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第一章 幸せの青い鳥?
1-23 ホルデム家の人々
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「うわあ、まるで御伽噺に登場する王宮のようです。
これだけ大きい家だと、さぞかし厩も大きくて立派な事でしょう。
きっと、たくさんいるはずの馬達と遊び甲斐がありますね」
「あのなあ。まあ別によいのだが」
「あなたって、本当に変わっているわねえ。
まあここで暮らすというのなら、それくらいズレているくらいで、却って丁度いいのかもしれないわね」
また何気にベロニカさんが失礼な事を言っている。
まあずっと付き合うというのなら、余所行きの言葉で表面的な付き合いをするより、これくらい遠慮がない方が丁度よいのかもしれませんが。
そして馬車は屋敷の前の車止め、いや馬車止めに寄せた。
ちゃんと雨の日でも濡れずに乗り降りできるように屋根が付いた仕様だ。
リゾートマンションなんかだと、確かこういう物が付いている物件もある。
まああれば便利と言えない事もないが、一般家屋では別になくてもいい。
だが、ここでは必需品なのだろう。
御者さんがドアを開けてくれた。
「ありがとうございまーす」
「いえいえ、よろしくお願いいたします。
サヤ様」
様付け呼びで大変こそばゆいのだが、由緒正しい公爵家の使用人であるこの人にとって私は跡取りであるリュール様の賓客なのだから、そう呼ぶのは決まりなのだろうから仕方がない。
ベロニカさんは彼と顔見知りと見えて、会釈と礼のみで挨拶を交わしている。
手慣れたものというか、きっとリュールさんがベロニカさんに余計な御世話をかける事が多くて、自然にそうなったのだろう。
本日も、私に端を発した問題で彼女が御一緒してくれている。
本日なんて本来ならば、特に彼女は来なくてもよいような案件なのだが、少なくともこの世界に不慣れな女の子を任せるという一点においては、敬愛する副団長の事を殆ど信用していないようだった。
そのツケは必ず彼女が払う羽目になるのが既に確定しているのだから。
私もその方が心強い。
大体リュールさんって、この女子高生になったばかりの私を、ほぼ野郎ばっかりいる騎士団の宿舎に平気で放り込もうとした段階で、あの厳つい騎士団長とどっこいの精神の持ち主だと思うの。
違うのは超イケてる顔と貴族の雰囲気ばかりなり。
それでもこのようなイケメンは正義だと、少なくとも私が不本意ながら日本に置いてきてしまった友人諸姉の同志達も必ずや賛同してくれると信じている。
そういう感情においては、私は未だに彼女達と時と空間を越えて固い絆で結ばれているのだ。
一部の友人には、あの残念な騎士団長様の需要があるのを知っているが、まあそれは乙女の秘密という事で。
奴にあの豪放なタイプの騎士団長の写メを贈れないのが非常に残念だ。
いつの日か、無事にあの青い鳥を〆る事に成功した暁には、元の世界との自由往来の権利を獲得して、彼を当該友人の元へと招待してみよう。
渋オジ趣味の奴は、きっとその場で発狂するものに違いない。
騎士団や冒険者ギルドのメンバーを、うちの母に見せたらなんというものか。
きっと大爆笑するのに違いない。
まだ小学生の弟にも、ガルさん達と飛んだ、あの辺境の凄い風景を見せてやりたいな。
あの子、そういう感じのゲームなんかも大好きだったし。
京夜、君のお姉ちゃんはゲームみたいな世界で頑張っているよ。
ちょっと羨ましい?
いつか遊びに連れてきてあげたいな。
そして館の中に入った途端に何かが炸裂した。
物凄い音だ。
だがそれは私が聞き慣れた物のような気もする。
「まあまあまあ、リュールちゃんがこんな可愛い女の子を連れて帰ってくるなんて!
