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第69話 ゲーセンに行こう
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家を出ると、そのまま駅に向かって歩く。
「どこのゲーセンに行くんだ」
「隣の駅です!」
少し前を歩いていた紗良が、笑みを浮かべながら言った。
隣の駅は、それなりに大きな駅なので、色々な商業施設がある。
「ああ、確かに、あそこの駅には大きなゲーセンもあったな」
「はい! せっかく行くんですから!」
紗良は、終始上機嫌である。
そんなに嬉しいのかね。
駅に着くと、電車に乗り一駅だが揺られる。
別に歩いて行けないことは無いのだが、微妙な距離のため、いつも電車を使ってしまう。
「着きました!!」
「おう、そうだな」
日曜日ということもあってか、駅周辺は大変混み合っていた。
「さすが、でかい駅だな」
「お休みの日ですから仕方ないですよ」
「だな」
俺は、紗良に引っ張られるようにしてゲーセンに向かう。
一時期はハマったゲーセンだが、最近は来なくなってしまった。
「ここにしましょう!」
紗良に連れられてやって来たのは大手の誰もが一度は目にしたことのあるゲームセンターだった。
「おう、紗良は何がやりたいんだ?」
「可愛いぬいぐるみとかがあればいいんですが」
そう言って、紗良はUFOキャッチャーの景品を眺めていく。
確かに、紗良の部屋にはたくさんぬいぐるみが置かれている女の子らしい部屋だ。
紗良が言うには、普通に買ったり、こういう景品として入っているのを撮ったりしたらしい。
「あ、これ可愛いですね!!」
そう言って、紗良が指さしたのは最近、若い女の子の間で流行っているキャラクターだった。
「欲しいの?」
「そうですね。でも……」
そこまで聞くと、俺は硬貨を入れた。
「兄さん? これ、簡単にはとれませんよ?」
「いいから、見てなって」
こういうゲームにもコツは存在するのだ。
その、コツさえつかんでしまえば、簡単に攻略出来てしまうもんだ。
「はい、取れたけど」
俺は3回プレイしただけで景品を獲得してしまった。
「す、すごすぎます……」
紗良は驚いた表情をしていた。
「あげるよ。欲しかったんでしょ?」
「え、いいんですか!?」
紗良は目を輝かせて言った。
正直、俺が持っていたところで、どうしようもないだろう。
「うん、紗良が欲しそうだから取ったんだし」
そう言って、紗良にぬいぐるみを渡した。
「やったー!!!!」
紗良は、ぬいぐるみを受け取ると、嬉しそうに胸に抱えて微笑みを浮かべた。
その表情はずるいぞ。
危うく、心臓発作になって死ぬところだったじゃないか。
「さてさて、他に目ぼしいものは無いですかね」
紗良は、UFOキャッチャーのエリアをぐるぐると回っている。
いや、調子に乗って欲を出すんじゃないよ。
まあ、その姿も可愛いからいっか。
そこから、俺は3つほど景品を取らされることになるのであった。
「どこのゲーセンに行くんだ」
「隣の駅です!」
少し前を歩いていた紗良が、笑みを浮かべながら言った。
隣の駅は、それなりに大きな駅なので、色々な商業施設がある。
「ああ、確かに、あそこの駅には大きなゲーセンもあったな」
「はい! せっかく行くんですから!」
紗良は、終始上機嫌である。
そんなに嬉しいのかね。
駅に着くと、電車に乗り一駅だが揺られる。
別に歩いて行けないことは無いのだが、微妙な距離のため、いつも電車を使ってしまう。
「着きました!!」
「おう、そうだな」
日曜日ということもあってか、駅周辺は大変混み合っていた。
「さすが、でかい駅だな」
「お休みの日ですから仕方ないですよ」
「だな」
俺は、紗良に引っ張られるようにしてゲーセンに向かう。
一時期はハマったゲーセンだが、最近は来なくなってしまった。
「ここにしましょう!」
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「おう、紗良は何がやりたいんだ?」
「可愛いぬいぐるみとかがあればいいんですが」
そう言って、紗良はUFOキャッチャーの景品を眺めていく。
確かに、紗良の部屋にはたくさんぬいぐるみが置かれている女の子らしい部屋だ。
紗良が言うには、普通に買ったり、こういう景品として入っているのを撮ったりしたらしい。
「あ、これ可愛いですね!!」
そう言って、紗良が指さしたのは最近、若い女の子の間で流行っているキャラクターだった。
「欲しいの?」
「そうですね。でも……」
そこまで聞くと、俺は硬貨を入れた。
「兄さん? これ、簡単にはとれませんよ?」
「いいから、見てなって」
こういうゲームにもコツは存在するのだ。
その、コツさえつかんでしまえば、簡単に攻略出来てしまうもんだ。
「はい、取れたけど」
俺は3回プレイしただけで景品を獲得してしまった。
「す、すごすぎます……」
紗良は驚いた表情をしていた。
「あげるよ。欲しかったんでしょ?」
「え、いいんですか!?」
紗良は目を輝かせて言った。
正直、俺が持っていたところで、どうしようもないだろう。
「うん、紗良が欲しそうだから取ったんだし」
そう言って、紗良にぬいぐるみを渡した。
「やったー!!!!」
紗良は、ぬいぐるみを受け取ると、嬉しそうに胸に抱えて微笑みを浮かべた。
その表情はずるいぞ。
危うく、心臓発作になって死ぬところだったじゃないか。
「さてさて、他に目ぼしいものは無いですかね」
紗良は、UFOキャッチャーのエリアをぐるぐると回っている。
いや、調子に乗って欲を出すんじゃないよ。
まあ、その姿も可愛いからいっか。
そこから、俺は3つほど景品を取らされることになるのであった。
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