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第一章 幸せの青い鳥?
1-49 地獄のインターバル
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他の回復魔法士達も全員が私の提案にもれなく苦笑していた。
普通なら、とてもそんな事を他人に要求できないというか、してはいけないのだが。
相手に向かって死ねと言っているのと同じ、いや死ぬような大怪我を延々と超苦痛と共に負い続けてくれと言っている訳だから、なお悪い。
世の中には、死ねというよりも死ぬなという方が悪い場合もあるし、まさにこれこそはその究極のパターンだろう。
「まあ、ここはそこまでやらないといけないシーンなんでしょうね。
私達は後方で下がってきた人のケアや補給を担当するわよ。
サヤ、あんたは言い出しっぺなんだから、チュールと一緒に前線の補佐ね。
自分への回復も絶対に忘れるんじゃないわよ。
ヤバかったら、一旦後方へ引きなさい。
アメリさん、よく見ておいてあげてね」
「はあい。頑張りまーす。
ね、チュール」
『サヤって冒険者には絶対に向かない人。
こんな事ばかりしていたら、いつか絶対に死んじゃう』
「うわあ……きょ、今日だけは頑張ろうよ。
ね、ね?」
『しょうがないなあ。
あとでシュークリーム、いっぱい作ってね』
「任せて~」
馬に人参、チュールにシュークリーム。
今日だけは絶対に凌がなくては、乗り切らなくてはならない。
ファイト、小夜。
ま、まあ、魔物と直接ファイトするのは騎士さん達だけどね。
「安心してください、サヤ。
半分黒焦げになって呻きまくっていても、生きていてくれさえすればこのアメリが聖水アイテムを持ってあなたを回収に行きますから。
私、そういう仕事は慣れていますので」
この人、そのために来ていたのか~。
思ってたのとだいぶ違った!
「う、その地獄、自分にもブーメランが来たか~」
「当り前ですよ。
前線の兵士さんのサポが出来るのは、曲がりなりにも聖女たるあなただけなのですから」
「で、ですよね~。
それはなるべくやりたくないので、黒焦げにされる前に回収に来てくださると嬉しいですね」
そして我々はそのあまり嬉しくない戦場へと到着した。
魔物と騎士や近衛兵が入り乱れ、苦鳴が王宮の通路に木霊した。
通路が魔物に比して狭すぎるので囲んで戦うなんて事も無理だし、そいつの懐を越えて背中に取り付くのも無理がある。
魔物が飛び上がったら、魔物の背中でぺっちゃんこになる。
そいつは八本足でぺったりと車高の低い、蜥蜴系の怪物だ。
それでもかなりの体高がある。
ここでの有利な戦闘を進められる魔物のチョイスなのだ。
鱗や皮もパッと見ただけでも随分と固そうだ。
騎士達にとっては地獄の一丁目の光景でしかない。
下手を討つと回復が切れて即死は免れない。
騎士さんにしろ、私にしろ、どっちが下手を売っても戦線は確実に崩壊する。
私は全員に手早く順番にリジェネート・エクスペリエンスをかけた。
光の戦士十人前、出来上がり!
