97 / 107
第二章 探索者フェンリル
2-46 我はセントバーナード
しおりを挟む
俺はドライアドの彼女に名を進呈した。
『碧(みどり)』
見ため、そのまんまだわ。鳥が葵だったので、なんとなく和風人名の色シリーズで。だってこれ以上似合いそうな名前もないしな。
次はどんな色合いの奴が出てくるだろうか。さすがに、このドライアドを眷属にしてしまう訳にはいかないのだが、名前をつけてやるとこの手の連中は力が増すらしいので、次に来た時にいい魔石がもらえたらなという下心を込めて。
お互いの利害が一致したので、次回の再会を約束しあい、俺達は別れた。行きよりも遥かに軽やかに俺は駆けた。やはり狼には大平原がよく似合うぜ。
「しかし、旦那が来た割には平穏だったね。てっきり見上げるような雲を突くかのような怪物でも見物できるかと思ったんだが」
「その時は代理でお前に戦わせてやろう」
「冗談言うな。お前の力に合わせてダンジョンが作り出す怪物なんだぜ。俺が叶う相手かよ。俺は雑用しについてきているだけだからな」
「この根性無しめ」
「ふざけるな。やっぱり、お前はあのロキの息子だな」
「父は、ずる賢い、英知の塊と言われ、多くの信徒を獲得しているのだが」
「そりゃあ、そうなんだがなあ」
「お前のお小遣いも、その信徒からいただいたお布施だのお賽銭だのから出ているんだからな」
「へえへえ、感謝して使わせていただいてますよ」
俺とアレンは軽口を叩きながら戻っていたのだが、どこかで声がする気がした。俺はふと足を止めて耳を澄ませた。
「ん? 今何か聞こえなかったか、アレン」
「別に。俺が耳であんたに叶う訳がないだろう。これ以上ないくらい立派なケダモノ耳をつけているくせに」
「そりゃあそうだ。ロイ、何か近くにいるか」
『ああ、いますね。でもこれは魔物ではなくて人間ですね。どうやら遭難しているようです』
『なんだと。この階層でそんな間抜けな奴がいるとはな』
俺は想った。ここは冬のアルプス、雪に塗れた山岳地帯。男達は雪洞を掘って凌いでいた。
「寝るなあ、寝たら死ぬぞお」
そう言って眠ってしまいそうな相棒の頬を叩く。そこへ現れたのは山岳救助犬。
強引に雪洞にその大きな体をねじ込んで、首にぶらさげた樽から無理やりにブランデーを飲ませる。むせかえって目を白黒させる男。
「あ、いや。そんなにいっぺんに飲まされては」
『なんだと、俺の酒が飲めないと言うのか』
そして、さらにグビグビと飲まされる男達。
ああ、やってみてえ。俺はアポックスを操作し、高級ブランデーの樽型瓶に入ったバージョンを召喚した。
ベノムに見つかると横からかっさらって、「わし、今遭難しそうじゃから!」などとのたまいそうだ。
そして器用に自分で首に取りつけると、アレンに言った。
「じゃあ、遭難者の救助に行くから」
「え、旦那も物好きだな。あんたの事だから、魔石が手に入ったから、そんな事には構わずにさっさと帰るのかと思ったぜ」
「いや、ちょっとしたお遊びよ」
「旦那にかかったら、ダンジョンの大怪物を相手にするのも、お遊びの範疇に入っちまうからな」
「一応、警戒だけはしておけよ。相手が血迷って俺を攻撃してこないとも限らん」
そして、ロイのナビに従って辿り着いたのは、何かの割れ目のようなところだ。狭くて俺は入れないのだが、器用に嵌まってしまっているようだ。
「おーい、お前。大丈夫なのか」
「おお、誰か来てくれたのか。助けてくれ、頼む。魔物に追われて、ここへ落ちてしまった。魔物は行っちまったんだが、体がすっぽりと落ち込んでしまって出られないんだ」
俺はロイに言って中を見させたが、かなり出るのは難しいようだ。
『これは多分、巨大な魔物が作った割れ目。下の方は人間がちょうど嵌ってしまう大きさで、そこに負傷した人間の男性が嵌まりこんでしまっていますので、掘り返さないと救出できないのでは』
『そうか、どうしようかな』
フェンリルマンになって巨大化するといいのだが、それだとダンジョンの奴を刺激して、ここが地獄の修羅場になってしまうかもしれない。
そうなると、このおっさんは間違いなく生き埋めになってしまうはずだ。山岳救助犬のロールプレーを楽しんでいる最中の俺としては困った事になってしまうかもしれない。俺はしょうがないので、ある物を召喚した。
それはパワーショベルだった。これも気を付けないとおっさんが生き埋めになってしまうが、そこは注意深くやって、おおまかにやった後は、小型の物を召喚してもいいのだけれどな。
こいつは俺も操縦した事がないし、狭いコックピットの中で細いレバーがいっぱいあるので俺向きじゃない。
「アレン、お前は器用な奴だから、ちょっとこれを操縦してみろ。ちょっとそこの空いたスペースで練習してから」
「え、こんな生まれて初めて見るものを、どうやって動かすというんだ」
俺はパワーショベルのエンジンをかけて、適当にレバーを動かしてみて使い方を教えてみたのだが、野郎、しばらく動かしていたらコツをつかんだとみえて、結構上手に動かしている。
本当に器用な野郎だ。だが、せっかく掘り返した後が、どんどんと修復していく。駄目だ、ダンジョンの再生機能が働いて掘り起こせない。
「なあ、今思ったんだが、この亀裂というか地割れと言うか、この割れ目自体は修復されてしまわないんだな」
