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第五話 アーク
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霧の都で怒号が飛び交う。
「この混乱に乗じて火事場泥棒なんて恥を知りなさい!!」
ビシッと格好をキメたのは首元まで隠れるカッチリとした服を着る若い女性だ。
ブロンドのストレートヘアを肩口で切り揃え、猫のようなつり目で青い瞳。鼻が高く、顎が細い美人の顔立ち。海兵隊のような白い軍服。タイトスカートから覗く足にはデニールが濃いめのタイツを履いている。ナイフや銃専用のベルトを身に着けて戦いに備えている。
160cm前後の小柄な女性だが、一歩も引かないというような強い意思を見せる。
「何だよ?やろうってのか!?」
相手はサングラスで目を隠し、バンダナやネックゲイターで口許を隠すゴロツキ共。人種も様々で白人黒人黄色人種、入り乱れて五人くらいで家電店の裏口から物を運び出していた。女性が咎めた途端にキレだして今に至る。
ボディビルダーのような男ばかり。どの男たちも175cmを下回るものがいない。身長も筋量も人数でさえも勝ち目がない。唯一勝っているのは武装くらいだろうか。しかしその淡い期待も裾をまくり上げ、取り出したH&K|(ヘッケラーアンドコッホ)のせいで勝る物がなくなった。
「おい、もう構うな。どうせもう警察なんざ機能してねぇんだからよ。とっとと持ってくぞ」
リーダー的な男が声をかけて諫める。チッと舌打ちして銃を仕舞うと「命拾いしたな……」と捨て台詞を吐いた。アジア系だろう男がテレビっぽいディスプレイ商品が包まれた段ボールに手をかけると、女の手がスッと伸びてその手を捻り上げた。
「あぎっぃぃぃぃ……!!」
関節がミシミシ悲鳴を上げる。
「何しやがる!!」
男たちがイキり立つ。仕舞った銃を取り出して女性に向ける。しかし撃てない。これ以上曲がらない関節に更に圧を掛けることで男を銃の射線に移動させた。
「ぎゃあぁぁ……!」
「うおっ!くそっ!どけっ!!」
引き金に指をかけるも引くことは出来ない。仲間を撃ち殺すことになってしまう。商品を積み込んでいた仲間達も総出でかかろうとするが、女が隠れて見えず、思ったより痛がっている仲間の様子に戦々恐々としながら慌てるばかりで何も出来ない。
ドッ
「うおおっ!」
女は男を小柄な体から想像できない力で押し、銃を構えた男に寄り掛からせる。男が寄り掛かるのを皆で目で追った為、女の行動にまで気が回らなかった。
サッとリーダーと思わしき男の後ろに回り込むと、ひかがみを蹴って膝カックンの応用で跪かせた。驚いたリーダーは「うわっ!」と間抜けな声で四つん這いになった。
その声で見失った女を見つけた時、リーダーの頭にリボルバーを突き付け瞬く間に仲間が人質にされていた。
「武器を捨てて投降しなさい!」
………
「アシュリー、貴女の正義感は素晴らしいと思うわ。一回り大きい男達をこうして無力化しているんですもの……でもね」
アシュリーと呼ばれた小柄な女性の回りには、同じカッチリした白い軍服を着た女性が3人囲むように立っていた。
「今は都民の避難こそが急務。自分の命を優先できない愚か者達に構っている暇なんてないのよ?」
「……命に大小の区別は無いですよ……」
「おいアシュリー、いい加減にしろ。お前が作戦遂行を遅滞させているんだぞ?それを分かって言ってんのか?」
アシュリー=ホワイトは正義の女だ。避難を促すはずが、盗人を鎮圧するという越権行為。理想が高いのは大いに結構なことだが、組織立って動いている時は自重して欲しいというもの。
人類の救済を掲げる秘密組織アークは聖なる力を手にした悪魔に対抗できる人類の希望。戦闘がメインだというのに構成員は、たった一人の男性を抜けば全員女性という稀有な組織。
その理由がある条件で覚醒する”無限光”という聖なる力にある。この技は自らの力を数倍に高め、さらに下級悪魔なら塵に変える結界を纏う事が出来る。旧約聖書創世記の生命の樹からなぞられた名前が付けられた。
今までは女性しか持ち得ない力とされてきたが、最近、神童と呼ばれた少年から”無限光”の波動が確認され、初めての男性隊員として特例で入隊を許可された。今回は不参加だが、今一番期待されるティーンエイジャーだ。
それはさておき、アシュリーはどちらかと言えば厄介な新人だ。姉はエリーナ=ホワイト。幹部の妹と言う事で腫れ物扱いなのに、作戦通りに動かないからどうしたらいいのか分からないという現場が一番困る状況。
「ふぅ……とりあえず倒してしまった男たちの回収は私たちの方で何とかしましょう。アシュリーはあの店から声をかけて頂戴」
小粋なBarを指差した後、踵を返して作業に取り掛かる仲間達。アシュリーは納得がいかない様子でブー垂れながら店に行く。
入り口を開けるとカランカランッという音と共に、もぬけの殻といった雰囲気の店内が待っていた。
「御免下さーい」
アシュリーは声をかける。店内に自分の声が響くだけで返事が返って来る事は無い。ここにもう人はいないと判断して店を後にしようとした時、奥でカタンッと静かに音がした。
「……誰かいますかー?」
そのまま店内に入っていく。カウンター前まで行くと奥の四人掛けの机に足を乗っけている人が見えた。人物を直接見たわけではない。入り口側に背を向けて机に足を乗せているその足だけが見える。
「あのー……」
アシュリーが再三声をかけるがピクリとも動かない。ゴホンッと咳払いしてキッとその足を見た後、大きく息を吸って声をかけた。
「緊急避難命令が発令されました!このエリアは危険地帯に当たりますので今すぐ避難を開始してください!」
店内にアシュリーの警告が木霊する。その言葉に答える事無く耳が痛いほどしーんと静まり返った。流石におかしいと思った彼女は不思議な顔をしながら四人掛けの席を覗き込もうと体を傾けた。
「あーもう……何か言いなさいよ。可哀そうでしょ?」
女性の声が聞こえる。机に乗っている足は大きくゴツイ男性用と思わしきブーツに包まれている。2人座っているのかと思い、まっすぐ4人掛けの席に向かう。
「ここは危険です。今すぐに避難を……」
見ると女の姿はなく、男が両手を頭に組んで机に足を乗せ、横柄な態度でそこにいた。
「あれ……?」
間抜けな声が出た。確かに女性の声が聞こえたはずなのに男だけという想像外の状況が目に飛び込んでくれば目も点になるだろう。男がチラリとアシュリーを見る。
「……ああ、アークか……ご苦労なこったな……」
その瞬間アシュリーはベルトに手を当てる。
「私達を知って……!貴方は一体……!?」
「私達は旅行者よん。ほっといて頂けると助かるのだけど?」
頭の口が流暢に動き出す。アシュリーの脳裏に一つの名がよぎる。
「二口男!!」
リボルバーを引き抜く。そのまま男に構えるが、すでにそこには男はいない。目を一瞬たりとも外さなかったはずなのに構えたと同時に最初からいなかったように消え去った。あまりの事に脳の処理が追い付かず、目だけでキョロキョロと周りを確認するが見当たらない。
カチンッ
リボルバーのシリンダーが左にずれた。そんなはずはない。ロッチには触れてすらいないのだから。しかもよく見ると六発全弾入れていたシリンダーが空になっている。
「……ホローポイント弾……純銀か……殺傷力高めで良いじゃないか」
真後ろに立たれた。いつ立ったのか、そして弾の構造や物質まで言い当てられたと言う事は、十中八九男の手に抜かれた弾があると言う事。
「しかし……コルトパイソンとは……渋いチョイスだな」
「……い、いつ弾を抜いたの?」
「何言ってんの?銃ごと拝借したじゃない。傾けなきゃ弾出ないんだから」
そんなはずはない、この手にずっと持ってたはずだ。
「……言っても分からんさ……意識の外ってのは皆無防備なもんだからな……」
ぬぅっと顔の横から手が出てくる。握った手を離すと弾が床に散乱した。
「ところで初めて見る顔ね。今回が初めて?それとも見なかっただけかしら?」
アシュリーは押し黙る。これ以上情報は与えないという気概を持って対処する。
「……どうでもいいだろ……早いとこ都民の避難を完了させろよ?ここは戦場になるんだからな……」
ムカッと来る。言うに事欠いて何を言うのか。トゥーマウスが参戦した場合、被害が甚大である事は裏の世界の人間なら誰でも知る所。トゥーマウスほど迷惑な存在はいない。
「何を……貴方も立ち去りなさい!でなければ私がここで……」
体が光り輝く。”無限光”を発動させたのだ。銃などなくてもこの力でどうとでもなる。
「……お前の相手は俺じゃない……相手を間違えるな新人……」
アシュリーは手を横凪に振りながら振り向く。振り払った手は空振る。すでにそこには男はいない。
