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琥珀・もうすぐ14歳・♀・遊び人Lv.1!
よん。『アミナさんの【目利き】も間違いはないのだけど【鑑定】を持っているギルマスの鑑別は間違わない』──いい仕事には特別報酬?
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⚛️
アミナさんの【目利き】も最高レベルまで達しているので間違いはないのだけれど、【鑑定】を持っているギルマスの鑑別診断は間違わない。
「ほう、確かにフィリシールの虹花で、しかも良質だな。ちゃんと処理してあるし10株づつ束ねてあるのもいい。いい仕事だ」
ニカッと笑って、大きな手で私の頭を鷲摑みからぐりぐりと撫でてくれる。
ギルマスは、アミナさんと会計のポルコスさんに掛け合ってくれた。
「おう、これぁ、ボーナスつけてやんな。依頼主の出す料金の3……いや、5%上乗せで、特別会計から出しておけ。
コハク、これからもいいものを持って来たら、上乗せしてやる」
周りのギルメン達がどよめく。
「ちょ、おお、ハルトさん、えこひ……」
「──じゃねぇよ。オメェらだって、俺が唸るような仕事こなしたら、いつだって上乗せしてやんぜ? そのための特別会計予算だからな。会員規約、ちゃんと読んでるか? 前からあるシステムだぞ? まあ、滅多に発生しないがな」
そう、確かに、冒険者協会会員規約の中に、特別会計予算についての記載はある。特別優秀な働きをした者には、ギルドマスターの権限で、特別報酬を出したり、支払金額に上乗せする可能性がある。と。
あまり見かけないので、突発的な事件に対して的確な対処をした人への報奨とか、魔物の狂進行が起こった時に、街を護った報酬とか、そういう事に使われるものだと、みんな思ってた。
ちなみに、アレフ達と一緒にいて、突発的な事件を解決して、もらった事はある。ので、よけいにそういう物だと思ってました。
「フィロシラと間違わずに、確実にフィリシールだけを、それも一定条件を満たさないと咲かない栽培では確実に咲かないという、希少な虹花ばかりカゴいっぱいに持ってきた。しかも、丁寧に採取して保管してあるからまったく傷んでない」
私のポシェット、空間拡張袋は、無限収納機能が施されていて、見た目に関係なくなんでも入って、中身の時間経過もない。まわりには秘密だけど。
──はっきりゆって、ズルである。採取してすぐに収納すれば、いつでも取り出した時が採りたてなのである。言わないけど。
「なんなら、お前らもやってみるか?」
ギルマスの意地悪げて楽しそうなひと睨みに、まわりのギルメン達は、両手を上げて降参する。
「まさか。なんの効能もないただの草のフィロシラ混じりの上、半日でカゴいっぱいになんか出来ませんて」
「辛うじて、畑に植わってるのはフィロシラだとは知ってますがね、野に生えてるのを見て、どっちか見分けつつ、更に全部虹花を回収なんて、植物学者じゃあるまいし……」
「そういう事だ」
──解ったか?
もう、誰も、ギルマスに文句を言う人も、私の成果に興味を示す人も、取り囲む人もいなくなった。
アミナさんの【目利き】も最高レベルまで達しているので間違いはないのだけれど、【鑑定】を持っているギルマスの鑑別診断は間違わない。
「ほう、確かにフィリシールの虹花で、しかも良質だな。ちゃんと処理してあるし10株づつ束ねてあるのもいい。いい仕事だ」
ニカッと笑って、大きな手で私の頭を鷲摑みからぐりぐりと撫でてくれる。
ギルマスは、アミナさんと会計のポルコスさんに掛け合ってくれた。
「おう、これぁ、ボーナスつけてやんな。依頼主の出す料金の3……いや、5%上乗せで、特別会計から出しておけ。
コハク、これからもいいものを持って来たら、上乗せしてやる」
周りのギルメン達がどよめく。
「ちょ、おお、ハルトさん、えこひ……」
「──じゃねぇよ。オメェらだって、俺が唸るような仕事こなしたら、いつだって上乗せしてやんぜ? そのための特別会計予算だからな。会員規約、ちゃんと読んでるか? 前からあるシステムだぞ? まあ、滅多に発生しないがな」
そう、確かに、冒険者協会会員規約の中に、特別会計予算についての記載はある。特別優秀な働きをした者には、ギルドマスターの権限で、特別報酬を出したり、支払金額に上乗せする可能性がある。と。
あまり見かけないので、突発的な事件に対して的確な対処をした人への報奨とか、魔物の狂進行が起こった時に、街を護った報酬とか、そういう事に使われるものだと、みんな思ってた。
ちなみに、アレフ達と一緒にいて、突発的な事件を解決して、もらった事はある。ので、よけいにそういう物だと思ってました。
「フィロシラと間違わずに、確実にフィリシールだけを、それも一定条件を満たさないと咲かない栽培では確実に咲かないという、希少な虹花ばかりカゴいっぱいに持ってきた。しかも、丁寧に採取して保管してあるからまったく傷んでない」
私のポシェット、空間拡張袋は、無限収納機能が施されていて、見た目に関係なくなんでも入って、中身の時間経過もない。まわりには秘密だけど。
──はっきりゆって、ズルである。採取してすぐに収納すれば、いつでも取り出した時が採りたてなのである。言わないけど。
「なんなら、お前らもやってみるか?」
ギルマスの意地悪げて楽しそうなひと睨みに、まわりのギルメン達は、両手を上げて降参する。
「まさか。なんの効能もないただの草のフィロシラ混じりの上、半日でカゴいっぱいになんか出来ませんて」
「辛うじて、畑に植わってるのはフィロシラだとは知ってますがね、野に生えてるのを見て、どっちか見分けつつ、更に全部虹花を回収なんて、植物学者じゃあるまいし……」
「そういう事だ」
──解ったか?
もう、誰も、ギルマスに文句を言う人も、私の成果に興味を示す人も、取り囲む人もいなくなった。
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