4 / 52
4 初めての贈り物2
しおりを挟む
数日後、完成したアクセサリーを子供部屋で開けていた。扉には護衛の騎士が2人、部屋の中にはラーダとメイド2人がいる。
ネックレスの金色プレート部分にはポムエットの紋章が彫られ、ポイントで青い宝石が埋め込まれている。
屈んでもらい、やや長めのチェーンをレオンの首へかけると胸の間でキラキラと輝く。
「はわわ……レオン、しゅてきでしゅ……」
美少年にアクセサリー、最高!!
耳飾りは左耳に装着して……。三角の金色の枠に青い三角の石? がはまっていて、やはり紋章が彫られている。並んでシャラシャラと付属する細い金色の棒にも、キラキラ輝く極小の宝石があしらわれ、お母様がオーダーメイドを強調するために注文したものだった。
ラーダと一緒に鏡の前にレオンを連れて行くと、わずかに顔を赤くして腕で口元を覆った。
「お……っまえは、よく恥ずかし気もなくそういうこと言えるな! 2歳児はみんなこうなのか!?」
「むぅ、レオンだって変わらないでしょ?」
ふんすと鼻息が荒くなる。それに中身は高校生なのに、失礼してしまう!
「一緒にすんな。俺は5歳だ……多分」
「えぇぇっ!? しぇの高しゃわたしと変わらないのに?」
手を背比べするようにしてレオンのおでこにビシリと当てる。嫌な顔をされてパッと払い退けられた。
美少年は顔を歪めても美少年ね。
「差し出がましいようですがお嬢様、獣人には成長期が何段階かあり、子供のうちは小さい期間が長いのですよ。レオンが5歳でも不思議はありません」
「しょうなんだ……」
ラーダが補足してくれた。
「多分って、レオン、お誕生日はいつでしゅか?」
「……覚えてないんだ」
「ーーえ?」
「誕生日も、親も何も覚えてない。何日か、何ヶ月か、檻に入れられて、あの商人たちとあちこちの領地を転々としてたからな」
「もしかしたら産まれた時からそこにいたのかもしれない。売りに出される時は首から“5歳”の札をぶら下げられたから多分5歳なんだと思う」
「しょ、しょんな……」
「テレシアと会った日は、俺のいた檻の獣人が一人売れて……俺を仮隷属させていた商人は留守だったんだ。鍵があいた隙に飛び出して……その後のことは悪かったと思ってるけど……」
話すぎたか、と呟きながら聞かされた話は衝撃的だった。口の中がカラカラに乾く……。
「レオンには殴られたような痕はありませんでしたのでご安心ください、お嬢様」
「傷があると売れなくなるからな」
ラーダとレオンのやりとりが遠くで話しているかのようにぼんやり聞こえる。
「ーー他にも、獣人しゃんいっぱいいたの……?」
ドッドっドッドと心臓が早鐘を打ち、嫌な汗が出てくる。
「? 当たり前だろ? やつら獣人商人なんだから」
鈍器で殴られたかのような衝撃に身体が揺れる気がした。どうしてその可能性に思い至らなかったんだろう。
「俺より小さいやつも大きいやつもいたな。餓死しない程度に水と食べ物が渡されて……それでも、商人は暴力は振るわれないからマシだって言うやつもいたな。貴族は俺たちで遊ぶって聞いてたから、そう言う奴には売れないようにみんな必死で……」
「いやぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!」
大粒の涙が溢れた。断末魔のような叫び声に、勢いよく子供部屋の扉が開かれ騎士たちが駆け寄ってくる。
レオンを拘束しようとする騎士がいたが子供部屋にいたラーダがそれを静止し、テレシア様、と話しかけてくる。が、涙が止まらない。
「うわぁぁぁぁーーんっ」
「何があったのテレシアちゃん!」
一体何処まで聞こえたのか、お母様と他の騎士達が扉の向こうから走ってきた。
獣人商人、そんな職業があるだなんて。お父様がレオンを買ったと言った時に、もっと深く考えるべきだった。獣人の扱いは奴隷みたいな感じかと脳裏を過ったのに、それ以上考えていなかった。そのまんま獣人奴隷商人ではないか。大好きな猫……によく似た耳と尻尾をもつ獣人が、もふもふ癒しの、それだけで尊い存在が、そんな目に遭っているなんてーー。
悲しみと怒りが込み上げてきて、感情を素直に表す体は涙が止まらなかった。
