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「じゃあ次行くぞ」
えっ?次って?なんだ・・・って聞く前に、抱き上げられた途端、ぐんるぐるして、あっという間に
全く別の景色が見える場所に立ってた!びっくりして息を吸ったら、咽た。苦しい!
そこは、全部~真っ白な場所。遠くに樹の形をした白い物が立ってるのが見えるけど・・・
木なのに白いの?えっと空は先ほどじゃないけど、えーと薄い雲。ただね・・・
つ、つめたー冷たい!顔がつめたい!前に触らせて貰った、氷みたい!あわわわ・・・
つめたい!!ぷるぷるしてきちゃったよ・・・
顔の周りが白い湯気でもわもわするけど、これって熱々スープじゃないのに出るの?!
「おっと、これは俺も寒いわ」ってシーンさんが笑ってた。わたしがまだ驚いて固まっているのに楽しそうだなぁ~。しゃがんで地面の白いのを、ぎゅーってしたりして、あら固まって丸くなってる・・・
「よっし!ルチア。これが寒いだ!!冷たくて寒いだぞ!このままいると風邪ひくからな、もう魔法でガードしちゃうけど覚えたか?よしよし防御結界内にヒートかけて温めるか。」
そう言われた途端に周りがふわんと温かくなって、ぷるぷるが止まった。良かった~。
ほぅっと息を吐いた。さっきは苦しかったけど、水の中じゃなくても苦しいってなるんだね。びっくり!
それにしても凄い所だよ!こんな場所。わたしは知っちゃったんだ!!
こんな寒い場所に人って住めるものなの?疑問は無くならないけど・・・
「これが『寒い』なの?作物が育たない『寒い』なの?」って
ちょっと興奮して聞いちゃった・・・だって自分が吐く息が白いんだよ!熱々じゃないのに白いのよ!
住むのなら、どんな風に暮らしているんだろう?
「そうだよ。この前この大陸の地図を見せただろう?北の国によっては、一年中こんなふうに雪に覆われている場所があるんだ。この街は、南側に近いから温かいだろう?まぁ・・天気はそういう・・・設定、ゲフゲフ」
「ちょっと待って!シーンさん、この白いの雪? 雪なの??」
これが聞いた雪なのかーって飛び出そうとしたら、
「あ、もし触るならずっとは駄目だぞ。あと脚!このブーツに履き替えて手袋をしてからな」
そう言って、何処からか出した、内側に毛がもっこもこの膝丈のブーツをわたしに履かせた。
そのうち、あれもこれもと、気が付けば全体的に、もっもこものふわっふわでほこほこに温かくされちゃった。
「しーんさんは、いつも私のサイズの洋服とかもっているの?なんで?」
「いやいや、それ聞きようによっては俺が変態みたいだから!やめてお願い!違うからな。これは自動調節機能がついた洋服だから、大人でも着られるようになってるだけだからなっ」
うえっ?また凄い事をさらりと言ってのけたよこのお兄さん!
自動調節の付いた装備はお値段が跳ねあがるって、皆が言ってたからそれ知ってるんだよ!!
不味い、これは壊したらとんでもないよ・・・早く脱いで返したい。
だけどこんな格好をするのは何でなのかなー?
雪の中で立っていたら、目の前で雪の玉がコロコロ転がりだした。うげっ何これ?雪って勝手に転がって・・・
うわぁ、だんだん大きくなっていくんだけど、これこのまま放っておいたら何処までも大きくなるんじゃない?
コロコロをじーっと見てたら、もう一つコロコロが来て、えっ?一つ目がぴょいっともう一つに乗ったら・・・
「ぎゃーぁぁぁ」
顔がついてる!目と鼻とくちーーーぃ!あっ、手もある・・・?なんで腕が木の枝なのかな?
びっくりして叫んで尻もち付いたよ。だってグルリとこっちを向いてニタッって笑うんだもん!!!
「こいつらは、スノーマンという精霊の一種だぞ。友達になりたいって願えば仲良くしてくれるぞー」
「えとね・・・シーンさん。そういう話はこの子達が動き出す前に教えてくれないと、怖いから!」
もーね、ぶーぶー文句言ったよ!だって・・・恥ずかしいけど驚いてちょっとちびったもん!!
こっそりクリーンとドライかけたもん!!鼻も垂れてきちゃったし・・ズビッ
「そーかそーか、そりゃ悪かったな。だけど細かい事を気にしたら駄目だ!遊びは常に驚きに満ちているんだ」
そんな事を力説する大人が目の前にいるとね、子供でも少し冷静になれるんだね。
わたし、勉強をサボってしまって叱られるかもって心配してる事を話したら・・・
『かがい授業』だから大丈夫、『体験学習』だって言ってたよね。勉強の一つだから叱られないって胸を張ってわたしに、頑張れって言ってくれたのに・・・
「いつから遊びだったのか・・・むしろ、やっぱり!あそび!」
おさぼり決定ですよ!もう、無表情になるしかないよね・・・
だけどシーンさんは良い笑顔で、わたしをわっしと掴むと、そのスノーマンに乗せて、
「よっし!行くぞー競争だなー」って自分も別の子に跨って、一気に走りだした?
いや、スノーマン。びょんびょーんって跳ねて進んでるね・・・
もう必死になって、スノーマンり首当たりにしがみ付いて振り落とされない様に頑張ったよ?!
慣れてきたら、だんだん楽しくなってきちゃってきゃーきゃーいいながら雪の平原を走り回ってた。
ただね・・・どれだけ遊んでいたのか時間も忘れてたんだけど、わたしとシーンさんのスノーマンが急に崩れちゃったと思ったら、目の前に真っ白い綺麗なお姉さんが雪から現れたの!!
「二人とも、何してるのかしら?戻っていらっしゃいね?」
それはそれは底冷えするような、師匠の声で話すとあっという間に崩れた。
雪に投げ出されて、全身が雪まみれてたけど、顔を見合わせて覚悟を決めたし!!
えっ?次って?なんだ・・・って聞く前に、抱き上げられた途端、ぐんるぐるして、あっという間に
全く別の景色が見える場所に立ってた!びっくりして息を吸ったら、咽た。苦しい!
そこは、全部~真っ白な場所。遠くに樹の形をした白い物が立ってるのが見えるけど・・・
木なのに白いの?えっと空は先ほどじゃないけど、えーと薄い雲。ただね・・・
つ、つめたー冷たい!顔がつめたい!前に触らせて貰った、氷みたい!あわわわ・・・
つめたい!!ぷるぷるしてきちゃったよ・・・
顔の周りが白い湯気でもわもわするけど、これって熱々スープじゃないのに出るの?!
「おっと、これは俺も寒いわ」ってシーンさんが笑ってた。わたしがまだ驚いて固まっているのに楽しそうだなぁ~。しゃがんで地面の白いのを、ぎゅーってしたりして、あら固まって丸くなってる・・・
「よっし!ルチア。これが寒いだ!!冷たくて寒いだぞ!このままいると風邪ひくからな、もう魔法でガードしちゃうけど覚えたか?よしよし防御結界内にヒートかけて温めるか。」
そう言われた途端に周りがふわんと温かくなって、ぷるぷるが止まった。良かった~。
ほぅっと息を吐いた。さっきは苦しかったけど、水の中じゃなくても苦しいってなるんだね。びっくり!
それにしても凄い所だよ!こんな場所。わたしは知っちゃったんだ!!
こんな寒い場所に人って住めるものなの?疑問は無くならないけど・・・
「これが『寒い』なの?作物が育たない『寒い』なの?」って
ちょっと興奮して聞いちゃった・・・だって自分が吐く息が白いんだよ!熱々じゃないのに白いのよ!
住むのなら、どんな風に暮らしているんだろう?
「そうだよ。この前この大陸の地図を見せただろう?北の国によっては、一年中こんなふうに雪に覆われている場所があるんだ。この街は、南側に近いから温かいだろう?まぁ・・天気はそういう・・・設定、ゲフゲフ」
「ちょっと待って!シーンさん、この白いの雪? 雪なの??」
これが聞いた雪なのかーって飛び出そうとしたら、
「あ、もし触るならずっとは駄目だぞ。あと脚!このブーツに履き替えて手袋をしてからな」
そう言って、何処からか出した、内側に毛がもっこもこの膝丈のブーツをわたしに履かせた。
そのうち、あれもこれもと、気が付けば全体的に、もっもこものふわっふわでほこほこに温かくされちゃった。
「しーんさんは、いつも私のサイズの洋服とかもっているの?なんで?」
「いやいや、それ聞きようによっては俺が変態みたいだから!やめてお願い!違うからな。これは自動調節機能がついた洋服だから、大人でも着られるようになってるだけだからなっ」
うえっ?また凄い事をさらりと言ってのけたよこのお兄さん!
自動調節の付いた装備はお値段が跳ねあがるって、皆が言ってたからそれ知ってるんだよ!!
不味い、これは壊したらとんでもないよ・・・早く脱いで返したい。
だけどこんな格好をするのは何でなのかなー?
雪の中で立っていたら、目の前で雪の玉がコロコロ転がりだした。うげっ何これ?雪って勝手に転がって・・・
うわぁ、だんだん大きくなっていくんだけど、これこのまま放っておいたら何処までも大きくなるんじゃない?
コロコロをじーっと見てたら、もう一つコロコロが来て、えっ?一つ目がぴょいっともう一つに乗ったら・・・
「ぎゃーぁぁぁ」
顔がついてる!目と鼻とくちーーーぃ!あっ、手もある・・・?なんで腕が木の枝なのかな?
びっくりして叫んで尻もち付いたよ。だってグルリとこっちを向いてニタッって笑うんだもん!!!
「こいつらは、スノーマンという精霊の一種だぞ。友達になりたいって願えば仲良くしてくれるぞー」
「えとね・・・シーンさん。そういう話はこの子達が動き出す前に教えてくれないと、怖いから!」
もーね、ぶーぶー文句言ったよ!だって・・・恥ずかしいけど驚いてちょっとちびったもん!!
こっそりクリーンとドライかけたもん!!鼻も垂れてきちゃったし・・ズビッ
「そーかそーか、そりゃ悪かったな。だけど細かい事を気にしたら駄目だ!遊びは常に驚きに満ちているんだ」
そんな事を力説する大人が目の前にいるとね、子供でも少し冷静になれるんだね。
わたし、勉強をサボってしまって叱られるかもって心配してる事を話したら・・・
『かがい授業』だから大丈夫、『体験学習』だって言ってたよね。勉強の一つだから叱られないって胸を張ってわたしに、頑張れって言ってくれたのに・・・
「いつから遊びだったのか・・・むしろ、やっぱり!あそび!」
おさぼり決定ですよ!もう、無表情になるしかないよね・・・
だけどシーンさんは良い笑顔で、わたしをわっしと掴むと、そのスノーマンに乗せて、
「よっし!行くぞー競争だなー」って自分も別の子に跨って、一気に走りだした?
いや、スノーマン。びょんびょーんって跳ねて進んでるね・・・
もう必死になって、スノーマンり首当たりにしがみ付いて振り落とされない様に頑張ったよ?!
慣れてきたら、だんだん楽しくなってきちゃってきゃーきゃーいいながら雪の平原を走り回ってた。
ただね・・・どれだけ遊んでいたのか時間も忘れてたんだけど、わたしとシーンさんのスノーマンが急に崩れちゃったと思ったら、目の前に真っ白い綺麗なお姉さんが雪から現れたの!!
「二人とも、何してるのかしら?戻っていらっしゃいね?」
それはそれは底冷えするような、師匠の声で話すとあっという間に崩れた。
雪に投げ出されて、全身が雪まみれてたけど、顔を見合わせて覚悟を決めたし!!
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