「ああ、そいつは多分、ここの魔物が作ったものという事で、地形に認定されたんじゃないのか。なんとなくで、こういう風に地形として固定化する事があるらしい。
だから崩しても、この形になるだけだから無駄だ。どうにかして、あのおっさんを引き上げないと駄目なんだが。この機械にロープをつけて引き上げるというのはどうだ」
「そうだな。駄目だったら今度はクレーンでも召喚するか」
亀裂は狭いので、気をつけないと機械パワーでごりごりと体をこすって傷つけてしまった挙句にロープがちぎれてまた落下するという感じになりかねない。
だが幸いにして、深さは五メートル程度だったので、まず下ろしたロープに嵌ったままの手をなんとか捕まらせて強引に体を浮かせた。
「アイタタタタ」
少々擦って痛い目に遭わせてしまったが、奴も我慢していた。
どの道、こんなところで嵌まっていては死んでしまう。どれだけここにいるものか知らないが、だいぶ体が弱っていたようだ。
体自身が割れ目からはずれたので、今度はなんとか下ろしたホイストに捕まらせて自分でロープと保護具を巻き付けるようにさせて引っ張り出すことができた。
しかし、アレンの野郎、よくこんな見知らぬ複雑な操作を必要とする機械をいきなり扱えるもんだ。俺にだって無理だというのに。
まあ一回ミスって俺の頭をショベルで思いっきり殴ってしまったのは許してやろう。そいつにはこう書かれていたのだ。
『旋回範囲に侵入禁止』
いや近くで見ないと、奴が操作している具合がよくわからなかったものでな。こんなものでも不意打ちで食らうと結構きつかったね。
『碧(みどり)』
見ため、そのまんまだわ。鳥が葵だったので、なんとなく和風人名の色シリーズで。だってこれ以上似合いそうな名前もないしな。
次はどんな色合いの奴が出てくるだろうか。さすがに、このドライアドを眷属にしてしまう訳にはいかないのだが、名前をつけてやるとこの手の連中は力が増すらしいので、次に来た時にいい魔石がもらえたらなという下心を込めて。
お互いの利害が一致したので、次回の再会を約束しあい、俺達は別れた。行きよりも遥かに軽やかに俺は駆けた。やはり狼には大平原がよく似合うぜ。
「しかし、旦那が来た割には平穏だったね。てっきり見上げるような雲を突くかのような怪物でも見物できるかと思ったんだが」
「その時は代理でお前に戦わせてやろう」
「冗談言うな。お前の力に合わせてダンジョンが作り出す怪物なんだぜ。俺が叶う相手かよ。俺は雑用しについてきているだけだからな」
「この根性無しめ」
「ふざけるな。やっぱり、お前はあのロキの息子だな」
「父は、ずる賢い、英知の塊と言われ、多くの信徒を獲得しているのだが」
「そりゃあ、そうなんだがなあ」
「お前のお小遣いも、その信徒からいただいたお布施だのお賽銭だのから出ているんだからな」
「へえへえ、感謝して使わせていただいてますよ」
俺とアレンは軽口を叩きながら戻っていたのだが、どこかで声がする気がした。俺はふと足を止めて耳を澄ませた。
「ん? 今何か聞こえなかったか、アレン」
「別に。俺が耳であんたに叶う訳がないだろう。これ以上ないくらい立派なケダモノ耳をつけているくせに」
「そりゃあそうだ。ロイ、何か近くにいるか」
『ああ、いますね。でもこれは魔物ではなくて人間ですね。どうやら遭難しているようです』
『なんだと。この階層でそんな間抜けな奴がいるとはな』
俺は想った。ここは冬のアルプス、雪に塗れた山岳地帯。男達は雪洞を掘って凌いでいた。
「寝るなあ、寝たら死ぬぞお」
そう言って眠ってしまいそうな相棒の頬を叩く。そこへ現れたのは山岳救助犬。
強引に雪洞にその大きな体をねじ込んで、首にぶらさげた樽から無理やりにブランデーを飲ませる。むせかえって目を白黒させる男。
「あ、いや。そんなにいっぺんに飲まされては」
『なんだと、俺の酒が飲めないと言うのか』
そして、さらにグビグビと飲まされる男達。
ああ、やってみてえ。俺はアポックスを操作し、高級ブランデーの樽型瓶に入ったバージョンを召喚した。
ベノムに見つかると横からかっさらって、「わし、今遭難しそうじゃから!」などとのたまいそうだ。
そして器用に自分で首に取りつけると、アレンに言った。
「じゃあ、遭難者の救助に行くから」
「え、旦那も物好きだな。あんたの事だから、魔石が手に入ったから、そんな事には構わずにさっさと帰るのかと思ったぜ」
「いや、ちょっとしたお遊びよ」
「旦那にかかったら、ダンジョンの大怪物を相手にするのも、お遊びの範疇に入っちまうからな」
「一応、警戒だけはしておけよ。相手が血迷って俺を攻撃してこないとも限らん」
そして、ロイのナビに従って辿り着いたのは、何かの割れ目のようなところだ。狭くて俺は入れないのだが、器用に嵌まってしまっているようだ。
「おーい、お前。大丈夫なのか」
「おお、誰か来てくれたのか。助けてくれ、頼む。魔物に追われて、ここへ落ちてしまった。魔物は行っちまったんだが、体がすっぽりと落ち込んでしまって出られないんだ」
俺はロイに言って中を見させたが、かなり出るのは難しいようだ。
『これは多分、巨大な魔物が作った割れ目。下の方は人間がちょうど嵌ってしまう大きさで、そこに負傷した人間の男性が嵌まりこんでしまっていますので、掘り返さないと救出できないのでは』
『そうか、どうしようかな』
