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第二章 気づきの冬
54 青薔薇の妖精
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――某日、ローズブレイド邸。
普段は和やかな雰囲気の邸宅だったが、今日だけは、少しだけ様子が違った。
皆一様に緊張の面持ちで、普段は仕事をしながら他愛の無い私語を挟んだりするものだが、誰一人として無駄口を叩かぬよう真一文字に唇を固く閉ざしていた。
応接室で待機していた私達は、その異様な雰囲気につられ、使用人達と同様に一言も話さず、ジュリアから呼ばれるまで待機していた。
いや、二人程はいつも通りと言っても良いだろうか。
一人はモズ。ひっつき虫病がようやく最近治まり、距離感は以前よりやや近いものの、私にしがみつかずに一人で座っていられるようになった彼は、「なんか今日はちょっと静かだなぁ」程度にしか思っていないのだろう。何を考えているのか分からない顔でぼんやりとしている。
そしてもう一人。ラガルティハだ。
平常心というには少々違うが、意外にもこの息の詰まる空間に物怖じしている様子は無く、むしろ周囲につられて緊張している私とルイちゃんが黙りこくっているのに不安感を感じて、オロオロと視線を彷徨わせている。
元々はジュリアと並ぶ四大公爵家で幽閉されて育ってきた身であることを鑑みると、彼の実家であるドラッヘン公爵家ではこんな気の休まらない雰囲気が通常運転だったようだ。
少しして、ジュリアが応接室に戻ってくる。彼女もいつも以上にビシッと背筋を伸ばし、まるで戦場に立っているかのような雰囲気をしていた。
「準備が出来た。着いて来てくれ」
私とルイちゃんは互いに顔を見合わせて、一度頷いてから、全員でジュリアの後を着いて行く。
今日はローズブレイド家の当主がこの家に来ている。療養のため、しばらくこちらに滞在するのだという。
私達は彼女の治療のため、ここに呼ばれたのだ。
本来はルイちゃんだけで来る予定だったが、話し合いの結果、私達も着いていくことになった。
案内された先は、始めて入る部屋だった。貴賓室や応接室とは違う雰囲気のそこは、あまり使われた形跡は無かったが、誰かの私室のようだった。
部屋の中では、何人かの使用人に囲まれて着替えをさせている、十歳前後に見える人物が居た。
さらりと日の光を銀色に反射する薄青の髪に、白く透き通った肌。後ろ姿だけでも美形であることが分かる。
「連れて来ました」
ジュリアがそう声をかけると、機嫌が悪そうな低い声で「そうか」とだけ返す。
着替えが終わったその人は、使用人達に手の動作だけで立ち去るように命じて、大股でソファーに近づき、ドカッと音を立てて行儀悪く腰掛けた。たった一人傍らに残っている初老の男性は、彼女の執事だろうか。
「全くもって不愉快だ!」
ラフな格好の少年――否、男装をした少女は、あからさまな不機嫌さを隠そうともせずに組んだ足を貧乏ゆすりし始める。傍らに立っているジュリアが「伯母上、はしたないです」と窘めるも、それも彼女のいらつきを加速させた。
「なぁにがゴーレムだ、近代化革命だ! 便利さと引き換えに肉体という資本を失う危険性を理解出来ない馬鹿共め! 妖精種と鳥人種を絶滅させる気か!」
「伯母上。お気持ちはわかりますが、それ以上はまた喉と肺を痛めます。どうか気を落ち着けて……」
「既に痛めたから療養しに来たのだ愚か者!」
見る者全てに噛みつかんばかりの勢いでぎゃんぎゃんと怒鳴り散らす彼女こそ、ローズブレイド公爵家の現当主、ダニエル・ローズブレイドだ。
今は虫の居所が悪いようで、少年とも少女とも見分けが付かない顔を苛立ちで歪ませているが、きっと優しく微笑みでもすれば人形のように美しい顔立ちだろうことは明白だと思える程に、歪んでいても顔が良い。この人の場合、醜く顔を歪ませるのではなく、美しく顔を歪ませるのだろう。
正に妖精のような愛らしさ。ただし性格は別。外見のみに限る。
ダニエル女公爵の剣幕に少し怯えながらも、睨まれるように視線を向けられたルイちゃんは一度ジュリアの方を見て、喋って良いのかと彼女にアイコンタクトで確認を取ってから、彼女に話しかける。
