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魔族の小瓶 ── 私の手にはおえそうにありません!?

じゅうご。『私の頭と肩にとまってるのがスライムの変種ではなく妖精だと知って、マギ・ギルドマスターは驚いていたけれど』──保管室でウッとなる

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     󾮅

 私の頭と肩にとまってるのがスライムの変種ではなく妖精だと知って、マギ・ギルドマスターは驚いていたけれど、すぐに、ラボの重要アイテム保管室に案内してくれる。

 チルちゃんの探索感知スキルと同調していたので、簡易的な鑑定状態となっていたので、部屋に入ってすぐ、ウッとなる。

「な、なに? この、複雑な魔素の流れ⋯⋯」
「コハクちゃんは、魔法は使えないんじゃなかった?」
「私自身は使えませんが、今は探索用にチルちゃんとリンクしてますので、軽い鑑定状態です。この部屋には、複数の属性の魔素が絡み合ってて気持ち悪いです」
「うん。そっか、妖精と同調することで、擬似的にコハクちゃんも魔道士になるんだね」
「ゑ⋯⋯ それは、ある意味無敵では⋯⋯? 必要に応じた能力のを持つ妖精と同調してスキルを得るなら、なんにでもなれますな」
「私の能力を超えたものは使えないんじゃないでしょうか? 現に、今、空を飛べるとかバリア張れるなんてことはないですよ?」
「可能性はあるって事だね。そこが、プラチナ級の所以かな。ギルドマスター、彼女の能力については⋯⋯」
「勿論、心得ております。個人のスキルや才能については、口外致しません。ギルド協定に反しますからな。ギルベスダンの行為は、彼を捕まえ凶行を止める為の必要情報ですからお話しましたが、基本的にはルールは守ります」
「頼むよ」

 そりゃあ、チルちゃん達の妖精魔法が使えたら楽しそうだなとか、便利だなとかは思うけど、制御とか大変そうだし、精神集中とか向いてなさそうだし。チットちゃんチルちゃんが役割分担で助けてくれるから不満はないし。

「この棚の空いた部分に、置いてありました」

 冥府の王インフェルヌスほどじゃないけど昏い魔素が溜まっていて、意識してじっと視ると、細い糸のように伸びた魔素がある。

「イッ冥府の王インフェルヌス!?」
「この魔素の糸を辿ればいいの? って言ってもここからよく見えないけど⋯⋯」
〈そこは、ボクが追っかけるヨ。コハは、信頼出来る護り手と攻撃手を選んで頼んでヨ。こないだみたいに〉
「う、うん。フィルタさん達はお忙しいかな⋯⋯ 錬金術士相手だと、魔導士の方がいいのかな」
「すごい人脈だね。いや、同じギルドの上級者同士繋がりはあるか」
「あ、私がプラチナカードになったのは、特級ヽヽのフィルタさん達のおかげですから。フィルタさん達をご存知なんですか?」
「まあね。これでも次期当主として、あらゆるジャンルの情報は集めるよ。そうか、特級スペシャルに上がってるのか。依頼料も跳ね上がりそうだな」
「彼らの興味を引く依頼なら、通常料金でも請け負ってくれると思いますよ? 指名料はかかっちゃいますけど」
「その時は、コハクちゃんに紹介状を書いてもらおうかな」
「効果あればいいですけど」

 とにかく、戦闘ができない私と、一緒に攻撃、捕縛してくれる人を手配しなきゃ。







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