久々のイベントねえ。
まあ、黒髪黒目でまた可愛らしい事」
「あ、あのう?」
どうやら鳴らされたのは、魔導製品のクラッカーのようなものだったらしい。
公爵家の奥方様らしき人物は、どうやら私を歓迎してくださるようだった。
しかし、リュールちゃんか……。
あー、それにしてもびっくりした。
なんか、地球のクラッカーの中に入っているような、あの火薬と共に飛び散るちょっとした内容物まで見事に再現されている。
もしかするとこれを作成させたのは、生理用品を作ってくださっていた、あの先達なのかもしれないな。
何か要る時のために、私もこのクラッカーはそれなりの量を買っておこうっと。
その方が絶対に楽しい異世界ライフになりそうだ。
「サヤ、気にしないでちょうだい。
こういう騒ぎは公爵夫人の趣味みたいなものだから。
私も初めてこの屋敷を訪問した時にはやられましたよ」
「母上……我が家の事情、いやそれどころか、このあたりの世情に疎いような外国人の娘に、いきなりそのような歓迎をするのは止めていただきたいのですが……」
「まあまあ、リュールさん。
こういうのは、自分の世界で慣れていますから。
これが存在しないはずの場所でいきなり食らうとびっくりしますけどね。
これ、私の国ではクラッカーって言うんです。
こっちじゃなんていうのか知りませんが、私もこれは大好きですよ」
こういうの、弟の京夜が大好きなんだよなあ。
母も大好きだったので、我が家には大体常時五十個くらいは在庫が置いてあった。
「自分の世界、だと?」
「ああ、リュール。
後で説明する予定だったのですが、その子は稀人です。
その区分の中で、一体何に該当するものかまでは知りませんが」
く、はずれ女郎確率九十五パーセントってところでしょうかね。
いいんだ、とりあえず可愛いもふもふと遊ぶためだけの、魂が求める最強スキルだけは用意してありますので。
「稀人だと⁉」
「まあ、稀人さんなの⁉」
何故だろう。
何か、母子で著しく反応が極端に別れたような気がするのだが。
「まあまあ。
こんな素敵なお客様を連れてきてくれるなんて、リュールは本当に私の事が大好きなのねえ」
「あのう、母上……」
そしてベロニカさんが、そっと私に耳打ちしてくれた。
「彼、実は公爵家の養子なんだ。
彼女フランチェスカ・アスダム・ホルデム、ホルデム公爵夫人はリュールの実の叔母だ。
小さな頃から無茶苦茶に可愛かった彼の事を、また猫可愛がりに可愛がっていたのだ。
彼は実はこの国の元第三王子でな。
まあ詳細は省くが、ここまでの事情を知るお前なら、その、なんというかわかるだろう?」
あう、なんと彼は御家事情で王子の座から降りざるを得なかったのか。
たぶん、三つ巴の争いは好ましくないとかなんとかで。
そして溺愛する甥を、彼女が引き取る形で決着を付けたとかかな。
まあ、あれだけのイケメンなら、小さな頃は完璧な天使だったのではないだろうか!
「サヤ、おいサヤ!」
「おや、どうしました。
ベロニカさん」
「ば、馬鹿。
頼むから、その涎は早く拭け!
今一体何を想像していた⁉」
彼女はそう言いながら、慌ててハンカチを差し出してくれていた。
「あう!」
しまった、またやってしまった。
だが公爵夫人はにこにこして、戸棚からある物を持ち出してきて見せてくれた。
「ふふ、あなたが見たがって想像していた物は、もしかしてこれなのかしら?」
「へえ、なんでしょう?」
だが、それこそは。
『リュール様天使絵姿集』だった!
「こ、こ、これうぁ~!」
駄目だ。
しばし日本を離れてしまっていたので、どうにもこうにも日本語が少々怪しくなってきた感じがしますね。
だが、それには一向に構わずに『本人の目の前で』リュールの幼少の頃の素晴らし過ぎる絵姿に、頭をぺったりとくっつけるような感じで熱心に見入る私と公爵夫人がいたのだった。
これだけ大きい家だと、さぞかし厩も大きくて立派な事でしょう。
きっと、たくさんいるはずの馬達と遊び甲斐がありますね」
「あのなあ。まあ別によいのだが」
「あなたって、本当に変わっているわねえ。
まあここで暮らすというのなら、それくらいズレているくらいで、却って丁度いいのかもしれないわね」
また何気にベロニカさんが失礼な事を言っている。
まあずっと付き合うというのなら、余所行きの言葉で表面的な付き合いをするより、これくらい遠慮がない方が丁度よいのかもしれませんが。
そして馬車は屋敷の前の車止め、いや馬車止めに寄せた。
ちゃんと雨の日でも濡れずに乗り降りできるように屋根が付いた仕様だ。
リゾートマンションなんかだと、確かこういう物が付いている物件もある。
まああれば便利と言えない事もないが、一般家屋では別になくてもいい。
だが、ここでは必需品なのだろう。
御者さんがドアを開けてくれた。
「ありがとうございまーす」
「いえいえ、よろしくお願いいたします。
サヤ様」
様付け呼びで大変こそばゆいのだが、由緒正しい公爵家の使用人であるこの人にとって私は跡取りであるリュール様の賓客なのだから、そう呼ぶのは決まりなのだろうから仕方がない。
ベロニカさんは彼と顔見知りと見えて、会釈と礼のみで挨拶を交わしている。
手慣れたものというか、きっとリュールさんがベロニカさんに余計な御世話をかける事が多くて、自然にそうなったのだろう。
本日も、私に端を発した問題で彼女が御一緒してくれている。
本日なんて本来ならば、特に彼女は来なくてもよいような案件なのだが、少なくともこの世界に不慣れな女の子を任せるという一点においては、敬愛する副団長の事を殆ど信用していないようだった。
そのツケは必ず彼女が払う羽目になるのが既に確定しているのだから。
私もその方が心強い。
大体リュールさんって、この女子高生になったばかりの私を、ほぼ野郎ばっかりいる騎士団の宿舎に平気で放り込もうとした段階で、あの厳つい騎士団長とどっこいの精神の持ち主だと思うの。
違うのは超イケてる顔と貴族の雰囲気ばかりなり。
それでもこのようなイケメンは正義だと、少なくとも私が不本意ながら日本に置いてきてしまった友人諸姉の同志達も必ずや賛同してくれると信じている。
そういう感情においては、私は未だに彼女達と時と空間を越えて固い絆で結ばれているのだ。
一部の友人には、あの残念な騎士団長様の需要があるのを知っているが、まあそれは乙女の秘密という事で。
奴にあの豪放なタイプの騎士団長の写メを贈れないのが非常に残念だ。
いつの日か、無事にあの青い鳥を〆る事に成功した暁には、元の世界との自由往来の権利を獲得して、彼を当該友人の元へと招待してみよう。
渋オジ趣味の奴は、きっとその場で発狂するものに違いない。
騎士団や冒険者ギルドのメンバーを、うちの母に見せたらなんというものか。
きっと大爆笑するのに違いない。
まだ小学生の弟にも、ガルさん達と飛んだ、あの辺境の凄い風景を見せてやりたいな。
あの子、そういう感じのゲームなんかも大好きだったし。
京夜、君のお姉ちゃんはゲームみたいな世界で頑張っているよ。
ちょっと羨ましい?
いつか遊びに連れてきてあげたいな。
そして館の中に入った途端に何かが炸裂した。
物凄い音だ。
だがそれは私が聞き慣れた物のような気もする。
「まあまあまあ、リュールちゃんがこんな可愛い女の子を連れて帰ってくるなんて!