「トゥーマウス……!!」
ギリッとアシュリーの歯ぎしりだけが空しく響いた。
「この混乱に乗じて火事場泥棒なんて恥を知りなさい!!」
ビシッと格好をキメたのは首元まで隠れるカッチリとした服を着る若い女性だ。
ブロンドのストレートヘアを肩口で切り揃え、猫のようなつり目で青い瞳。鼻が高く、顎が細い美人の顔立ち。海兵隊のような白い軍服。タイトスカートから覗く足にはデニールが濃いめのタイツを履いている。ナイフや銃専用のベルトを身に着けて戦いに備えている。
160cm前後の小柄な女性だが、一歩も引かないというような強い意思を見せる。
「何だよ?やろうってのか!?」
相手はサングラスで目を隠し、バンダナやネックゲイターで口許を隠すゴロツキ共。人種も様々で白人黒人黄色人種、入り乱れて五人くらいで家電店の裏口から物を運び出していた。女性が咎めた途端にキレだして今に至る。
ボディビルダーのような男ばかり。どの男たちも175cmを下回るものがいない。身長も筋量も人数でさえも勝ち目がない。唯一勝っているのは武装くらいだろうか。しかしその淡い期待も裾をまくり上げ、取り出したH&K|(ヘッケラーアンドコッホ)のせいで勝る物がなくなった。
「おい、もう構うな。どうせもう警察なんざ機能してねぇんだからよ。とっとと持ってくぞ」
リーダー的な男が声をかけて諫める。チッと舌打ちして銃を仕舞うと「命拾いしたな……」と捨て台詞を吐いた。アジア系だろう男がテレビっぽいディスプレイ商品が包まれた段ボールに手をかけると、女の手がスッと伸びてその手を捻り上げた。
「あぎっぃぃぃぃ……!!」
関節がミシミシ悲鳴を上げる。
「何しやがる!!」
男たちがイキり立つ。仕舞った銃を取り出して女性に向ける。しかし撃てない。これ以上曲がらない関節に更に圧を掛けることで男を銃の射線に移動させた。
「ぎゃあぁぁ……!」
「うおっ!くそっ!どけっ!!」
引き金に指をかけるも引くことは出来ない。仲間を撃ち殺すことになってしまう。商品を積み込んでいた仲間達も総出でかかろうとするが、女が隠れて見えず、思ったより痛がっている仲間の様子に戦々恐々としながら慌てるばかりで何も出来ない。
ドッ
「うおおっ!」
女は男を小柄な体から想像できない力で押し、銃を構えた男に寄り掛からせる。男が寄り掛かるのを皆で目で追った為、女の行動にまで気が回らなかった。
サッとリーダーと思わしき男の後ろに回り込むと、ひかがみを蹴って膝カックンの応用で跪かせた。驚いたリーダーは「うわっ!」と間抜けな声で四つん這いになった。
その声で見失った女を見つけた時、リーダーの頭にリボルバーを突き付け瞬く間に仲間が人質にされていた。
「武器を捨てて投降しなさい!」
………
「アシュリー、貴女の正義感は素晴らしいと思うわ。一回り大きい男達をこうして無力化しているんですもの……でもね」
アシュリーと呼ばれた小柄な女性の回りには、同じカッチリした白い軍服を着た女性が3人囲むように立っていた。
「今は都民の避難こそが急務。自分の命を優先できない愚か者達に構っている暇なんてないのよ?」
「……命に大小の区別は無いですよ……」
「おいアシュリー、いい加減にしろ。お前が作戦遂行を遅滞させているんだぞ?それを分かって言ってんのか?」
アシュリー=ホワイトは正義の女だ。避難を促すはずが、盗人を鎮圧するという越権行為。理想が高いのは大いに結構なことだが、組織立って動いている時は自重して欲しいというもの。
人類の救済を掲げる秘密組織アークは聖なる力を手にした悪魔に対抗できる人類の希望。戦闘がメインだというのに構成員は、たった一人の男性を抜けば全員女性という稀有な組織。
その理由がある条件で覚醒する”無限光”という聖なる力にある。この技は自らの力を数倍に高め、さらに下級悪魔なら塵に変える結界を纏う事が出来る。旧約聖書創世記の生命の樹からなぞられた名前が付けられた。
今までは女性しか持ち得ない力とされてきたが、最近、神童と呼ばれた少年から”無限光”の波動が確認され、初めての男性隊員として特例で入隊を許可された。今回は不参加だが、今一番期待されるティーンエイジャーだ。
それはさておき、アシュリーはどちらかと言えば厄介な新人だ。姉はエリーナ=ホワイト。幹部の妹と言う事で腫れ物扱いなのに、作戦通りに動かないからどうしたらいいのか分からないという現場が一番困る状況。
「ふぅ……とりあえず倒してしまった男たちの回収は私たちの方で何とかしましょう。アシュリーはあの店から声をかけて頂戴」
小粋なBarを指差した後、踵を返して作業に取り掛かる仲間達。アシュリーは納得がいかない様子でブー垂れながら店に行く。
入り口を開けるとカランカランッという音と共に、もぬけの殻といった雰囲気の店内が待っていた。
「御免下さーい」
アシュリーは声をかける。店内に自分の声が響くだけで返事が返って来る事は無い。ここにもう人はいないと判断して店を後にしようとした時、奥でカタンッと静かに音がした。
「……誰かいますかー?」
そのまま店内に入っていく。カウンター前まで行くと奥の四人掛けの机に足を乗っけている人が見えた。人物を直接見たわけではない。入り口側に背を向けて机に足を乗せているその足だけが見える。
「あのー……」
アシュリーが再三声をかけるがピクリとも動かない。ゴホンッと咳払いしてキッとその足を見た後、大きく息を吸って声をかけた。
「緊急避難命令が発令されました!このエリアは危険地帯に当たりますので今すぐ避難を開始してください!」
店内にアシュリーの警告が木霊する。その言葉に答える事無く耳が痛いほどしーんと静まり返った。流石におかしいと思った彼女は不思議な顔をしながら四人掛けの席を覗き込もうと体を傾けた。
「あーもう……何か言いなさいよ。可哀そうでしょ?」
女性の声が聞こえる。机に乗っている足は大きくゴツイ男性用と思わしきブーツに包まれている。2人座っているのかと思い、まっすぐ4人掛けの席に向かう。
「ここは危険です。今すぐに避難を……」
見ると女の姿はなく、男が両手を頭に組んで机に足を乗せ、横柄な態度でそこにいた。
「あれ……?」
間抜けな声が出た。確かに女性の声が聞こえたはずなのに男だけという想像外の状況が目に飛び込んでくれば目も点になるだろう。男がチラリとアシュリーを見る。
「……ああ、アークか……ご苦労なこったな……」
その瞬間アシュリーはベルトに手を当てる。
「私達を知って……!貴方は一体……!?」
「私達は旅行者よん。ほっといて頂けると助かるのだけど?」
頭の口が流暢に動き出す。アシュリーの脳裏に一つの名がよぎる。
「二口男!!」
リボルバーを引き抜く。そのまま男に構えるが、すでにそこには男はいない。目を一瞬たりとも外さなかったはずなのに構えたと同時に最初からいなかったように消え去った。あまりの事に脳の処理が追い付かず、目だけでキョロキョロと周りを確認するが見当たらない。
カチンッ
リボルバーのシリンダーが左にずれた。そんなはずはない。ロッチには触れてすらいないのだから。しかもよく見ると六発全弾入れていたシリンダーが空になっている。
「……ホローポイント弾……純銀か……殺傷力高めで良いじゃないか」
真後ろに立たれた。いつ立ったのか、そして弾の構造や物質まで言い当てられたと言う事は、十中八九男の手に抜かれた弾があると言う事。
「しかし……コルトパイソンとは……渋いチョイスだな」
「……い、いつ弾を抜いたの?」
「何言ってんの?銃ごと拝借したじゃない。傾けなきゃ弾出ないんだから」
そんなはずはない、この手にずっと持ってたはずだ。
「……言っても分からんさ……意識の外ってのは皆無防備なもんだからな……」
ぬぅっと顔の横から手が出てくる。握った手を離すと弾が床に散乱した。
「ところで初めて見る顔ね。今回が初めて?それとも見なかっただけかしら?」
アシュリーは押し黙る。これ以上情報は与えないという気概を持って対処する。
「……どうでもいいだろ……早いとこ都民の避難を完了させろよ?ここは戦場になるんだからな……」
ムカッと来る。言うに事欠いて何を言うのか。トゥーマウスが参戦した場合、被害が甚大である事は裏の世界の人間なら誰でも知る所。トゥーマウスほど迷惑な存在はいない。
「何を……貴方も立ち去りなさい!でなければ私がここで……」
体が光り輝く。”無限光”を発動させたのだ。銃などなくてもこの力でどうとでもなる。
「……お前の相手は俺じゃない……相手を間違えるな新人……」
アシュリーは手を横凪に振りながら振り向く。振り払った手は空振る。すでにそこには男はいない。
「トゥーマウス……!!」
ギリッとアシュリーの歯ぎしりだけが空しく響いた。
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