「現在戦闘中の各員に次ぐ。
増援の騎士団十名が参った。
我らが戦闘を引き継ぐので、諸兄らは全員、一旦後方へ下がり魔法支援と補給を受けられよ。
その後で我らと合流して、それを滅する。
我らの支援魔法が消える前に、最低半数は戻られよ」
その掛け声に全員がふうっと息を吐いた。
偵察の騎士から話は聞いていたので、無理して踏ん張ってくれていたみたい。
お蔭でまだ死人は出ていないようだった。
「ありがたい。
こいつは本当にしぶといぞ。
では一旦お任せいたす」
「任されよ。
さあ怪物よ、神話の時代の英雄には遠く及ばぬが、僭越ながらパルマ騎士団小隊長ハッサンがお相手しよう。
者ども、ここが踏ん張り時であるぞ」
そして、奴のド真ん前で選手交代を支援するために際どく牽制していた彼が、台詞を言い終わった途端に真っ先に吹き飛んだ。
台詞を言い終わるまで待ってくれていたの? って思うくらい絶妙なタイミングだ。
こういうのをヘイトコントロールっていうのだろうか。
少し違う気がする。
あれって確か敵の突進があっても踏ん張らないといけないから、自分が吹き飛んじゃダメなんだよね。
「あ、尻尾だ」
なんと異様なほど長い尻尾がなんと、魔物の前方にヒュンっと伸びてハッサン小隊長を打ち倒したのだ。
あれは自分の体長の二倍以上の長さがありそうだ。
それが怪物の背の上でヒュンヒュンと唸りを上げて動き回り威嚇している。
それを知って、思わず引き攣る他の騎士達。
「みんな頑張って。
早めに増援を送るから」
そして、まずは非道にも倒されたばかりのハッサン氏にエクストラ・ヒールをぶち込んで無理やりその場に立たせておく。
それから戻ってきた人の中から割合とダメージが少なそうな騎士三名にリジェネート・エクスペリエンスをかけ、その場でアイテムを押し付けるようにポーチごと渡して、休む間もなく強引に押し出して放り出した。
休憩も無しでそうされた相手の顔が引き攣っているのはわかったが、とりあえずの増援を出しておかないと戦線が崩壊する。
さっきまでは十六人でやってたんだもんね。
私は笑顔でこう言って送り出した。
「聖女サヤから出陣の祝福を!」
この後にパルマ騎士団内で、『鬼畜聖女』などという、ありがたくないニックネームがついてしまいそうなほどの下種展開だったが、まあそこはみんな!
「生きてこそ」という事でね‼
残りのメンバーを回復させ、少しだけど休憩させてアイテムなどを渡してから、リジェネート・エクスペリエンスをかけて送り出して交代させた。
そして、今度はちゃんと休ませた。
特にあの無理やり送り出した三人は。
心なしか、彼らの私を見る目がいじましい気がしたが、そこは持ち前の強心臓で耐える事にした。
「よし、ハッサン小隊長。
じゃあ次は彼らを戻したら、リジェネート・エクスペリエンスだけかけて戻すわ。
そっちもなるだけ頑張って継続して。
ヤバそうだったら聖水を使ってもいいし、私を呼んでくれてもいいわ。
チュールもいてくれるから、短時間ならリジェネート・エクスペリエンスとの併用で支援のために前線へ出られます。
でもブレスはなるべく牽制してね。
駄目ならチュールを前に出すわ」
「心得た。
しかし、あの魔物のしぶとい事。
だいぶダメージは受けておるようなのだが、なかなか倒れぬ」
「そうかあ。持久戦になるとちょっと辛いね。
騎士さん達の精神がザクザク削られそうだし。
それが最大の闇だわ」
そういう訳で、彼らを前線へ出した。
そして、鬼畜なトンボ返りに関しては既に伝達済みなので、全員が諦めて魔法支援を待ってくれていた。
リジェネート・エクスペリエンスを受けた端から、騎士や近衛兵士達から次々と戦線へと休憩抜きで舞い戻り、そして八面六臂の戦いぶりを見せてくれた。
強烈なダメージを受けては回復するを絶えまなく繰り返しながら。
それを、もうワンターン緩む事無く続けた後、魔物はいきなり痙攣し、ついにはどうっと倒れた。
上がる歓声と勝鬨。
みんな汗を拭きながら、いい顔で互いの健闘を湛えていた。
「皆さん、やりましたね!