「お久しぶりです、ダニエル様。ご機嫌……は、麗しくないようで……」
「分かっているなら手短にやれ」
「では早速、失礼します」
ルイちゃんは持ってきた診察道具を取り出している間に、執事らしき人が慣れた手つきでダニエル女公爵のフリルブラウスのボタンを外す。
異性や初対面の人が居るというのに一切の恥じらいが無いのは、貴族の余裕故か。しかし変に見てしまって気分を害してしまったら何をされるかわからないので、彼女の足下を見るように少し視線を下に向けておいた。
「お体に触れますが、よろしいですか?」
「構わん。さっさとやれ」
「失礼します。大きく息を吸って……ゆっくり吐いて……もう一度……」
診察の様子は視界の端にしか映らないが、彼女達のやり取りから察するに、聴診器で呼吸音を聞いているのだろう。
ルイちゃんは薬屋だが、医学の知識は薬学に必要だからと、ある程度は身につけている。ローズブレイド家からの依頼の手紙に、王都の医者の診断結果が同封されていたが、一度自分で確かめておきたかったのだろう。
「呼吸音にざらつきがありますね」
「セラフィール医師が言うには、例のゴーレムが出す排気魔素の影響だそうだ。全く、こうなることが分かっていたから反対したというのに、あの羽付きトカゲ共め! 聖女とは名ばかりの女狐に踊らされよって!」
「廃棄魔素だったら、オドの洗浄をしなければいけませんね。それに、傷ついた体内を癒さないと」
「わかっている! だから向こうを愚弟に任せて帰ってきたのだ」
セラフィール、という単語にプロスタのオタクとしての私が反応する。
セラフィール医師なる人は、ARK TALEには登場しない。だが未来の世界が舞台である、「勇者は世界を救うもの」に登場するキャラクターのファミリーネームがこれなのだ。
そうか……代々医師の家系だったんだな……。子孫の黒ギャルは家業継いでないけどちゃんと医者してるから安心してくれ……。
つい感慨深くなってしまった。シリーズ第一作目から追ってる古参オタクだから許してほしい。
「しばらく見ぬ内に随分と増えたな。一番マシに見える貴様は……見たところ、飛花人のようだが」
ダニエル女公爵の意識が私に向けられた瞬間、脳内のオタクスイッチが落とされ、代わりに社会人スイッチがオンになる。
この世界の一般常識ではどうなのかは知らないが、即座に「この状況で返事をしない方が無礼である」と判断した私は、いつもの社会人猫かぶりをして答えることにした。
「秋から店長の下で働かせていただいております、トワと申します。こちらは少年の方が従業員のモズ、青年の方が見習いのラガルです」
「フン。目上の者から話しかけられるまで黙する態度は殊勝で好ましいが、犯罪奴隷を従業員呼ばわりか。大した偽善者だな」
「伯母上! 言葉が過ぎます!」
「たかが平民、言葉が過ぎることもあるまい」
「平民でも私の友人です!」
ジュリアにとっても頭が上がらない人であるはずだが、それでも私を侮辱したことが許せなかったのか、ジュリアはダニエル女公爵に食ってかかる。
だが、私自身には対したダメージは無い。ダニエル女公爵がそういう性格のキャラだっていうことは重々承知だし、モズの扱いに関しては偽善者と言われても仕方の無い事だと思う。自分だってそう思っているのだから。
「そう捉えられても仕方ありませんが、生憎『立ってる者なら親でも使う』が人生の標語の一つなもので」
「……ほう、その薄汚い小僧に使い道があると?」
「ジュリアの拳を防いだ防御スペルをも貫く、剣の腕前が」
「なるほど。良い犬じゃないか、せいぜい可愛がってやれ」
笑みは見せないものの、私の返答に納得したらしいダニエル女公爵は、私から興味を無くし視線を外した。
ジュリアがまだ何か言いたげな様子だったが、私が小さく首を横に振ると、不満げに口を閉ざした。
「ねえちゃん、おい犬なん?」
「あっいや今のはその」
「ねえちゃんは犬っころ、好きだか?」
「うんまあ好きだけども」
「じゃあ犬でえい」
「そ、そっかぁ……」
一瞬、モズの私語に何か言われてしまうんじゃないかと身構えたが、私達に一切の興味が無くなったらしい女公爵にとって、日本人にとっての梅雨のカエルの声だったらしい。特に何か言われることは無かった。
