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竜王国って、竜の国?
🚷5 着替えました
しおりを挟むステータス表示してみて、疲れていること、メンタルが弱っていること、聖女召喚で喚ばれただけあって、魔力特化な身体になっていることは解った。
(疲れてて、精神状態良くないのは解ってたけど)
とにかく、魔物も出る山中にいないで、人里へ出よう。
──人前に出るんなら、着替えた方がよくない?
着替え? 着替えどころか何も持ってないけど。
──あるよ
──モモカの部屋から持って来た!!
──作業着で山歩きって、ニンゲンルール的にアリなの?
──そっか、変?
──元々着て来てた服でいいじゃん!! アレなら、光のの守護もあるし
光の子の守護? が、憑いてるの?
──瘴気やバイ菌、アレルゲン?を弾く機能が備わってるよ?
──向こうの光のも結構やるよね
──陽光を浴びると強化されるみたい
「ああ、光触媒のこと? アレも精霊の守護なんだ?」
て言うか、向こう(日本)にも精霊っていたんやね。
──そりゃ、どこにでもいるよ
──魔力なくて気づけないだけ
──違うよ、視る気がないんだよ
──元素があれば、どこにでもいるのにね
そうなのか。あちらに帰ったら、よく見てみよう。
──え? 帰るの?
──帰っちゃうの?
──星竜が淋しがるよ
──帰れるの?
──また来る?
帰れる方法は探してみるつもりだけど、帰れるかどうかは解らないよね。
召喚した評議員達と神官が返還させないと帰れないルールなら、アイツらが大人しく送り返すとは、思えないし。
作務衣と白襦袢は寝間着や室内着に置いといて、ミタムラのスポーツテイストの服に着替えよう。
その方が、異世界から落ちて来た感も増すだろうし。
──そうだね、それはあるかも
──ポリエステル繊維?って言うのは、こっちにはないもんだしね
──信憑性バッチシ
──専属で憑いてる光のも、こっちの子じゃないしね
まだ、精霊を視ることは出来ないけど、効果や副産物は視ることが出来る。
目の前の空間に陽炎のような揺らめきが発生し、そこからミタムラの、召喚された時に元々着てた服が一式現れる。
──誰もいないけど、ニンゲンは羞恥心があるんだヨネ
──ボクが、可視光線の壁を作ってあげるよ
言うなり、私の周りに黒い壁が出来る。土や鉱物ではなく、光の壁だ。
試しに壁を触ってみると手は突き抜ける。
顔を外に出してみると、壁は、黒い箱があるように見える。
物理的には何も触れないし感触もないけど、テーマパークなんかの光のイリュージョンみたいなものかな。
外から中が見えないのは判ったので、安心して着替えた。
──脱いだ物は預かっとくね
──いつでも出せるから言って?
ラノベファンタジーにありがちなポケットとか収納みたいなものかな。便利やん。いつか、私も使えるようになれるか、この子達に習ってみよう。
次話
🚷6 シー(妖精)の足跡
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