27 / 98
第一章 ヒロイン編
27.
しおりを挟む
「さぁ、リティこの前のように座って話をしよう。」
部屋に入って開口一番に言われた一言。
私に有無を言わさずさも当たり前のように言ってきますわ。
確かに今はプライベートですものね。
私はソファーに座ったカルの隣………ではなくカルの膝の上に座りカルの首に腕を回す……恥ずかしいですわ。
それでも、これがカルとの約束なのです。
「覚えていたんだね。リティ嬉しいよ。」
私の頬を触りながら間近にある顔が笑みに変わるのを見てホッとする。
この部屋に来るのはこれで2回目である。
………婚約発表のパーティーが終わるとすぐに帰るはずが何故かカルの部屋に連れてこられた。
あの時、イークス令嬢とのことを疑ったことがカルには伝わり部屋に来てからは大変でしたわ。
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
「俺がそんな軽率なことすると思ったんだ。リティのことをどれだけ一途に想ってるかわかってないみたいだから今からしっかりと俺の想いを伝えよう。」
そう言ってカルは私の手から始まり腕、頬、瞼、額、髪………唇以外に全て口付けをしてきます。
「ちっちょっと待ってください!!」
あまりの羞恥に暴走するカルを止めようとカルを押すがビクともしないのです。
「どうしてやめさせる?俺がどれだけリティを好きかわかってないだろ……言葉だけじゃ伝わっていないから態度で示してるんだよ。」
先程のことをそれほどまでに怒ってらしたのね。
「疑ってごめんなさい。」
「もう一度言うが、俺はリティ以外を側におくつもりはない。俺はね、皇太子の役目は果たすがリティ以外の女性にまで優しくするつもりはないからな。結構冷たいと思うんだけどな俺って。幼いときからずっとリティだけだよ。愛してるよ、リティ。」
あっ愛!?
………わかっておりましたが、カルの想いは重いですわね。
私も素直に伝えないとですね。
「カルの気持ちは伝わってきましたわ。そこまで私のことを想ってくださってありがとうございます。先程のことですが………あのご令嬢と親密なのかと疑って気分が悪く………ではなくて私を前から好きといっておきながらムカムカしましたわ。要するにあのご令嬢に嫉妬しました!それくらいっ…………。」
言い終わる前に抱き締められ言葉が遮られました。
ギュギュギューーーーーーと抱き締められ………て強い強い強い強いですわ。
「カッ…………………………ル…………痛い……………で……………す。」
「ごめん。リティが俺のことで嫉妬してくれたのが嬉しくて。」
やめてください。
本当に反則ですわ………。
力を緩めて私を見つめるカルの顔が幸せですとふにゃりと笑っておりますわ。
なんなんですか!この可愛いカルは!!
ただの嫉妬だけでこんなに幸せそうな顔をされると私の心臓がもちませんわ。
それにカルは言葉でも態度でも好きだと示してくれてるのに私だけ何も言わないのはよくないですわね。
ここは私も気持ちと態度でお伝えしなければ。
「……さっきの続きですが、私あのご令嬢に嫉妬するくらいカルのことが好きです。カルの気持ちにはまだ及ばないと思いますがカルが好きです。」
カルの瞳を間近に見つめながらふんわりと笑顔で伝えた。
私だって幸せなんですよって意味を込めましたわ。
目を見開き私を見てましたが黄金の瞳をキラキラさせ私の頬を撫で始めました。
「リティが俺を好きだと言ってくれた。本当に嬉しいよ。俺も愛してる。もっと好きになってもらえるように頑張らないとな。これからはよりリティを大事にする。」
素敵な言葉です。言われて私も嬉しいですわ。
正直きゅんっとなります………がなるのですが、何故でしょうとても重くも感じますわ。
部屋に入って開口一番に言われた一言。
私に有無を言わさずさも当たり前のように言ってきますわ。
確かに今はプライベートですものね。
私はソファーに座ったカルの隣………ではなくカルの膝の上に座りカルの首に腕を回す……恥ずかしいですわ。
それでも、これがカルとの約束なのです。
「覚えていたんだね。リティ嬉しいよ。」
私の頬を触りながら間近にある顔が笑みに変わるのを見てホッとする。
この部屋に来るのはこれで2回目である。
………婚約発表のパーティーが終わるとすぐに帰るはずが何故かカルの部屋に連れてこられた。
あの時、イークス令嬢とのことを疑ったことがカルには伝わり部屋に来てからは大変でしたわ。
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
「俺がそんな軽率なことすると思ったんだ。リティのことをどれだけ一途に想ってるかわかってないみたいだから今からしっかりと俺の想いを伝えよう。」
そう言ってカルは私の手から始まり腕、頬、瞼、額、髪………唇以外に全て口付けをしてきます。
「ちっちょっと待ってください!!」
あまりの羞恥に暴走するカルを止めようとカルを押すがビクともしないのです。
「どうしてやめさせる?俺がどれだけリティを好きかわかってないだろ……言葉だけじゃ伝わっていないから態度で示してるんだよ。」
先程のことをそれほどまでに怒ってらしたのね。
「疑ってごめんなさい。」
「もう一度言うが、俺はリティ以外を側におくつもりはない。俺はね、皇太子の役目は果たすがリティ以外の女性にまで優しくするつもりはないからな。結構冷たいと思うんだけどな俺って。幼いときからずっとリティだけだよ。愛してるよ、リティ。」
あっ愛!?
………わかっておりましたが、カルの想いは重いですわね。
私も素直に伝えないとですね。
「カルの気持ちは伝わってきましたわ。そこまで私のことを想ってくださってありがとうございます。先程のことですが………あのご令嬢と親密なのかと疑って気分が悪く………ではなくて私を前から好きといっておきながらムカムカしましたわ。要するにあのご令嬢に嫉妬しました!それくらいっ…………。」
言い終わる前に抱き締められ言葉が遮られました。
ギュギュギューーーーーーと抱き締められ………て強い強い強い強いですわ。
「カッ…………………………ル…………痛い……………で……………す。」
「ごめん。リティが俺のことで嫉妬してくれたのが嬉しくて。」
やめてください。
本当に反則ですわ………。
力を緩めて私を見つめるカルの顔が幸せですとふにゃりと笑っておりますわ。
なんなんですか!この可愛いカルは!!
ただの嫉妬だけでこんなに幸せそうな顔をされると私の心臓がもちませんわ。
それにカルは言葉でも態度でも好きだと示してくれてるのに私だけ何も言わないのはよくないですわね。
ここは私も気持ちと態度でお伝えしなければ。
「……さっきの続きですが、私あのご令嬢に嫉妬するくらいカルのことが好きです。カルの気持ちにはまだ及ばないと思いますがカルが好きです。」
カルの瞳を間近に見つめながらふんわりと笑顔で伝えた。
私だって幸せなんですよって意味を込めましたわ。
目を見開き私を見てましたが黄金の瞳をキラキラさせ私の頬を撫で始めました。
「リティが俺を好きだと言ってくれた。本当に嬉しいよ。俺も愛してる。もっと好きになってもらえるように頑張らないとな。これからはよりリティを大事にする。」
素敵な言葉です。言われて私も嬉しいですわ。
正直きゅんっとなります………がなるのですが、何故でしょうとても重くも感じますわ。
1
お気に入りに追加
640
あなたにおすすめの小説
異世界召喚されたけどヤバい国だったので逃げ出したら、イケメン騎士様に溺愛されました
平山和人
恋愛
平凡なOLの清水恭子は異世界に集団召喚されたが、見るからに怪しい匂いがプンプンしていた。
騎士団長のカイトの出引きで国を脱出することになったが、追っ手に追われる逃亡生活が始まった。
そうした生活を続けていくうちに二人は相思相愛の関係となり、やがて結婚を誓い合うのであった。
転生姫様からの転生は魔術師家系の公爵家
meimei
恋愛
前世は日本人、さらに次の生は姫に生まれ、
沢山の夫や子供達に囲まれた人生だった。
次の生は……目が覚めると小さな手足…うん
赤ちゃんスタートだった。
どうやら魔術師家系の公爵家の末っ子に生まれたみたい!3人の兄達に可愛がられすくすくと
チート魔力、魔法を開花させ!
前世の…夫達も探さなきゃ!!!
みんなどこいるの!!!!
姫様の困ったお家事情の主人公がさらに転生した話しですが、R15にしました(*^^*)
幼児スタートですので宜しくお願い致します!
☆これは作者の妄想による産物です!
登場する、植物、食べ物、動物すべてフィクションになります!
誤字脱字はゆるく流して貰えるとありがたいです♡
悪役公爵の養女になったけど、可哀想なパパの闇墜ちを回避して幸せになってみせる! ~原作で断罪されなかった真の悪役は絶対にゆるさない!