こいつは収納に入れて御土産に持って帰りましょうか。
魔物はあと二匹だけど、今頃リュール副団長の方はどうなっている事やら。
とりあえず少しだけでも休憩をしてから行きましょう。
まだ先は長そうですから。
御疲れ様です」
しかし、王宮の中はもう戦闘後で無茶苦茶な有様だった。
これの修繕は大変だなあ。
特に盛大に焼けているところはね。
普通なら、とてもそんな事を他人に要求できないというか、してはいけないのだが。
相手に向かって死ねと言っているのと同じ、いや死ぬような大怪我を延々と超苦痛と共に負い続けてくれと言っている訳だから、なお悪い。
世の中には、死ねというよりも死ぬなという方が悪い場合もあるし、まさにこれこそはその究極のパターンだろう。
「まあ、ここはそこまでやらないといけないシーンなんでしょうね。
私達は後方で下がってきた人のケアや補給を担当するわよ。
サヤ、あんたは言い出しっぺなんだから、チュールと一緒に前線の補佐ね。
自分への回復も絶対に忘れるんじゃないわよ。
ヤバかったら、一旦後方へ引きなさい。
アメリさん、よく見ておいてあげてね」
「はあい。頑張りまーす。
ね、チュール」
『サヤって冒険者には絶対に向かない人。
こんな事ばかりしていたら、いつか絶対に死んじゃう』
「うわあ……きょ、今日だけは頑張ろうよ。
ね、ね?」
『しょうがないなあ。
あとでシュークリーム、いっぱい作ってね』
「任せて~」
馬に人参、チュールにシュークリーム。
今日だけは絶対に凌がなくては、乗り切らなくてはならない。
ファイト、小夜。
ま、まあ、魔物と直接ファイトするのは騎士さん達だけどね。
「安心してください、サヤ。
半分黒焦げになって呻きまくっていても、生きていてくれさえすればこのアメリが聖水アイテムを持ってあなたを回収に行きますから。
私、そういう仕事は慣れていますので」
この人、そのために来ていたのか~。
思ってたのとだいぶ違った!
「う、その地獄、自分にもブーメランが来たか~」
「当り前ですよ。
前線の兵士さんのサポが出来るのは、曲がりなりにも聖女たるあなただけなのですから」
「で、ですよね~。
それはなるべくやりたくないので、黒焦げにされる前に回収に来てくださると嬉しいですね」
そして我々はそのあまり嬉しくない戦場へと到着した。
魔物と騎士や近衛兵が入り乱れ、苦鳴が王宮の通路に木霊した。
通路が魔物に比して狭すぎるので囲んで戦うなんて事も無理だし、そいつの懐を越えて背中に取り付くのも無理がある。
魔物が飛び上がったら、魔物の背中でぺっちゃんこになる。
そいつは八本足でぺったりと車高の低い、蜥蜴系の怪物だ。
それでもかなりの体高がある。
ここでの有利な戦闘を進められる魔物のチョイスなのだ。
鱗や皮もパッと見ただけでも随分と固そうだ。
騎士達にとっては地獄の一丁目の光景でしかない。
下手を討つと回復が切れて即死は免れない。
騎士さんにしろ、私にしろ、どっちが下手を売っても戦線は確実に崩壊する。
私は全員に手早く順番にリジェネート・エクスペリエンスをかけた。
光の戦士十人前、出来上がり!
「現在戦闘中の各員に次ぐ。
増援の騎士団十名が参った。
我らが戦闘を引き継ぐので、諸兄らは全員、一旦後方へ下がり魔法支援と補給を受けられよ。
その後で我らと合流して、それを滅する。
我らの支援魔法が消える前に、最低半数は戻られよ」
その掛け声に全員がふうっと息を吐いた。
偵察の騎士から話は聞いていたので、無理して踏ん張ってくれていたみたい。
お蔭でまだ死人は出ていないようだった。
「ありがたい。
こいつは本当にしぶといぞ。
では一旦お任せいたす」
「任されよ。
さあ怪物よ、神話の時代の英雄には遠く及ばぬが、僭越ながらパルマ騎士団小隊長ハッサンがお相手しよう。
者ども、ここが踏ん張り時であるぞ」
そして、奴のド真ん前で選手交代を支援するために際どく牽制していた彼が、台詞を言い終わった途端に真っ先に吹き飛んだ。
台詞を言い終わるまで待ってくれていたの? って思うくらい絶妙なタイミングだ。
こういうのをヘイトコントロールっていうのだろうか。
少し違う気がする。
あれって確か敵の突進があっても踏ん張らないといけないから、自分が吹き飛んじゃダメなんだよね。
「あ、尻尾だ」
なんと異様なほど長い尻尾がなんと、魔物の前方にヒュンっと伸びてハッサン小隊長を打ち倒したのだ。
あれは自分の体長の二倍以上の長さがありそうだ。
それが怪物の背の上でヒュンヒュンと唸りを上げて動き回り威嚇している。
それを知って、思わず引き攣る他の騎士達。
「みんな頑張って。
早めに増援を送るから」
そして、まずは非道にも倒されたばかりのハッサン氏にエクストラ・ヒールをぶち込んで無理やりその場に立たせておく。
それから戻ってきた人の中から割合とダメージが少なそうな騎士三名にリジェネート・エクスペリエンスをかけ、その場でアイテムを押し付けるようにポーチごと渡して、休む間もなく強引に押し出して放り出した。
休憩も無しでそうされた相手の顔が引き攣っているのはわかったが、とりあえずの増援を出しておかないと戦線が崩壊する。
さっきまでは十六人でやってたんだもんね。
私は笑顔でこう言って送り出した。
「聖女サヤから出陣の祝福を!」
この後にパルマ騎士団内で、『鬼畜聖女』などという、ありがたくないニックネームがついてしまいそうなほどの下種展開だったが、まあそこはみんな!
「生きてこそ」という事でね‼
残りのメンバーを回復させ、少しだけど休憩させてアイテムなどを渡してから、リジェネート・エクスペリエンスをかけて送り出して交代させた。
そして、今度はちゃんと休ませた。
特にあの無理やり送り出した三人は。
心なしか、彼らの私を見る目がいじましい気がしたが、そこは持ち前の強心臓で耐える事にした。
「よし、ハッサン小隊長。
じゃあ次は彼らを戻したら、リジェネート・エクスペリエンスだけかけて戻すわ。
そっちもなるだけ頑張って継続して。
ヤバそうだったら聖水を使ってもいいし、私を呼んでくれてもいいわ。
チュールもいてくれるから、短時間ならリジェネート・エクスペリエンスとの併用で支援のために前線へ出られます。
でもブレスはなるべく牽制してね。
駄目ならチュールを前に出すわ」
「心得た。
しかし、あの魔物のしぶとい事。
だいぶダメージは受けておるようなのだが、なかなか倒れぬ」
「そうかあ。持久戦になるとちょっと辛いね。
騎士さん達の精神がザクザク削られそうだし。
それが最大の闇だわ」
そういう訳で、彼らを前線へ出した。
そして、鬼畜なトンボ返りに関しては既に伝達済みなので、全員が諦めて魔法支援を待ってくれていた。
リジェネート・エクスペリエンスを受けた端から、騎士や近衛兵士達から次々と戦線へと休憩抜きで舞い戻り、そして八面六臂の戦いぶりを見せてくれた。
強烈なダメージを受けては回復するを絶えまなく繰り返しながら。
それを、もうワンターン緩む事無く続けた後、魔物はいきなり痙攣し、ついにはどうっと倒れた。
上がる歓声と勝鬨。
みんな汗を拭きながら、いい顔で互いの健闘を湛えていた。
「皆さん、やりましたね!
こいつは収納に入れて御土産に持って帰りましょうか。
魔物はあと二匹だけど、今頃リュール副団長の方はどうなっている事やら。
とりあえず少しだけでも休憩をしてから行きましょう。
まだ先は長そうですから。
御疲れ様です」
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