普段は和やかな雰囲気の邸宅だったが、今日だけは、少しだけ様子が違った。
皆一様に緊張の面持ちで、普段は仕事をしながら他愛の無い私語を挟んだりするものだが、誰一人として無駄口を叩かぬよう真一文字に唇を固く閉ざしていた。
応接室で待機していた私達は、その異様な雰囲気につられ、使用人達と同様に一言も話さず、ジュリアから呼ばれるまで待機していた。
いや、二人程はいつも通りと言っても良いだろうか。
一人はモズ。ひっつき虫病がようやく最近治まり、距離感は以前よりやや近いものの、私にしがみつかずに一人で座っていられるようになった彼は、「なんか今日はちょっと静かだなぁ」程度にしか思っていないのだろう。何を考えているのか分からない顔でぼんやりとしている。
そしてもう一人。ラガルティハだ。
平常心というには少々違うが、意外にもこの息の詰まる空間に物怖じしている様子は無く、むしろ周囲につられて緊張している私とルイちゃんが黙りこくっているのに不安感を感じて、オロオロと視線を彷徨わせている。
元々はジュリアと並ぶ四大公爵家で幽閉されて育ってきた身であることを鑑みると、彼の実家であるドラッヘン公爵家ではこんな気の休まらない雰囲気が通常運転だったようだ。
少しして、ジュリアが応接室に戻ってくる。彼女もいつも以上にビシッと背筋を伸ばし、まるで戦場に立っているかのような雰囲気をしていた。
「準備が出来た。着いて来てくれ」
私とルイちゃんは互いに顔を見合わせて、一度頷いてから、全員でジュリアの後を着いて行く。
今日はローズブレイド家の当主がこの家に来ている。療養のため、しばらくこちらに滞在するのだという。
私達は彼女の治療のため、ここに呼ばれたのだ。
本来はルイちゃんだけで来る予定だったが、話し合いの結果、私達も着いていくことになった。
案内された先は、始めて入る部屋だった。貴賓室や応接室とは違う雰囲気のそこは、あまり使われた形跡は無かったが、誰かの私室のようだった。
部屋の中では、何人かの使用人に囲まれて着替えをさせている、十歳前後に見える人物が居た。
さらりと日の光を銀色に反射する薄青の髪に、白く透き通った肌。後ろ姿だけでも美形であることが分かる。
「連れて来ました」
ジュリアがそう声をかけると、機嫌が悪そうな低い声で「そうか」とだけ返す。
着替えが終わったその人は、使用人達に手の動作だけで立ち去るように命じて、大股でソファーに近づき、ドカッと音を立てて行儀悪く腰掛けた。たった一人傍らに残っている初老の男性は、彼女の執事だろうか。
「全くもって不愉快だ!」
ラフな格好の少年――否、男装をした少女は、あからさまな不機嫌さを隠そうともせずに組んだ足を貧乏ゆすりし始める。傍らに立っているジュリアが「伯母上、はしたないです」と窘めるも、それも彼女のいらつきを加速させた。
「なぁにがゴーレムだ、近代化革命だ! 便利さと引き換えに肉体という資本を失う危険性を理解出来ない馬鹿共め! 妖精種と鳥人種を絶滅させる気か!」
「伯母上。お気持ちはわかりますが、それ以上はまた喉と肺を痛めます。どうか気を落ち着けて……」
「既に痛めたから療養しに来たのだ愚か者!」
見る者全てに噛みつかんばかりの勢いでぎゃんぎゃんと怒鳴り散らす彼女こそ、ローズブレイド公爵家の現当主、ダニエル・ローズブレイドだ。
今は虫の居所が悪いようで、少年とも少女とも見分けが付かない顔を苛立ちで歪ませているが、きっと優しく微笑みでもすれば人形のように美しい顔立ちだろうことは明白だと思える程に、歪んでいても顔が良い。この人の場合、醜く顔を歪ませるのではなく、美しく顔を歪ませるのだろう。
正に妖精のような愛らしさ。ただし性格は別。外見のみに限る。
ダニエル女公爵の剣幕に少し怯えながらも、睨まれるように視線を向けられたルイちゃんは一度ジュリアの方を見て、喋って良いのかと彼女にアイコンタクトで確認を取ってから、彼女に話しかける。
「お久しぶりです、ダニエル様。ご機嫌……は、麗しくないようで……」
「分かっているなら手短にやれ」
「では早速、失礼します」
ルイちゃんは持ってきた診察道具を取り出している間に、執事らしき人が慣れた手つきでダニエル女公爵のフリルブラウスのボタンを外す。
異性や初対面の人が居るというのに一切の恥じらいが無いのは、貴族の余裕故か。しかし変に見てしまって気分を害してしまったら何をされるかわからないので、彼女の足下を見るように少し視線を下に向けておいた。
「お体に触れますが、よろしいですか?」
「構わん。さっさとやれ」
「失礼します。大きく息を吸って……ゆっくり吐いて……もう一度……」
診察の様子は視界の端にしか映らないが、彼女達のやり取りから察するに、聴診器で呼吸音を聞いているのだろう。
ルイちゃんは薬屋だが、医学の知識は薬学に必要だからと、ある程度は身につけている。ローズブレイド家からの依頼の手紙に、王都の医者の診断結果が同封されていたが、一度自分で確かめておきたかったのだろう。
「呼吸音にざらつきがありますね」
「セラフィール医師が言うには、例のゴーレムが出す排気魔素の影響だそうだ。全く、こうなることが分かっていたから反対したというのに、あの羽付きトカゲ共め! 聖女とは名ばかりの女狐に踊らされよって!」
「廃棄魔素だったら、オドの洗浄をしなければいけませんね。それに、傷ついた体内を癒さないと」
「わかっている! だから向こうを愚弟に任せて帰ってきたのだ」
セラフィール、という単語にプロスタのオタクとしての私が反応する。
セラフィール医師なる人は、ARK TALEには登場しない。だが未来の世界が舞台である、「勇者は世界を救うもの」に登場するキャラクターのファミリーネームがこれなのだ。
そうか……代々医師の家系だったんだな……。子孫の黒ギャルは家業継いでないけどちゃんと医者してるから安心してくれ……。
つい感慨深くなってしまった。シリーズ第一作目から追ってる古参オタクだから許してほしい。
「しばらく見ぬ内に随分と増えたな。一番マシに見える貴様は……見たところ、飛花人のようだが」
ダニエル女公爵の意識が私に向けられた瞬間、脳内のオタクスイッチが落とされ、代わりに社会人スイッチがオンになる。
この世界の一般常識ではどうなのかは知らないが、即座に「この状況で返事をしない方が無礼である」と判断した私は、いつもの社会人猫かぶりをして答えることにした。
「秋から店長の下で働かせていただいております、トワと申します。こちらは少年の方が従業員のモズ、青年の方が見習いのラガルです」
「フン。目上の者から話しかけられるまで黙する態度は殊勝で好ましいが、犯罪奴隷を従業員呼ばわりか。大した偽善者だな」
「伯母上! 言葉が過ぎます!」
「たかが平民、言葉が過ぎることもあるまい」
「平民でも私の友人です!」
ジュリアにとっても頭が上がらない人であるはずだが、それでも私を侮辱したことが許せなかったのか、ジュリアはダニエル女公爵に食ってかかる。
だが、私自身には対したダメージは無い。ダニエル女公爵がそういう性格のキャラだっていうことは重々承知だし、モズの扱いに関しては偽善者と言われても仕方の無い事だと思う。自分だってそう思っているのだから。
「そう捉えられても仕方ありませんが、生憎『立ってる者なら親でも使う』が人生の標語の一つなもので」
「……ほう、その薄汚い小僧に使い道があると?」
「ジュリアの拳を防いだ防御スペルをも貫く、剣の腕前が」
「なるほど。良い犬じゃないか、せいぜい可愛がってやれ」
笑みは見せないものの、私の返答に納得したらしいダニエル女公爵は、私から興味を無くし視線を外した。
ジュリアがまだ何か言いたげな様子だったが、私が小さく首を横に振ると、不満げに口を閉ざした。
「ねえちゃん、おい犬なん?」
「あっいや今のはその」
「ねえちゃんは犬っころ、好きだか?」
「うんまあ好きだけども」
「じゃあ犬でえい」
「そ、そっかぁ……」
一瞬、モズの私語に何か言われてしまうんじゃないかと身構えたが、私達に一切の興味が無くなったらしい女公爵にとって、日本人にとっての梅雨のカエルの声だったらしい。特に何か言われることは無かった。
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