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番外編
「キース理事長の誘惑」
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こ、これは……っ
「ん?なにかな?」
「いえ…あの……」
こ、これは一体…
「ど、どういう状況なのでしょうか?これは……」
現在、わたしはキース先生に壁ドンされている。
全くどうしてこうなっているのかわからない。
キース先生はやってることと言ってることが違うというか、にこやかな笑顔なのに腕はしっかりわたしの進行を防いでいる。
イケメンの壁ドンなのでドキドキしちゃうのは確かなんだけど気のせいかキース先生は怒っているように感じる。
「わ、わたくし…何かしました、でしょうか……?」
それにしたって怒られるのにこの体勢はないと思うのですが。やっぱりルルの言うようにここは乙女ゲームの世界だからなのだろうか?いちいち男の人達の言動が現実離れしている。いや、イケメンなのでいいんだけど。嬉しいんだけど。むしろわたしにはご褒美なのですが!これは浮気じゃないですよね?!セーフ?!まだギリセーフですよね?!
「何もしてないね。」
「では何故……こんなことに…?」
おそるおそるキース先生を見上げる。
「それは君が何にもわかっていないから、かな?」
やっぱり怒っていらっしゃる…!
「わ、わたくしが何をわかっていないというのでしょうか………」
思い当たることはないけれど言ってもらえれば謝罪するので許してほしい。
責められているのか迫られているのか判断に困るこの状況はどっちのドキドキをしていいのかわからない。どっちであれドキドキするのはキース先生が格好よすぎるんだから仕方ない。これはもう生理現象と一緒なのです!
「この間、わたしが君に言ったことは覚えてる?」
「………この間、といえば……」
「君が好きだって、言ったよね?」
「!そ、それは……っ」
お笑いが好きだとは聞きましたけど!
わたしが好き?!
そんなこと言われましたっけ??!!
「お嫁さんにならないかとも、言ったよね。」
「き、聞き…ました………」
それは確かに言われました。
パトロンになりたいというお申し出かと…思ってたのですけど…
お笑いが好きだからわたしとコンビを組みたいとかそういう…
ことではなかったのですね、はい。
今初めて、勘違いに気づきました。
「本当にわかってる?わたしは、君を、女性としてほしいと、そう言ってるんだよ?」
「!!!」
かっと顔に熱が集中する。
こんなにストレートにはっきり言われると妖しく聞こえてしまうのはわたしの心が穢れているせい?!
「ほ、ほ、ほ、ほしいって……っっ」
――違う。
キース先生の瞳を見て、ぞくりと背筋に震えが走った。
キース先生は本気だ。
その瞳の奥に、隠しきれない熱が、見えてしまった。
キース先生が男の人であるという当たり前のことを急に実感させられて
その欲が自分に向けられていることに熱くなる。
返す言葉が出てこず、
わたしは真っ赤に染まっているだろう顔で鸚鵡返しすることしかできない。
キース先生の顔が近づく―――
その顔がわたしと同じ高さまでおりてくる
目線を合わせ、
近すぎるほどの距離でキース先生はわたしを見つめる。
瞳の中に、わたしの顔が映っている。
「欲しい、の意味。説明しようか?」
「けっけっこうです!」
「男として君を、どうこうしたいって意味」
けっこうですって言ったのに!!
「ちゃんと教えてあげないと、君は誤解するってやっとわかったからね。駄目だよ。」
だから今は逃がしてあげられない、と。
キース先生は微笑んだ。
「君が許してくれるなら、このままキスも、それ以上のことも…したいと思うほどに、わたしは君がほしいんだ。」
「だ、駄目です!!!」
「わかってるよ。今はね。」
今はとかそういうことでなく!!
「答えは急がないしこれはただの宣戦布告。言ったはずだよ?卒業までに君を手に入れてみせるって」
だってそれは漫才コンビのことかと思ってたんだもん!!
それに微妙にニュアンス変わってませんかキース先生!
ルル姉さん大変です!
わたし、わたし、
今、
人生最大のモテ期です!!!
「ん?なにかな?」
「いえ…あの……」
こ、これは一体…
「ど、どういう状況なのでしょうか?これは……」
現在、わたしはキース先生に壁ドンされている。
全くどうしてこうなっているのかわからない。
キース先生はやってることと言ってることが違うというか、にこやかな笑顔なのに腕はしっかりわたしの進行を防いでいる。
イケメンの壁ドンなのでドキドキしちゃうのは確かなんだけど気のせいかキース先生は怒っているように感じる。
「わ、わたくし…何かしました、でしょうか……?」
それにしたって怒られるのにこの体勢はないと思うのですが。やっぱりルルの言うようにここは乙女ゲームの世界だからなのだろうか?いちいち男の人達の言動が現実離れしている。いや、イケメンなのでいいんだけど。嬉しいんだけど。むしろわたしにはご褒美なのですが!これは浮気じゃないですよね?!セーフ?!まだギリセーフですよね?!
「何もしてないね。」
「では何故……こんなことに…?」
おそるおそるキース先生を見上げる。
「それは君が何にもわかっていないから、かな?」
やっぱり怒っていらっしゃる…!
「わ、わたくしが何をわかっていないというのでしょうか………」
思い当たることはないけれど言ってもらえれば謝罪するので許してほしい。
責められているのか迫られているのか判断に困るこの状況はどっちのドキドキをしていいのかわからない。どっちであれドキドキするのはキース先生が格好よすぎるんだから仕方ない。これはもう生理現象と一緒なのです!
「この間、わたしが君に言ったことは覚えてる?」
「………この間、といえば……」
「君が好きだって、言ったよね?」
「!そ、それは……っ」
お笑いが好きだとは聞きましたけど!
わたしが好き?!
そんなこと言われましたっけ??!!
「お嫁さんにならないかとも、言ったよね。」
「き、聞き…ました………」
それは確かに言われました。
パトロンになりたいというお申し出かと…思ってたのですけど…
お笑いが好きだからわたしとコンビを組みたいとかそういう…
ことではなかったのですね、はい。
今初めて、勘違いに気づきました。
「本当にわかってる?わたしは、君を、女性としてほしいと、そう言ってるんだよ?」
「!!!」
かっと顔に熱が集中する。
こんなにストレートにはっきり言われると妖しく聞こえてしまうのはわたしの心が穢れているせい?!
「ほ、ほ、ほ、ほしいって……っっ」
――違う。
キース先生の瞳を見て、ぞくりと背筋に震えが走った。
キース先生は本気だ。
その瞳の奥に、隠しきれない熱が、見えてしまった。
キース先生が男の人であるという当たり前のことを急に実感させられて
その欲が自分に向けられていることに熱くなる。
返す言葉が出てこず、
わたしは真っ赤に染まっているだろう顔で鸚鵡返しすることしかできない。
キース先生の顔が近づく―――
その顔がわたしと同じ高さまでおりてくる
目線を合わせ、
近すぎるほどの距離でキース先生はわたしを見つめる。
瞳の中に、わたしの顔が映っている。
「欲しい、の意味。説明しようか?」
「けっけっこうです!」
「男として君を、どうこうしたいって意味」
けっこうですって言ったのに!!
「ちゃんと教えてあげないと、君は誤解するってやっとわかったからね。駄目だよ。」
だから今は逃がしてあげられない、と。
キース先生は微笑んだ。
「君が許してくれるなら、このままキスも、それ以上のことも…したいと思うほどに、わたしは君がほしいんだ。」
「だ、駄目です!!!」
「わかってるよ。今はね。」
今はとかそういうことでなく!!
「答えは急がないしこれはただの宣戦布告。言ったはずだよ?卒業までに君を手に入れてみせるって」
だってそれは漫才コンビのことかと思ってたんだもん!!
それに微妙にニュアンス変わってませんかキース先生!
ルル姉さん大変です!
わたし、わたし、
今、
人生最大のモテ期です!!!
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