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第二章 ダルニア王国編
11.
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突然ドンッと衝撃がきて不意を突かれてよろけてしまいました。
何かと思ってみてみれば…………
なにこの状況??
カルの隣で勝ち誇ったような顔で見られてるけど、隣のカルは無表情が怖いです。
「あら、ファシリック公爵令嬢いらっしゃったの?カルティド殿下とクラリス様しか目に入りませんでしたわ。」
計算尽くしてるわね……しっかりクラリスお兄様までも視野に入れてるじゃない。
カルの婚約者として品行を気にしていたけれど、私だってカルやクラリスお兄様が大好きです。
絶対にケリウナ公爵令嬢なんかに奪われたくないし公爵令嬢としてもあるまじき行為ね。
「ケリウナ公爵令嬢ごきげんよう。」
にっこりと微笑んで挨拶をすると、それが気にくわなかったのか青筋が入っておりますが………これカルやクラリスお兄様にも気づかれてますよ。
「ケリウナ嬢、何かようか?」
不機嫌な声色をしてピリピリモードだ。
「ふふふ。カルティド殿下に早くお会いしたくて来ましたの。もう隠さなくてよろしいのですよ。ファシリック公爵令嬢よりも私のことを好きになったと……。」
私をチラッと見ながら勝ち誇った顔で見てるがそれよりもカルの不機嫌さがましてそっちの方が気になってます。
カルの魔力が久し振りに押さえきれないくらいにダークになってますね。
周りも当てられてるのかこの国の生徒が青ざめてます。
「俺がリティじゃなくケリウナ嬢を好き?凄い妄想だな。」
さっきよりも怒りを露にして睨み付けながらケリウナ公爵令嬢にいうカルに周りは見んな恐れをなして震えている……私のことが絡むと豹変するのは身近な人達では周知の事実だったから誰も絡まなかったんですが……。
「ふふふ。妄想だなんて……私この前のカルティド殿下の目線で確信しましたのよ。」
凄い。怒りに満ちているカルにあんなこと言えるなんて。
ケリウナ公爵家は娘がこんな感じで大丈夫なのでしょうか。
「はぁ……話が通じないな。もう話しかけないでもらえるかな。」
「わかりましたわ。みんなの前では恥ずかしいのですね。内密にゆっくり話をしましょう。ふふふ。」
とても頭がお花畑の方のようです。
「おい、それ以上は怒りを沈めろ。魔力が溢れだしてるぞ。」
「………わかってる。」
怒りによって身体から溢れだしていた魔力の量がこれ以上増えれば周りによくない。
クラリスお兄様が止めてくれなかったら周りの人の端正のない人に影響が出ていたのかもしれない。
「カルティド殿下、私の国の者がすまない。」
ものすごい早さで現れたマシューの言葉で緊張していた空気が少しだけ和らいだ。
「まあ、マシューリ殿下まで私に会いに来られましたの。カルティド殿下にマシューリ殿下に………私は罪作りな女なのですね。マシューリ殿下を忘れていたわけではございませんのよ、大丈夫ですわ。」
「何を言ってるんだ?ケリウナ公爵令嬢、他国の皇太子に対して不敬だ。リティアナという婚約者の前でよくそんなことを………今まで俺に対しての振る舞いにはいつかわかるかと目を瞑っていたがさすがにやりすぎだ。リティアナに対しても何て態度だ。さすがに見過ごせない。ケリウナ公爵に報告させてもらう。生徒会長の権限により処分が決まるまで学園に来ることを禁じる。」
「なっ何を言ってますの?私はマシューリ殿下にもカルティド殿下にも好意を寄せられてますのよ。お近づきになりたいだろうと私から会いに来ただけですのに……酷いですわ。」
何処で好意を寄せられてると思ったんだろう?
周りの皆さんもとても冷たい目でケリウナ公爵令嬢を見ていますわ。
元々こういう思い込みが激しい方なのかしら?
「誤解してほしくないのでハッキリ言わせてもらうが、俺は一度もケリウナ公爵令嬢に好意を寄せたことはない。」
「私に……夜会や学園で微笑まれたではありませんか?」
「いや?ケリウナ公爵令嬢に微笑んだことはない。」
あぁ……正直とは言えトドメをさしましたね、マシュー残酷です。
瞳からボロボロと涙を溢しながらそんな………と叫んでいるケリウナ公爵令嬢を見ていられないわ。
「ついでに、俺も言わせてもらえばリティ以外に好意を寄せるなどあり得ない。俺はリティだけを愛してるんだ。ケリウナ嬢を想っていると勘違いされるだけで甚だしい。」
カルは皆さんの前で堂々と私への愛を語ってとても恥ずかしいけど嬉しい。
カルからもトドメをさされたケリウナ公爵令嬢はプルプルと震えだし凄い形相で私を睨み付けてきた。
何かと思ってみてみれば…………
なにこの状況??
カルの隣で勝ち誇ったような顔で見られてるけど、隣のカルは無表情が怖いです。
「あら、ファシリック公爵令嬢いらっしゃったの?カルティド殿下とクラリス様しか目に入りませんでしたわ。」
計算尽くしてるわね……しっかりクラリスお兄様までも視野に入れてるじゃない。
カルの婚約者として品行を気にしていたけれど、私だってカルやクラリスお兄様が大好きです。
絶対にケリウナ公爵令嬢なんかに奪われたくないし公爵令嬢としてもあるまじき行為ね。
「ケリウナ公爵令嬢ごきげんよう。」
にっこりと微笑んで挨拶をすると、それが気にくわなかったのか青筋が入っておりますが………これカルやクラリスお兄様にも気づかれてますよ。
「ケリウナ嬢、何かようか?」
不機嫌な声色をしてピリピリモードだ。
「ふふふ。カルティド殿下に早くお会いしたくて来ましたの。もう隠さなくてよろしいのですよ。ファシリック公爵令嬢よりも私のことを好きになったと……。」
私をチラッと見ながら勝ち誇った顔で見てるがそれよりもカルの不機嫌さがましてそっちの方が気になってます。
カルの魔力が久し振りに押さえきれないくらいにダークになってますね。
周りも当てられてるのかこの国の生徒が青ざめてます。
「俺がリティじゃなくケリウナ嬢を好き?凄い妄想だな。」
さっきよりも怒りを露にして睨み付けながらケリウナ公爵令嬢にいうカルに周りは見んな恐れをなして震えている……私のことが絡むと豹変するのは身近な人達では周知の事実だったから誰も絡まなかったんですが……。
「ふふふ。妄想だなんて……私この前のカルティド殿下の目線で確信しましたのよ。」
凄い。怒りに満ちているカルにあんなこと言えるなんて。
ケリウナ公爵家は娘がこんな感じで大丈夫なのでしょうか。
「はぁ……話が通じないな。もう話しかけないでもらえるかな。」
「わかりましたわ。みんなの前では恥ずかしいのですね。内密にゆっくり話をしましょう。ふふふ。」
とても頭がお花畑の方のようです。
「おい、それ以上は怒りを沈めろ。魔力が溢れだしてるぞ。」
「………わかってる。」
怒りによって身体から溢れだしていた魔力の量がこれ以上増えれば周りによくない。
クラリスお兄様が止めてくれなかったら周りの人の端正のない人に影響が出ていたのかもしれない。
「カルティド殿下、私の国の者がすまない。」
ものすごい早さで現れたマシューの言葉で緊張していた空気が少しだけ和らいだ。
「まあ、マシューリ殿下まで私に会いに来られましたの。カルティド殿下にマシューリ殿下に………私は罪作りな女なのですね。マシューリ殿下を忘れていたわけではございませんのよ、大丈夫ですわ。」
「何を言ってるんだ?ケリウナ公爵令嬢、他国の皇太子に対して不敬だ。リティアナという婚約者の前でよくそんなことを………今まで俺に対しての振る舞いにはいつかわかるかと目を瞑っていたがさすがにやりすぎだ。リティアナに対しても何て態度だ。さすがに見過ごせない。ケリウナ公爵に報告させてもらう。生徒会長の権限により処分が決まるまで学園に来ることを禁じる。」
「なっ何を言ってますの?私はマシューリ殿下にもカルティド殿下にも好意を寄せられてますのよ。お近づきになりたいだろうと私から会いに来ただけですのに……酷いですわ。」
何処で好意を寄せられてると思ったんだろう?
周りの皆さんもとても冷たい目でケリウナ公爵令嬢を見ていますわ。
元々こういう思い込みが激しい方なのかしら?
「誤解してほしくないのでハッキリ言わせてもらうが、俺は一度もケリウナ公爵令嬢に好意を寄せたことはない。」
「私に……夜会や学園で微笑まれたではありませんか?」
「いや?ケリウナ公爵令嬢に微笑んだことはない。」
あぁ……正直とは言えトドメをさしましたね、マシュー残酷です。
瞳からボロボロと涙を溢しながらそんな………と叫んでいるケリウナ公爵令嬢を見ていられないわ。
「ついでに、俺も言わせてもらえばリティ以外に好意を寄せるなどあり得ない。俺はリティだけを愛してるんだ。ケリウナ嬢を想っていると勘違いされるだけで甚だしい。」
カルは皆さんの前で堂々と私への愛を語ってとても恥ずかしいけど嬉しい。
カルからもトドメをさされたケリウナ公爵令嬢はプルプルと震えだし凄い形相で私を睨み付けてきた。
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