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第一章 ヒロイン編
57.
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だんだんと不機嫌になって急に立ち上がり、リティのところに行くと言い出した。
「はっ?リティは教室だろ。危険はないはずだが。」
「バカ兄がやって来て厭らしい目でリティを見やがる。我慢できない。」
「俺も行く。」
ブレーリのバカ兄がいるなら話は別だ。
イグルスが前話してたように狙っていたらしゃれにならない。
皇太子の婚約者であるリティを想っていても実際に手は出せないだろうが、あいつを調べていくうちに何をしでかすかわかったもんじゃない。
「俺に掴まれ。」
一瞬でリティの教室に移動しやがった。
久し振りに魔法を使っているところを見たが腕が上がったように思える。
教室の中にはブレーリバカ兄がリティを舐めるように見ている姿が目に入りぶちギレそうになる。
………不機嫌になっていた理由はそれでか。
「カル、穏便にな。」
「穏便ね………今イラついてるから正直わからないな。」
イラついてるか。なるほど、内容はわからないがリティがイグルスを庇っているような……あれはぶちギレて完全に無意識にくっついてるみたいだがそれが気にくわないのか。
リティも幼馴染みでもあるイグルスには気を許してるからな。
カルはリティのことになると困ったほど落ち着きがなくなるから俺がしっかりしなければ。
「カルどうしきゃっ。」
リティがカルに気づいたときにはカルはリティの腰を引き寄せ腕の中で額にキスをしていた。
この状況で何をやってるんだお前は。と心では思いながらもリティはカルを見て少しホッとした顔になったな。
「リティ、イグルスにくっつきすぎて妬けるなぁ。それに幼馴染みとはいえイグルスを誉める言葉を聞くのは心が穏やかではなくなるよ。」
カルティド………やはり監視だけでなく盗聴もしてたな。
来る前の話じゃないか。
「カルごめんなさい。イグルスが助けてくれたのにブレーリ令息があまりにも酷かったからつい……。」
「リティは優しいな。」
表情は笑顔なのに低く怒っている声だ。
教室の中にいる誰もが声色が違うことを把握し硬直している。
リティも気づいてるから謝ったんだろう。
「カルティド殿下がファシリック公爵令嬢を溺愛しているのは本当のようだな。」
あのバカは空気が読めないのか!?
思っていても口にしない方がいいこともある。
今のカルに横やりをいれることがどれ程ヤバイことかわからないのか。
「ブレーリ、最近激しいじゃないか。公爵令息だからって限度がある。苦情に訴えに色々出てきてるぞ。既にこの事はブレーリ公爵夫妻の耳にも入ってる。」
「なっ…………。」
怯えかたが尋常じゃないな。
余程怖いらしい。
ブレーリ公爵夫妻は子供のすることに干渉はしないが限度を超えると厳しいと聞く。
「ああ、それから俺の婚約者を変な目で見るなよ。もしリティに触れたら容赦しない。」
瞳が笑っていない笑顔を向けながらブレーリだけでなく周りにも聞こえるように伝えるところが恐ろしい。
「リティに手を出せばファシリック公爵家も黙ってないからな。」
とりあえず俺からも釘を指しておこう。
俺は忠告はした。
これでリティを虐めるようだと俺達は黙ってないぞ。
「はっ?リティは教室だろ。危険はないはずだが。」
「バカ兄がやって来て厭らしい目でリティを見やがる。我慢できない。」
「俺も行く。」
ブレーリのバカ兄がいるなら話は別だ。
イグルスが前話してたように狙っていたらしゃれにならない。
皇太子の婚約者であるリティを想っていても実際に手は出せないだろうが、あいつを調べていくうちに何をしでかすかわかったもんじゃない。
「俺に掴まれ。」
一瞬でリティの教室に移動しやがった。
久し振りに魔法を使っているところを見たが腕が上がったように思える。
教室の中にはブレーリバカ兄がリティを舐めるように見ている姿が目に入りぶちギレそうになる。
………不機嫌になっていた理由はそれでか。
「カル、穏便にな。」
「穏便ね………今イラついてるから正直わからないな。」
イラついてるか。なるほど、内容はわからないがリティがイグルスを庇っているような……あれはぶちギレて完全に無意識にくっついてるみたいだがそれが気にくわないのか。
リティも幼馴染みでもあるイグルスには気を許してるからな。
カルはリティのことになると困ったほど落ち着きがなくなるから俺がしっかりしなければ。
「カルどうしきゃっ。」
リティがカルに気づいたときにはカルはリティの腰を引き寄せ腕の中で額にキスをしていた。
この状況で何をやってるんだお前は。と心では思いながらもリティはカルを見て少しホッとした顔になったな。
「リティ、イグルスにくっつきすぎて妬けるなぁ。それに幼馴染みとはいえイグルスを誉める言葉を聞くのは心が穏やかではなくなるよ。」
カルティド………やはり監視だけでなく盗聴もしてたな。
来る前の話じゃないか。
「カルごめんなさい。イグルスが助けてくれたのにブレーリ令息があまりにも酷かったからつい……。」
「リティは優しいな。」
表情は笑顔なのに低く怒っている声だ。
教室の中にいる誰もが声色が違うことを把握し硬直している。
リティも気づいてるから謝ったんだろう。
「カルティド殿下がファシリック公爵令嬢を溺愛しているのは本当のようだな。」
あのバカは空気が読めないのか!?
思っていても口にしない方がいいこともある。
今のカルに横やりをいれることがどれ程ヤバイことかわからないのか。
「ブレーリ、最近激しいじゃないか。公爵令息だからって限度がある。苦情に訴えに色々出てきてるぞ。既にこの事はブレーリ公爵夫妻の耳にも入ってる。」
「なっ…………。」
怯えかたが尋常じゃないな。
余程怖いらしい。
ブレーリ公爵夫妻は子供のすることに干渉はしないが限度を超えると厳しいと聞く。
「ああ、それから俺の婚約者を変な目で見るなよ。もしリティに触れたら容赦しない。」
瞳が笑っていない笑顔を向けながらブレーリだけでなく周りにも聞こえるように伝えるところが恐ろしい。
「リティに手を出せばファシリック公爵家も黙ってないからな。」
とりあえず俺からも釘を指しておこう。
俺は忠告はした。
これでリティを虐めるようだと俺達は黙ってないぞ。
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