朱音ゆうひ
恋愛
孤児のリリーは公爵家に引き取られる日、前世の記憶を思い出した。
「私を引き取ったのは、愛娘ロザリットを亡くした可哀想な悪役公爵パパ。このままだとパパと私、二人そろって闇墜ちしちゃう!」
パパはリリーに「ロザリットとして生きるように」「ロザリットらしく振る舞うように」と要求してくる。
破滅はやだ! 死にたくない!
悪役令嬢ロザリットは、悲劇回避のためにがんばります!
別サイトにも投稿しています(https://ncode.syosetu.com/n0209ip/)
婚約破棄直前に倒れた悪役令嬢は、愛を抱いたまま退場したい
矢口愛留
恋愛
【全11話】
学園の卒業パーティーで、公爵令嬢クロエは、第一王子スティーブに婚約破棄をされそうになっていた。
しかし、婚約破棄を宣言される前に、クロエは倒れてしまう。
クロエの余命があと一年ということがわかり、スティーブは、自身の感じていた違和感の元を探り始める。
スティーブは真実にたどり着き、クロエに一つの約束を残して、ある選択をするのだった。
※一話あたり短めです。
※ベリーズカフェにも投稿しております。
婚姻初日、「好きになることはない」と宣言された公爵家の姫は、英雄騎士の夫を翻弄する~夫は家庭内で私を見つめていますが~
扇 レンナ
恋愛
公爵令嬢のローゼリーンは1年前の戦にて、英雄となった騎士バーグフリートの元に嫁ぐこととなる。それは、彼が褒賞としてローゼリーンを望んだからだ。
公爵令嬢である以上に国王の姪っ子という立場を持つローゼリーンは、母譲りの美貌から『宝石姫』と呼ばれている。
はっきりと言って、全く釣り合わない結婚だ。それでも、王家の血を引く者として、ローゼリーンはバーグフリートの元に嫁ぐことに。
しかし、婚姻初日。晩餐の際に彼が告げたのは、予想もしていない言葉だった。
拗らせストーカータイプの英雄騎士(26)×『宝石姫』と名高い公爵令嬢(21)のすれ違いラブコメ。
▼掲載先→アルファポリス、小説家になろう、エブリスタ
王子様⁉️いや、それよりスローライフ‼️
蝶々
恋愛
ある日を境に前世を思い出したユナ。目の前にいたのは、見るからに自己意識が強い王子様!何で私はこんなやつが好きだったんだか。せっかく令嬢に生まれたんだから。こんなやつとは、早々に別れてスローライフを送ります!
ヒロインではないので婚約解消を求めたら、逆に追われ監禁されました。
曼珠沙華
恋愛
「運命の人?そんなの君以外に誰がいるというの?」
きっかけは幼い頃の出来事だった。
ある豪雨の夜、窓の外を眺めていると目の前に雷が落ちた。
その光と音の刺激のせいなのか、ふと前世の記憶が蘇った。
あ、ここは前世の私がはまっていた乙女ゲームの世界。
そしてローズという自分の名前。
よりにもよって悪役令嬢に転生していた。
攻略対象たちと恋をできないのは残念だけど仕方がない。
婚約者であるウィリアムに婚約破棄される前に、自ら婚約解消を願い出た。
するとウィリアムだけでなく、護衛騎士ライリー、義弟ニコルまで様子がおかしくなり……?
転生後モブ令嬢になりました、もう一度やり直したいです
月兎
恋愛
次こそ上手く逃げ切ろう
思い出したのは転生前の日本人として、呑気に適当に過ごしていた自分
そして今いる世界はゲームの中の、攻略対象レオンの婚約者イリアーナ
悪役令嬢?いいえ
ヒロインが攻略対象を決める前に亡くなって、その後シナリオが進んでいく悪役令嬢どころか噛ませ役にもなれてないじゃん…
というモブ令嬢になってました
それでも何とかこの状況から逃れたいです
タイトルかませ役からモブ令嬢に変更いたしました
********************************
初めて投稿いたします
内容はありきたりで、ご都合主義な所、文が稚拙な所多々あると思います
それでも呼んでくださる方がいたら嬉しいなと思います
最後まで書き終えれるよう頑張ります
よろしくお願いします。
念のためR18にしておりましたが、R15でも大丈夫かなと思い変更いたしました
R18はまだ別で指定して書こうかなと思います
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる