰す目的で今からあの頭上で小煩い蚊トンボを叩き落とす。
少々派手にやるが、ここは安全だから二人はそこで見ていなさい。
凄い音がするかもしれないので耳を塞いでいるようにね」
二人は俺に言われた通りにしゃがんだ態勢で耳を塞いでいた。
俺に何かあれば子供達だけでルーと一緒に逃がすしかないが、まあとりあえずは大丈夫だろう。
野郎、こっちの攻撃を警戒してかなり上空を大きくゆったりと旋回していやがるな。
だがここから【視えて】いる以上は攻撃を絶対にはずさない。
俺はただの魔物なんかじゃない。
異世界地球の科学知識を持っている、元は高度な文明世界からやってきた人間なのだ。
この世界の馬鹿で低能な帝国野郎どもめ、【レーダー照準攻撃】の恐ろしさを思い知るがいいさ。
俺は上の一対の腕で特級の火魔法を練り上げた。
そして下の腕で電磁波を操っていた。
俺はどちらかというと氷雪系の魔法を使うタイプだが、それでいて相反する爆炎系の魔法なども強力に使用できる。
それくらいチートでなかったならトリプルΩになど指定されない。
おまけに回復魔法まで使えるのだからな。
そして、そのトリプルΩ対象になった理由の一つとして、大きな物が他にもあるのだ。
今からそいつを証明してくれよう。
「さあ、食らいやがれ。
必殺のレーダー照準対空砲火を。
解放、スキル【ブラボシ】」
そして、下の一対の手から放たれた【レーダー波】を照射されて反射してきた波を知覚で直接拾い上げて、魔神脳に作った仮想レーダーサイトで捕らえて、その座標を三次元データに変換していく。
俺の脳内には討つべき目標の位置へと上の一対の腕を、まるでターレットのように体ごと回して角度なども合わせ、腕の動きで微調整しながらぶっ放した。
ふ、ブラ星と書いてブラボシと読む。
ただの暗語みたいな語呂合わせの、今命名してやったに過ぎない言葉の遊びさ。
ブラ星、即ち【熱戦砲】をお見舞いしてやるというだけの話だ。
そこにいた飛行魔物が何だったのかまでは、ついに判明しなかったのだが、そいつに乗っていたパイロットないしライダーはさぞかし慌てた事だろう。
かなりの上空にいたのにも関わらず、ピッタリと正確に瞬時に強大な攻撃が伸びてきたのだから。
回避したってのろまな飛行魔物では間に合わないし、逃げてもレーダー照準で巨大な長刀のように強引にスキャニングしてやるまでだ。
この強大な威力と、それを好きなだけぶん回せる魔力。
それこそがトリプルΩたる真の由縁なのだから。
ざまあみやがれ、よくもうちの可愛い子を酷い目に合わせやがったな!
真正犬飼いの怒りを舐めるなや。
愛らしい犬たる生き物を冒涜し虐待する者すべてに永遠の死あるのみ。
そして、奴らは俺の熱光線をその全身にまともに浴びて、天空の火葬場にて灰も残さずに燃え尽き気化して荼毘に付されていった。
俺はその先の丘の天辺に上り、全包囲をレーダーで探ったが、どうやら奴の僚機は他にいなかったようだ。
ここは高い場所だから相当遠くまで測れたはずなのだが、相手は空を高速で飛んでくるだろうから油断はできない。
まあ向こうにしたって貴重な戦力のはずだ。
緊急だったから貴重な航空戦力を寄越しただけなのだろう。
奴が連絡を絶ったので撃墜されたと見做して、損耗率を考えて貴重な航空戦力のお代わりはしばらく来ないはずだ。
だが、こちらの窮地は完全に知られている。
それも追加航空戦力がやってこないと考える理由の一つだ。
おそらくは、さほど間を置かずに追撃の地上部隊がやってくるはずだ。
あの先遣隊を見事に片付けておいたので、もうしばらく時間は稼げるだろう。
こうなってはシルバーのトラップも使えないだろうから、もはや止むを得ん。
たとえこの俺が地獄の悪鬼と呼ばれようと、攻めてくる連中から現人鬼と呼ばれようと、このあたりの山々を含めて地獄に変えてやるとしよう。
まあ俺は人ではないので、現人鬼と呼んではくれないのだろうが。
やりたくはないが、もうそれくらいしないと皆を守れそうもない。
魔神からグレードアップした悪名って一体何になるのだろうな。
大魔王あたりなのだろうか。
「子供達、少し寝ていなさい。
とりあえずシルバーも寝かせておくしかないから、彼と一緒にな。
そうすれば、この雪山でも暖かい」
「わかった、私がシルバーを温めてあげるよ」
「あたしも。だってあたしはシルちゃんのお姉ちゃんなんだもん」
こんな緊急時なのではあるが、俺は心が温かくなるような、何かが内側から溢れてきて満たされていくような清々しい気持ちだった。
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