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第一章 ヒロイン編
55.
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「カルティドやりすぎだ。」
「手加減してるんだけどな。」
「俺の大事なリティをよくもあそこまで変えさせたな。おかげで、学園で注目を浴びてるじゃないか。」
「あぁ、朝から胸くそ悪いんだよな。みんなリティを変な目で見やがって。」
「お前のせいだろ!!カルティドの婚約者になっただけでも注目を集めてたんだ。それを今度は軟禁してカルティドが溺愛したからリティがあんなに注目されてるんだよ今日は。」
「クラリスが言っていることも一理あるが、もともとなんだよな。リティは可愛らしいし綺麗でもあるから入学したての頃は注目集めてたからな。」
「そんな怖い顔するな。そういうやつらを裏で根回しして排除してたじゃないか。」
そう、カルティドはリティに婚約申し込みしてきた者や好意を寄せてそうな者を片っ端から片付け自分の婚約者にした。
はぁ………どんだけリティにだけ執着が激しいんだ。
カルティドの性格はわかってるつもりだったが、リティのことだけは激しい。
リティはカルティドから二度と逃げることができないだろうな。
大切な妹を溺愛してくれる相手だからいいが………激しすぎる。
「まぁね。リティには言うなよ。」
「わかってるよ。リティは何も知らない……ていうか言えるわけがない。カルティドの裏の性格が腹黒いなんて。」
「ある程度いい子ちゃんでいればバカな貴族は油断してくれるからな。一種の小さい頃からの習慣だな。」
クスクスと笑いながら悪い顔をして言うカルティドを見ながら、習慣ではなくもう性格の一部になってるだろ!と突っ込みたいがここは何も言わないでおこう。
「はぁ………リティに会いたい。抱きしめてリティの温もりを感じたい。リティの潤んだ瞳に見つめられると理性が飛ぶんだよな。」
「お前、実の兄の前でよく言えるな。」
「クラリスだから言ってるんだ。」
「はぁ………何度も言うがリティは実の妹で家族愛だ。俺を牽制しても意味ないぞ。」
「……まぁいい。クラリス俺を裏切るなよ。」
「当たり前だ。」
なんだその顔は。カルティドは何を疑ってるだ?
カルティドは皇太子として申し分ない存在だ。それに俺達家族にとって大切な妹を溺愛しているカルティドはありがたい存在だ。
リティ以外に目を向けず幼い頃から狙っていたとわかったときは恐ろしい執念を感じたが、それだけ想ってくれているなら側室など取らずリティ一人だけを愛してくれて幸せになれるだろう。
しかし、リティが王宮で過ごしてから余計に俺へのあたりが強くなったような………気のせいか?
「今は教室にいるのか。イグルスと話してるみたいだけど何話してるんだろ。またリティに触れようとすると腕を切り落としてやろうかな。」
「???」
何から突っ込んでいいかわからないくらい色々と爆弾発言をするカルティドを目を見開いて見ていると、
「言うなよ?リティのことは全て知っておきたいだろ。そんな顔するなよ。大丈夫、さすがに家のことは監視してないから。」
……恐ろしいな。
端麗な顔が満面の笑みを浮かべ俺に言ってくる。
どうやってやっているのか………は聞かないでおこう。
とりあえず家は監視してないことだけわかったからよしとしよう。
「手加減してるんだけどな。」
「俺の大事なリティをよくもあそこまで変えさせたな。おかげで、学園で注目を浴びてるじゃないか。」
「あぁ、朝から胸くそ悪いんだよな。みんなリティを変な目で見やがって。」
「お前のせいだろ!!カルティドの婚約者になっただけでも注目を集めてたんだ。それを今度は軟禁してカルティドが溺愛したからリティがあんなに注目されてるんだよ今日は。」
「クラリスが言っていることも一理あるが、もともとなんだよな。リティは可愛らしいし綺麗でもあるから入学したての頃は注目集めてたからな。」
「そんな怖い顔するな。そういうやつらを裏で根回しして排除してたじゃないか。」
そう、カルティドはリティに婚約申し込みしてきた者や好意を寄せてそうな者を片っ端から片付け自分の婚約者にした。
はぁ………どんだけリティにだけ執着が激しいんだ。
カルティドの性格はわかってるつもりだったが、リティのことだけは激しい。
リティはカルティドから二度と逃げることができないだろうな。
大切な妹を溺愛してくれる相手だからいいが………激しすぎる。
「まぁね。リティには言うなよ。」
「わかってるよ。リティは何も知らない……ていうか言えるわけがない。カルティドの裏の性格が腹黒いなんて。」
「ある程度いい子ちゃんでいればバカな貴族は油断してくれるからな。一種の小さい頃からの習慣だな。」
クスクスと笑いながら悪い顔をして言うカルティドを見ながら、習慣ではなくもう性格の一部になってるだろ!と突っ込みたいがここは何も言わないでおこう。
「はぁ………リティに会いたい。抱きしめてリティの温もりを感じたい。リティの潤んだ瞳に見つめられると理性が飛ぶんだよな。」
「お前、実の兄の前でよく言えるな。」
「クラリスだから言ってるんだ。」
「はぁ………何度も言うがリティは実の妹で家族愛だ。俺を牽制しても意味ないぞ。」
「……まぁいい。クラリス俺を裏切るなよ。」
「当たり前だ。」
なんだその顔は。カルティドは何を疑ってるだ?
カルティドは皇太子として申し分ない存在だ。それに俺達家族にとって大切な妹を溺愛しているカルティドはありがたい存在だ。
リティ以外に目を向けず幼い頃から狙っていたとわかったときは恐ろしい執念を感じたが、それだけ想ってくれているなら側室など取らずリティ一人だけを愛してくれて幸せになれるだろう。
しかし、リティが王宮で過ごしてから余計に俺へのあたりが強くなったような………気のせいか?
「今は教室にいるのか。イグルスと話してるみたいだけど何話してるんだろ。またリティに触れようとすると腕を切り落としてやろうかな。」
「???」
何から突っ込んでいいかわからないくらい色々と爆弾発言をするカルティドを目を見開いて見ていると、
「言うなよ?リティのことは全て知っておきたいだろ。そんな顔するなよ。大丈夫、さすがに家のことは監視してないから。」
……恐ろしいな。
端麗な顔が満面の笑みを浮かべ俺に言ってくる。
どうやってやっているのか………は聞かないでおこう。
とりあえず家は監視してないことだけわかったからよしとしよう。
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