わんわんと泣き続ける私の周りでお父様の声がしたかと思うと、周りが騒がしくなった気がするがよくわからない。
どれくらい泣き叫んでいたんだろう。レオンの手が背中に触れた。
「テレシア、怖い話して……悪かった。2歳のお前にはきつかったよな?」
「公爵令嬢のお前は、そんな目に遭うことはない。大丈夫。こんな扱いを受けるのは獣人くらいで……世の中怖いことばかりじゃない」
「うっ……ううぇぇんっ……ひっく……ねこしゃんがぁ! しょんなめに……ひっく! ゆるしぇなっいっ! ーーっ!」
「“ねこしゃん”って獣人のことか?」
「うんっ。本当は違うけど……うぅ……でも獣人しゃんはねこしゃんっ似てるのにっ! こんなしゅてきなお耳と尻尾があって……それだけで尊いのにっ! 撫でるとしあわしぇ! もふもふっ! ねこしゃんの下僕でいいのにっ」
泣きながら話していると、一瞬怯んだ様子がしたものの、レオンが頭をポンポンしてきた。滲む視界の向こうに、恥ずかしそうに顔を真っ赤にした彼がうつった。
「深呼吸して、落ちつけって、な? 周り見ろよ。公爵様も公爵夫人もラーダも騎士達も、酷いことになってるぞ。それに、みんな心配してる」
えーー?
言われてレオンの肩越しに部屋の中を見ると、家具が倒れて散らかった部屋、床に座り込んだようなポーズのお母様、肩を抑えてしゃがみ込みながらこちらを見ているお父様、遠くで仰向けに倒れている騎士さん達やラーダ、メイドがいた。
「ーーっ!? 何があったんでしゅ!?」
あまりの大惨事に、一度しゃっくりが出た後渦巻いていた感情と涙が引っ込んだ。
くぴ、くぴっと甘い香りのミルクを、自室のソファに座って飲む。
「落ち着いたかい、テレシア」
こくんと頷くと、安心した様子のお父様とお母様が微笑んだ。
「お父しゃま、肩のお怪我は? わたし……何があったんでしゅか?」
「心配いらないよ。神殿から治癒師を呼ぶからね。私達も、よくわからないんだ。レオンやラーダに経緯を聞きたいから少し待っていてくれるかい?」
「レオンは何も悪くありましぇん……!」
先程の、貴族が獣人に対する扱いの話を思い出し思わずビクッとする。お父様やお母様がそんなことするわけない、とすぐに思いなおす。
「わかっているよ。テレシアがどうしてあんなに泣いていたのか、お話を聞くだけだよ。」
「テレシアちゃん、ミルクを飲んだら少しおやすみなさい。たくさん泣いてお熱が出るかもしれないわ……」
「はい……わかりました。お父しゃま、お母しゃま、ごめんなしゃい……」
ベッドに入る私を見届けてから、2人が部屋から出て行った。一体何があったんだろうと思考を巡らせるも、泣きすぎたせいなのか頭がぼーっとして考えがうまくまとまらない。
そういえば、初めてレオンから触れられた気がする。
猫耳美少年の頭ぽんぽん……尊い……
公爵家の執務室には公爵夫妻、レオン、ラーダ、先程テレシアの警護にあたっていた騎士達が集まっていた。
「それで、一体何があったらああなったんだ。一から説明しなさい」
「部屋の中にいましたのは私とレオンだけです。恐縮ですが、私からお話させてください」
そういうと、ラーダは子供部屋での出来事を一から説明した。
「ーーその後はご覧になった通りです。テレシア様を宥めようと、近寄りましたが弾き飛ばされ意識を失いました」
「自分達も、なんとかお嬢様に近寄ろうとしたのですが弾き飛ばされ……咄嗟に魔法の展開も間に合わず家具を倒してしまいました……! 警護を任されておりましたのに、申し訳ございません!」
「はぁ……わかった。その後、わたしたちも弾き飛ばされたと言うわけか」
「レオン、お前は終始近くにいたとのことだったが、何故無事だった?」
公爵は頭を抱えた。
「公爵様、俺は魔法のことはよくわかりません。獣人には魔法が使えませんから」
ネックレスの金色プレート部分にはポムエットの紋章が彫られ、ポイントで青い宝石が埋め込まれている。
屈んでもらい、やや長めのチェーンをレオンの首へかけると胸の間でキラキラと輝く。
「はわわ……レオン、しゅてきでしゅ……」
美少年にアクセサリー、最高!!