フェンリルマンになって巨大化するといいのだが、それだとダンジョンの奴を刺激して、ここが地獄の修羅場になってしまうかもしれない。
そうなると、このおっさんは間違いなく生き埋めになってしまうはずだ。山岳救助犬のロールプレーを楽しんでいる最中の俺としては困った事になってしまうかもしれない。俺はしょうがないので、ある物を召喚した。
それはパワーショベルだった。これも気を付けないとおっさんが生き埋めになってしまうが、そこは注意深くやって、おおまかにやった後は、小型の物を召喚してもいいのだけれどな。
こいつは俺も操縦した事がないし、狭いコックピットの中で細いレバーがいっぱいあるので俺向きじゃない。
「アレン、お前は器用な奴だから、ちょっとこれを操縦してみろ。ちょっとそこの空いたスペースで練習してから」
「え、こんな生まれて初めて見るものを、どうやって動かすというんだ」
俺はパワーショベルのエンジンをかけて、適当にレバーを動かしてみて使い方を教えてみたのだが、野郎、しばらく動かしていたらコツをつかんだとみえて、結構上手に動かしている。
本当に器用な野郎だ。だが、せっかく掘り返した後が、どんどんと修復していく。駄目だ、ダンジョンの再生機能が働いて掘り起こせない。
「なあ、今思ったんだが、この亀裂というか地割れと言うか、この割れ目自体は修復されてしまわないんだな」
「ああ、そいつは多分、ここの魔物が作ったものという事で、地形に認定されたんじゃないのか。なんとなくで、こういう風に地形として固定化する事があるらしい。
だから崩しても、この形になるだけだから無駄だ。どうにかして、あのおっさんを引き上げないと駄目なんだが。この機械にロープをつけて引き上げるというのはどうだ」
「そうだな。駄目だったら今度はクレーンでも召喚するか」
亀裂は狭いので、気をつけないと機械パワーでごりごりと体をこすって傷つけてしまった挙句にロープがちぎれてまた落下するという感じになりかねない。
だが幸いにして、深さは五メートル程度だったので、まず下ろしたロープに嵌ったままの手をなんとか捕まらせて強引に体を浮かせた。
「アイタタタタ」
少々擦って痛い目に遭わせてしまったが、奴も我慢していた。
どの道、こんなところで嵌まっていては死んでしまう。どれだけここにいるものか知らないが、だいぶ体が弱っていたようだ。
体自身が割れ目からはずれたので、今度はなんとか下ろしたホイストに捕まらせて自分でロープと保護具を巻き付けるようにさせて引っ張り出すことができた。
しかし、アレンの野郎、よくこんな見知らぬ複雑な操作を必要とする機械をいきなり扱えるもんだ。俺にだって無理だというのに。
まあ一回ミスって俺の頭をショベルで思いっきり殴ってしまったのは許してやろう。そいつにはこう書かれていたのだ。
『旋回範囲に侵入禁止』
いや近くで見ないと、奴が操作している具合がよくわからなかったものでな。こんなものでも不意打ちで食らうと結構きつかったね。
0
お気に入りに追加
286
あなたにおすすめの小説
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
シュガーコクーン
ファンタジー
女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜
みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。
…しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた!
「元気に育ってねぇクロウ」
(…クロウ…ってまさか!?)
そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム
「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ
そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが
「クロウ•チューリア」だ
ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う
運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる
"バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う
「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と!
その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ
剣ぺろと言う「バグ技」は
"剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ
この物語は
剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語
(自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!)
しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる