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廃鉱山の中は、アンデッドだらけ?
じゅうなな。『MPポーションではないはずだけど魔力枯渇で昏倒していたターレンさんは息を吹き返した』──エーテルベースの人参ジュースは気付薬?
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🍼
MP回復薬ではないはずだけど、魔力枯渇で昏倒していたターレンさんは、息を吹き返した。本当に、そんな感じでパチッと目を覚したのだ。
アネッタさんも、ターレンさんが身を起こしたことで、少し身体を楽にする。
「ターレン、調子はどうだ? 俺達が追いつくまで、冥気と瘴気に晒されていて、正直だめなんじゃないかと心配していたんだが」
「ご心配をおかけしました。が、魔法精神力が少ない以外は、全体的に怠い、くらいでしょうか?」
「自殺したくなるとか、排他的な気分だとかはないな?」
「はい。ひとりだとだめだったかもしれませんが、アネッタが居たので、彼女を残して私がさっさと狂気に囚われるわけにはいかないと、気を張っていましたのでなんとか」
「そうか。偉いな。ここは狭いし寒いし湿気っているが、動けるようになるまで、休もうか」
私達が落ちて来た広い場所に戻る事も考えたけれど、たくさんの横穴があり、坑道の集合点になっているから、他の坑道から魔物が這い出てこないとも限らない。
この狭い坑道で襲われるのと、どちらがマシか考えたら、何か落ちてきたり複数の坑道から何か集まって来たりしても嫌なので、動けない人もいることだし、このまま少しだけ休むことになった。
なにより、連続の大アクロバティックな運動で、全員が疲労も溜まっていることだろう。
「食事を摂るほど空いてる訳ではないけど疲れてるでしょうから、もう一度クッキーを、今度は香草ではなくて、蜂蜜と、通常の二倍のメープルシロップを練り混んだあま~いので糖分をお摂りクダサイ」
イチゴポーチには、手焼きのお菓子や野菜ジュースなどを常備するクセになっているのだ。アレフやクリスが喜ぶから。
「ありがたいね」
「もはや、絶対、何らかの効果あるってのが凄いよな」
なんでも入るイチゴのポーチから、防水布の敷物と毛布を出して、重ねて敷いて、消耗の激しいアネッタさんとターレンさんに休んでもらい、『癒しの夜光石の杖』で回復を促した。
癒しの杖をジッと見ているギレウォッタさん。
「驚くくらい色んな物が入ってるのもそうだけど、魔道具もかなりの数を持っているんだね?」
「殆どが、お祖母さんからポーチを貰ったときにすでに入っていた物なんです。お祖母さんが若い頃、世界を旅してまわってたときに集めた物と、お祖母さんが発案して適当に作った物があるらしいんですけど、自分はもう使わないからって。
あとは、アレフ達とダンジョン攻略時に宝箱から出てきた物とかもありますね」
それについては、ちょっと微妙な事も。
私の鑑定単眼鏡で罠を見抜き、運気999⁺を活かして罠を外し、魔法の鍵束を使って解錠して宝箱を開ける。
本来、レンジャーや遺跡探検型盗賊の仕事だと思うんだけど。
でも適材適所? メンバーの中では、私が一番適していた。
だけど最終的には、私は宝箱を開けるなということになってしまった。
ここでも運気999⁺が働き、出てくる物出てくる物、みんな長短様々な杖か、魔法付与装備品ばかりなのだ。
装備品はキャルも使えそうだけどサイズが合わなかったり、辛うじてアクセサリーはみんなで分配えるものの、基本的に私専用のアイテムしか出て来ないのだ。
私以外のメンバーが宝箱を開けると、色んなものが出てくるのである。
結果、罠を解除、解錠までが私の仕事で、みんなで順番に、宝箱出現のたびに交代で開けることになった。
MP回復薬ではないはずだけど、魔力枯渇で昏倒していたターレンさんは、息を吹き返した。本当に、そんな感じでパチッと目を覚したのだ。
アネッタさんも、ターレンさんが身を起こしたことで、少し身体を楽にする。
「ターレン、調子はどうだ? 俺達が追いつくまで、冥気と瘴気に晒されていて、正直だめなんじゃないかと心配していたんだが」
「ご心配をおかけしました。が、魔法精神力が少ない以外は、全体的に怠い、くらいでしょうか?」
「自殺したくなるとか、排他的な気分だとかはないな?」
「はい。ひとりだとだめだったかもしれませんが、アネッタが居たので、彼女を残して私がさっさと狂気に囚われるわけにはいかないと、気を張っていましたのでなんとか」
「そうか。偉いな。ここは狭いし寒いし湿気っているが、動けるようになるまで、休もうか」
私達が落ちて来た広い場所に戻る事も考えたけれど、たくさんの横穴があり、坑道の集合点になっているから、他の坑道から魔物が這い出てこないとも限らない。
この狭い坑道で襲われるのと、どちらがマシか考えたら、何か落ちてきたり複数の坑道から何か集まって来たりしても嫌なので、動けない人もいることだし、このまま少しだけ休むことになった。
なにより、連続の大アクロバティックな運動で、全員が疲労も溜まっていることだろう。
「食事を摂るほど空いてる訳ではないけど疲れてるでしょうから、もう一度クッキーを、今度は香草ではなくて、蜂蜜と、通常の二倍のメープルシロップを練り混んだあま~いので糖分をお摂りクダサイ」
イチゴポーチには、手焼きのお菓子や野菜ジュースなどを常備するクセになっているのだ。アレフやクリスが喜ぶから。
「ありがたいね」
「もはや、絶対、何らかの効果あるってのが凄いよな」
なんでも入るイチゴのポーチから、防水布の敷物と毛布を出して、重ねて敷いて、消耗の激しいアネッタさんとターレンさんに休んでもらい、『癒しの夜光石の杖』で回復を促した。
癒しの杖をジッと見ているギレウォッタさん。
「驚くくらい色んな物が入ってるのもそうだけど、魔道具もかなりの数を持っているんだね?」
「殆どが、お祖母さんからポーチを貰ったときにすでに入っていた物なんです。お祖母さんが若い頃、世界を旅してまわってたときに集めた物と、お祖母さんが発案して適当に作った物があるらしいんですけど、自分はもう使わないからって。
あとは、アレフ達とダンジョン攻略時に宝箱から出てきた物とかもありますね」
それについては、ちょっと微妙な事も。
私の鑑定単眼鏡で罠を見抜き、運気999⁺を活かして罠を外し、魔法の鍵束を使って解錠して宝箱を開ける。
本来、レンジャーや遺跡探検型盗賊の仕事だと思うんだけど。
でも適材適所? メンバーの中では、私が一番適していた。
だけど最終的には、私は宝箱を開けるなということになってしまった。
ここでも運気999⁺が働き、出てくる物出てくる物、みんな長短様々な杖か、魔法付与装備品ばかりなのだ。
装備品はキャルも使えそうだけどサイズが合わなかったり、辛うじてアクセサリーはみんなで分配えるものの、基本的に私専用のアイテムしか出て来ないのだ。
私以外のメンバーが宝箱を開けると、色んなものが出てくるのである。
結果、罠を解除、解錠までが私の仕事で、みんなで順番に、宝箱出現のたびに交代で開けることになった。
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