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17話 結婚しちゃえば?
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「ほぅほう、完治した今、このまま犬飼さんが主治医として傍に居てくれるかどうか・・・そうか~・・・」
治癒魔法でケガの後や後遺症が治ったとみられる乾久成だったが念のため
1週間施設クロノスに滞在してもらう事になった。今日は6日目だ。
「手紙の返事が遅かったのも悪かった。」
「そういう理由があったのね。」
要約【魔法使えるようになったから治癒魔法試させてくれない?】という手紙を送った時に、返事が遅かったし来る日付が遅かったのはそんな理由があったのか、
てっきり俺の魔法が発動しなかった場合、無駄に期待したぶん落ち込むことになるのが辛いとかだと思ったがそうじゃなかったらしい。
「犬飼さんって恋人いるの?」
「?居ないぞ」
「じゃ、犬飼さんとは何年ぐらい一緒にいるの?」
「?今年で29年だ。」
「!へぇ、じゃあ犬飼さんを21歳の時から雇ってるわけだ。」
俺が乾と出会ったのは27年前、
俺のヒーラーの腕前の噂を何処からか聞いてきて、乾単独で俺を訪ねてきた事がきっかけだった。
その時の俺は、魔法を発動することが出来なかったわけだが乾は何週間か粘った。
その間にお互いの生い立ちを話し、お互いが20歳で人生最悪の日を迎えたこと。親と親戚をなくした事を知った。
ヒーラーやっていた過去があり、久成の傷のある顔に初めから忌避感を感じていなかった事もあってか、久成の方から手紙を送ってきたり、たまに会いに来たりで友達になっていった。
まさか俺と出会う前から犬飼さんと関わりがあったとは・・・
27年前『事件後1年間ずっと体が痛くてもがいてた。マシな女のヒーラー見つけて雇てる。』のヒーラーがきっと犬飼さんの事だったんだな。うん。
「さっきからなんだ?」
「犬飼さんと結婚しちゃえば?」
「・・・・はぁ!?」
「犬飼さん魔女で寿命長いだろうけど、21歳から29年間っていう若い時期を一緒にいちゃったんだし責任取って結婚してずっと一緒にいればいいんじゃない?恋人居ないならOKでしょ。」
「・・・///いや・・けど・・・///」
「魔女で50歳だと普通の人間からは一歩遠くの存在とみられちゃうからね。犬飼さんそのせいでモテなくて1人寂しい老後を送ることになっちゃうかもしれないけどいいの?」
「ぁああああ!!変なこと言うなよ!」
犬飼さんの孤独死でも想像したのか真っ青な顔になる乾。
「お前、俺から見るに犬飼さんの事大好きだよ。告白しちゃいな」
俺は話を切り上げて自分の部屋に戻った。
結婚しねぇかな(わくわく)
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その間にお互いの生い立ちを話し、お互いが20歳で人生最悪の日を迎えたこと。親と親戚をなくした事を知った。
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「ぁああああ!!変なこと言うなよ!」
犬飼さんの孤独死でも想像したのか真っ青な顔になる乾。
「お前、俺から見るに犬飼さんの事大好きだよ。告白しちゃいな」
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