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第一章 ヒロイン編
12.
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私は何故このような変態行為をしているのか。
意外にガシッと抱きしめられていてちょっとの力では離れられない気が……見た感じは柔らかく抱きしめてるように見えますがしっかりと抱きしめられていて……勘弁してください。
「イグルス・ブレーリ公爵令息だね。リティと知り合いだったんだ?」
「カルティド殿下、お初に御目にかかります。リティアナとは幼少の頃に母のお茶会で遊んでおりました。数年間僕は領地に滞在していたので会っておりませんでしたが、所謂幼馴染みです。」
一礼をしてカルに話しをするイグルスは綺麗な所作だった。
そして私はカルに抱きしめられカルの胸元からイグルスを見ている変態令嬢まっしぐらだ。
話すなら離れてください。
「そうなんだ。イグルス令息はお兄さんと違ってしっかりしてるね~将来が楽しみだな。幼馴染みとしてリティアナとなかよくしてくれよ。」
なっなんか気のせいかもしれないが刺のある言い方だな~。
「リティアナとは同じクラスなので一番そばにいて助け合いたいと思っております。」
二人とも笑顔で会話しておりますが…………何故か殺伐とした雰囲気を感じてしまいます。
周りからの視線も痛いほど突き刺さりますのでもう離れてください。
「カル、そろそろ教室へ行きますね。」
離れようとしてもびくともしないので言葉にしてみると
「ん~そうだね。そろそろいいかな。悪い人についていかないように。」
カル………どんな心配してるんですか。
私はそんなに子供ではありませんよ。
カルの言葉に首をかしげながら何がいいのかさっぱりわかりませんが離れてくれてホッとしました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
「リティアナってカルティド殿下の恋人なの!?」
「ふぇっ!?」
教室に行きながらイグルスから言われた言葉に令嬢らしからぬ声をあげてしまった。
「なっななななんでそうなるんですか!?」
「まあ、態度と状況と噂で………かな。違うの!?」
「違いますわ。カルにはもっと相応しい人がいると思いますの。私なんて…………。」
何故か言ってて寂しくなるのは気のせいでしょう。
きっとここ数日でカルとお出掛けしたりよく話すようになったから友達が遠くにいってしまいそうで寂しいあれなのかな。
「ふーん。なるほどね。」
あれ?なんか目を細めて私を見る姿に見覚えがある気がします。
ここ数年会ってなかったから面影はあっても容姿まで想像できるわけないのに……………て、あーーーーーっ!!
イグルスって攻略対象の一人じゃないですか!!
『中性的で男女問わずモテる笑顔の天使』とは表の顔で、性格は天使ではなく少し闇持ちじゃなかったかな。。
………………また攻略対象と関わりを持ってしまった。。
そうだ!さりげなく聞いてみよう。
「ねぇ、イグルスって幼少期から今日までで心ときめく女の子に会ったことある?」
「ははっ。可愛い言い方だね~リティアナって無垢なんだね。小さい頃から変わってなくて嬉しいな。心ときめく女の子になら出会ってるよ。」
微笑みながら言うから破壊力半端ないですわ!!
私で良かったですね~他の方だと誤解を招きますよ、自分の事を言われたって!!
やっぱり出会っていたのですね。
入学が出会いと思ってましたが、実は知らないだけで裏設定があったのかも。
「イグルスのこと嫌いな子いないと思いますわ。好きな子に本気なら陰ながら協力しますわ。頑張ってくださいね!!」
「……………そのときは協力よろしくな。」
にっこりと笑った顔はやはり天使でした。
私には刺激が強すぎますわ。
私は知りませんでした。この笑顔の裏でとんでもないことを考えてるなんて。
意外にガシッと抱きしめられていてちょっとの力では離れられない気が……見た感じは柔らかく抱きしめてるように見えますがしっかりと抱きしめられていて……勘弁してください。
「イグルス・ブレーリ公爵令息だね。リティと知り合いだったんだ?」
「カルティド殿下、お初に御目にかかります。リティアナとは幼少の頃に母のお茶会で遊んでおりました。数年間僕は領地に滞在していたので会っておりませんでしたが、所謂幼馴染みです。」
一礼をしてカルに話しをするイグルスは綺麗な所作だった。
そして私はカルに抱きしめられカルの胸元からイグルスを見ている変態令嬢まっしぐらだ。
話すなら離れてください。
「そうなんだ。イグルス令息はお兄さんと違ってしっかりしてるね~将来が楽しみだな。幼馴染みとしてリティアナとなかよくしてくれよ。」
なっなんか気のせいかもしれないが刺のある言い方だな~。
「リティアナとは同じクラスなので一番そばにいて助け合いたいと思っております。」
二人とも笑顔で会話しておりますが…………何故か殺伐とした雰囲気を感じてしまいます。
周りからの視線も痛いほど突き刺さりますのでもう離れてください。
「カル、そろそろ教室へ行きますね。」
離れようとしてもびくともしないので言葉にしてみると
「ん~そうだね。そろそろいいかな。悪い人についていかないように。」
カル………どんな心配してるんですか。
私はそんなに子供ではありませんよ。
カルの言葉に首をかしげながら何がいいのかさっぱりわかりませんが離れてくれてホッとしました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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「リティアナってカルティド殿下の恋人なの!?」
「ふぇっ!?」
教室に行きながらイグルスから言われた言葉に令嬢らしからぬ声をあげてしまった。
「なっななななんでそうなるんですか!?」
「まあ、態度と状況と噂で………かな。違うの!?」
「違いますわ。カルにはもっと相応しい人がいると思いますの。私なんて…………。」
何故か言ってて寂しくなるのは気のせいでしょう。
きっとここ数日でカルとお出掛けしたりよく話すようになったから友達が遠くにいってしまいそうで寂しいあれなのかな。
「ふーん。なるほどね。」
あれ?なんか目を細めて私を見る姿に見覚えがある気がします。
ここ数年会ってなかったから面影はあっても容姿まで想像できるわけないのに……………て、あーーーーーっ!!
イグルスって攻略対象の一人じゃないですか!!
『中性的で男女問わずモテる笑顔の天使』とは表の顔で、性格は天使ではなく少し闇持ちじゃなかったかな。。
………………また攻略対象と関わりを持ってしまった。。
そうだ!さりげなく聞いてみよう。
「ねぇ、イグルスって幼少期から今日までで心ときめく女の子に会ったことある?」
「ははっ。可愛い言い方だね~リティアナって無垢なんだね。小さい頃から変わってなくて嬉しいな。心ときめく女の子になら出会ってるよ。」
微笑みながら言うから破壊力半端ないですわ!!
私で良かったですね~他の方だと誤解を招きますよ、自分の事を言われたって!!
やっぱり出会っていたのですね。
入学が出会いと思ってましたが、実は知らないだけで裏設定があったのかも。
「イグルスのこと嫌いな子いないと思いますわ。好きな子に本気なら陰ながら協力しますわ。頑張ってくださいね!!」
「……………そのときは協力よろしくな。」
にっこりと笑った顔はやはり天使でした。
私には刺激が強すぎますわ。
私は知りませんでした。この笑顔の裏でとんでもないことを考えてるなんて。
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