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流星群は宇宙船団

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 夏になると祭りや花火大会が夏の暑さを吹き飛ばす

7月7日の七夕に始まり、あちこちで開催される花火大会、夏休みは

私達を夜空にくぎ付けにする、思いを寄せてみる夜空や花火は

いつもと違う友人や家族の一面を見せてくれる、

仕事を追われる大人達も大事なものに目を向ける
 
今年の夏休みは特別だ、一年越しに待ち続けた流星群を見る事ができるのだ、

暗黒の宇宙は星で一杯だ、何千億もの星からなる銀河星団が宇宙の中では

一部なのだ、


夏の夜空は次から次にうち上がる尺球花火で彩られ

8月を過ぎる頃には家の中はお盆の飾りで綺麗に祭られる、

私は父がソファーに座るのを確認すると

割り箸の足が付いた胡瓜と茄子の由来を父に質問した

「ご先祖や亡くなってしまった家族がこれに乗ってくるんだよ・・」

父は得意げに語り始めた、

「我が家に来る時は胡瓜に帰る時は茄子で・・・」

「お父さん、違うでしょ!」

「確か、来る時は馬で帰る時は名残を惜しんで牛で帰るって
お婆ちゃんから聞いたわ」

「そうだった、そうだった」

三人の会話が弾んだ所で私は仏壇の鐘をチーンと

鳴らし話を切り出した。

「お父さん、今日は天体観測があるの  」

「何だ、それ・・・・」

「学校のサークルの集まりでレポートを出さなくちゃならないのよ・・・」

「明日の朝には帰って来るワ・・・」

「お父さん、大丈夫よ、去年も行ったわよねー・・」

お母さんの援護も有り無事今年も天体観測に参加できそうです

私は石神井公園の近くの集合場所へ向かった



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