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第九章 最終章 それぞれの門出
1 あれから 1年目初夏
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卒業式から3月半、そろそろ暑くなってきた初夏、王都の神殿。親族も友人も部下も上司も、たくさんの人が集まっている。神父の前に並ぶ長椅子は、すでに一杯で、壁際にも2重3重で人が立っている。
そんな神殿の扉の前では、今日の主役とその側近たちがいた。
「カザンさん、顔、青いっすよ。」
からかいなのか、心配なのか、ダニエル・アブラームが、新郎に声をかける。
「ああ。」
「大丈夫ですよ、カザンさん。今日の主役は、ヴィオです。あなたはただヴィオを支える杖です。」
フレデリク・トリベールは、励ましているのか貶しているのか不明だ。
カザシュタントの無事が確認されないまま、神官から声がかかる。
「時間です。」
そういうと、二人の神官が左右に扉を開いた。
扉の入り口には、長身で美形な二人が立っており、輝くような美しさだ。しばらくの静寂の後、歓声と拍手がなる。
その中を、新郎新婦が腕を組み進んでいく。
新婦ヴィオリア・マーペリアは、ノースリーブの薄紫色のドレスで、腰から少しだけドレープが入っていて、下までストンと落ちている。そのドレスの全体をラメの入った透け感の多い白いレースが全体に飾り縫いしてあり、初夏の日差しにキラキラと輝いている。白い手袋に持つ、紫を主にしたブーケは長く、膝ほどまである。白い薄目のベールの後ろは、ヴィオリアの腰元の長さだ。ドレスの裾はさほど長くはない。そこがまた、スレンダー美人のヴィオリアを引き立てている。
新郎カザシュタント・ノーザンバードは、薄いグレーのタキシードに、白いシャツ。ポケットチーフとタキシードの前ポケットラインは白でアクセントになっている。ネクタイとズボンはヴィオリアと同じ薄紫で、ベストはそれより少し濃いめの紫だ。
3メートル後ろを並んで歩く側近たちは、マーペリア辺境伯軍の真っ白な式典用の軍服で、とても凛々しい。
新郎新婦が神父様の前まで進むと、神父様がみなに向かって手をあげる。一瞬にして静まりかえる。
その静寂の中で、二人は神に永遠の愛を誓い、指輪の交換をする。
そして、神父様の指示で新婦のベールを新郎が持ち上げて新婦の背中に降ろす。……降ろす。……降ろしたけど、口づけが降りない。
ヴィオリアが上目遣いでチラリと見れば、カザシュタントが固まっている。
ヴィオリアは、えぃっと、ちょっと背伸びをして、カザシュタントの頬に両手を添えて、長い長い口づけをした。
ゆっくり離すと、参列者からは、歓声と冷やかしの渦だ。ヴィオリアは、カザシュタントに呟く。
「大好きよ。だ ん な さ ま。」
カザンの顔が燃えてるみたいに真っ赤になった。
ヴィオリアはカザシュタントの腕をとって、みんなの方を向いて、大きく手を振った。歓声と冷やかしがさらに大きくなった。
その中を、ヴィオリアとカザシュタントは腕を組んだまま、ヴィオリアが半歩前を引っ張るように歩く。
〰️
なんとか無事?に神殿から出ると、神官が扉を閉める。閉まったと同時に、ダニエルとフレデリックは、カザシュタントの両脇を抱え、控え室へと運ぶ。クスクス笑いながら、ヴィオリアがついていく。
控え室では、カザシュタントをダニエルが扇子で扇ぎ、フランは水を用意する。
「す、すまんな。」
やっと我に返ったカザシュタントが謝る。
「ヴィオの機転でどうにかなりましたけどっ!どう……」
「まあ、まあ、カザンさんらしいし、なっ。このための、俺たちだし。」
怒れるフレデリックをダニエルが抑える。
カザシュタントが落ち着いたところで、神殿から王都の辺境伯邸へと向かう。馬車までにも、左右にたくさんの人がおり、フラワーシャワーが贈られる。
オープン馬車の前席には、すでに白い軍服の馭者がおり、新郎新婦が乗ると動きだす。ダニエルとフレデリックは、用意されていた白馬に跨がり、後ろについていく。
「何かやるとは、思ったけどな、ハハハ」
「本当に。緊張さえしてなければ、大丈夫な人だと思うんだけどなぁ。」
道すがらにも、祝う声が響き、ヴィオリアは手を振っている。カザシュタントもヴィオリアのマネをするように、手を振った。
沿道に微笑み手を振りながら、小さな声で話す。
「旦那様?少しはリラックスできましたか?ふふふ」
「ヴ、ヴィオ、その呼び方は、わざとか?」
「ええ、これからはこうお呼びするわよ?だって、カザンさんっていやだし、今さらカザンなんて言えないし。」
「そ、そうか。なんだか照れ臭いな。」
「そう??そうねぇ……じゃあ、カストって呼んでいい?」
「おお、それがいいな。」
「ふふ。カストも私のこと、ヴィーって呼んでね。」
「ヴ、ヴィー、さっきは悪かったな。」
「どうして?あそこで、あんな風に可愛いのがカストじゃないのっ。ほんとに大好きっ!」
ヴィオリアは、オープン馬車の座席で、カザシュタントに、抱きつき口づけをした。カザシュタントは、またしても、目を白黒させていた。
沿道からは、指笛と冷やかしのシャワーだった。
〰️
辺境伯邸に着くと、使用人たちから拍手で迎えられ、二階の控え室へと入る。そこで、お色直しと軽食をすませるのだ。宴までは、まだ少し時間がある。
「時間、少しあるよね。セシルんとこ行ってこうようかな。」
セシルは、今日は、フレデリックの母親バレー伯爵夫人とともに宴の会場にいる。
「お前さあ、勘弁してくれよぉ。」
ダニエルは、思い出して、泣きそうだ。
3ヶ月前、フレデリックは、カザシュタントにもダニーにも相談なく、急に騎士団に2ヶ月の休暇届けを出した。必ず戻るとの言葉を信じていると、1ヶ月後には、セシルを連れて王都へ戻ってきた。そして、その後1ヶ月の間に、セシルを親族の男爵家の養女にしたて、自分も父親から男爵位を譲り受け、フレデリック・バレーからフレデリック・トリベールになった。そして、セシルと結婚までした。結婚式と立食パーティーを親族と数名の参列者のみで行った。カザシュタントもダニエルもヴィオリアも辺境伯も参列している。それから、2ヶ月、二人は伯爵邸で生活している。
そして、フレデリックが休暇中の2ヶ月、ダニエルは、騎士団の引き継ぎやら、カザシュタントの結婚式準備の手伝いやら、マーペリア領への引っ越し準備やら、とにかく、死ぬ程働いた。
「あぁ。あの時は悪かったな。平民から嫁に来てもらうって大変なんだよ。男爵夫人としての嗜みは必要ないから、まだましだよ。」
「なんで必要ないんだ?」
「だって、僕が男爵として動くつもりがないもの。どうしてもでなきゃならない王宮の夜会は一人で出るさ。どうせ、カザンさんの側近として出るわけだし。」
「ふーん。」
「それに、この2ヶ月で、母上と義姉さんに構われまくって、楽しんでるみたいだから、本格的にやってもどうにかなりそうだし、ねえ。」
「そんなもんか?それにしても、お前ら、数回のデートだけだろ?」
「だから、一月通ったんじゃないか。僕を癒すことができるのは、セシルだけだからね。」
「お前の怖さの一端を見たよ。 住まいはどうすんの?」
「あれ?辺境伯から聞いてない?敷地内に僕とお前の別宅建ててくれるって。それまでは、町で借家かな。セシルは、辺境伯邸にずっとは無理だろうから。男むさい寄宿舎にセシルを入れるなんて、もっと考えられないし」
「別宅??」
「ああ。お前もあの子爵家のお嬢さんとそこに住めよ。」
「なっ!ばっ!気がはやいってっ!」
「ほーんと、ヘタレだなぁ。」
二人が話しているうちに、新郎新婦の支度が終わった。4人で軽食をつまみながら、結婚式でのカザシュタントをからかう。
下階の笑い声がここまで、聞こえる。お客様が揃ってきたのだろう。
そんな神殿の扉の前では、今日の主役とその側近たちがいた。
「カザンさん、顔、青いっすよ。」
からかいなのか、心配なのか、ダニエル・アブラームが、新郎に声をかける。
「ああ。」
「大丈夫ですよ、カザンさん。今日の主役は、ヴィオです。あなたはただヴィオを支える杖です。」
フレデリク・トリベールは、励ましているのか貶しているのか不明だ。
カザシュタントの無事が確認されないまま、神官から声がかかる。
「時間です。」
そういうと、二人の神官が左右に扉を開いた。
扉の入り口には、長身で美形な二人が立っており、輝くような美しさだ。しばらくの静寂の後、歓声と拍手がなる。
その中を、新郎新婦が腕を組み進んでいく。
新婦ヴィオリア・マーペリアは、ノースリーブの薄紫色のドレスで、腰から少しだけドレープが入っていて、下までストンと落ちている。そのドレスの全体をラメの入った透け感の多い白いレースが全体に飾り縫いしてあり、初夏の日差しにキラキラと輝いている。白い手袋に持つ、紫を主にしたブーケは長く、膝ほどまである。白い薄目のベールの後ろは、ヴィオリアの腰元の長さだ。ドレスの裾はさほど長くはない。そこがまた、スレンダー美人のヴィオリアを引き立てている。
新郎カザシュタント・ノーザンバードは、薄いグレーのタキシードに、白いシャツ。ポケットチーフとタキシードの前ポケットラインは白でアクセントになっている。ネクタイとズボンはヴィオリアと同じ薄紫で、ベストはそれより少し濃いめの紫だ。
3メートル後ろを並んで歩く側近たちは、マーペリア辺境伯軍の真っ白な式典用の軍服で、とても凛々しい。
新郎新婦が神父様の前まで進むと、神父様がみなに向かって手をあげる。一瞬にして静まりかえる。
その静寂の中で、二人は神に永遠の愛を誓い、指輪の交換をする。
そして、神父様の指示で新婦のベールを新郎が持ち上げて新婦の背中に降ろす。……降ろす。……降ろしたけど、口づけが降りない。
ヴィオリアが上目遣いでチラリと見れば、カザシュタントが固まっている。
ヴィオリアは、えぃっと、ちょっと背伸びをして、カザシュタントの頬に両手を添えて、長い長い口づけをした。
ゆっくり離すと、参列者からは、歓声と冷やかしの渦だ。ヴィオリアは、カザシュタントに呟く。
「大好きよ。だ ん な さ ま。」
カザンの顔が燃えてるみたいに真っ赤になった。
ヴィオリアはカザシュタントの腕をとって、みんなの方を向いて、大きく手を振った。歓声と冷やかしがさらに大きくなった。
その中を、ヴィオリアとカザシュタントは腕を組んだまま、ヴィオリアが半歩前を引っ張るように歩く。
〰️
なんとか無事?に神殿から出ると、神官が扉を閉める。閉まったと同時に、ダニエルとフレデリックは、カザシュタントの両脇を抱え、控え室へと運ぶ。クスクス笑いながら、ヴィオリアがついていく。
控え室では、カザシュタントをダニエルが扇子で扇ぎ、フランは水を用意する。
「す、すまんな。」
やっと我に返ったカザシュタントが謝る。
「ヴィオの機転でどうにかなりましたけどっ!どう……」
「まあ、まあ、カザンさんらしいし、なっ。このための、俺たちだし。」
怒れるフレデリックをダニエルが抑える。
カザシュタントが落ち着いたところで、神殿から王都の辺境伯邸へと向かう。馬車までにも、左右にたくさんの人がおり、フラワーシャワーが贈られる。
オープン馬車の前席には、すでに白い軍服の馭者がおり、新郎新婦が乗ると動きだす。ダニエルとフレデリックは、用意されていた白馬に跨がり、後ろについていく。
「何かやるとは、思ったけどな、ハハハ」
「本当に。緊張さえしてなければ、大丈夫な人だと思うんだけどなぁ。」
道すがらにも、祝う声が響き、ヴィオリアは手を振っている。カザシュタントもヴィオリアのマネをするように、手を振った。
沿道に微笑み手を振りながら、小さな声で話す。
「旦那様?少しはリラックスできましたか?ふふふ」
「ヴ、ヴィオ、その呼び方は、わざとか?」
「ええ、これからはこうお呼びするわよ?だって、カザンさんっていやだし、今さらカザンなんて言えないし。」
「そ、そうか。なんだか照れ臭いな。」
「そう??そうねぇ……じゃあ、カストって呼んでいい?」
「おお、それがいいな。」
「ふふ。カストも私のこと、ヴィーって呼んでね。」
「ヴ、ヴィー、さっきは悪かったな。」
「どうして?あそこで、あんな風に可愛いのがカストじゃないのっ。ほんとに大好きっ!」
ヴィオリアは、オープン馬車の座席で、カザシュタントに、抱きつき口づけをした。カザシュタントは、またしても、目を白黒させていた。
沿道からは、指笛と冷やかしのシャワーだった。
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辺境伯邸に着くと、使用人たちから拍手で迎えられ、二階の控え室へと入る。そこで、お色直しと軽食をすませるのだ。宴までは、まだ少し時間がある。
「時間、少しあるよね。セシルんとこ行ってこうようかな。」
セシルは、今日は、フレデリックの母親バレー伯爵夫人とともに宴の会場にいる。
「お前さあ、勘弁してくれよぉ。」
ダニエルは、思い出して、泣きそうだ。
3ヶ月前、フレデリックは、カザシュタントにもダニーにも相談なく、急に騎士団に2ヶ月の休暇届けを出した。必ず戻るとの言葉を信じていると、1ヶ月後には、セシルを連れて王都へ戻ってきた。そして、その後1ヶ月の間に、セシルを親族の男爵家の養女にしたて、自分も父親から男爵位を譲り受け、フレデリック・バレーからフレデリック・トリベールになった。そして、セシルと結婚までした。結婚式と立食パーティーを親族と数名の参列者のみで行った。カザシュタントもダニエルもヴィオリアも辺境伯も参列している。それから、2ヶ月、二人は伯爵邸で生活している。
そして、フレデリックが休暇中の2ヶ月、ダニエルは、騎士団の引き継ぎやら、カザシュタントの結婚式準備の手伝いやら、マーペリア領への引っ越し準備やら、とにかく、死ぬ程働いた。
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「なんで必要ないんだ?」
「だって、僕が男爵として動くつもりがないもの。どうしてもでなきゃならない王宮の夜会は一人で出るさ。どうせ、カザンさんの側近として出るわけだし。」
「ふーん。」
「それに、この2ヶ月で、母上と義姉さんに構われまくって、楽しんでるみたいだから、本格的にやってもどうにかなりそうだし、ねえ。」
「そんなもんか?それにしても、お前ら、数回のデートだけだろ?」
「だから、一月通ったんじゃないか。僕を癒すことができるのは、セシルだけだからね。」
「お前の怖さの一端を見たよ。 住まいはどうすんの?」
「あれ?辺境伯から聞いてない?敷地内に僕とお前の別宅建ててくれるって。それまでは、町で借家かな。セシルは、辺境伯邸にずっとは無理だろうから。男むさい寄宿舎にセシルを入れるなんて、もっと考えられないし」
「別宅??」
「ああ。お前もあの子爵家のお嬢さんとそこに住めよ。」
「なっ!ばっ!気がはやいってっ!」
「ほーんと、ヘタレだなぁ。」
二人が話しているうちに、新郎新婦の支度が終わった。4人で軽食をつまみながら、結婚式でのカザシュタントをからかう。
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