56 / 98
第一章 ヒロイン編
56.
しおりを挟む
「久し振りだな。見ない間に良い意味にかわったじゃないか。」
相変わらず上から目線で嫌になるわ。
しかもジトーと上から下まで舐めるように見てくるあの目がとてもゾクリとします。
「お久しぶりですね、ブレーリ公爵令息。わざわざ大声をあげて上級生が何用ですか?」
こっちは顔もみたくなかったって言うのに………あの顔を見てると殴りたくなってきます。
イグルスはこんなに良い男性なのに、兄は本当に情けないです。
「いや~噂が本当かどうか確かめようと思ってね。」
チラチラ見てくるのウザすぎです。
気持ち悪いのでこっちを見ないでください。と口から出てしまいそうですよ。
教室にはまだ皆さんいるのでこっちを見ています。
バカでもウザくても公爵令息。皆さん何も言えずにいるのでしょう。
「で、何の用ですか?そんな大きな声だして恥ずかしい。」
私とこのバカの間に立ってイグルスが私を守ってくれていた。
実の兄を冷ややかな目で見ているイグルスを見て、この兄弟昔から仲悪かった事を思い出した。
「イグルス、実の兄に向かってその口の聞き方はなんだ!!お前は昔から敬うって言葉を知らないのか!!はぁ、いつも言ってるだろお前は礼儀がなってないな。そんな優男みたいな顔をしてナヨナヨしている弟を持った兄は悲しいよ。」
顔を真っ赤にして反抗しているこのバカと罵倒も平然と受け止め冷酷な目で見ているイグルス……どちらが大人なんでしょうね。
イグルスは何も気にしてないみたいだけど、私はカチンときました。
優男?ナヨナヨ?どの口が言ってるのかしら。
私の大切な幼馴染みのイグルスを馬鹿にされてプツンと何かが切れましたわ。
「貴方って昔からお変わりなく見る目がないんですね!!イグルスが貴方より劣ってる?冗談じゃありませんわ!!イグルスは優秀で容姿端麗なのに鼻をかけないところがいいのです!!貴方より容姿も性格も全てにおいてイグルスが勝ってるじゃないですか!!周りをしっかりと見ていてさりげなくフォローしてくれる優しさ、優しく微笑むだけで令嬢達はメロメロなのです!よく行動を一緒にしている私にはわかります。イグルスは令嬢達だけでなく令息からもチラチラと見られとてもモテるのですわ!!貴方なんて足元にも及びません。それに言わせていただければ、その気持ち悪い目で見るのやめてください。」
途中からイグルスの腕を引き寄せてイグルスがどれだけ素晴らしいかを熱弁してしまいました。
ハッとしたときには皆さんからの視線が集中してるではありませんか。
「リティアナは気持ち悪い勘違いをしてるよ。令息達は俺の隣を見てたんだよな。」
えっ?どういう意味でしょう?
首をかしげながらイグルスを見上げるとなんとも言えない表情をしてました。
「俺をこけにしやがって!!お前達許さんぞ!!」
わなわなと震え真っ赤な顔で怒鳴り散らしてくるこのバカを見ながら困ったものだと思っていると
「どう許さないのかな?」
相変わらず上から目線で嫌になるわ。
しかもジトーと上から下まで舐めるように見てくるあの目がとてもゾクリとします。
「お久しぶりですね、ブレーリ公爵令息。わざわざ大声をあげて上級生が何用ですか?」
こっちは顔もみたくなかったって言うのに………あの顔を見てると殴りたくなってきます。
イグルスはこんなに良い男性なのに、兄は本当に情けないです。
「いや~噂が本当かどうか確かめようと思ってね。」
チラチラ見てくるのウザすぎです。
気持ち悪いのでこっちを見ないでください。と口から出てしまいそうですよ。
教室にはまだ皆さんいるのでこっちを見ています。
バカでもウザくても公爵令息。皆さん何も言えずにいるのでしょう。
「で、何の用ですか?そんな大きな声だして恥ずかしい。」
私とこのバカの間に立ってイグルスが私を守ってくれていた。
実の兄を冷ややかな目で見ているイグルスを見て、この兄弟昔から仲悪かった事を思い出した。
「イグルス、実の兄に向かってその口の聞き方はなんだ!!お前は昔から敬うって言葉を知らないのか!!はぁ、いつも言ってるだろお前は礼儀がなってないな。そんな優男みたいな顔をしてナヨナヨしている弟を持った兄は悲しいよ。」
顔を真っ赤にして反抗しているこのバカと罵倒も平然と受け止め冷酷な目で見ているイグルス……どちらが大人なんでしょうね。
イグルスは何も気にしてないみたいだけど、私はカチンときました。
優男?ナヨナヨ?どの口が言ってるのかしら。
私の大切な幼馴染みのイグルスを馬鹿にされてプツンと何かが切れましたわ。
「貴方って昔からお変わりなく見る目がないんですね!!イグルスが貴方より劣ってる?冗談じゃありませんわ!!イグルスは優秀で容姿端麗なのに鼻をかけないところがいいのです!!貴方より容姿も性格も全てにおいてイグルスが勝ってるじゃないですか!!周りをしっかりと見ていてさりげなくフォローしてくれる優しさ、優しく微笑むだけで令嬢達はメロメロなのです!よく行動を一緒にしている私にはわかります。イグルスは令嬢達だけでなく令息からもチラチラと見られとてもモテるのですわ!!貴方なんて足元にも及びません。それに言わせていただければ、その気持ち悪い目で見るのやめてください。」
