男はエルフが常識？男女比1：1000の世界で100歳エルフが未来を選ぶ

35話 クロノスへの帰還

「よし、帰ってきたね。」

【テレポート＆エスケープ】を使い、男性保護施設クロノスの自分の部屋に施設員と一緒に戻ることが出来た。
施設員1人は上司へ帰還の報告をしに行き、残った2人は俺の警護を続けようとしたが俺の方が自分の部屋でゆっくり休みたいからと上司から休日を貰っておいでと部屋から追い出した。

出張警護人（施設員）は譲の邸宅の離れを宿とし無償で借り体を休めていただけど自宅で休日を過ごす方が良いだろう。

最初付いてくれていたベテラン職員の鈴木さんは複数人移動での実験でクロノス来た時に人員を全員を変えてもらい、通常業務場所であるクロノスに既に戻っている。どの位ユニーク魔法の理解に時間がかかるか分からなかったし、施設長の寺田さんと話した結果、クロノスに来るタイミングがある時は施設からの人は変えてもらうことになり、2回出張警護人が変わっている。

部屋の中だし靴を脱ぐ、今のところ部屋は土足厳禁だ。移動場所は結構指定出来て部屋の中だがフロアシートを敷いた場所にテレポートした。

施設員たちはフロアシートの内で靴を脱ぎ、靴を手に持ちフローリングを靴下で歩き玄関でまた靴を履くという動作をしてもらっている。

俺の場合は自分の部屋だから靴はフロアシートに置いたままだ。ちなみにエアコンの風などで簡単に砂が飛ばないようにフロアシートは端を立つように成形した。紙箱のフタを裏返したような形、トレーやお盆のように端が上に向いている形になっている。

実験当初は土足で問題ない場所にばかり移動してたから俺自身は靴問題に気づかなかったが譲や鈴木さんが気付いており俺に提案してくれたんだよな。

玄関がある程度広いと言え、複数人移動では広さに不安がある。移動できても壁が近いのではないか、ふら付きがある際には壁に体をぶつけるなどの懸念から本棚を置いてある位でスペースのある部屋にフロアシートを置いてもらうことになった。

久しぶりに部屋でのんびりできるのでゆっくりソファに座る。

「・・・ふぁ・・譲の家も良かったけど自分の部屋は慣れ度が違う。」

クロノスは一度、建物の立て直しがあってずっとこの部屋という訳じゃないけど実家のような安心感がある。
部屋は2LDK。1人にしては広めだが今世はこの広さがちょうどいい。

・・・1つの部屋は実質移転場所として確保しなちゃだし狭さや不便さを感じたら部屋の増築とかしてもらえるのかな？部屋変えが妥当か、

クロノスでは男が無料で借りれる部屋の広さの基本が2LDKでそれより広い場所を求める場合は食費のように毎月いくらか払う事で広い部屋に変えることが出来る。

片付けられないタイプやコレクションがいっぱいあるような男性が利用しているように思う。
ちなみに片付け苦手でも他人に片付けられても平気なタイプなら無料で施設員に清掃を頼むこともできる。

清掃が無料については一軒家じゃなくて集合住宅みたいなものだから部屋は綺麗にしてもらった方が周りに被害が出なくて良いんだろう。匂い問題だったり物が多すぎて床が抜けるとかあるかもしれないしね。

「とりあえず部屋はこのままでいっかー」

不便になったらまた考えよう。
施設長達からの呼び出しがあったら部屋から出るけど、今日はそれまでダラダラでもいいだろう。