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第一章 ヒロイン編
17.
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あまりの出来事にカルとそのままその場を去ってしまったわ。
気付いたときはカルの膝の上にお姫様抱っこで座っていた。
どういう状況でこうなりましたの?
「カル!!これは一体………私どうかしてましたわ。」
「あっ、ようやく気づいた?心ここにあらずだったから連れてきたよ。」
それはあまりにも衝撃的なことが起こって呆けてしまってましたわ。
それよりも……
「何故カルの膝の上に座っているのですか!?しかもおおおおお姫様抱っこで…………近い近い近いですわ。」
離れようと動くが離れられない………。
「俺から離れるつもり?婚約者になったんだから今度からリティの座る場所は俺の膝の上だよ。」
そんな馬鹿な………みんなの前で膝の上なんかに座ったら皇太子の上に不敬だ!!と思われますわ。
いや、それ以前に私の令嬢としての態度が問われますわね。
「………私でもさすがに知ってますわ。婚約者だからって婚約者の膝の上に必ず座るなんてことはしない…………と………。」
言い終わる頃にはカルの表情が怖いですわ。
えっ?何か怒らせること言いましたか?
…………間違ったことは言ってないのですが。
「リティ、他の人は他の人だよ。俺はずっと好きだったリティが婚約者になってくれて嬉しいんだ。少しも離れたくない……が学生の今はそういうわけにはいかないだろ。だから側にいるときは側にいてほしいんだ。わかってくれるかな?」
ええええええ!!
わわわかりません。
ずっと想ってくれてたことは伝わってきますが……………。
「側になるべく………隣におりますわ。」
「座るのは膝の上だよね?」
賑やかに言われてるのにこの圧力はなんでしょう。
「………なるべくくっついておりますわ。」
「膝の上……だよね。」
ひぃぃ。
笑顔の圧力半端ないですわ。
私が了承するまで絶対に折れないですわね。
「…………カルのプライベートだけでよろしければ了承いたしますわ。」
「…………わかった。プライベートはこの体制で決まりだ。」
今さらですが、はっ恥ずかしいですわ。
でも、カルとは学年も違うしそこまで一緒になることはないだろうから少し気を楽に持っておこう。
カルに言いくるめられてる気もしますが、それよりもですわ。
「カル!!さっきの声の拡張は何ですか?カルの仕業ですよね?」
学園中に響きわたったのかと勘違いするくらいの大きさだった。
「ああ、リティが嬉しいことを言ってくれたから学園の皆にも聞かせようと思ってね。」
「やっぱり魔法を使ったのですね。ん?学園の皆様って本当に学園中に響きわたってるのですか?」
クラリスお兄様にも聞こえたのだろうか?
なんてことだ…………違う違うんですクラリスお兄様……。
私の永遠の王子様はクラリスお兄様ですわ。
「へぇ~。俺の膝の上にお姫様抱っこされながら他の男を王子様と呼ぶなんてリティは度胸あるね。」
えっ!えっ!
あまりにも悲しくて口に出してしまってましたか?
「心の声駄々漏れだよ。リティにとってはクラリスが王子様か。」
にっこりされてますが目が笑ってません。
怖い怖いですわ。
「ごっごめんなさい。カルは素敵な王子様なんですが小さい頃からクラリスお兄様が私の王子様だったので………。」
言えば言うほどいいわけにしか聞こえない。。
「そっか。リティにとってはクラリスが模範の王子様なんだな。これから俺がリティの本物の王子様になるから少しずつわからせないといけないな。」
言い方が怖いのですが………。
不敵な笑みがなお怖さを引き出してますわ。
「リティ。」
顔が近づいてきてカルの瞳が顔が真っ赤になっている私を映し出している。
こんな顔をしてるのね………恥ずかしいですわ。
「ブレーリ令息が腕をつかんだことをそんなことと言ったけど、俺はリティが俺以外から触れられるのは我慢できない。リティが触れられると俺何するかわからないよ。覚えといて。」
そんなに怒ってらしたのね。
…………すみません。婚約者になったのだから自分も気を付けなければいけませんわね。
カルにわかりましたと頷きました……………が、考えてみると言葉が怖くありませんか?
カルの想いが重いように感じましたが気のせいでしょうか。
気付いたときはカルの膝の上にお姫様抱っこで座っていた。
どういう状況でこうなりましたの?
「カル!!これは一体………私どうかしてましたわ。」
「あっ、ようやく気づいた?心ここにあらずだったから連れてきたよ。」
それはあまりにも衝撃的なことが起こって呆けてしまってましたわ。
それよりも……
「何故カルの膝の上に座っているのですか!?しかもおおおおお姫様抱っこで…………近い近い近いですわ。」
離れようと動くが離れられない………。
「俺から離れるつもり?婚約者になったんだから今度からリティの座る場所は俺の膝の上だよ。」
そんな馬鹿な………みんなの前で膝の上なんかに座ったら皇太子の上に不敬だ!!と思われますわ。
いや、それ以前に私の令嬢としての態度が問われますわね。
「………私でもさすがに知ってますわ。婚約者だからって婚約者の膝の上に必ず座るなんてことはしない…………と………。」
言い終わる頃にはカルの表情が怖いですわ。
えっ?何か怒らせること言いましたか?
…………間違ったことは言ってないのですが。
「リティ、他の人は他の人だよ。俺はずっと好きだったリティが婚約者になってくれて嬉しいんだ。少しも離れたくない……が学生の今はそういうわけにはいかないだろ。だから側にいるときは側にいてほしいんだ。わかってくれるかな?」
ええええええ!!
わわわかりません。
ずっと想ってくれてたことは伝わってきますが……………。
「側になるべく………隣におりますわ。」
「座るのは膝の上だよね?」
賑やかに言われてるのにこの圧力はなんでしょう。
「………なるべくくっついておりますわ。」
「膝の上……だよね。」
ひぃぃ。
笑顔の圧力半端ないですわ。
私が了承するまで絶対に折れないですわね。
「…………カルのプライベートだけでよろしければ了承いたしますわ。」
「…………わかった。プライベートはこの体制で決まりだ。」
今さらですが、はっ恥ずかしいですわ。
でも、カルとは学年も違うしそこまで一緒になることはないだろうから少し気を楽に持っておこう。
カルに言いくるめられてる気もしますが、それよりもですわ。
「カル!!さっきの声の拡張は何ですか?カルの仕業ですよね?」
学園中に響きわたったのかと勘違いするくらいの大きさだった。
「ああ、リティが嬉しいことを言ってくれたから学園の皆にも聞かせようと思ってね。」
「やっぱり魔法を使ったのですね。ん?学園の皆様って本当に学園中に響きわたってるのですか?」
クラリスお兄様にも聞こえたのだろうか?
なんてことだ…………違う違うんですクラリスお兄様……。
私の永遠の王子様はクラリスお兄様ですわ。
「へぇ~。俺の膝の上にお姫様抱っこされながら他の男を王子様と呼ぶなんてリティは度胸あるね。」
えっ!えっ!
あまりにも悲しくて口に出してしまってましたか?
「心の声駄々漏れだよ。リティにとってはクラリスが王子様か。」
にっこりされてますが目が笑ってません。
怖い怖いですわ。
「ごっごめんなさい。カルは素敵な王子様なんですが小さい頃からクラリスお兄様が私の王子様だったので………。」
言えば言うほどいいわけにしか聞こえない。。
「そっか。リティにとってはクラリスが模範の王子様なんだな。これから俺がリティの本物の王子様になるから少しずつわからせないといけないな。」
言い方が怖いのですが………。
不敵な笑みがなお怖さを引き出してますわ。
「リティ。」
顔が近づいてきてカルの瞳が顔が真っ赤になっている私を映し出している。
こんな顔をしてるのね………恥ずかしいですわ。
「ブレーリ令息が腕をつかんだことをそんなことと言ったけど、俺はリティが俺以外から触れられるのは我慢できない。リティが触れられると俺何するかわからないよ。覚えといて。」
そんなに怒ってらしたのね。
…………すみません。婚約者になったのだから自分も気を付けなければいけませんわね。
カルにわかりましたと頷きました……………が、考えてみると言葉が怖くありませんか?
カルの想いが重いように感じましたが気のせいでしょうか。
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