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第八章 隣国王子の恋愛事情 愛の事情編
1 愛の起
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「あーー!なぜなんだぁ!私も早くアリスと結婚したいのにぃ!!」
私は、アリスの王城執務室のソファーに座り、テーブルに頭をつけて騒いでいた。
卒業パーティーから4ヶ月。2ヶ月前に無事婚約した私は、アリーシャ嬢をアリスと愛称で呼んでいる。
この4ヶ月の私たちの話をしよう。
卒業式から一月で行われるはずだったアナファルト王子とアリーシャ嬢との結婚式及び、王太子任命式はなくなった。
のだが、招待状もすでに出してあるし、国中の貴族が、その日のために準備しているだろう。さらに、国外の招待客ともなると、すでにお国を出発されている要人もいらっしゃることが充分に予想できる。
そこで、ギルファルト第2王子の王太子任命式と、婚約式を規模を小さくして執り行うこととした。ギルファルト王子の婚約者は、キャロライン・チャールデン侯爵令嬢だ。正式な婚約者となる前から、何度もギルファルト王子と交流を持っていて、お互いに好ましく思っているように見えるそうだ。
キャロライン嬢は、侯爵令嬢であるし、チャールデン侯爵は、現役の流通大臣なので、身分や忠誠心などは全く問題ない。
年の離れた兄のチャールデン侯爵令息は、すでに流通大臣補佐官の中でも優秀で、近々大臣職をご子息に譲り、領地運営をしたいと言っているらしい。流通大臣として、各国と物資のやり取りやら交渉やらをしてきたのだ。その知識と人脈を領地に生かしたいのだろう。
規模を小さくとはいえ、婚約式ではあり得ない大規模なことは間違いない。
我が兄上も、父であるタニャード国王名代として来ることになっている。
式典の理由が多少変わったが、準備が忙しく、王城中がパタパタしている雰囲気なのは変わらない。
そんな中で、私は、暇を見つけてはレイナード公爵邸へ伺い、アリーシャ嬢との逢瀬を楽しんだ。
式典の主役が変わったことは、国内の貴族には、国王陛下からの手紙により、浸透している。国外からのお客様には、国王からもちろん手紙は届けているが、念のため、到着された順に、高官から説明することになった。私も高官の一人として、その手伝いをした。
偶然なのか、故意なのか、兄上の担当に私がなっていたので、ついでとばかりに、卒業パーティーでの出来事などをかいつまんで話した。父上や母上には、アリーシャ嬢のことは手紙で報告してあり、喜んでくれる手紙も受け取っていた。話は知っていただろう兄上から、改めておめでとうと言われ、アリーシャ嬢を王族に迎える安心感が増した。
王太子任命式と婚約式を無事に終え、夜会となった。
この日の私は、ガーリウム王国の高官ではなく、タニャード王国の第2王子だ。入場の際は、アリーシャ嬢をエスコートして、兄上の後ろを進む。婚約発表はしていないので、私とアリーシャ嬢が一緒に入場したことに驚いている紳士が多くいた。アナファルト王子とアリーシャ嬢の婚約白紙は、かなり有名な話であるから、きっとアリーシャ嬢を狙っている紳士であろう。野獣たちへの牽制として、このエスコートは、成功したといえる。
しかし、今日の装いに関しては少々不満を持っている。
アリーシャ嬢は、美しい!それは間違いない。アリーシャ嬢のドレスは、若草色のスレンダーな形で、後ろが長くなっている。仕立て屋は、かのマダムの店だ。
私の燕尾服も、一緒に仕立て、黒を基調としているが、そこここに若草色の同じ生地を使っていて、お揃いとわかるようになっている。
が!!公爵殿から
「まだ婚約したわけではないので、お控えください。先日は、学園パーティーでしたので、多少の戯れに目を瞑ったに他なりません。」
と、釘を刺されてしまった。
しかたなく、若草色の生地で、胸ポケットのポケットハンカチーフを仕立ててもらい、持っていた黒の燕尾服を着ることにした。
今回仕立てたお揃いの装いは、タニャード王国へ戻ったら、披露すればいいだろう。
国王陛下のお言葉の後、音楽が奏でられ、ダンスが始まる。本日の主役のギルファルト王子とキャロライン嬢が1曲披露し、その後、国王陛下王妃殿下。そして、我々一般客となる。
アリーシャ嬢と踊るのは、あの卒業パーティー以来2度目だ。アリーシャ嬢のダンスはとても優雅で、彼女を美しくみせるリードが楽しくて堪らない。しかし、まだ婚約者ではないので、一度しか踊れないことが淋しい。
「今日のダンスは、卒業パーティーの時とは少し違っていたね。」
ダンスの後、アリーシャ嬢に飲み物を渡しながら、なんとなく聞いてみた。
「そうなんですの。このドレス、後ろの裾が長いでしょう。これをキレイに見せるには、足さばきにコツがいりますのよ。ふふふ。
ふわりとしたドレスばかりだったので、このようなこと知りませんでしたわ。即興でやってみたのですが、うまくいったかしら?」
イタズラを成功させたような、工夫を楽しむようなアリーシャ嬢の笑顔に、そんなイタズラ心を持つ可愛らしさに、また惚れてしまった。
「私はパートナーだったから、ドレスの裾は見えてないけど、君を見て目を輝かすご令嬢やご婦人方はたくさんいたようだよ。」
そうして、しばらく歓談していると、ギルファルト王子とキャロライン嬢が退場する時間となった。まだ二人とも10歳だからね。
お二人が、退場すると、一気に社交・外交の場とかす。私もアリーシャ嬢と離れ、兄上とともにタニャード王国としての外交や親睦のために動いた。時々、アリーシャ嬢の姿を探したが、基本的にはご令嬢ご婦人方と歓談しており、勇者野獣のお誘いは断っているように見えたので、ホッとした。あの牽制を見て誘うなど、勇者といって間違いないだろう。
アリーシャ嬢は、レンバーグ公爵邸への帰りの馬車で、ドレスについてご令嬢に誉められ、ダンスの工夫が成功したのだと喜んでいた。本当は、紳士たちからの誘いについて聞いてみたかったが、この雰囲気を壊したくなくて、止めておいた。たぶん、正解なはずだ。
公爵邸の玄関前で、馬車から降りるアリーシャ嬢をエスコートし、そのままその手に口付けを落とした。アリーシャ嬢の微笑みに、「おやすみ」と呟き、馬車に乗り王城へ戻った。
私は、アリスの王城執務室のソファーに座り、テーブルに頭をつけて騒いでいた。
卒業パーティーから4ヶ月。2ヶ月前に無事婚約した私は、アリーシャ嬢をアリスと愛称で呼んでいる。
この4ヶ月の私たちの話をしよう。
卒業式から一月で行われるはずだったアナファルト王子とアリーシャ嬢との結婚式及び、王太子任命式はなくなった。
のだが、招待状もすでに出してあるし、国中の貴族が、その日のために準備しているだろう。さらに、国外の招待客ともなると、すでにお国を出発されている要人もいらっしゃることが充分に予想できる。
そこで、ギルファルト第2王子の王太子任命式と、婚約式を規模を小さくして執り行うこととした。ギルファルト王子の婚約者は、キャロライン・チャールデン侯爵令嬢だ。正式な婚約者となる前から、何度もギルファルト王子と交流を持っていて、お互いに好ましく思っているように見えるそうだ。
キャロライン嬢は、侯爵令嬢であるし、チャールデン侯爵は、現役の流通大臣なので、身分や忠誠心などは全く問題ない。
年の離れた兄のチャールデン侯爵令息は、すでに流通大臣補佐官の中でも優秀で、近々大臣職をご子息に譲り、領地運営をしたいと言っているらしい。流通大臣として、各国と物資のやり取りやら交渉やらをしてきたのだ。その知識と人脈を領地に生かしたいのだろう。
規模を小さくとはいえ、婚約式ではあり得ない大規模なことは間違いない。
我が兄上も、父であるタニャード国王名代として来ることになっている。
式典の理由が多少変わったが、準備が忙しく、王城中がパタパタしている雰囲気なのは変わらない。
そんな中で、私は、暇を見つけてはレイナード公爵邸へ伺い、アリーシャ嬢との逢瀬を楽しんだ。
式典の主役が変わったことは、国内の貴族には、国王陛下からの手紙により、浸透している。国外からのお客様には、国王からもちろん手紙は届けているが、念のため、到着された順に、高官から説明することになった。私も高官の一人として、その手伝いをした。
偶然なのか、故意なのか、兄上の担当に私がなっていたので、ついでとばかりに、卒業パーティーでの出来事などをかいつまんで話した。父上や母上には、アリーシャ嬢のことは手紙で報告してあり、喜んでくれる手紙も受け取っていた。話は知っていただろう兄上から、改めておめでとうと言われ、アリーシャ嬢を王族に迎える安心感が増した。
王太子任命式と婚約式を無事に終え、夜会となった。
この日の私は、ガーリウム王国の高官ではなく、タニャード王国の第2王子だ。入場の際は、アリーシャ嬢をエスコートして、兄上の後ろを進む。婚約発表はしていないので、私とアリーシャ嬢が一緒に入場したことに驚いている紳士が多くいた。アナファルト王子とアリーシャ嬢の婚約白紙は、かなり有名な話であるから、きっとアリーシャ嬢を狙っている紳士であろう。野獣たちへの牽制として、このエスコートは、成功したといえる。
しかし、今日の装いに関しては少々不満を持っている。
アリーシャ嬢は、美しい!それは間違いない。アリーシャ嬢のドレスは、若草色のスレンダーな形で、後ろが長くなっている。仕立て屋は、かのマダムの店だ。
私の燕尾服も、一緒に仕立て、黒を基調としているが、そこここに若草色の同じ生地を使っていて、お揃いとわかるようになっている。
が!!公爵殿から
「まだ婚約したわけではないので、お控えください。先日は、学園パーティーでしたので、多少の戯れに目を瞑ったに他なりません。」
と、釘を刺されてしまった。
しかたなく、若草色の生地で、胸ポケットのポケットハンカチーフを仕立ててもらい、持っていた黒の燕尾服を着ることにした。
今回仕立てたお揃いの装いは、タニャード王国へ戻ったら、披露すればいいだろう。
国王陛下のお言葉の後、音楽が奏でられ、ダンスが始まる。本日の主役のギルファルト王子とキャロライン嬢が1曲披露し、その後、国王陛下王妃殿下。そして、我々一般客となる。
アリーシャ嬢と踊るのは、あの卒業パーティー以来2度目だ。アリーシャ嬢のダンスはとても優雅で、彼女を美しくみせるリードが楽しくて堪らない。しかし、まだ婚約者ではないので、一度しか踊れないことが淋しい。
「今日のダンスは、卒業パーティーの時とは少し違っていたね。」
ダンスの後、アリーシャ嬢に飲み物を渡しながら、なんとなく聞いてみた。
「そうなんですの。このドレス、後ろの裾が長いでしょう。これをキレイに見せるには、足さばきにコツがいりますのよ。ふふふ。
ふわりとしたドレスばかりだったので、このようなこと知りませんでしたわ。即興でやってみたのですが、うまくいったかしら?」
イタズラを成功させたような、工夫を楽しむようなアリーシャ嬢の笑顔に、そんなイタズラ心を持つ可愛らしさに、また惚れてしまった。
「私はパートナーだったから、ドレスの裾は見えてないけど、君を見て目を輝かすご令嬢やご婦人方はたくさんいたようだよ。」
そうして、しばらく歓談していると、ギルファルト王子とキャロライン嬢が退場する時間となった。まだ二人とも10歳だからね。
お二人が、退場すると、一気に社交・外交の場とかす。私もアリーシャ嬢と離れ、兄上とともにタニャード王国としての外交や親睦のために動いた。時々、アリーシャ嬢の姿を探したが、基本的にはご令嬢ご婦人方と歓談しており、勇者野獣のお誘いは断っているように見えたので、ホッとした。あの牽制を見て誘うなど、勇者といって間違いないだろう。
アリーシャ嬢は、レンバーグ公爵邸への帰りの馬車で、ドレスについてご令嬢に誉められ、ダンスの工夫が成功したのだと喜んでいた。本当は、紳士たちからの誘いについて聞いてみたかったが、この雰囲気を壊したくなくて、止めておいた。たぶん、正解なはずだ。
公爵邸の玄関前で、馬車から降りるアリーシャ嬢をエスコートし、そのままその手に口付けを落とした。アリーシャ嬢の微笑みに、「おやすみ」と呟き、馬車に乗り王城へ戻った。
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