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第一章 辺境の町
第161話 シルエラさんに会いに
しおりを挟む散財してしまった事をちょっぴり後悔しながら魔道具屋さんを出て、メイン通りに向かう。
予定通り、シルエラさんに会いに本屋へ行く事にした。
それほどかからずお店に到着すると、すぐに気づいてくれてカウンターの奥から出てきてくれる。相変わらず笑顔が素敵でお美しいです!
「いらっしゃいローザ、待ってたわ」
「こんにちは、シルエラさん。これ、よかったらどうぞ」
お世話になっているので、昨日採ってきた茸と香草塩を手土産に持って来てみたんだよね。
「あら何かしら。まあっ、新鮮な茸がたくさん! ありがとう、いただくわ!」
茸は昆虫型魔物と同じくエルフの大好物みたいで、とっても喜んでくれた。よかった。
久しぶりに雨が降った時には、お店を休んで茸狩りに行こうかと真剣に思っていたくらいだったとか……そんなにか。
知ってたらもっと採ってきたんだけど……今度また茸が採れたら積極的に差し入れに来よう、うん。
この世界の雨は、空気中の魔素を取り込んで地上まで降ってくるので、生物にとって命の糧となる。
短時間降っただけでも、魔物や植物に強い成長促進作用があるのは北の森で活動していてよく分かった。
森の中に入ってすぐ、茸はびっしりだし香草や薬草なんかもワサワサと生い茂っているしで普段より活性化しているのが目に見えて分かる状態だったからね。
もう一つの差し入れである香草塩については、雨上がりに採取したもので作った事を伝えた時、効率よく効能が高いものを作るにはそれが一番いい方法だとシルエラさんが教えてくれた。
なるほど、確かにやたらと美味しくて女将さんにもびっくりされたもんね。薄々そうじゃないかと思っていたけどやっぱりか。
香草がいい状態で手に入ったのはリノの『嗅覚強化』スキルの他に、雨上がり直後だったというのが関係していたんだね。
シルエラさんは『鑑定』スキルもお持ちだし、なにも説明せずとも私の作ったものの付加価値に気付いたみたいで、製作過程についても興味深そうに聞いてくれた。
――その後、スキルの進捗状況についても聞かれた。
基本魔法教本を借りたらすぐ覚えれた、『魔力感知』と『身体強化』。
先程までレベルに変化はなかったんだけど、魔道具屋を出た直後に感じるものがあって、こっそり自分を『鑑定』してみると『魔力感知』の方がレベル1からレベル2にアップしていたんだよね。
その事を伝えると、一緒に喜んでくれる。
「魔道具屋で色々見て、直接感じた事もよかったんでしょう。スキルが増えて、レベルも順調に上がってきているようで安心したわ」
「ありがとうございます。もう一つのスキルも上がるといいなって思ってたんですけどね……」
一緒に使ってた『鑑定』スキル。大分情報が増えたので期待したけど……駄目だったんだよね。
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