耳飾りは左耳に装着して……。三角の金色の枠に青い三角の石? がはまっていて、やはり紋章が彫られている。並んでシャラシャラと付属する細い金色の棒にも、キラキラ輝く極小の宝石があしらわれ、お母様がオーダーメイドを強調するために注文したものだった。
ラーダと一緒に鏡の前にレオンを連れて行くと、わずかに顔を赤くして腕で口元を覆った。
「お……っまえは、よく恥ずかし気もなくそういうこと言えるな! 2歳児はみんなこうなのか!?」
「むぅ、レオンだって変わらないでしょ?」
ふんすと鼻息が荒くなる。それに中身は高校生なのに、失礼してしまう!
「一緒にすんな。俺は5歳だ……多分」
「えぇぇっ!? しぇの高しゃわたしと変わらないのに?」
手を背比べするようにしてレオンのおでこにビシリと当てる。嫌な顔をされてパッと払い退けられた。
美少年は顔を歪めても美少年ね。
「差し出がましいようですがお嬢様、獣人には成長期が何段階かあり、子供のうちは小さい期間が長いのですよ。レオンが5歳でも不思議はありません」
「しょうなんだ……」
ラーダが補足してくれた。
「多分って、レオン、お誕生日はいつでしゅか?」
「……覚えてないんだ」
「ーーえ?」
「誕生日も、親も何も覚えてない。何日か、何ヶ月か、檻に入れられて、あの商人たちとあちこちの領地を転々としてたからな」
「もしかしたら産まれた時からそこにいたのかもしれない。売りに出される時は首から“5歳”の札をぶら下げられたから多分5歳なんだと思う」
「しょ、しょんな……」
「テレシアと会った日は、俺のいた檻の獣人が一人売れて……俺を仮隷属させていた商人は留守だったんだ。鍵があいた隙に飛び出して……その後のことは悪かったと思ってるけど……」
話すぎたか、と呟きながら聞かされた話は衝撃的だった。口の中がカラカラに乾く……。
「レオンには殴られたような痕はありませんでしたのでご安心ください、お嬢様」
「傷があると売れなくなるからな」
ラーダとレオンのやりとりが遠くで話しているかのようにぼんやり聞こえる。
「ーー他にも、獣人しゃんいっぱいいたの……?」
ドッドっドッドと心臓が早鐘を打ち、嫌な汗が出てくる。
「? 当たり前だろ? やつら獣人商人なんだから」
鈍器で殴られたかのような衝撃に身体が揺れる気がした。どうしてその可能性に思い至らなかったんだろう。
「俺より小さいやつも大きいやつもいたな。餓死しない程度に水と食べ物が渡されて……それでも、商人は暴力は振るわれないからマシだって言うやつもいたな。貴族は俺たちで遊ぶって聞いてたから、そう言う奴には売れないようにみんな必死で……」
「いやぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!」
大粒の涙が溢れた。断末魔のような叫び声に、勢いよく子供部屋の扉が開かれ騎士たちが駆け寄ってくる。
レオンを拘束しようとする騎士がいたが子供部屋にいたラーダがそれを静止し、テレシア様、と話しかけてくる。が、涙が止まらない。
「うわぁぁぁぁーーんっ」
「何があったのテレシアちゃん!」
一体何処まで聞こえたのか、お母様と他の騎士達が扉の向こうから走ってきた。
獣人商人、そんな職業があるだなんて。お父様がレオンを買ったと言った時に、もっと深く考えるべきだった。獣人の扱いは奴隷みたいな感じかと脳裏を過ったのに、それ以上考えていなかった。そのまんま獣人奴隷商人ではないか。大好きな猫……によく似た耳と尻尾をもつ獣人が、もふもふ癒しの、それだけで尊い存在が、そんな目に遭っているなんてーー。
悲しみと怒りが込み上げてきて、感情を素直に表す体は涙が止まらなかった。
わんわんと泣き続ける私の周りでお父様の声がしたかと思うと、周りが騒がしくなった気がするがよくわからない。
どれくらい泣き叫んでいたんだろう。レオンの手が背中に触れた。
「テレシア、怖い話して……悪かった。2歳のお前にはきつかったよな?」
「公爵令嬢のお前は、そんな目に遭うことはない。大丈夫。こんな扱いを受けるのは獣人くらいで……世の中怖いことばかりじゃない」
「うっ……ううぇぇんっ……ひっく……ねこしゃんがぁ! しょんなめに……ひっく! ゆるしぇなっいっ! ーーっ!」
「“ねこしゃん”って獣人のことか?」
「うんっ。本当は違うけど……うぅ……でも獣人しゃんはねこしゃんっ似てるのにっ! こんなしゅてきなお耳と尻尾があって……それだけで尊いのにっ! 撫でるとしあわしぇ! もふもふっ! ねこしゃんの下僕でいいのにっ」
泣きながら話していると、一瞬怯んだ様子がしたものの、レオンが頭をポンポンしてきた。滲む視界の向こうに、恥ずかしそうに顔を真っ赤にした彼がうつった。
「深呼吸して、落ちつけって、な? 周り見ろよ。公爵様も公爵夫人もラーダも騎士達も、酷いことになってるぞ。それに、みんな心配してる」
えーー?
