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第四章 公爵令息の作戦 準備編
作戦3 気合を入れる
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生徒会の仕事では、お花畑さんたちを無視しているが、ご令嬢たちと接点を持つと、お花畑さんたちの頭の中が気になる。
3人のご令嬢は、ステキなご令嬢ばかりだった。いつも笑顔で友人も多い。
イメルダリア嬢は、まわりをよく見ていて、すかさずフォローしてくれるリーダータイプ。ヴィオリア嬢は、とても明るくてムードメーカーだ。エマローズ嬢は、穏やかな空気で、仕事が正確でレポートなどに強い。
「上手にお茶を入れられてこそ、紳士よ。」
ヴィオリア嬢は、お茶の入れ方を教しえてくれる。
「この会計報告書まとめておきましたわ。」
エマローズ嬢は、文書仕事を進んでやってくれる。
「無理しすぎてはダメですわ。甘いものでも食べましょう。」
イメルダリア嬢は、週末に屋敷へ戻るたびに、お菓子を作ってきてくれたり、僕たちの様子を見て、声をかけてくれるのだ。
お花畑さんたちは、彼女たちの何が不満なのだろう?
あ、お花畑さんには、王子もいたんだ。そういえば、最近、うちで王子を見かけないな。婚約者の茶会どうしてるんだろ?
〰️ 〰️ 〰️
週末、公爵邸へ戻る馬車で、姉上に聞いてみた。
「そうね。最近、うちでのお茶会にはいらしてないわ。お忙しいみたいで。でも、お茶会をお断りなさるお詫びの贈り物は届くわよ。
王宮では、お顔を拝見しているわ。」
『贈り物』と『会っている』という話で僕は安心してしまっていた。
〰️ 〰️ 〰️
僕たちは上級学年になった。今年も3人揃ってAクラスだ。お花畑さんたちは、最上級学年になったが、Cクラス落ちしていた。
普通の日の食堂で、昼食をしているイメルダリア嬢とエマローズ嬢を見つけた。
「ロンのお姉さんって、キレイだよねぇ。」
僕は、何の気なしに口にしていた。
「は??お前の姉さんの方が神掛かってるだろ。高嶺の妖精って言われてるんだぞ。」
「だって、僕の姉上だよ。当然だろう。
そんな、高嶺のなんとかっていうんじゃなくて、一生懸命すぎて、守ってあげたくなるっていう存在ってさぁ……。」
イメルダリア嬢から目が離せない。
「あ、そういえば、僕、すごいの見た。」
「「何??」」
またしても、ディークからの情報だ。
「お花畑さんの1人が、出張花畑してた。」
「「意味がわからん。」」
「だ~か~ら~、 夜這いだよ。」
ディークが更に声を小さくした。
「よっ」パーン、僕は思わずロンを叩いた。
「声大きいよ。 で、誰?」
「公爵さま だよ。屋敷のバルコニーの縄ばしご登ってた。クフフフ。」
イメルダリア嬢の婚約者だ。僕は、カァーッとなるのを感じた。
「なんで、お前それ見れたんだよ。」
頭を撫でながら、ロンが聞いた。
「お向かいの屋敷のお姉さんが、僕が懇意にしてる方でさぁ。夜会のお供にされたの。
そこからうちは近いから歩いて帰った。
そしたらさ……。クフフフ。」
ディークは、笑っているが、僕はそれどころではない。
「それ、いつだよ。」
ディークから詳しく聞く。
でも、これは、彼女たちには、言えない。お花畑さんたちの一時の遊びかもしれないし。
〰️ 〰️ 〰️
ある朝、ロンが珍しく暗い顔をしていた。
「なあ、昼休み、飯持って外行こうぜ。」
〰️
で、サンドイッチと飲み物片手に、芝生に座り込んだ。
「で、どうしたんだ?」
僕はサンドイッチの箱をあけながら、すかさず聞いた。昼休みはこういうとき短く感じるものだ。
「昨日、市井の師匠んとこ行ってきた。」
ロンは、成績優秀で、いつも学年1位だ。その能力で、薬学に興味をもち、今は暇を見つけては、市井の薬師の元へ通っている。先日などは、その薬師と山へ行くと言って1ヶ月、学園を休学した。それでもトップだ。こう見えてすごい。
それはさておき、
「そしたらさ、あの女とエンゾラールさんが手を繋いで歩いてた。」
「え?それだけ?」
ディークは言うが、ディークの情報と合わせると問題だろう。
「だって、姉さんの婚約者とそういうことしてた女だぞ。それって、そっちもそうってことだろっ!」
確かに、そう考えるのが、普通だろう。指事語しか出てないが、伝わるものだ。
「まあ、その可能性は高いだろうね。」
ディークも賛同している。
「実はさぁ……。
僕も見たんだ。僕が時々習いに行っている剣の鍛練場に、ウズライザーさんが連れてきてた。」
「え、君、見つかったの?」
ディークは何の心配をしているのだ??
「いや。僕は基礎訓練の方だから、ウズライザーさんとは一緒にならないよ。」
「ってことはさあ、お花畑みんなとそうってことじゃん!」
「興奮するなって。」
「俺、姉さんに言おうかな。」
「今は止めとけよ。お花畑さんたちが、将来はどうしたいと考えてるか、わからないだろ?」
ディークは冷静だが、ロンは実の姉の話だし、僕は……。
イメルダリア嬢への気持ちを自覚してしまった。まだ、駆け出しの気持ちかもしれないけど。
それに、今回は、話に出てこないだけで、王子にもあり得るのだ。それは、姉上が傷つくということだ。
「二人とも僕に協力してほしい。」
ご令嬢たちを助けたい!僕の闘争心に火が着いた。
3人のご令嬢は、ステキなご令嬢ばかりだった。いつも笑顔で友人も多い。
イメルダリア嬢は、まわりをよく見ていて、すかさずフォローしてくれるリーダータイプ。ヴィオリア嬢は、とても明るくてムードメーカーだ。エマローズ嬢は、穏やかな空気で、仕事が正確でレポートなどに強い。
「上手にお茶を入れられてこそ、紳士よ。」
ヴィオリア嬢は、お茶の入れ方を教しえてくれる。
「この会計報告書まとめておきましたわ。」
エマローズ嬢は、文書仕事を進んでやってくれる。
「無理しすぎてはダメですわ。甘いものでも食べましょう。」
イメルダリア嬢は、週末に屋敷へ戻るたびに、お菓子を作ってきてくれたり、僕たちの様子を見て、声をかけてくれるのだ。
お花畑さんたちは、彼女たちの何が不満なのだろう?
あ、お花畑さんには、王子もいたんだ。そういえば、最近、うちで王子を見かけないな。婚約者の茶会どうしてるんだろ?
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週末、公爵邸へ戻る馬車で、姉上に聞いてみた。
「そうね。最近、うちでのお茶会にはいらしてないわ。お忙しいみたいで。でも、お茶会をお断りなさるお詫びの贈り物は届くわよ。
王宮では、お顔を拝見しているわ。」
『贈り物』と『会っている』という話で僕は安心してしまっていた。
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僕たちは上級学年になった。今年も3人揃ってAクラスだ。お花畑さんたちは、最上級学年になったが、Cクラス落ちしていた。
普通の日の食堂で、昼食をしているイメルダリア嬢とエマローズ嬢を見つけた。
「ロンのお姉さんって、キレイだよねぇ。」
僕は、何の気なしに口にしていた。
「は??お前の姉さんの方が神掛かってるだろ。高嶺の妖精って言われてるんだぞ。」
「だって、僕の姉上だよ。当然だろう。
そんな、高嶺のなんとかっていうんじゃなくて、一生懸命すぎて、守ってあげたくなるっていう存在ってさぁ……。」
イメルダリア嬢から目が離せない。
「あ、そういえば、僕、すごいの見た。」
「「何??」」
またしても、ディークからの情報だ。
「お花畑さんの1人が、出張花畑してた。」
「「意味がわからん。」」
「だ~か~ら~、 夜這いだよ。」
ディークが更に声を小さくした。
「よっ」パーン、僕は思わずロンを叩いた。
「声大きいよ。 で、誰?」
「公爵さま だよ。屋敷のバルコニーの縄ばしご登ってた。クフフフ。」
イメルダリア嬢の婚約者だ。僕は、カァーッとなるのを感じた。
「なんで、お前それ見れたんだよ。」
頭を撫でながら、ロンが聞いた。
「お向かいの屋敷のお姉さんが、僕が懇意にしてる方でさぁ。夜会のお供にされたの。
そこからうちは近いから歩いて帰った。
そしたらさ……。クフフフ。」
ディークは、笑っているが、僕はそれどころではない。
「それ、いつだよ。」
ディークから詳しく聞く。
でも、これは、彼女たちには、言えない。お花畑さんたちの一時の遊びかもしれないし。
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ある朝、ロンが珍しく暗い顔をしていた。
「なあ、昼休み、飯持って外行こうぜ。」
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で、サンドイッチと飲み物片手に、芝生に座り込んだ。
「で、どうしたんだ?」
僕はサンドイッチの箱をあけながら、すかさず聞いた。昼休みはこういうとき短く感じるものだ。
「昨日、市井の師匠んとこ行ってきた。」
ロンは、成績優秀で、いつも学年1位だ。その能力で、薬学に興味をもち、今は暇を見つけては、市井の薬師の元へ通っている。先日などは、その薬師と山へ行くと言って1ヶ月、学園を休学した。それでもトップだ。こう見えてすごい。
それはさておき、
「そしたらさ、あの女とエンゾラールさんが手を繋いで歩いてた。」
「え?それだけ?」
ディークは言うが、ディークの情報と合わせると問題だろう。
「だって、姉さんの婚約者とそういうことしてた女だぞ。それって、そっちもそうってことだろっ!」
確かに、そう考えるのが、普通だろう。指事語しか出てないが、伝わるものだ。
「まあ、その可能性は高いだろうね。」
ディークも賛同している。
「実はさぁ……。
僕も見たんだ。僕が時々習いに行っている剣の鍛練場に、ウズライザーさんが連れてきてた。」
「え、君、見つかったの?」
ディークは何の心配をしているのだ??
「いや。僕は基礎訓練の方だから、ウズライザーさんとは一緒にならないよ。」
「ってことはさあ、お花畑みんなとそうってことじゃん!」
「興奮するなって。」
「俺、姉さんに言おうかな。」
「今は止めとけよ。お花畑さんたちが、将来はどうしたいと考えてるか、わからないだろ?」
ディークは冷静だが、ロンは実の姉の話だし、僕は……。
イメルダリア嬢への気持ちを自覚してしまった。まだ、駆け出しの気持ちかもしれないけど。
それに、今回は、話に出てこないだけで、王子にもあり得るのだ。それは、姉上が傷つくということだ。
「二人とも僕に協力してほしい。」
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