途中からイグルスの腕を引き寄せてイグルスがどれだけ素晴らしいかを熱弁してしまいました。
ハッとしたときには皆さんからの視線が集中してるではありませんか。
「リティアナは気持ち悪い勘違いをしてるよ。令息達は俺の隣を見てたんだよな。」
えっ?どういう意味でしょう?
首をかしげながらイグルスを見上げるとなんとも言えない表情をしてました。
「俺をこけにしやがって!!お前達許さんぞ!!」
わなわなと震え真っ赤な顔で怒鳴り散らしてくるこのバカを見ながら困ったものだと思っていると
「どう許さないのかな?」
0
お気に入りに追加
641
あなたにおすすめの小説
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました
悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。
クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。
婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。
そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。
そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯
王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。
シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした
葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。
でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。
本編完結済みです。時々番外編を追加します。
【完結】母になります。
たろ
恋愛
母親になった記憶はないのにわたしいつの間にか結婚して子供がいました。
この子、わたしの子供なの?
旦那様によく似ているし、もしかしたら、旦那様の隠し子なんじゃないのかしら?
ふふっ、でも、可愛いわよね?
わたしとお友達にならない?
事故で21歳から5年間の記憶を失くしたわたしは結婚したことも覚えていない。
ぶっきらぼうでムスッとした旦那様に愛情なんて湧かないわ!
だけど何故かこの3歳の男の子はとても可愛いの。
【完結】記憶が戻ったら〜孤独な妻は英雄夫の変わらぬ溺愛に溶かされる〜
凛蓮月
恋愛
【完全完結しました。ご愛読頂きありがとうございます!】
公爵令嬢カトリーナ・オールディスは、王太子デーヴィドの婚約者であった。
だが、カトリーナを良く思っていなかったデーヴィドは真実の愛を見つけたと言って婚約破棄した上、カトリーナが最も嫌う醜悪伯爵──ディートリヒ・ランゲの元へ嫁げと命令した。
ディートリヒは『救国の英雄』として知られる王国騎士団副団長。だが、顔には数年前の戦で負った大きな傷があった為社交界では『醜悪伯爵』と侮蔑されていた。
嫌がったカトリーナは逃げる途中階段で足を踏み外し転げ落ちる。
──目覚めたカトリーナは、一切の記憶を失っていた。
王太子命令による望まぬ婚姻ではあったが仲良くするカトリーナとディートリヒ。
カトリーナに想いを寄せていた彼にとってこの婚姻は一生に一度の奇跡だったのだ。
(記憶を取り戻したい)
(どうかこのままで……)
だが、それも長くは続かず──。
【HOTランキング1位頂きました。ありがとうございます!】
※このお話は、以前投稿したものを大幅に加筆修正したものです。
※中編版、短編版はpixivに移動させています。
※小説家になろう、ベリーズカフェでも掲載しています。
※ 魔法等は出てきませんが、作者独自の異世界のお話です。現実世界とは異なります。(異世界語を翻訳しているような感覚です)
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
断罪される一年前に時間を戻せたので、もう愛しません
天宮有
恋愛
侯爵令嬢の私ルリサは、元婚約者のゼノラス王子に断罪されて処刑が決まる。
私はゼノラスの命令を聞いていただけなのに、捨てられてしまったようだ。
処刑される前日、私は今まで試せなかった時間を戻す魔法を使う。
魔法は成功して一年前に戻ったから、私はゼノラスを許しません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる