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第二章 バルバディア聖教国モンサラント・ダンジョン
2-18 鍛練の日
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とりあえず朝御飯を食べ終わったので、神殿のサロンにて、ふさふさ毛皮の真っ白な狼達に囲まれながらバニッシュ様のありがたい槍の説明を聞く事にした。
「どうじゃ、いきなり新装備を使ってみた感想は」
「うーん、よくわからないんだけど、魔法槍としてはなかなかの物じゃないのかな。
先輩から借りたスキルが誘導されて、勝手に魔物へ命中したよ。
あと、先輩が抜け出せない魔物の糸をパンっと突いただけで消してしまったし」
それを聞いて、彼は満足そうに顎の髭を引っ張っていた。
「スキル誘導は、その槍のオリジナル機能じゃのう。
一応その機能は解析できたので他の武器にも付けられるから、ミスリルの槍を置いていくがよい。
あと魔物糸に関しては、お前の意思に槍が反応して先端に魔力を集中させたのではないかな。
あれは超強靭な糸だが、別に無敵の物ではない」
「へえ、なんか意思があるみたいな武器なのかい」
「そうじゃ、その辺が面白いものじゃのう。
そこは機能とかそういうレベルではないので他の武器に転用はできん。
お前が使いこなせば面白い物に成長するかもしれんのう」
「へえ、これは意思を持って成長する武器なのか、そいつは面白いな。
あと、何かあるの」
「ああ、後はそうじゃな。
どこかへ、すっ飛んでいっても手元に戻って来るようにしておいたぞ。
そいつは意思のようなものがあるので可能だったわけじゃが。
たとえば、何かに向かって投擲した後にホーミングする。
内部には強力な風魔法なども最初から内蔵しているのでな」
「じゃあ、こいつを自由自在に飛ばしたり、俺が捉まって少し飛んだりもできるのかな」
「それも可能かもしれんな。
だが、いきなり高く飛ぼうとするでないぞ。
練習して少しずつものにしていくがよい。
内蔵の風魔法は異様に切れ味や刺突力を上昇させておる。
わしも少しチューンナップしておいたがの。
元から不破壊属性もついておるし、万一壊れても自動修復するようじゃ」
凄い。
元々、超高性能な武器を世界一のブラックスミスが調整してくれたのだ。
こいつと共に精進しようっと。
まだ、ここのダンジョンの魔物は蜘蛛一匹しかやれていない。
だが、俺のバージョンは既に11.5をマークしている。
この感じは、たぶん直に11.6に上がるだろう。
それに関しては、あの蜘蛛野郎が主な収入源だったはず。
ワンコは散らしただけで倒したわけじゃないからな。
あの蜘蛛だと、もう二匹くらい倒せば、12.0まで上がりそうな気がする。
でも、そう簡単には見つからないんだろうなあ。
どこかに槍の練習でもしに行こうかな。
「姐御、今日はどうするの」
「エラヴィスの魔法剣にも、お前の槍から解析した技術を組み込むそうだから、今日は休みにする。
クレジネスも今日は休んだ方がよかろう。
私は、扉のあれこれや蜘蛛の件で、マイアや大司祭と話がある。
マロウスは鍛錬に励むだろうし、お前はどうする」
バニッシュは寝なくていいのかね。
まあドワーフの凄い鍛冶師が仕事を始めたら、あんなものなのかな。
「じゃあ、俺は新しい槍と語らう事にするよ。
性能は凄いけど、結構使いこなしが難しいみたいなんだ。
ついでにワンコとも親睦を深めて。
ちょっと考えている事もあるので」
「そうか、では遺跡でない方のダンジョンへ行ってみるか?