言われてレオンの肩越しに部屋の中を見ると、家具が倒れて散らかった部屋、床に座り込んだようなポーズのお母様、肩を抑えてしゃがみ込みながらこちらを見ているお父様、遠くで仰向けに倒れている騎士さん達やラーダ、メイドがいた。
「ーーっ!? 何があったんでしゅ!?」
あまりの大惨事に、一度しゃっくりが出た後渦巻いていた感情と涙が引っ込んだ。
くぴ、くぴっと甘い香りのミルクを、自室のソファに座って飲む。
「落ち着いたかい、テレシア」
こくんと頷くと、安心した様子のお父様とお母様が微笑んだ。
「お父しゃま、肩のお怪我は? わたし……何があったんでしゅか?」
「心配いらないよ。神殿から治癒師を呼ぶからね。私達も、よくわからないんだ。レオンやラーダに経緯を聞きたいから少し待っていてくれるかい?」
「レオンは何も悪くありましぇん……!」
先程の、貴族が獣人に対する扱いの話を思い出し思わずビクッとする。お父様やお母様がそんなことするわけない、とすぐに思いなおす。
「わかっているよ。テレシアがどうしてあんなに泣いていたのか、お話を聞くだけだよ。」
「テレシアちゃん、ミルクを飲んだら少しおやすみなさい。たくさん泣いてお熱が出るかもしれないわ……」
「はい……わかりました。お父しゃま、お母しゃま、ごめんなしゃい……」
ベッドに入る私を見届けてから、2人が部屋から出て行った。一体何があったんだろうと思考を巡らせるも、泣きすぎたせいなのか頭がぼーっとして考えがうまくまとまらない。
そういえば、初めてレオンから触れられた気がする。
猫耳美少年の頭ぽんぽん……尊い……
公爵家の執務室には公爵夫妻、レオン、ラーダ、先程テレシアの警護にあたっていた騎士達が集まっていた。
「それで、一体何があったらああなったんだ。一から説明しなさい」
「部屋の中にいましたのは私とレオンだけです。恐縮ですが、私からお話させてください」
そういうと、ラーダは子供部屋での出来事を一から説明した。
「ーーその後はご覧になった通りです。テレシア様を宥めようと、近寄りましたが弾き飛ばされ意識を失いました」
「自分達も、なんとかお嬢様に近寄ろうとしたのですが弾き飛ばされ……咄嗟に魔法の展開も間に合わず家具を倒してしまいました……! 警護を任されておりましたのに、申し訳ございません!」
「はぁ……わかった。その後、わたしたちも弾き飛ばされたと言うわけか」
「レオン、お前は終始近くにいたとのことだったが、何故無事だった?」
公爵は頭を抱えた。
「公爵様、俺は魔法のことはよくわかりません。獣人には魔法が使えませんから」
50
お気に入りに追加
109
あなたにおすすめの小説
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした
葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。
でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。
本編完結済みです。時々番外編を追加します。
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木)
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!!
黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。
死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。
闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。
そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。
BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)…
連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。
拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。
Noah
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる