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「なっ………。私ってバレてないですよね?」
オーレンお兄様から話を聞いて驚愕してしまった。
なんてこった!
あの赤髪野郎が婚約者にするために私を探してる?
マジない。あり得ない。
「大丈夫だ。リンのこともハブレン侯爵家のことも突き止められてない。キラキラと光る綺麗な髪でピンクゴールドの瞳の美少女だってさ。」
「名乗らなくてよかったですわ。というか、それ私の事じゃないみたいな加工が入ってませんか?」
心底安心するわ。
赤髪野郎の婚約者なんてゾッとする。
なんか、すっごくいいご令嬢みたいな言い方だけど本当に私かな?幻想を抱いてない?
「リンは社交界に出てないから突き止められてないが、これから学園も始まるから時間の問題だろう。」
「ふふふ。オーレンお兄様、ちょうどよかったです。私フレリー様の不安を取るために自分の容姿を変えようと思ってましたの。不安要素取っ払い作戦決行です。」
ニヤリと笑ってちょっと待っていてください。と急いで準備をして出てきたら、オーレンお兄様が目を見開いた。
「どうですか?地味に見えて近寄りがたいですか?」
「本当にリンか?俺ですら最初疑うぐらいだ。」
「ふふふ。そうでしょう?目立つ髪は黒のカツラで瞳を合わせてこの眼鏡をかけると瞳を黒に見せれるんです。それだけでは体型が隠れないので念には念を、太って見せるために服の下に4枚ほど着込んだので多少太って見えますわ。これで学園へ通います。これで赤髪野郎は私とは気づかないでしょうね。」
「それだと第2王子も同一人物とは気づかないだろう。だが自分の本当の姿で通わなくていいのか?」
そこを心配してくれるなんてオーレンお兄様は優しいな。
「はい。フレリー様に誤解されたくないですし、なにより婚約者になるために自分を磨いてきました。赤髪野郎と婚約するためじゃないですわ。それにお母様の仲のいい人の家でメイ・プシュド伯爵令嬢やファイ・デイムリ侯爵令嬢と心知れた友達ですの。とても良い方達で大好きですわ。私がフレリー様の事を想っていることや今回の事を手紙で通達してますわ。学園入学前に一度会いお披露目する予定となってますの。なので、真の友達は既にいますので安心してください。今度、オーレンお兄様にもご紹介しますね。」
「そうだったのか。リンの味方になってくれる友達がいて嬉しいよ。会える日を楽しみにしてるな。」
穏やかに微笑んで私を見つめるオーレンお兄様は、きっと心から心配してくれてたんだと感じる。
オーレンお兄様がお兄様でよかった。
その後フレリー様が訪れたから何も言わずこのままの格好で出迎えたのに、『リンネの変装可愛い。』といつもと変わらず囁かれたんだけど、何で私だとわかったんだろう?
頭の中をクエスチョンで一杯にしてると、『リンネがどんな変装してもわかるんだよ、俺にはね。』と髪を一房取ってどや顔で見られ、はい、頂きました。
フレリー様のどや顔めちゃくちゃかっこよかった。
フレリー様最高だ。
「で、ハブレン侯爵あの第2王子が血眼になって探してるみたいだが何かあれば断ってくださいね。」
ハブレン侯爵家の執務室で対面で座ってる侯爵に念を押しする。
「勿論です。フレリー様とリンはリンが知らないだけであの時既に婚約が成立していました。公表してないだけでフレリー様の婚約者です。例え王家からの打診があったとしてもフレリー様との婚約を言えばローレン公爵家を敵に回すような愚かなことはしないでしょう。」
ローレン公爵家は農業に商業と領地だけで栄えていて別に王家に使えなくても独立できるだけの広さと技術と産業を持っている。
その点では家に感謝だな。俺との婚約が盾になる。と言いたいんだろう。
「それを聞けて安心しました。リンネが俺の元からいなくなると考えただけで気が狂い、何を仕出かすかわかりませんからね。」
「笑って言うことかよ。リン絡みだと本当にフレリーは人が変わる……恐ろしい。敵に回したくないな。」
「オーレン、リンネが俺のもとにいる限り大丈夫だ。友達でもありリンネの家族には悪いようにしないよ。」
オーレンとハブレン侯爵は一瞬固まりながら何かを吹っ切るように
「おいおいおい、リンにかかってるのかよハブレン侯爵家は。」
「リンはフレリー様にこんなに思われて幸せだな。親として安心できる。」
安心と複雑な感情を交えた言葉が帰ってきた。
「…………フレリー様やオーレンには話すが、第2王子は躍起になって探しているらしいから、リンの婚約者がフレリー様でよかった。ローレン公爵家でなければ婚約もろともなかったことにして第2王子が権力を使って奪うだろう。この事は国王様に王妃様は知っており第2王子に苦言をしているが収まる様子がないのが現状だ。」
「第2王子は執着系か。リンネに危害が加わる前に排除するべきか。」
「………フレリー、お手柔らかに頼む。」
「………被害がでないためにもリンを守らなければ。」
オーレンは俺の性格をわかってるから止めようとしない。なんてできた友だ。
ハブレン侯爵は神妙な面持ちでボソッと呟いたの聞こえてきた。
ははっ。ハブレン侯爵はよくわかってるな。
リンネを奪われないように先手を撃っておくか。
オーレンお兄様から話を聞いて驚愕してしまった。
なんてこった!
あの赤髪野郎が婚約者にするために私を探してる?
マジない。あり得ない。
「大丈夫だ。リンのこともハブレン侯爵家のことも突き止められてない。キラキラと光る綺麗な髪でピンクゴールドの瞳の美少女だってさ。」
「名乗らなくてよかったですわ。というか、それ私の事じゃないみたいな加工が入ってませんか?」
心底安心するわ。
赤髪野郎の婚約者なんてゾッとする。
なんか、すっごくいいご令嬢みたいな言い方だけど本当に私かな?幻想を抱いてない?
「リンは社交界に出てないから突き止められてないが、これから学園も始まるから時間の問題だろう。」
「ふふふ。オーレンお兄様、ちょうどよかったです。私フレリー様の不安を取るために自分の容姿を変えようと思ってましたの。不安要素取っ払い作戦決行です。」
ニヤリと笑ってちょっと待っていてください。と急いで準備をして出てきたら、オーレンお兄様が目を見開いた。
「どうですか?地味に見えて近寄りがたいですか?」
「本当にリンか?俺ですら最初疑うぐらいだ。」
「ふふふ。そうでしょう?目立つ髪は黒のカツラで瞳を合わせてこの眼鏡をかけると瞳を黒に見せれるんです。それだけでは体型が隠れないので念には念を、太って見せるために服の下に4枚ほど着込んだので多少太って見えますわ。これで学園へ通います。これで赤髪野郎は私とは気づかないでしょうね。」
「それだと第2王子も同一人物とは気づかないだろう。だが自分の本当の姿で通わなくていいのか?」
そこを心配してくれるなんてオーレンお兄様は優しいな。
「はい。フレリー様に誤解されたくないですし、なにより婚約者になるために自分を磨いてきました。赤髪野郎と婚約するためじゃないですわ。それにお母様の仲のいい人の家でメイ・プシュド伯爵令嬢やファイ・デイムリ侯爵令嬢と心知れた友達ですの。とても良い方達で大好きですわ。私がフレリー様の事を想っていることや今回の事を手紙で通達してますわ。学園入学前に一度会いお披露目する予定となってますの。なので、真の友達は既にいますので安心してください。今度、オーレンお兄様にもご紹介しますね。」
「そうだったのか。リンの味方になってくれる友達がいて嬉しいよ。会える日を楽しみにしてるな。」
穏やかに微笑んで私を見つめるオーレンお兄様は、きっと心から心配してくれてたんだと感じる。
オーレンお兄様がお兄様でよかった。
その後フレリー様が訪れたから何も言わずこのままの格好で出迎えたのに、『リンネの変装可愛い。』といつもと変わらず囁かれたんだけど、何で私だとわかったんだろう?
頭の中をクエスチョンで一杯にしてると、『リンネがどんな変装してもわかるんだよ、俺にはね。』と髪を一房取ってどや顔で見られ、はい、頂きました。
フレリー様のどや顔めちゃくちゃかっこよかった。
フレリー様最高だ。
「で、ハブレン侯爵あの第2王子が血眼になって探してるみたいだが何かあれば断ってくださいね。」
ハブレン侯爵家の執務室で対面で座ってる侯爵に念を押しする。
「勿論です。フレリー様とリンはリンが知らないだけであの時既に婚約が成立していました。公表してないだけでフレリー様の婚約者です。例え王家からの打診があったとしてもフレリー様との婚約を言えばローレン公爵家を敵に回すような愚かなことはしないでしょう。」
ローレン公爵家は農業に商業と領地だけで栄えていて別に王家に使えなくても独立できるだけの広さと技術と産業を持っている。
その点では家に感謝だな。俺との婚約が盾になる。と言いたいんだろう。
「それを聞けて安心しました。リンネが俺の元からいなくなると考えただけで気が狂い、何を仕出かすかわかりませんからね。」
「笑って言うことかよ。リン絡みだと本当にフレリーは人が変わる……恐ろしい。敵に回したくないな。」
「オーレン、リンネが俺のもとにいる限り大丈夫だ。友達でもありリンネの家族には悪いようにしないよ。」
オーレンとハブレン侯爵は一瞬固まりながら何かを吹っ切るように
「おいおいおい、リンにかかってるのかよハブレン侯爵家は。」
「リンはフレリー様にこんなに思われて幸せだな。親として安心できる。」
安心と複雑な感情を交えた言葉が帰ってきた。
「…………フレリー様やオーレンには話すが、第2王子は躍起になって探しているらしいから、リンの婚約者がフレリー様でよかった。ローレン公爵家でなければ婚約もろともなかったことにして第2王子が権力を使って奪うだろう。この事は国王様に王妃様は知っており第2王子に苦言をしているが収まる様子がないのが現状だ。」
「第2王子は執着系か。リンネに危害が加わる前に排除するべきか。」
「………フレリー、お手柔らかに頼む。」
「………被害がでないためにもリンを守らなければ。」
オーレンは俺の性格をわかってるから止めようとしない。なんてできた友だ。
ハブレン侯爵は神妙な面持ちでボソッと呟いたの聞こえてきた。
ははっ。ハブレン侯爵はよくわかってるな。
リンネを奪われないように先手を撃っておくか。
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