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シロップの展望
07 ー カルトーフィリ村
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夜は少しだけアレクセイと触れ合って、翌朝は同じ時間に目が覚めた。少し早いが起き出した誠達は、揃って厨房に現れた。
「やっぱ、レビ達まだ寝てるよな」
昨晩レビ達が捏ねていたパン生地は、夕飯の時間を利用して発酵させていた。途中、おかわりをよそう時にガス抜きをしてベンチタイム。デザートを用意する時に再度生地を丸めて室温で放置。食後、食器などの片付けをした後に最終発酵をさせる。
このサイクルが、いつの間にか出来上がっていた。夕飯後、先に焼く場合もあるし、朝食の時間に合わせて焼き立てのパンを出すこともある。
パンの成形まではレビ達もしていたが、誠が変に気を回し、翌日の朝食には焼き立てを出そう、と言い出したのが悪かった。それに、ルーズリーフバインダーをルイージに渡したのも。
ライ麦パンを焼く時は、予熱したオーブン内に霧吹きを吹きかけるのがポイントとなる。一応それは伝えてあるし、一度は練習してもらっているのだが、虎の巻に夢中になり、遅くまで楽しそうにしていた彼らに早起きをしろと言うのは酷だろう。
誠は作業台に置かれた虎の巻を回収しながらアレクセイを見上げた。
「そうだな。叩き起こすか?」
「うんにゃ。寝かせてあげよう。アレクセイ、オーブンの準備、頼んでも良い?」
「ああ、もちろん」
オーブンの魔道具に予熱機能は無いが、温度設定とスタートボタンを押すことで予熱機能の代わりとしている。それくらいはアレクセイでもできるので、頼むようにしている。こうした小さな作業でも誠と一緒に厨房に立てるのが楽しいらしく、アレクセイの尾はご機嫌だ。
鉄板にパンを並べていると、アレクセイが誠の隣に立った。
「何度見ても、不思議だな。パンの生地はこんなに膨らむとは…」
「ライ麦パンの生地は膨らみにくいんだけどね」
「だが、俺にとっては面白くもあるぞ。マコトの魔法だな」
本職ではないアレクセイにとっては、そう思ってしまうのだろう。パンが膨らむ理由、つまり酵母のおかげだと知っていてもだ。
ドライイーストやベーキングパウダーを使うレシピはいくつもあるが、それらを使った生地は誠にとってはもう見慣れているし、膨らむのが当たり前のようになっている。けれどそれが不思議だし面白いと、誠も料理を始めた頃は思っていた。
この国は、現代の地球で当たり前のことが、当たり前ではない。純粋に楽しんでいるアレクセイを見て、誠はもう少し周りのことに感謝をしなければならないと思っていた。
「…じゃあ、もう少し俺の魔法、見せちゃおうかな」
褒められると照れくさい。けれど、アレクセイに褒められるのは嬉しい。
誠は時間を確認すると、朝食の材料と共にその魔法のための材料を作業台に広げたのだった。
生地を捏ねるのは、アレクセイに任せた。その間に、朝食の準備をする。メニューは肉がゴロゴロ入ったスープにポテトサラダ、オムレツ、そしてサンドイッチだ。サンドイッチは自分で具を選んで挟めるように、それぞれ皿に盛った。
本当は果物が欲しいところだが、バッグの中で眠っている、四国の爺様から貰ったトマトがまだ大量にあるので、それもカットして出すことにした。
アレクセイに手伝ってもらった誠の魔法、もとい、まだ出したことのない物は、ドイツパンの一種であるプレッツェルだ。あの独特の、内側に丸が三つになるように生地を捻った形も再現している。
外側はカリっと。内側はモチっと。表面に散らした岩塩が、味のアクセントになっている。朝食を食べる前に焼けたので、これは今日の皆のおやつだ。
通常の巡回コースから離れていると言っても、彼らの仕事は変わらない。
この村でも魔獣の間引きを行うそうで、レビ達は先に邸を出て行った。残っているアレクセイはこの後、フレデリクと自分の副官であるカーマインに連絡を行うそうだ。
「あ。そうだ」
誠は部屋に戻ろうとしたアレクセイを呼び止めた。
「アレクセイ。この前俺が倒したオークなんだけど」
聞きたかったのは、自分のマジックバッグに入れっぱなしにしていたオークのことだ。昨日倒したオークではなく、この村への移動中に倒したオークの群れの方だ。
