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チーム再び!!──コハクちゃんを中心に

にぃ。『嬉しいです!! ──そう言って、はにかんでいるコハクちゃんが、おかしい事に』

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     🐿

 これは、どういう状況なのか⋯⋯

「わあ、ギレウォッタさん、フィルタさん、アネッタさん、こんにちは。
 対魔法戦に長けたエキスパートをお願いしたんですが、まさか、特級スペシャル冒険者ハンターのみなさんが来てくれるなんて⋯⋯嬉しいです!!」

 ──そう言って、はにかんでいるコハクちゃんが、おかしい事に

 頭の上のチル殿、肩の上のチット殿はわかる。
 チット殿が支えている瓶に、ケルピーが泳いてるのもわかる。
 ベッドにサラマンダーが寝そべっているのもわかる。なんか前より育ってるし、トカゲっぽい姿がイグアナのようにゴツくなっていて、小型のドラゴンと言っても納得しそうだ。

 ベッドの向こう、キッチンの前に広げた折りたたみ式簡易テーブルで、コハクちゃんの手作りだろう燻製肉のホットサンドイッチを食べているのは、いかにも上位貴族の紳士に見えるが今は置いとこう。

「その、コハクちゃんの手の上で指をしゃぶってる、七匹がそれぞれ色違いのリスみたいなの、なんか、どの子も額に宝石が埋まってるみたいに見えるんだけど⋯⋯」
「あ、そうなんですよ。なんでか解らないんですけど、あの後、役割ロール称号タイトルの欄に、幻獣ハンターなんて増えてるんですよ? 誰がそんな名称で呼ぶんですかって言いたいんですけどね」

 誰が呼んだか【幻獣ハンター】 ──なるほど納得である。

 コハクちゃんはああ言うが、額に宝石の埋まった小動物系魔獣と言えば、幻の珍獣、カーバンクルではないのか?
 伝説中の伝説、棲息事実を確認出来ない、僅かに昔の書物に、カーバンクルの名だけが記されている。
 生態や棲息地は愚か、どんな姿をしているのかさえ謎の、魔獣なのか獣の姿をした妖精なのか、はたまたサラマンダーのように獣の姿を模した精霊なのか。
 ウサギのようだとも、ネズミのようだとも、サルに似ているとも、人型だとも言われているが何一つ確証はなくて、解っていることと言えば、どの文献も総じて、額に真っ赤な魔石が埋まっている、或いはついている事だけと言う⋯⋯

 その姿を見れたら、一生分の幸運と言われる幻の、シャレじゃなくて本当に幻の幻獣が、目の前でコハクちゃんの指をしゃぶってる。

 ん? 指をしゃぶってるヽヽヽヽヽヽヽヽ

「もしかして、ソレ、またしてもコハクちゃんの魔力を舐めてる?」
「そうみたい? 魔力だけじゃなくて生気とか霊魂とかも舐めてるんじゃないかって、ネリスさんが言ってましたけど、全然疲れるとか命削られてる気はしないんですよ?」

 いやいやいやいや、命削られてたら、笑い事じゃないですから!

「相変わらず、コハクちゃんは驚かせてくれるわね。運気だけはズバ抜けてるというか⋯⋯伝説級を引き当てるのうまいのね」

 アネッタがケラケラと笑うのが羨ましかった。状況に囚われずに、私も気軽に笑いたい⋯⋯ けど、無理だ。幻獣カーバンクルだってぇ!?







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