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琥珀・もうすぐ14歳・♀・遊び人Lv.1!
さん。『薄暗くなる前に街に戻り、門番のお兄さんに驚かれたけど暗くなる前に報告に行く』──初ソロクエスト達成です( ¯﹀¯ )✧*.゜
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薄暗くなる前に街に戻り、門番のお兄さんにちょっと驚かれた(失礼だよね?)帰れたことにか、戻りが思ったより早かったのか。
少し疲れたけれど、暗くなる前に冒険者協会に報告に行く。
「アミナさん、戻りました~」
「え? もう? まだ数時間しか経ってないわよ? ……凄いわね。明日以降になると思ってたわ」
カウンター越しに、驚きの表情で、カゴにふわふわに盛った、10株づつ束にしたフィリシールを受け取るアミナさん。
アミナさんは【目利き】の技能がMAXなので、ほぼ【鑑定】持ちと変わらない、素敵お姉さんである。
ちなみに、ギルマスは、【目利き】MAX状態で冒険を続けた結果、なんと【鑑定】を開花させた強者である。
「うん。間違いなく、フィリシールね。フィロシラは混ざってないわね。
コハクちゃんは【薬草学】があるから安心ね。また頼むわ」
普通の、スリ傷に効く『ヨモギ』や『オトギリソウ』なんかだと扱いも難しくないし、わりとどこにでも生えているので、報酬もお安い(子供のお小遣い程度)。でも、フィリシールは、フィロシラと間違わないようにちょっとだけ知識が必要なのと、虹色の花はちょっとだけ希少なので、お代金もお高めの設定なのだ。
「凄いわね。全部虹花じゃないの」
アミナさんが褒めてくれた瞬間、カウンター向こうの職員達に、どよめきが起こる。
私の背後の、テーブルやカウチで雑談をしながら、軽食を摂ったり休憩していた一般メンバー達も、声は聴こえなくても、アミナさんが感激している様子や、その後ろの職員達が僅かに動揺する様子は見えるので、気になったらしい。
音が聴こえなくても、様子で変化を感じとるのは、さすが腕利き冒険者達だね。チルちゃんを通じて視ると、みんなレベル高めだった。
何人か立ち上がって寄って来る。
「おお、嬢ちゃんすげぇじゃねぇか。フィリシールを半日でこんだけ集めてきた上に、虹花ばっかりかよ、どんだけ運がいいんだよ」
「よく陽のあたる場所だったからかな?」
「陽が当たればいいのか?」
「日陰や、日照時間の少ない場所には咲かない……かな?」
「ほおぉ? 詳しいじゃねぇか」
「いちお、教会で薬草育ててたことあるから」
たくさんのギルドメンバーに囲まれて、ちょっとだけ怖い。みんな、アレフやクリスより縦も横も大きいんだもの。
縦──身長は、アレフ達より低い人も中にはいるけど、身体の厚みというか、迫力というか、殆ど壁である。
「おらおら、オメェら、ちっせぇ女の子を囲んでんじゃねぇよ」
「あ、ギルマス」
私を取り囲む、暑苦し……大きなオニーサン達を、ギルマスが解散させてくれる。シッシッと、手を振って、犬を追い払うみたいだ。
忙しいから奥でお仕事──表には出ないって言ってたのに、案外ヒマなのかしら?
「そんな顔してんじゃねぇよ。お前さんの、初仕事が達成したっつーから様子を見に来たんじゃねぇか」
「気にかけてくださり、ありがとうございます」
「おう」
アレフ達と一緒にいた時から目をかけてくださる、怖い見た目とは反して、優しいオジサマである。
薄暗くなる前に街に戻り、門番のお兄さんにちょっと驚かれた(失礼だよね?)帰れたことにか、戻りが思ったより早かったのか。
少し疲れたけれど、暗くなる前に冒険者協会に報告に行く。
「アミナさん、戻りました~」
「え? もう? まだ数時間しか経ってないわよ? ……凄いわね。明日以降になると思ってたわ」
カウンター越しに、驚きの表情で、カゴにふわふわに盛った、10株づつ束にしたフィリシールを受け取るアミナさん。
アミナさんは【目利き】の技能がMAXなので、ほぼ【鑑定】持ちと変わらない、素敵お姉さんである。
ちなみに、ギルマスは、【目利き】MAX状態で冒険を続けた結果、なんと【鑑定】を開花させた強者である。
「うん。間違いなく、フィリシールね。フィロシラは混ざってないわね。
コハクちゃんは【薬草学】があるから安心ね。また頼むわ」
普通の、スリ傷に効く『ヨモギ』や『オトギリソウ』なんかだと扱いも難しくないし、わりとどこにでも生えているので、報酬もお安い(子供のお小遣い程度)。でも、フィリシールは、フィロシラと間違わないようにちょっとだけ知識が必要なのと、虹色の花はちょっとだけ希少なので、お代金もお高めの設定なのだ。
「凄いわね。全部虹花じゃないの」
アミナさんが褒めてくれた瞬間、カウンター向こうの職員達に、どよめきが起こる。
私の背後の、テーブルやカウチで雑談をしながら、軽食を摂ったり休憩していた一般メンバー達も、声は聴こえなくても、アミナさんが感激している様子や、その後ろの職員達が僅かに動揺する様子は見えるので、気になったらしい。
音が聴こえなくても、様子で変化を感じとるのは、さすが腕利き冒険者達だね。チルちゃんを通じて視ると、みんなレベル高めだった。
何人か立ち上がって寄って来る。
「おお、嬢ちゃんすげぇじゃねぇか。フィリシールを半日でこんだけ集めてきた上に、虹花ばっかりかよ、どんだけ運がいいんだよ」
「よく陽のあたる場所だったからかな?」
「陽が当たればいいのか?」
「日陰や、日照時間の少ない場所には咲かない……かな?」
「ほおぉ? 詳しいじゃねぇか」
「いちお、教会で薬草育ててたことあるから」
たくさんのギルドメンバーに囲まれて、ちょっとだけ怖い。みんな、アレフやクリスより縦も横も大きいんだもの。
縦──身長は、アレフ達より低い人も中にはいるけど、身体の厚みというか、迫力というか、殆ど壁である。
「おらおら、オメェら、ちっせぇ女の子を囲んでんじゃねぇよ」
「あ、ギルマス」
私を取り囲む、暑苦し……大きなオニーサン達を、ギルマスが解散させてくれる。シッシッと、手を振って、犬を追い払うみたいだ。
忙しいから奥でお仕事──表には出ないって言ってたのに、案外ヒマなのかしら?
「そんな顔してんじゃねぇよ。お前さんの、初仕事が達成したっつーから様子を見に来たんじゃねぇか」
「気にかけてくださり、ありがとうございます」
「おう」
アレフ達と一緒にいた時から目をかけてくださる、怖い見た目とは反して、優しいオジサマである。
応援ありがとうございます!
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