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第一章 荒神転生
1-27 もふもふなのかムフフなのか
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間もなくグレンが帰ってきて、無事に宿が取れた事を告げた。よほどの根強い人気がある街だったりとか、イベントがある時とかバカンス時期と重なったりさえしなければ、地球の観光地でもホテルが全滅とかそうそうあるものではない。
ここは、このあたりでは旅を急ぎ、安全な宿を求める商隊や旅人などに人気の街だが、それでも余裕はあったようだ。
「だが、旦那。よくない知らせもあるぜ。例のベルバードだが、今絶賛品切れ中だ。なんでも最近、あれが一斉に姿を消してしまって皆困っているんだそうだ。冒険者も捉まえてみたが、捕獲依頼が出ていて、報酬は高額だがクリヤできている奴はいないんだとよ。どうなっちまったもんだか」
「そいつはまた」
痛いな。まだ王都までかなりある。ぜひともそいつの世話になりたいと思っていたのだが。
うちは大体、少数精鋭で活動するタイプの脳筋系の人間が多いからな。どこかで索敵に長けた眷属でも探してみるか。冒険者でも、眷属化をすれば裏切らないだろうしなあ、ニヤリ。
「旦那、何を考えているのかはわかるような気はするが、この街ではその黒い笑顔はなるべく引っ込めておいてくれると助かる」
「おっと、どうも俺は考えている事が顔に出ちまっていけねえな」
「まあ、とりあえずいないものは仕方がねえ。この分じゃあ、他の街へ行ってもあの鳥は手に入らないだろうな」
そう言って肩を竦めるグレン。
「そうか、まあ仕方が無い。とりあえず宿まで行こう」
そこから通りをワンブロックほど行った場所にある、『エルセラード』はなかなかの門構えの宿だった。
鉄製の頑丈そうな門の向こうに、何台もの馬車が止められていて、その向こうには馬が入れられた厩舎がある。
そもそも鉄の門を備えた宿屋というのも珍しいはずなのだが、例の従魔暴走事件が影響しているのかもしれない。
係員が馬と馬車を預かり、ていねいに世話をしてくれる。馬車の洗車までやってくれるらしい。地球と違って、水桶と布で汚れを落とすのだ。ワックスがけもやるのかもしれない。木製ボディだから、むしろ金属を塗装した車よりも趣がありそうだ。
「へえ、こいつは中々のものだなあ」
「ああ、その代わり料金は目玉が飛び出るくらい請求されるがな」
「金の心配はしなくていい。俺のスポンサーは父たる神ロキだ。あれほどの神ともなれば腐るほどお賽銭が集まるのだ。むしろ金を使わずに置きっぱなしにして腐らせるなと、口が酸っぱくなるほど、その神本人から言われているのだからな」
それを聞いて、さすがに海千山千のアレンも呆れ顔だ。
「やれやれ。この世には、俺達下々の人間からは想像もつかんような世界があるな」
「まあ、そういう事だ」
そして、恭しく案内される俺達を待っていたのは、なんとお付きの人が一緒に泊まれる部屋まで備えた、真正のロイヤルスイートだった。
御伴のボディガードや侍女などが同じユニットに泊まるのだ。このグタは、特別指定旅程都市というものに指定されている。
VIPが安全に移動し、また豪勢に宿泊する事が多い『特に安全に留意しながらの移動及び滞在に推奨される街』ならではの豪華さだ。
王国などで危機管理のためにマニュアル化されている特別な宿場制度の町なのだそうだ。当然、街の警備は厳しく第一王妃派としても滅多な行動はできないはずだ。
彼女は王妃なのであって、専制君主の女王ではない。国王も、やたらと口出しが憚るというだけで、第一王妃が味噌をつければそこにつけ込むくらいの真似はできるだろうしな。
なんて面倒な夫婦関係だろう。王族ならではの面倒さ加減なのだが、子供の迷惑も考えろよな。王子様なんかまだ赤ん坊なんだぜ。
「やれやれ。少なくとも、俺がルナと一緒にいられる環境は助かる。毎晩馬車の中ではルナも体が参ってしまうからな」
そして御飯の前にちょっとしたイベントがあった。
「スサノオー、ちょっと来てえ」
ん、ルナが呼んでいる。何かあったか?
