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あの日以来、ベアだったお父さんは、気持ちが落ち着いたのかウロウロしなくなり
鬱陶しい日々から解放されたよ。お仕事にも、いつも通りに戻ったみたい。
家族であっても、適切な距離が必要なんだと理解しました。
わたしがあまり寂しがらないのを見て、おばあちゃんは、あれは鬱陶しいものねって笑った。
あの後も、迷宮へ薬草の買い付けのお仕事をした。もちろん、薬草採取のお仕事も受けて、お小遣いは着実に貯まってるんだよ。えへへ
まだ何に使うか決めてるわけじゃないけど、自分で自由に決めていいって言われて嬉しかったな~あ、うさぎさん狩りの件はまだ保留で・・・・ムゥちゃんにお任せ・・・
何度かに分けて購入したけど、薬草の在庫が凄いことになってる。去年と何が違うのかな?
「師匠、なんでこんなに沢山必要なんですか?」って聞いてみたよ!
「時期的にこれから需要が増えますから、今からか準備しておきませんとね。」っていう答え。
はて、需要とは?師匠のお店は、他の薬師さまの店と違うので誰にでも売っているわけじゃない。
限られた顧客だけが買えるようになっているはず。うーん?これは確か、傷薬?かな。
わたしが不思議そうな顔をしていると、師匠は優しく微笑んで、いずれ理解できるようになるまでは、あまり気にしてもしょうがないのよねって。
それなら、焦る事もないかなとわたしは仕分けの作業に戻った。
こういう黙々とできるお手伝い、楽しいわ・・・くふふ
ある程度、分別し終えると師匠にお使いを頼まれた。
商業ギルドのノーグさんという人に、釉薬の見本を届けて帰りにギルドのショップで蜜蝋を買ってくるの。
何故かムゥちゃんはお留守番らしく、師匠が押さてるけど、ジタバタしてるよ・・・大丈夫かな?
何だかムゥちゃんに悪いので、とっとと行ってこよう。
だって商業ギルドって、そんなに遠くないんだもん。
大きな馬車が何台もすれ違えるほどの幅の道を渡れば、すぐだよすぐ!!
反対側にあるのが冒険者ギルドだから、これはお向かいさんって言っていいのかな??道はえっらい広いけどもー。
家の宿と、師匠のお店は細い道のお向かいさん~♪と鼻歌で節をとりつつ急いだ。
「まぁ!ルチじゃない、こんな所で会えるなんて~!お仕事なの?」
「サリー、そうなの師匠のお使いできたのー」
「私は、うちの商会の新作のレースの見本を届けに来たのよぉ~」
サリーもお仕事で来たんだ!我が親友と会えて嬉しくって抱きしめあった。
ついこの間も一緒に遊んだけど、それはそれだもん!普段会わないところで会うのが楽しいって事だよ!
「「用事が終わったら・・・・」」えへへへ
二人で同じこと言おうとしちゃったねー。そう言いあって、わたしは用事を済ませる事にした。
「すみません。ノーグさんはいますか?頼まれた品を渡しにきました」って受付で言うと、初めて2階に通された。
そこは個室になっていて、座って待っているように言われた。
師匠のお店にあるような、お客さんとお話する用の大きな椅子と低いテーブル。ピッカピカだね・・・
キズつけたら怒られそうだから、怖くて手をつけないや・・・どれくらい待つのかな?って思ったんだけど、
すぐにドアが開いたので、そちらに振り返ると・・・えっ???
3人とも同じ顔をしたオジサンがのっしのっし部屋に入ってきて、目の前の椅子に座った。
「え、えとです、あのルチアと言います。今日はノーグさんに・・・」ノーグさんどれ?!!!
真ん中のオジサンが「ワシがノーグだ」っと言ったら
左右のオジサンたちも「モーグだ」「クーグだ」って、そうなんだ。な、名前は覚えやすいけど、これ絶対次会っても見分け付かないよどうしよう・・・こんな時、大人はどうしてるの?
少しだけワタワタしちゃったけど、預かってきた箱を鞄から出した。
受け取ったオジサンたちは、3人で箱の中を覗き込んで、何事か言い合ってる。
あれ???これ渡したから、帰って良いんだよね?いいかなぁ~??取り合えず、立ち上がってみたけど、相変わらず箱に顔を突っ込むようにしているせいで、3人の髪が一つの塊のもじゃもじゃにしか見えないよ。
「あ、あの・・・」恐る恐る声をかけると、一斉に3人とも振り向いた! ひぃぃっ
「なんじゃお嬢さんどうしたね」って、確か・・・クーグさんが声をかけたくれた。
どきどきしながら、渡したので帰るというと、お駄賃に綺麗な飴をくれた。よ、良かった。ふぅぅ
階下でサリーと合流して、お駄賃に貰った飴を二人で舐めた。おいひぃ~!!
サリーにさっきの3人のオジサンの話を小声でしてると、クスクス笑って、ドワーフさんはちょっと見分けるの大変よねって言ってた。どうも、同じ氏族の出だとかなり難しいらしい。別の氏族のドワーフさんだと特徴が異なるから見分けやすいらしい・・・
わたし、いちおう宿屋の子って事で、人の顔の見分けるとか記憶するとか得意なんだって、言い張っていた事がなんだか謝りたくなったよ・・・あれは絶対に無理だわ・・
それとわたしのお小遣いの使い道が決まりました! もっと貯めてね、成人の時に着るドレスをサリーに作ってもらうの。サリーはお揃いにしようって、約束したの。とっても楽しみ!!頑張らないとね!!
鬱陶しい日々から解放されたよ。お仕事にも、いつも通りに戻ったみたい。
家族であっても、適切な距離が必要なんだと理解しました。
わたしがあまり寂しがらないのを見て、おばあちゃんは、あれは鬱陶しいものねって笑った。
あの後も、迷宮へ薬草の買い付けのお仕事をした。もちろん、薬草採取のお仕事も受けて、お小遣いは着実に貯まってるんだよ。えへへ
まだ何に使うか決めてるわけじゃないけど、自分で自由に決めていいって言われて嬉しかったな~あ、うさぎさん狩りの件はまだ保留で・・・・ムゥちゃんにお任せ・・・
何度かに分けて購入したけど、薬草の在庫が凄いことになってる。去年と何が違うのかな?
「師匠、なんでこんなに沢山必要なんですか?」って聞いてみたよ!
「時期的にこれから需要が増えますから、今からか準備しておきませんとね。」っていう答え。
はて、需要とは?師匠のお店は、他の薬師さまの店と違うので誰にでも売っているわけじゃない。
限られた顧客だけが買えるようになっているはず。うーん?これは確か、傷薬?かな。
わたしが不思議そうな顔をしていると、師匠は優しく微笑んで、いずれ理解できるようになるまでは、あまり気にしてもしょうがないのよねって。
それなら、焦る事もないかなとわたしは仕分けの作業に戻った。
こういう黙々とできるお手伝い、楽しいわ・・・くふふ
ある程度、分別し終えると師匠にお使いを頼まれた。
商業ギルドのノーグさんという人に、釉薬の見本を届けて帰りにギルドのショップで蜜蝋を買ってくるの。
何故かムゥちゃんはお留守番らしく、師匠が押さてるけど、ジタバタしてるよ・・・大丈夫かな?
何だかムゥちゃんに悪いので、とっとと行ってこよう。
だって商業ギルドって、そんなに遠くないんだもん。
大きな馬車が何台もすれ違えるほどの幅の道を渡れば、すぐだよすぐ!!
反対側にあるのが冒険者ギルドだから、これはお向かいさんって言っていいのかな??道はえっらい広いけどもー。
家の宿と、師匠のお店は細い道のお向かいさん~♪と鼻歌で節をとりつつ急いだ。
「まぁ!ルチじゃない、こんな所で会えるなんて~!お仕事なの?」
「サリー、そうなの師匠のお使いできたのー」
「私は、うちの商会の新作のレースの見本を届けに来たのよぉ~」
サリーもお仕事で来たんだ!我が親友と会えて嬉しくって抱きしめあった。
ついこの間も一緒に遊んだけど、それはそれだもん!普段会わないところで会うのが楽しいって事だよ!
「「用事が終わったら・・・・」」えへへへ
二人で同じこと言おうとしちゃったねー。そう言いあって、わたしは用事を済ませる事にした。
「すみません。ノーグさんはいますか?頼まれた品を渡しにきました」って受付で言うと、初めて2階に通された。
そこは個室になっていて、座って待っているように言われた。
師匠のお店にあるような、お客さんとお話する用の大きな椅子と低いテーブル。ピッカピカだね・・・
キズつけたら怒られそうだから、怖くて手をつけないや・・・どれくらい待つのかな?って思ったんだけど、
すぐにドアが開いたので、そちらに振り返ると・・・えっ???
3人とも同じ顔をしたオジサンがのっしのっし部屋に入ってきて、目の前の椅子に座った。
「え、えとです、あのルチアと言います。今日はノーグさんに・・・」ノーグさんどれ?!!!
真ん中のオジサンが「ワシがノーグだ」っと言ったら
左右のオジサンたちも「モーグだ」「クーグだ」って、そうなんだ。な、名前は覚えやすいけど、これ絶対次会っても見分け付かないよどうしよう・・・こんな時、大人はどうしてるの?
少しだけワタワタしちゃったけど、預かってきた箱を鞄から出した。
受け取ったオジサンたちは、3人で箱の中を覗き込んで、何事か言い合ってる。
あれ???これ渡したから、帰って良いんだよね?いいかなぁ~??取り合えず、立ち上がってみたけど、相変わらず箱に顔を突っ込むようにしているせいで、3人の髪が一つの塊のもじゃもじゃにしか見えないよ。
「あ、あの・・・」恐る恐る声をかけると、一斉に3人とも振り向いた! ひぃぃっ
「なんじゃお嬢さんどうしたね」って、確か・・・クーグさんが声をかけたくれた。
どきどきしながら、渡したので帰るというと、お駄賃に綺麗な飴をくれた。よ、良かった。ふぅぅ
階下でサリーと合流して、お駄賃に貰った飴を二人で舐めた。おいひぃ~!!
サリーにさっきの3人のオジサンの話を小声でしてると、クスクス笑って、ドワーフさんはちょっと見分けるの大変よねって言ってた。どうも、同じ氏族の出だとかなり難しいらしい。別の氏族のドワーフさんだと特徴が異なるから見分けやすいらしい・・・
わたし、いちおう宿屋の子って事で、人の顔の見分けるとか記憶するとか得意なんだって、言い張っていた事がなんだか謝りたくなったよ・・・あれは絶対に無理だわ・・
それとわたしのお小遣いの使い道が決まりました! もっと貯めてね、成人の時に着るドレスをサリーに作ってもらうの。サリーはお揃いにしようって、約束したの。とっても楽しみ!!頑張らないとね!!
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