久々のイベントねえ。
まあ、黒髪黒目でまた可愛らしい事」
「あ、あのう?」
どうやら鳴らされたのは、魔導製品のクラッカーのようなものだったらしい。
公爵家の奥方様らしき人物は、どうやら私を歓迎してくださるようだった。
しかし、リュールちゃんか……。
あー、それにしてもびっくりした。
なんか、地球のクラッカーの中に入っているような、あの火薬と共に飛び散るちょっとした内容物まで見事に再現されている。
もしかするとこれを作成させたのは、生理用品を作ってくださっていた、あの先達なのかもしれないな。
何か要る時のために、私もこのクラッカーはそれなりの量を買っておこうっと。
その方が絶対に楽しい異世界ライフになりそうだ。
「サヤ、気にしないでちょうだい。
こういう騒ぎは公爵夫人の趣味みたいなものだから。
私も初めてこの屋敷を訪問した時にはやられましたよ」
「母上……我が家の事情、いやそれどころか、このあたりの世情に疎いような外国人の娘に、いきなりそのような歓迎をするのは止めていただきたいのですが……」
「まあまあ、リュールさん。
こういうのは、自分の世界で慣れていますから。
これが存在しないはずの場所でいきなり食らうとびっくりしますけどね。
これ、私の国ではクラッカーって言うんです。
こっちじゃなんていうのか知りませんが、私もこれは大好きですよ」
こういうの、弟の京夜が大好きなんだよなあ。
母も大好きだったので、我が家には大体常時五十個くらいは在庫が置いてあった。
「自分の世界、だと?」
「ああ、リュール。
後で説明する予定だったのですが、その子は稀人です。
その区分の中で、一体何に該当するものかまでは知りませんが」
く、はずれ女郎確率九十五パーセントってところでしょうかね。
いいんだ、とりあえず可愛いもふもふと遊ぶためだけの、魂が求める最強スキルだけは用意してありますので。
「稀人だと⁉」
「まあ、稀人さんなの⁉」
何故だろう。
何か、母子で著しく反応が極端に別れたような気がするのだが。
「まあまあ。
こんな素敵なお客様を連れてきてくれるなんて、リュールは本当に私の事が大好きなのねえ」
「あのう、母上……」
そしてベロニカさんが、そっと私に耳打ちしてくれた。
「彼、実は公爵家の養子なんだ。
彼女フランチェスカ・アスダム・ホルデム、ホルデム公爵夫人はリュールの実の叔母だ。
小さな頃から無茶苦茶に可愛かった彼の事を、また猫可愛がりに可愛がっていたのだ。
彼は実はこの国の元第三王子でな。
まあ詳細は省くが、ここまでの事情を知るお前なら、その、なんというかわかるだろう?」
あう、なんと彼は御家事情で王子の座から降りざるを得なかったのか。
たぶん、三つ巴の争いは好ましくないとかなんとかで。
そして溺愛する甥を、彼女が引き取る形で決着を付けたとかかな。
まあ、あれだけのイケメンなら、小さな頃は完璧な天使だったのではないだろうか!
「サヤ、おいサヤ!」
「おや、どうしました。
ベロニカさん」
「ば、馬鹿。
頼むから、その涎は早く拭け!
今一体何を想像していた⁉」
彼女はそう言いながら、慌ててハンカチを差し出してくれていた。
「あう!」
しまった、またやってしまった。
だが公爵夫人はにこにこして、戸棚からある物を持ち出してきて見せてくれた。
「ふふ、あなたが見たがって想像していた物は、もしかしてこれなのかしら?」
「へえ、なんでしょう?」
だが、それこそは。
『リュール様天使絵姿集』だった!
「こ、こ、これうぁ~!」
駄目だ。
しばし日本を離れてしまっていたので、どうにもこうにも日本語が少々怪しくなってきた感じがしますね。
だが、それには一向に構わずに『本人の目の前で』リュールの幼少の頃の素晴らし過ぎる絵姿に、頭をぺったりとくっつけるような感じで熱心に見入る私と公爵夫人がいたのだった。
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