「どうした……」
そして俺は次の言葉が紡げなかった。そこには大変懐かしいものがあったのだ。
「ほお、ほおほおほお」
それはお風呂だった。それ自体は魅力的な物だった。非常に大きく、俺が簡単に泳げてしまえそうなほど広い。
もっとも立ち上がったら、入浴どころか足さえも浸かり切らないのであるが。そして、そこにはすでに素っ裸になった幼女姫がいた。だが、その可愛らしい手に持った物は。
「待て、ルナ姫。その手に持っている物は一体なんだ」
「ん? これはスサノオを洗ってあげるための、もふもふブラシだよ」
「嘘つけ~。それ、馬車用の洗車ブラシじゃないかあ。せめてもう少しくらいは柔らかな馬用ブラシにしてくれよ」
「だって、馬用の柔なブラシじゃあ、あなたの剛毛には通用しないじゃないですか」
そう言ってバスタオルを巻いた金髪美女が、同じく非常にごっつい更に大型の、時には大型魔物を洗ってお手入れすると思われる馬車用ブラシと、もう片方の手には大剣のようにでかくて目の粗い、同じく魔物用としか思えない大櫛を手にしていた。
いいけどサリー、両手にそんな物を持っていると、バスタオルがほどけた時に抑えられなくて困る事になるぞ。俺の事を男だと思ってはいないようだが。
まあ、ありていに言って単に『雄』にしか見えんわな。だがなあ、サリーよ。男は狼なんだぜ(リアルに)。
「お前、それって確か、馬車の頑固にこびり付いた泥を落とすための毛の堅い魔物毛製の……それにそっちの大櫛は少なくとも、どう見ても狼毛皮のお手入れ用じゃない超粗目の奴だぞ」
「まあ、そうそう狼魔物なんていないのですから、専用品があるわけがないのです。大人しくこれで我慢しなさいな」
「いやいやいや、この無敵神子たるフェンリル・スサノオ様の毛皮に無理やりに櫛やブラシを通す必要とかはまったくないよね。いつもルナ姫が浄化をかけてくれているから、年中無休でピカピカにされていて綺麗なんだし」
「そのルナ姫が、日頃の感謝を込めて、あなたのお手入れをしたいというのですから、もう諦めて大人しくブラッシングされなさい。往生際が悪いですよ、スサノオ殿」
「嫌だ、いやちょっと待て、にじり寄ってくるんじゃない、お前ら。わかった、降参する。降参するから、ちょっと待てって」
だが大喜びで飛び掛かってくる幼女姫様は力一杯俺をブラッシングする。姫の攻撃なんぞ痛くも痒くもないが、全然気持ち良くない。自分の足でかきかきした方がずっといい。
一方で、サリーの奴め、ごりんごりんとまるで自分の鎧を洗うかのような乱暴さだ。これだから脳筋な騎士という奴は!
俺が暴れるので、バスタオルは開けてしまって意外と豊かな胸が露わになってしまっているのだが、こっちはそれどころではない。
俺は堪らず湯船に飛び込んで一旦難を逃れた。貴様ら、犬や猫を洗車する大変さを知らんと見えるな。
俺だって、どんぐり丸のケアに苦労してたんだぜ。今なら、あいつの気持ちがよくわかる。チワワ一匹でも、いざ洗うとなったら大変だったなあ。ごめんよ、どんぐり丸。
そして、俺が湯船に飛ビ込んだので、洗い場が大津波になってしまい、流されたルナ姫がそれはもう大喜びだ。
ああ、お姉ちゃんとこの子供がこうだったよなあ。預かった時とか、お風呂を任されると超大変だったぜ。
どうも、ルナ姫に既視感があると思ったら、こういう事だったか。ここの風呂は西洋式というよりはローマ風や日本式のような洗い場で、そのような狼藉にも耐えるのでいいのだが。
湯船がこれまた魔物をお風呂に入れたがる主が多いものか、結構頑丈にできていて、俺が飛び込んでもビクともしない造りだ。
この風呂が広いのは、旅の疲れを癒すため苦楽を共にした従魔とお風呂遊びを楽しむお金持ちや、貴族の子供のためなのかもしれない。
俺に続いて、彼女には手に余るだろうサイズの得物片手に飛び込んできたルナ姫ときた日にはもう。
ついでにサリーも、もうバスタオルは放っておき、俺の洗車に熱中している。俺はじたばたして『秘儀フェンリル水鉄砲(口からお湯を吹いているだけ)』で対抗するのだが、それでさらにルナ姫様が楽しいお遊びに狂喜するだけだった。
かくも犬族はお風呂が苦手なのを、この俺も身を持って理解できたのであった。でも、もしまた人間に生まれ変わって犬を飼ったなら、もちろん洗うけどね。
可愛いペットの衛生に気を使わない飼い主になんかなりたくねえんだよ。ただ、今の洗われるだけの身としては抵抗の二文字しかねえんだけどな!
