にゃんこの独り言。

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8年間の不妊治療で授かった命

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私は男女の双子の母親です。
今はもう高校生になりました。

私は結婚して
なかなか子供が授かりませんでした。

原因はよく分からず
不妊治療を始めて
結婚8年目に授かりました。

出産は予定帝王切開で
予定日より1ヶ月早い出産でした。

エコーでは大きかったはずの
息子(1号兄)の方は小さく産まれ
2,200グラム
娘(2号妹) の方が大きくて
2,600グラム

息子はNICUへ
娘とは翌日会えて抱っこ出来ましたが
息子と会えたのは3日後。

娘よりかなり小さかった気がします。

                                                                                           

それと…
息子には産まれてすぐ
足の指に奇形があり、合指多肢症である。
と医師から告げられていました。

私は足の指を見ました。
確かに1本だけ明らかに
太い指があります。
正直可愛い指だな、と感じました。

レントゲンで見ると
2本映ります。

医師もこれは決して
珍しいことではなく、
手術すれば治癒出来ますから
心配されないでいいですよ。

と割とサラッと言われました。
産後すぐの私を気遣っての
事でしょう。

                                                                                           

でも私は傷の痛みのある
身体で色んな想いが巡りました。

  小さく産んだ上に
  そんな身体で産んでしまった。
  自然妊娠でなかったから?
  手術なんて…
        ゴメンね。

色んな人に謝っていました。
私は自分を責めていました。

                                                                                           

でも初めて息子に授乳した時に
その思いは吹っ飛びました。

うまく吸えなかった娘に比べて
息子は最初からすごい勢いで
吸い付いてきました。

3日遅れでしたが
「待ってたよ!」
と言わんばかり、
生命力の強さを感じました。
母乳も一気に溢れ出てきました。

私は母親としてその時
やっと目覚めた気がします。
この子は確かに存在している。
こんなにも生きたがっている。
産んだのは私。

自然妊娠でも
不妊治療で人の手が
掛かっていようが関係ない!

                                                                                           

幸い息子は1ヶ月で
標準体重に追い付きました。

                                                                                           

足の手術は1歳半の時にしました。
1歳半で全身麻酔なんて。
検査も色々痛い思いをさせて、
また私は自分を責めるのです。

手術室に入る前に眠らされる薬が効いて
ダラっと眠る息子の顔は不自然で
手術中は怖くて怖くて…

麻酔からなかなか覚めない息子に
名前を呼び続けました。
このまま覚めないのでは?
という恐怖。

入院中はずっと付き添いでした。
娘のことも気になります。

息子は卒乳していましたが、
娘はまだまだだったので
おっぱいが張る度に
娘の顔が浮かび、

主人が病院に来てくれた時に
預けていた実家に
駆け戻っていつまでも娘を
抱っこしていました。
                                                                                           

私は妊娠さえすればいいと
後は元気に産まれて、
何ごともなく、育つ(はず)
と勝手に思い込んでいました。

子供には生命力は
備わっていますが
まだかよわい存在です。
親がきちんと責任を
持って関わらないといけません。

その生命力の維持に
責任持てないなら親に
なんてならない方がいい。
誰かに委ねた方がいい。

産んだからには
覚悟を決めないといけない。

昨今の車に放置され死んだ2人の
子供やペット用の砂を口に入れられ、
虐待されて死んだ子供ニュースを見て
そう感じました。
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