ついつい自分のバッグに入れてしまったのだが、どうしたら良いのかアレクセイに聞くと、倒した魔獣は倒した本人の物だから、そのまま持っていれば良いとのことだった。
小さな群れだったが、個体としては大きな物ばかりだった。とても一人、もしくはアレクセイと二人では食べきれないので、皆に振る舞うことに決めた。
「じゃあ、貰っとこうかな。しばらくオーク肉には困らないね」
「ああ。俺らが討伐した分もあるからな」
アレクセイ達がどれくらい討伐しているのか知らないが、ほぼ毎日巡回に行っているので、相当な量なのだろう。
「…ん?」
「どうした」
「いや…アレクセイ達が狩った魔獣って、どうなってんのかなって」
「ああ。討伐した魔獣は、それ専用のマジックバッグに入れているんだ。そして、出没ポイントや種類、数を部隊長に報告することになっている。必要な肉は食べても良いが、残りは回収されて、騎士団と魔術師団の食堂行きだな。それでも余る場合は、王都の精肉店に卸したり、孤児院に渡している」
「へー。そんなシステムになってるんだ」
「ああ。もっとも、以前は孤児院には渡していなかったんだがな。兄上が部隊長になってからだ」
「…オニーチャンが」
あの腹黒そうな暗黒帝王が、孤児院に寄付。想像しただけでも胡散臭いが、彼はああ見えても貴族としての理念があるのだろう。
誠は良い方にと考えた。
「騎士団員には、孤児院出身の者も居るんだ。ローゼスも孤児院出身だし、アイツと同じ孤児院出身者も何人か所属しているぞ」
「そうなんだ。ローゼスって、どっかの貴族かと思ってたよ」
「ああ…世間的には可愛いと美人の間らしいがな」
俺には誠が一番可愛くて美人だ。アレクセイはそう言うのを忘れていなかった。
フレデリクのツガイだと聞いたローゼスに、もう嫉妬はしていない。確かに可愛いし、ちょっとツンデレな部分も見えるが、あんな弟がいたらと思うからだ。
けれど、どんな不安要素も残したくないだろうアレクセイは、誠の額にキスを落とした。
「確かに、ローゼスは天使っぽいけど…オニーチャンのツガイだよな。可哀想に…騙されたのかな」
「それは俺も思う。まあ、孤児院の件はローゼスが居たからだな。貴族からの寄付があったとは言え、十分ではなかったそうだ。ヴォルク家も寄付をしていたが、やはり領地の孤児院が優先されるからな」
「そうなんだ。じゃあ、今は食生活は改善されてるんだ?」
「もちろん。王都でそのシステムが上手くいったから、各領地も同じようにしているそうだぞ」
「そっか。良かった」
誠は安堵していた。見知らぬ子供だからと言っても、辛い目に合っていると聞けば心は痛む。妖狐にも、それくらいの心はあるのだ。
「ただ…」
「ただ?」
言い淀むアレクセイに、小首を傾げる。
まだ何か、爆弾が仕掛けられているのだろうか。誠はアレクセイの言葉を待った。
「ローゼスやアイツの同期は、兄上に傾倒していてな。やはり胃袋を掴み、親身になって教育を施した者は強い」
「…胃袋」
「俺も兄上に連れられて王都孤児院に何度も足を運んだからアイツらには懐かれているとは思うが、それでもアイツらのトップは兄上だ」
「おう…。ハーレムが想像できますな」
「ある意味ではそうだな。アイツらやその後輩達は、各部隊に散らばっている。おめでとう、マコト。君は兄上やローゼスに気に入られているから、何かあれば兄上子飼いのアイツらが動くぞ」
「え…嬉しいのか嬉しくないのか、分からないよ」
騎士団の旧体制を変えるために、フレデリクは団内で密かに部隊を跨いだ自分の隊を構成しているらしい。結果的にそうなっただけだが、それは風通しを良くするためであり、決して私欲のために騎士団を牛耳るためではないそうだ。
けれど今の騎士団長が引退すれば、次の団長はフレデリクが権力的にも実力的にも最有力らしく、やはり騎士団はフレデリクが牛耳ることになるのは避けられないだろう。
「…アレクセイ。大丈夫なのか?」
「ああ。兄上はああ見えても、自分の立場と権力を良く分かっている。あの見た目と言動だからマコトが心配するのも分かるが、大丈夫だろう…多分」
その「多分」とは、悪事に手を染めることにはならない。ではなく、過労死することは無い。という意味だ。多分。
「…まあ、オニーチャンだしね」
「ああ。兄上だしな。上手く付き合ってくれるとありがたいのだが」
「それは大丈夫。最初は怪しい人だなーって思ってたけど、話せば面白い人だって分かったから。それにアレクセイの兄貴だしね。付き合いが長くなるんだったら、仲良く過ごせた方が絶対良いから」
「…ありがとう、マコト。兄上はアレだから、誤解されやすいんだ」
弟にこんなにも心配されるフレデリクの顔を思い出し、誠は微妙な表情を浮かべるしかなかった。
「やっぱ、レビ達まだ寝てるよな」
昨晩レビ達が捏ねていたパン生地は、夕飯の時間を利用して発酵させていた。途中、おかわりをよそう時にガス抜きをしてベンチタイム。デザートを用意する時に再度生地を丸めて室温で放置。食後、食器などの片付けをした後に最終発酵をさせる。
このサイクルが、いつの間にか出来上がっていた。夕飯後、先に焼く場合もあるし、朝食の時間に合わせて焼き立てのパンを出すこともある。
パンの成形まではレビ達もしていたが、誠が変に気を回し、翌日の朝食には焼き立てを出そう、と言い出したのが悪かった。それに、ルーズリーフバインダーをルイージに渡したのも。
ライ麦パンを焼く時は、予熱したオーブン内に霧吹きを吹きかけるのがポイントとなる。一応それは伝えてあるし、一度は練習してもらっているのだが、虎の巻に夢中になり、遅くまで楽しそうにしていた彼らに早起きをしろと言うのは酷だろう。
誠は作業台に置かれた虎の巻を回収しながらアレクセイを見上げた。
「そうだな。叩き起こすか?」
「うんにゃ。寝かせてあげよう。アレクセイ、オーブンの準備、頼んでも良い?」
「ああ、もちろん」
オーブンの魔道具に予熱機能は無いが、温度設定とスタートボタンを押すことで予熱機能の代わりとしている。それくらいはアレクセイでもできるので、頼むようにしている。こうした小さな作業でも誠と一緒に厨房に立てるのが楽しいらしく、アレクセイの尾はご機嫌だ。
鉄板にパンを並べていると、アレクセイが誠の隣に立った。
「何度見ても、不思議だな。パンの生地はこんなに膨らむとは…」
「ライ麦パンの生地は膨らみにくいんだけどね」
「だが、俺にとっては面白くもあるぞ。マコトの魔法だな」
本職ではないアレクセイにとっては、そう思ってしまうのだろう。パンが膨らむ理由、つまり酵母のおかげだと知っていてもだ。
ドライイーストやベーキングパウダーを使うレシピはいくつもあるが、それらを使った生地は誠にとってはもう見慣れているし、膨らむのが当たり前のようになっている。けれどそれが不思議だし面白いと、誠も料理を始めた頃は思っていた。
この国は、現代の地球で当たり前のことが、当たり前ではない。純粋に楽しんでいるアレクセイを見て、誠はもう少し周りのことに感謝をしなければならないと思っていた。
「…じゃあ、もう少し俺の魔法、見せちゃおうかな」
褒められると照れくさい。けれど、アレクセイに褒められるのは嬉しい。
誠は時間を確認すると、朝食の材料と共にその魔法のための材料を作業台に広げたのだった。
生地を捏ねるのは、アレクセイに任せた。その間に、朝食の準備をする。メニューは肉がゴロゴロ入ったスープにポテトサラダ、オムレツ、そしてサンドイッチだ。サンドイッチは自分で具を選んで挟めるように、それぞれ皿に盛った。
本当は果物が欲しいところだが、バッグの中で眠っている、四国の爺様から貰ったトマトがまだ大量にあるので、それもカットして出すことにした。
アレクセイに手伝ってもらった誠の魔法、もとい、まだ出したことのない物は、ドイツパンの一種であるプレッツェルだ。あの独特の、内側に丸が三つになるように生地を捻った形も再現している。
外側はカリっと。内側はモチっと。表面に散らした岩塩が、味のアクセントになっている。朝食を食べる前に焼けたので、これは今日の皆のおやつだ。
通常の巡回コースから離れていると言っても、彼らの仕事は変わらない。
この村でも魔獣の間引きを行うそうで、レビ達は先に邸を出て行った。残っているアレクセイはこの後、フレデリクと自分の副官であるカーマインに連絡を行うそうだ。
「あ。そうだ」
誠は部屋に戻ろうとしたアレクセイを呼び止めた。
「アレクセイ。この前俺が倒したオークなんだけど」
聞きたかったのは、自分のマジックバッグに入れっぱなしにしていたオークのことだ。昨日倒したオークではなく、この村への移動中に倒したオークの群れの方だ。
ついつい自分のバッグに入れてしまったのだが、どうしたら良いのかアレクセイに聞くと、倒した魔獣は倒した本人の物だから、そのまま持っていれば良いとのことだった。
小さな群れだったが、個体としては大きな物ばかりだった。とても一人、もしくはアレクセイと二人では食べきれないので、皆に振る舞うことに決めた。
「じゃあ、貰っとこうかな。しばらくオーク肉には困らないね」
「ああ。俺らが討伐した分もあるからな」
アレクセイ達がどれくらい討伐しているのか知らないが、ほぼ毎日巡回に行っているので、相当な量なのだろう。
「…ん?」
「どうした」
「いや…アレクセイ達が狩った魔獣って、どうなってんのかなって」
「ああ。討伐した魔獣は、それ専用のマジックバッグに入れているんだ。そして、出没ポイントや種類、数を部隊長に報告することになっている。必要な肉は食べても良いが、残りは回収されて、騎士団と魔術師団の食堂行きだな。それでも余る場合は、王都の精肉店に卸したり、孤児院に渡している」
「へー。そんなシステムになってるんだ」
「ああ。もっとも、以前は孤児院には渡していなかったんだがな。兄上が部隊長になってからだ」
「…オニーチャンが」
あの腹黒そうな暗黒帝王が、孤児院に寄付。想像しただけでも胡散臭いが、彼はああ見えても貴族としての理念があるのだろう。
誠は良い方にと考えた。
「騎士団員には、孤児院出身の者も居るんだ。ローゼスも孤児院出身だし、アイツと同じ孤児院出身者も何人か所属しているぞ」
「そうなんだ。ローゼスって、どっかの貴族かと思ってたよ」
「ああ…世間的には可愛いと美人の間らしいがな」
俺には誠が一番可愛くて美人だ。アレクセイはそう言うのを忘れていなかった。
フレデリクのツガイだと聞いたローゼスに、もう嫉妬はしていない。確かに可愛いし、ちょっとツンデレな部分も見えるが、あんな弟がいたらと思うからだ。
けれど、どんな不安要素も残したくないだろうアレクセイは、誠の額にキスを落とした。
「確かに、ローゼスは天使っぽいけど…オニーチャンのツガイだよな。可哀想に…騙されたのかな」
「それは俺も思う。まあ、孤児院の件はローゼスが居たからだな。貴族からの寄付があったとは言え、十分ではなかったそうだ。ヴォルク家も寄付をしていたが、やはり領地の孤児院が優先されるからな」
「そうなんだ。じゃあ、今は食生活は改善されてるんだ?」
「もちろん。王都でそのシステムが上手くいったから、各領地も同じようにしているそうだぞ」
「そっか。良かった」
誠は安堵していた。見知らぬ子供だからと言っても、辛い目に合っていると聞けば心は痛む。妖狐にも、それくらいの心はあるのだ。
「ただ…」
「ただ?」
言い淀むアレクセイに、小首を傾げる。
まだ何か、爆弾が仕掛けられているのだろうか。誠はアレクセイの言葉を待った。
「ローゼスやアイツの同期は、兄上に傾倒していてな。やはり胃袋を掴み、親身になって教育を施した者は強い」
「…胃袋」
「俺も兄上に連れられて王都孤児院に何度も足を運んだからアイツらには懐かれているとは思うが、それでもアイツらのトップは兄上だ」
「おう…。ハーレムが想像できますな」
「ある意味ではそうだな。アイツらやその後輩達は、各部隊に散らばっている。おめでとう、マコト。君は兄上やローゼスに気に入られているから、何かあれば兄上子飼いのアイツらが動くぞ」
「え…嬉しいのか嬉しくないのか、分からないよ」
騎士団の旧体制を変えるために、フレデリクは団内で密かに部隊を跨いだ自分の隊を構成しているらしい。結果的にそうなっただけだが、それは風通しを良くするためであり、決して私欲のために騎士団を牛耳るためではないそうだ。
けれど今の騎士団長が引退すれば、次の団長はフレデリクが権力的にも実力的にも最有力らしく、やはり騎士団はフレデリクが牛耳ることになるのは避けられないだろう。
「…アレクセイ。大丈夫なのか?」
「ああ。兄上はああ見えても、自分の立場と権力を良く分かっている。あの見た目と言動だからマコトが心配するのも分かるが、大丈夫だろう…多分」
その「多分」とは、悪事に手を染めることにはならない。ではなく、過労死することは無い。という意味だ。多分。
「…まあ、オニーチャンだしね」
「ああ。兄上だしな。上手く付き合ってくれるとありがたいのだが」
「それは大丈夫。最初は怪しい人だなーって思ってたけど、話せば面白い人だって分かったから。それにアレクセイの兄貴だしね。付き合いが長くなるんだったら、仲良く過ごせた方が絶対良いから」
「…ありがとう、マコト。兄上はアレだから、誤解されやすいんだ」
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