あちらは扉が出ないはずだから、狼どもと一緒ならば一人でも問題はあるまい。
まあ、さっきの神殿に現れた扉の事もある。
万が一、一人でおる時に扉を見かけても迂闊に触るでないぞ」
「ラジャー」
いや、自分の村の方がどうなったのか気になるので、シリウス達に手紙を持たせて伝書犬として使えないかと思ってね。
こいつらは、どれくらい速く走れるのだろう。
狼だから、丸一日でも走れそう。
ここから村まで一日くらいで行ってしまうのではないかな。
この俺でも、かなり早く継続して歩けるのだから。
基本能力の向上により、身体能力は相当に上がっている。
相手が人族なら、今の俺なら先輩みたいな化け物が相手でもない限りは負けないのではないか。
冒険者の場合はスキルやその他の魔法で能力を底上げしている奴がいるので、その辺はわからんのだけど。
ビースト族やドワーフは論外だ。
さすがに、やってみない事にはなんとも言えない。
少なくとも、マロウスや彼の一回り大きなお友達相手に、俺が純粋な肉体的パワーでは勝てそうもない。
奴らはどいつもこいつも鍛錬マニアばっかりで、ちょっと頭がおかしいからな。
俺は先輩がどうしているか見に行ったのだが、どうやら寝ているみたいだ。
さすがに夕べは一晩中駆けずり回った挙句に、ぐるぐる巻きの刑だったからな。
どうせ先輩の事だから、ゆっくり休んだらリターンマッチをしにいくのだろう。
あの人が、やられっぱなしになっているはずがない。
俺はそれの御伴についていってもいいし。
「どうじゃ、いきなり新装備を使ってみた感想は」
「うーん、よくわからないんだけど、魔法槍としてはなかなかの物じゃないのかな。
先輩から借りたスキルが誘導されて、勝手に魔物へ命中したよ。
あと、先輩が抜け出せない魔物の糸をパンっと突いただけで消してしまったし」
それを聞いて、彼は満足そうに顎の髭を引っ張っていた。
「スキル誘導は、その槍のオリジナル機能じゃのう。
一応その機能は解析できたので他の武器にも付けられるから、ミスリルの槍を置いていくがよい。
あと魔物糸に関しては、お前の意思に槍が反応して先端に魔力を集中させたのではないかな。
あれは超強靭な糸だが、別に無敵の物ではない」
「へえ、なんか意思があるみたいな武器なのかい」
「そうじゃ、その辺が面白いものじゃのう。
そこは機能とかそういうレベルではないので他の武器に転用はできん。
お前が使いこなせば面白い物に成長するかもしれんのう」
「へえ、これは意思を持って成長する武器なのか、そいつは面白いな。
あと、何かあるの」
「ああ、後はそうじゃな。
どこかへ、すっ飛んでいっても手元に戻って来るようにしておいたぞ。
そいつは意思のようなものがあるので可能だったわけじゃが。
たとえば、何かに向かって投擲した後にホーミングする。
内部には強力な風魔法なども最初から内蔵しているのでな」
「じゃあ、こいつを自由自在に飛ばしたり、俺が捉まって少し飛んだりもできるのかな」
「それも可能かもしれんな。
だが、いきなり高く飛ぼうとするでないぞ。
練習して少しずつものにしていくがよい。
内蔵の風魔法は異様に切れ味や刺突力を上昇させておる。
わしも少しチューンナップしておいたがの。
元から不破壊属性もついておるし、万一壊れても自動修復するようじゃ」
凄い。
元々、超高性能な武器を世界一のブラックスミスが調整してくれたのだ。
こいつと共に精進しようっと。
まだ、ここのダンジョンの魔物は蜘蛛一匹しかやれていない。
だが、俺のバージョンは既に11.5をマークしている。
この感じは、たぶん直に11.6に上がるだろう。
それに関しては、あの蜘蛛野郎が主な収入源だったはず。
ワンコは散らしただけで倒したわけじゃないからな。
あの蜘蛛だと、もう二匹くらい倒せば、12.0まで上がりそうな気がする。
でも、そう簡単には見つからないんだろうなあ。
どこかに槍の練習でもしに行こうかな。
「姐御、今日はどうするの」
「エラヴィスの魔法剣にも、お前の槍から解析した技術を組み込むそうだから、今日は休みにする。
クレジネスも今日は休んだ方がよかろう。
私は、扉のあれこれや蜘蛛の件で、マイアや大司祭と話がある。
マロウスは鍛錬に励むだろうし、お前はどうする」
バニッシュは寝なくていいのかね。
まあドワーフの凄い鍛冶師が仕事を始めたら、あんなものなのかな。
「じゃあ、俺は新しい槍と語らう事にするよ。
性能は凄いけど、結構使いこなしが難しいみたいなんだ。
ついでにワンコとも親睦を深めて。
ちょっと考えている事もあるので」
「そうか、では遺跡でない方のダンジョンへ行ってみるか?
あちらは扉が出ないはずだから、狼どもと一緒ならば一人でも問題はあるまい。
まあ、さっきの神殿に現れた扉の事もある。
万が一、一人でおる時に扉を見かけても迂闊に触るでないぞ」
「ラジャー」
いや、自分の村の方がどうなったのか気になるので、シリウス達に手紙を持たせて伝書犬として使えないかと思ってね。
こいつらは、どれくらい速く走れるのだろう。
狼だから、丸一日でも走れそう。
ここから村まで一日くらいで行ってしまうのではないかな。
この俺でも、かなり早く継続して歩けるのだから。
基本能力の向上により、身体能力は相当に上がっている。
相手が人族なら、今の俺なら先輩みたいな化け物が相手でもない限りは負けないのではないか。
冒険者の場合はスキルやその他の魔法で能力を底上げしている奴がいるので、その辺はわからんのだけど。
ビースト族やドワーフは論外だ。
さすがに、やってみない事にはなんとも言えない。
少なくとも、マロウスや彼の一回り大きなお友達相手に、俺が純粋な肉体的パワーでは勝てそうもない。
奴らはどいつもこいつも鍛錬マニアばっかりで、ちょっと頭がおかしいからな。
俺は先輩がどうしているか見に行ったのだが、どうやら寝ているみたいだ。
さすがに夕べは一晩中駆けずり回った挙句に、ぐるぐる巻きの刑だったからな。
どうせ先輩の事だから、ゆっくり休んだらリターンマッチをしにいくのだろう。
あの人が、やられっぱなしになっているはずがない。
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