ここは、このあたりでは旅を急ぎ、安全な宿を求める商隊や旅人などに人気の街だが、それでも余裕はあったようだ。
「だが、旦那。よくない知らせもあるぜ。例のベルバードだが、今絶賛品切れ中だ。なんでも最近、あれが一斉に姿を消してしまって皆困っているんだそうだ。冒険者も捉まえてみたが、捕獲依頼が出ていて、報酬は高額だがクリヤできている奴はいないんだとよ。どうなっちまったもんだか」
「そいつはまた」
痛いな。まだ王都までかなりある。ぜひともそいつの世話になりたいと思っていたのだが。
うちは大体、少数精鋭で活動するタイプの脳筋系の人間が多いからな。どこかで索敵に長けた眷属でも探してみるか。冒険者でも、眷属化をすれば裏切らないだろうしなあ、ニヤリ。
「旦那、何を考えているのかはわかるような気はするが、この街ではその黒い笑顔はなるべく引っ込めておいてくれると助かる」
「おっと、どうも俺は考えている事が顔に出ちまっていけねえな」
「まあ、とりあえずいないものは仕方がねえ。この分じゃあ、他の街へ行ってもあの鳥は手に入らないだろうな」
そう言って肩を竦めるグレン。
「そうか、まあ仕方が無い。とりあえず宿まで行こう」
そこから通りをワンブロックほど行った場所にある、『エルセラード』はなかなかの門構えの宿だった。
鉄製の頑丈そうな門の向こうに、何台もの馬車が止められていて、その向こうには馬が入れられた厩舎がある。
そもそも鉄の門を備えた宿屋というのも珍しいはずなのだが、例の従魔暴走事件が影響しているのかもしれない。
係員が馬と馬車を預かり、ていねいに世話をしてくれる。馬車の洗車までやってくれるらしい。地球と違って、水桶と布で汚れを落とすのだ。ワックスがけもやるのかもしれない。木製ボディだから、むしろ金属を塗装した車よりも趣がありそうだ。
「へえ、こいつは中々のものだなあ」
「ああ、その代わり料金は目玉が飛び出るくらい請求されるがな」
「金の心配はしなくていい。俺のスポンサーは父たる神ロキだ。あれほどの神ともなれば腐るほどお賽銭が集まるのだ。むしろ金を使わずに置きっぱなしにして腐らせるなと、口が酸っぱくなるほど、その神本人から言われているのだからな」
それを聞いて、さすがに海千山千のアレンも呆れ顔だ。
「やれやれ。この世には、俺達下々の人間からは想像もつかんような世界があるな」
「まあ、そういう事だ」
そして、恭しく案内される俺達を待っていたのは、なんとお付きの人が一緒に泊まれる部屋まで備えた、真正のロイヤルスイートだった。
御伴のボディガードや侍女などが同じユニットに泊まるのだ。このグタは、特別指定旅程都市というものに指定されている。
VIPが安全に移動し、また豪勢に宿泊する事が多い『特に安全に留意しながらの移動及び滞在に推奨される街』ならではの豪華さだ。
王国などで危機管理のためにマニュアル化されている特別な宿場制度の町なのだそうだ。当然、街の警備は厳しく第一王妃派としても滅多な行動はできないはずだ。
彼女は王妃なのであって、専制君主の女王ではない。国王も、やたらと口出しが憚るというだけで、第一王妃が味噌をつければそこにつけ込むくらいの真似はできるだろうしな。
なんて面倒な夫婦関係だろう。王族ならではの面倒さ加減なのだが、子供の迷惑も考えろよな。王子様なんかまだ赤ん坊なんだぜ。
「やれやれ。少なくとも、俺がルナと一緒にいられる環境は助かる。毎晩馬車の中ではルナも体が参ってしまうからな」
そして御飯の前にちょっとしたイベントがあった。
「スサノオー、ちょっと来てえ」
ん、ルナが呼んでいる。何かあったか?
「どうした……」
そして俺は次の言葉が紡げなかった。そこには大変懐かしいものがあったのだ。
「ほお、ほおほおほお」
それはお風呂だった。それ自体は魅力的な物だった。非常に大きく、俺が簡単に泳げてしまえそうなほど広い。
もっとも立ち上がったら、入浴どころか足さえも浸かり切らないのであるが。そして、そこにはすでに素っ裸になった幼女姫がいた。だが、その可愛らしい手に持った物は。
「待て、ルナ姫。その手に持っている物は一体なんだ」
「ん? これはスサノオを洗ってあげるための、もふもふブラシだよ」
「嘘つけ~。それ、馬車用の洗車ブラシじゃないかあ。せめてもう少しくらいは柔らかな馬用ブラシにしてくれよ」
「だって、馬用の柔なブラシじゃあ、あなたの剛毛には通用しないじゃないですか」
そう言ってバスタオルを巻いた金髪美女が、同じく非常にごっつい更に大型の、時には大型魔物を洗ってお手入れすると思われる馬車用ブラシと、もう片方の手には大剣のようにでかくて目の粗い、同じく魔物用としか思えない大櫛を手にしていた。
いいけどサリー、両手にそんな物を持っていると、バスタオルがほどけた時に抑えられなくて困る事になるぞ。俺の事を男だと思ってはいないようだが。
まあ、ありていに言って単に『雄』にしか見えんわな。だがなあ、サリーよ。男は狼なんだぜ(リアルに)。
「お前、それって確か、馬車の頑固にこびり付いた泥を落とすための毛の堅い魔物毛製の……それにそっちの大櫛は少なくとも、どう見ても狼毛皮のお手入れ用じゃない超粗目の奴だぞ」
「まあ、そうそう狼魔物なんていないのですから、専用品があるわけがないのです。大人しくこれで我慢しなさいな」
「いやいやいや、この無敵神子たるフェンリル・スサノオ様の毛皮に無理やりに櫛やブラシを通す必要とかはまったくないよね。いつもルナ姫が浄化をかけてくれているから、年中無休でピカピカにされていて綺麗なんだし」
「そのルナ姫が、日頃の感謝を込めて、あなたのお手入れをしたいというのですから、もう諦めて大人しくブラッシングされなさい。往生際が悪いですよ、スサノオ殿」
「嫌だ、いやちょっと待て、にじり寄ってくるんじゃない、お前ら。わかった、降参する。降参するから、ちょっと待てって」
だが大喜びで飛び掛かってくる幼女姫様は力一杯俺をブラッシングする。姫の攻撃なんぞ痛くも痒くもないが、全然気持ち良くない。自分の足でかきかきした方がずっといい。
一方で、サリーの奴め、ごりんごりんとまるで自分の鎧を洗うかのような乱暴さだ。これだから脳筋な騎士という奴は!
俺が暴れるので、バスタオルは開けてしまって意外と豊かな胸が露わになってしまっているのだが、こっちはそれどころではない。
俺は堪らず湯船に飛び込んで一旦難を逃れた。貴様ら、犬や猫を洗車する大変さを知らんと見えるな。
俺だって、どんぐり丸のケアに苦労してたんだぜ。今なら、あいつの気持ちがよくわかる。チワワ一匹でも、いざ洗うとなったら大変だったなあ。ごめんよ、どんぐり丸。
そして、俺が湯船に飛ビ込んだので、洗い場が大津波になってしまい、流されたルナ姫がそれはもう大喜びだ。
ああ、お姉ちゃんとこの子供がこうだったよなあ。預かった時とか、お風呂を任されると超大変だったぜ。
どうも、ルナ姫に既視感があると思ったら、こういう事だったか。ここの風呂は西洋式というよりはローマ風や日本式のような洗い場で、そのような狼藉にも耐えるのでいいのだが。
湯船がこれまた魔物をお風呂に入れたがる主が多いものか、結構頑丈にできていて、俺が飛び込んでもビクともしない造りだ。
この風呂が広いのは、旅の疲れを癒すため苦楽を共にした従魔とお風呂遊びを楽しむお金持ちや、貴族の子供のためなのかもしれない。
俺に続いて、彼女には手に余るだろうサイズの得物片手に飛び込んできたルナ姫ときた日にはもう。
ついでにサリーも、もうバスタオルは放っておき、俺の洗車に熱中している。俺はじたばたして『秘儀フェンリル水鉄砲(口からお湯を吹いているだけ)』で対抗するのだが、それでさらにルナ姫様が楽しいお遊びに狂喜するだけだった。
かくも犬族はお風呂が苦手なのを、この俺も身を持って理解できたのであった。でも、もしまた人間に生まれ変わって犬を飼ったなら、もちろん洗うけどね。
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