上 下
233 / 691

第222話 ライオネル公国4

しおりを挟む
そうだ思いついたことがある、セラフィーナ王女は自分の部屋で寝てもらおう。 

セラフィーナ王女が自分の部屋で一人だと言うことを犯人に印象つけたほうがいい。

なのでセラフィーナ王女を狙ってもらうように変えた。

その夜も、セラフィーナ王女は自室に戻って寝てもらう。

しばらくして、王女の自室からランプの明かりが消えた。

しかし、その日は何事もなく朝を迎えた。

何事もなく一日が過ぎていき、夜になる。

今、セラフィーナは、自分の部屋にいて部屋の明かりがついていることが窓からうかがえる。

夜の11時を過ぎたので、セラフィーナは着替えてベッドに入っていった。

セラフィーナの部屋の明かりが消えた。

しばらくは何も起こらない!

夜中の3時ごろになった。

セラフィーナの部屋は4階にあるんだが、セラフィーナの部屋の屋上に人影が2人現れた。

屋上からロープが垂れされて2人の人影がセラフィーナがいる部屋のベランダに降り立った。

何やら、こそこそ合図をしている。

ベランダからセラフィーナがいる部屋の扉の鍵が音もなく、こじあけられた。

部屋に侵入した賊2人は、扉を音を立てないように、ゆっくり開けて、セラフィーナが寝ているベッドに近づいていく。

ベッドに寝ているセラフィーナは、侵入者に気がついていない。

侵入した賊の2人とも、ナイフを上段に構える。

そしてナイフを構えた一人が進み出て、ナイフの柄を両手で持ち、高く掲げる。

ナイフが、すごい勢いで振り下ろされようとしている。

ナイフはセラフィーナに近づいていく。

ナイフを振り下ろしながら、体重を乗せて深く刺さるようにしようとした、瞬間、ベッドに動きがあった。



瞬間的にベッドから出てきたのは、俺だ。

セラフィーナのベッドに入って、すべての賊の動きを捉えていた。

別にベッドの中でセラフィーナの匂いを嗅いでいたわけじゃないよ。

まぁ、いい匂いだったけど。 匂いを嗅ごうとして布団をかぶっていたわけじゃないよ。

部屋が暗くしてあるので、セラフィーナが寝ていると勘違いした、賊二人。

突然、俺がベットから出てきたものだから、ナイフが止まった。

賊二人は、びっくりしている、当然だけど。

賊は、どうしようかと考えている。

あたふたしてお互いの顔を見ているから。

でも、しゃべらない、ということは素人じゃない可能性もある。


そして、二人が入ってきたベランダからは、アレクが現れて、通路に通じる扉からは、ロゼッタとパトリシアが現れた。

俺は、すぐに魔法で2人を眠らせる。

賊2人を、アレクとロゼッタとパトリシアが協力して縛っている。

そこに空間に避難していた、セラフィーナとアリシアとソフィアとイザベラとコリンを招集した。

空間から出てきたセラフィーナは、賊の顔を見て、知らない顔だと言った。

じゃぁ、どうしようかなと考えていると、「ご主人様は、精神魔法が使えるじゃろ、奴らの意識を探ってみたらどうじゃ」とロゼッタが言ってくれたので、賊の一人の意識に入っていきながら、探っていく。

こいつは、言われるままにやっていただけみたいだ。

しかし、こいつは何も知らないみたいなので、もう1人の男の意識に入っていく。

賊の一人の意識の中に入っていくと、イメージが出てくる。

そして賊の一人の意識の中に浮かぶイメージは、男の顔だ。

精神魔法を解除して、セラフィーナに「60歳くらいの男性でアゴに白ヒゲを生やしていて、鼻ヒゲは、こんな形をしているだけど知っている」と手で表してみた。

それを聞いていたセラフィーナは、「たぶん、お父様の弟のエイブラハム公爵だと思います。」と答えてくれた。

「こいつらの、指示を出したのはエイブラハム公爵だと思う」

「エイブラハム公爵って、どこに住んでいるの?」と聞くと

セラフィーナは、賊が、まだいると思ったのか怖々ベランダに出てきて

「あそこです」

セラフィーナは城の近くにある建物を指差した。

セラフィーナに指をさされた建物に意識を集中して、弟だから王様と似たような人物を探してみた。

そうするといた。

いたには、いたんだが、テーブルの上にはワインが置いてあり、飲んだあとがあって、ベッドの上に女性と一緒だ。

奥方か?

どうも、こんな真夜中なのに、祝杯をあげた後みたいだ。

しかも一緒に入るのは、知っている顔だ。

あの顔は以前、宴で見たことがある。

王様の横に座っていた人物だ。

と言う事は、王妃だ。

全部は言わないで、「 今、あの屋敷をサーチしたら、エイブラハム公爵と王妃が、一緒のベッドの中にいる。たぶん暗殺が成功する事を祝ったみたいだ。」

それを知った、セラフィーナは驚いている。

エイブラハム公爵と王妃の、ベットでのことが終わったみたいなので、意識を集中して会話を聞いてみる。

2人とも喜んでいるような感じで話しだした。

「あの娘を今度は本当に殺せたかしら?」と王妃

「あいつらなら大丈夫だろう? 」

「俺の子飼いの暗殺部隊の頭領だぞ」

「そんなにすごいの?」

「あいつらが、どれだけの人間を今まで暗殺していると思っているんだ?」

「さぁ」

「奴らは、昔は冒険者だったが、相当な腕っ節だったから、俺が暗殺部隊の頭に高い金で雇ったんだ」

「失敗するわけない、もうすぐを知らせに戻るはずだ。あいつら以上に、うまくやれる奴はいない」

「前回の時も、誘拐犯に頼むんじゃなくて、暗殺部隊に頼めばよかった」

なんてことを言いながら、またキスをしだした。

2回戦突入かと思ったが、それはなかったみたいだ。

王妃が「じゃぁ私は、そろそろ城に戻るわ」

公爵は「あーわかった」

「私の子供が、王になれる日が近いわ」と王妃

「そうだな、今から楽しみだ」と公爵

王妃が帰ったあと、公爵は、

「馬鹿め、王になるのは俺だ」とつぶやいていた。

聞いたことをセラフィーナに話すと驚いていた。

動くなら今しかない!

「セラフィーナ、今しかないよ」

「はい、分りました、ついてきてください」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。

飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。 ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。 そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。 しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。 自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。 アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!

性転換マッサージ2

廣瀬純一
ファンタジー
性転換マッサージに通う夫婦の話

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい

一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。 しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。 家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。 そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。 そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。 ……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──

処理中です...