31 / 56
031 ひきこもりプリンセス螺旋(4)
しおりを挟む
「どうなっている……と申しますと?」
「ええ。女性が奔放になっている、と申しましょうか。情熱的に男性を求める傾向にある、と申しましょうか。最近とみにそのように感じる機会がありまして。……率直に申しましょう。自分には、どうもこの国の女性の貞操観念が乱れているように思えてならないのです」
いっそ場の雰囲気をぶち壊せば間違いも起きない。そう思って祐人はつとめて無機的かつ色気のない言葉を選び、このタイミングでするにはあまりにもあんまりな議論を女性にふっかけた。
だが祐人の予想に反し、女性は気分を害するでもなく穏やかな笑顔のまま、これまで通りおっとりした調子で答えを返してきた。
「わたくし個人の考えになりますが、それも致し方ないことだと思います。ご存じのように、明日をも知れぬ乱世でございます。この国も、いつ余所の国に攻め滅ぼされるかわかりません。生あるうちに思いを遂げ、子をなし未来へ繋げたいと願う女性の心を、わたくしは尊いとさえ感じます」
静かな声で涼やかにそう言い放つ女性に、祐人は二の句が継げなかった。彼女の言う通りだと思ってしまったからだ。
奇しくもそれはあの日のアイリアが婆やを前に必死でうったえていた想いと重なる。明日をも知れぬ我が身となったとき、せめて女として愛しい人に抱かれたいと願ってしまった。それすらも自分には許されないのか――と。
その想いを、祐人は否定できない。だが場の雰囲気を破壊すべくあえて空気を読まない議論をふっかけた者としては、そう簡単に引き下がるわけにはいかない。
「……おっしゃることはわかります。しかしですね、出会って半日もしないうちにそういった関係になるというのは、正直いかがなものでしょうか。そういうことは時間をかけてお互い知り合い、わかり合えたあとに待っているご褒美のようなものであるべきなのではないかと、自分はそのように考えるのですが」
「そうでしょうか? 気が合うかどうかなど半刻も語り合えばわかりましょう。逆に何年一緒に暮らしていてもわからないことなどいくらでもございます。そのことを思えば、出会ってからの時間など、さして問題になるようなものとも思いません。それともご褒美が先で、何かご都合の悪いことでも?」
そう言って女性はぐっと祐人に身体を近づけてくる。彼女自身が耽美小説風に描写した通りの薄紅の唇と、腕に触れるか触れないかのところまできている柔らかなかたまりに、さすがに祐人も女性を一人の異性として意識せざるを得なかった。
そしてまたしても祐人は、女性の答えに反論の言葉を持たなかった。……そもそも土台無理な話だ。たとえるなら目の前に美味しそうなご馳走が湯気をたてており、涎をたらしてそのご馳走にありつきたいと思っている人間が、自分でその食欲を否定しているような状況なのだ。議論の趨勢など最初から決まっている。
……それにしてもこの女、ほどよく天然が入った世間知らずのお嬢様かと思いきや、なかなかどうして隙のない丁寧な理詰めでくる。
実のところ、祐人にとってかなり苦手なタイプだった。苦手なタイプというのは、嫌いなタイプということではない。逆に自分が気づかないうちに、いつの間にか懐に入られているという意味で苦手なのだ。
あちらの世界で祐人が唯一人付き合ったことがある女がまさにそのタイプだった。コンパでは軽いノリで「えーわかんなーい」を連発していたが、二人で会うようになるとやたら理知的でしっかりと自分の考えを持っており、いつの間にか祐人の部屋に居着いていたという感じだ。
結局、その女とは派手な喧嘩をして別れたが、苦手意識はしっかりと祐人の中に残った。それはとりもなおさず、祐人が男としてこの手の女に弱いということに他ならない。
「かつてこの国が繁栄していた時代の名残である凝り固まった価値観に縛られ、女性たちが貞淑な人生とやらにしがみついていては、この国はいっそう衰退してしまいます。そう考えれば、惹かれ合う男女が結ばれることに何の問題がありましょう。奔放になっている? 情熱的に殿方を求める傾向にある? 大いに結構ではありませんか。わたくしには、そんな女性たちが羨ましく思えます。惹かれた殿方と、惹かれたままに結ばれる……もし許されるものならば、わたくしもそんな人生を送ってみたかった」
最後の一言だけ笑顔を消し、儚げな表情でしんみりと女性は呟いた。
そこで祐人は今更のように、女性がなぜこんな場所に幽閉されているのか訊ねていなかったことに気づいた。と言うより、女性の名前すら聞いていない。……これではアイリアのときと一緒だ。そう思って祐人は小さく咳払いし、居住まいを正して女性に向き直った。
「ごめん、忘れてたけど俺の名前は祐人」
「ユート様、ですか」
「それで、貴女のお名前は?」
「これはたいへん失礼を。わたくしはエレネと申します」
「エレネ……」
どこかで聞いた名前――と考え始めてすぐ、記憶の糸が繋がった。神聖アウラリア帝国第一皇女、つまりはアイリアの姉にあたる人がそんな名前だった。
改めて女性を見れば、確かにどこかアイリアに似ている気がする。不思議そうな顔で俺を見るこの人は、皇位をめぐって世論を二分する渦中のお姫様だったのだ。
「……っ!」
――そのとき、扉の向こうから階段を上ってくる靴音が聞こえた。ひとつふたつではない、何人も上ってきているようだ。
……ここに踏み込まれたらまずい。だが逃げ道はひとつ……その逃げ道を彼らは上ってきている。どうすればいい……どうすれば。焦りの中、ぐるぐるとまわる祐人の頭が、不意にやわらかいものに包まれた。
見上げれば、慈しむように微笑むエレネの顔があった。そこで初めて、祐人は自分がエレネの胸にかき抱かれていることを理解した。
「大丈夫、わたくしが守って差し上げます」
聖母のような笑みを浮かべ、優しく子供に語りかけるようにエレネは言った。祐人は、張り詰めていた気持ちがゆるむのを感じた。この世界に来て初めて、心の底からの安心を覚え、甘えるようにその豊かな胸に顔を埋めた。
「――申し上げます。緊急にお伺いしたき儀が」
「無礼でありましょう! 誰より、どのような権限を得て妾の部屋へ!」
「はっ……しかしながら、ことは急を要し――」
「何人たりともこの部屋へ近づくこと罷りならず、と定めた触れを何と心得ます! 斬罪も覚悟の上の狼藉と、そのように考えてよろしいか――」
さっきまでとは人が変わったように厳しく威風堂々とした声――そんなエレネの声を聞きながら、甘い匂いのするやわらかな谷間に顔を埋め、祐人は暖かい海にたゆたっているような深い安心感を覚えていた。
「ええ。女性が奔放になっている、と申しましょうか。情熱的に男性を求める傾向にある、と申しましょうか。最近とみにそのように感じる機会がありまして。……率直に申しましょう。自分には、どうもこの国の女性の貞操観念が乱れているように思えてならないのです」
いっそ場の雰囲気をぶち壊せば間違いも起きない。そう思って祐人はつとめて無機的かつ色気のない言葉を選び、このタイミングでするにはあまりにもあんまりな議論を女性にふっかけた。
だが祐人の予想に反し、女性は気分を害するでもなく穏やかな笑顔のまま、これまで通りおっとりした調子で答えを返してきた。
「わたくし個人の考えになりますが、それも致し方ないことだと思います。ご存じのように、明日をも知れぬ乱世でございます。この国も、いつ余所の国に攻め滅ぼされるかわかりません。生あるうちに思いを遂げ、子をなし未来へ繋げたいと願う女性の心を、わたくしは尊いとさえ感じます」
静かな声で涼やかにそう言い放つ女性に、祐人は二の句が継げなかった。彼女の言う通りだと思ってしまったからだ。
奇しくもそれはあの日のアイリアが婆やを前に必死でうったえていた想いと重なる。明日をも知れぬ我が身となったとき、せめて女として愛しい人に抱かれたいと願ってしまった。それすらも自分には許されないのか――と。
その想いを、祐人は否定できない。だが場の雰囲気を破壊すべくあえて空気を読まない議論をふっかけた者としては、そう簡単に引き下がるわけにはいかない。
「……おっしゃることはわかります。しかしですね、出会って半日もしないうちにそういった関係になるというのは、正直いかがなものでしょうか。そういうことは時間をかけてお互い知り合い、わかり合えたあとに待っているご褒美のようなものであるべきなのではないかと、自分はそのように考えるのですが」
「そうでしょうか? 気が合うかどうかなど半刻も語り合えばわかりましょう。逆に何年一緒に暮らしていてもわからないことなどいくらでもございます。そのことを思えば、出会ってからの時間など、さして問題になるようなものとも思いません。それともご褒美が先で、何かご都合の悪いことでも?」
そう言って女性はぐっと祐人に身体を近づけてくる。彼女自身が耽美小説風に描写した通りの薄紅の唇と、腕に触れるか触れないかのところまできている柔らかなかたまりに、さすがに祐人も女性を一人の異性として意識せざるを得なかった。
そしてまたしても祐人は、女性の答えに反論の言葉を持たなかった。……そもそも土台無理な話だ。たとえるなら目の前に美味しそうなご馳走が湯気をたてており、涎をたらしてそのご馳走にありつきたいと思っている人間が、自分でその食欲を否定しているような状況なのだ。議論の趨勢など最初から決まっている。
……それにしてもこの女、ほどよく天然が入った世間知らずのお嬢様かと思いきや、なかなかどうして隙のない丁寧な理詰めでくる。
実のところ、祐人にとってかなり苦手なタイプだった。苦手なタイプというのは、嫌いなタイプということではない。逆に自分が気づかないうちに、いつの間にか懐に入られているという意味で苦手なのだ。
あちらの世界で祐人が唯一人付き合ったことがある女がまさにそのタイプだった。コンパでは軽いノリで「えーわかんなーい」を連発していたが、二人で会うようになるとやたら理知的でしっかりと自分の考えを持っており、いつの間にか祐人の部屋に居着いていたという感じだ。
結局、その女とは派手な喧嘩をして別れたが、苦手意識はしっかりと祐人の中に残った。それはとりもなおさず、祐人が男としてこの手の女に弱いということに他ならない。
「かつてこの国が繁栄していた時代の名残である凝り固まった価値観に縛られ、女性たちが貞淑な人生とやらにしがみついていては、この国はいっそう衰退してしまいます。そう考えれば、惹かれ合う男女が結ばれることに何の問題がありましょう。奔放になっている? 情熱的に殿方を求める傾向にある? 大いに結構ではありませんか。わたくしには、そんな女性たちが羨ましく思えます。惹かれた殿方と、惹かれたままに結ばれる……もし許されるものならば、わたくしもそんな人生を送ってみたかった」
最後の一言だけ笑顔を消し、儚げな表情でしんみりと女性は呟いた。
そこで祐人は今更のように、女性がなぜこんな場所に幽閉されているのか訊ねていなかったことに気づいた。と言うより、女性の名前すら聞いていない。……これではアイリアのときと一緒だ。そう思って祐人は小さく咳払いし、居住まいを正して女性に向き直った。
「ごめん、忘れてたけど俺の名前は祐人」
「ユート様、ですか」
「それで、貴女のお名前は?」
「これはたいへん失礼を。わたくしはエレネと申します」
「エレネ……」
どこかで聞いた名前――と考え始めてすぐ、記憶の糸が繋がった。神聖アウラリア帝国第一皇女、つまりはアイリアの姉にあたる人がそんな名前だった。
改めて女性を見れば、確かにどこかアイリアに似ている気がする。不思議そうな顔で俺を見るこの人は、皇位をめぐって世論を二分する渦中のお姫様だったのだ。
「……っ!」
――そのとき、扉の向こうから階段を上ってくる靴音が聞こえた。ひとつふたつではない、何人も上ってきているようだ。
……ここに踏み込まれたらまずい。だが逃げ道はひとつ……その逃げ道を彼らは上ってきている。どうすればいい……どうすれば。焦りの中、ぐるぐるとまわる祐人の頭が、不意にやわらかいものに包まれた。
見上げれば、慈しむように微笑むエレネの顔があった。そこで初めて、祐人は自分がエレネの胸にかき抱かれていることを理解した。
「大丈夫、わたくしが守って差し上げます」
聖母のような笑みを浮かべ、優しく子供に語りかけるようにエレネは言った。祐人は、張り詰めていた気持ちがゆるむのを感じた。この世界に来て初めて、心の底からの安心を覚え、甘えるようにその豊かな胸に顔を埋めた。
「――申し上げます。緊急にお伺いしたき儀が」
「無礼でありましょう! 誰より、どのような権限を得て妾の部屋へ!」
「はっ……しかしながら、ことは急を要し――」
「何人たりともこの部屋へ近づくこと罷りならず、と定めた触れを何と心得ます! 斬罪も覚悟の上の狼藉と、そのように考えてよろしいか――」
さっきまでとは人が変わったように厳しく威風堂々とした声――そんなエレネの声を聞きながら、甘い匂いのするやわらかな谷間に顔を埋め、祐人は暖かい海にたゆたっているような深い安心感を覚えていた。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
少し残念なお嬢様の異世界英雄譚
雛山
ファンタジー
性格以外はほぼ完璧な少し残念なお嬢様が、事故で亡くなったけど。
美少女魔王様に召喚されてしまいましたとさ。
お嬢様を呼んだ魔王様は、お嬢様に自分の国を助けてとお願いします。
美少女大好きサブカル大好きの残念お嬢様は根拠も無しに安請け合い。
そんなお嬢様が異世界でモンスター相手にステゴロ無双しつつ、変な仲間たちと魔王様のお国を再建するために冒険者になってみたり特産物を作ったりと頑張るお話です。
©雛山 2019/3/4
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~
名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる