男はエルフが常識?男女比1:1000の世界で100歳エルフが未来を選ぶ

ひらだいら

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6話 【繁殖ランク】と【交友ランク】

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「100歳の男ってどの位の需要があるの?」

「引く手数多です。間違いなく。」

「・・・おべっかではなく?片方Fランクだよ?」

この世界で男性は基本大切にされるがシビアに値踏みされ価値を付けられている。
代表的なのが毎年更新される【繁殖ランク】と【交友ランク】の二つだ。

順番は繁殖ランクの次に交友ランクと固定され、一番上のランクがAで一番下がFだ。

俺の場合はFBランク
【繁殖ランクF=繁殖力ナシ】
【交友ランクB=身内や一部の者に愛情深く、耐性持ちの女性なら交友的】

ちなみに【耐性持ち】は[男性耐性検定]の資格持ちの事だ。

ちなみにAAランクだと
【繁殖ランクA:健康で繁殖力が高く、女性の自然妊娠で5人以上の子供がいる】
【交友ランクA:性別関わらず交友的で愛情深い】だ。

男性の個人情報は結構厳しく取り締まられているが、ランク情報は個人情報の対象外。

同じ市にいる男性の名前は分からないけどランクは知ってる。なんてことが珍しくないらしい。

希少な高ランクは別なのかもしれないけど詐称はダメだし、隠さないのが普通だから悪意無く広まる。

男側もランク位ならと特別不快に思わない。

不幸中の幸いなのは俺の知る限りの周りではランクが低くても区別されても差別対象にはならないことだ。

「繁殖の問題はお金でどうにでもできます。」

「まぁ・・・うん。」

大昔は違ったようだが今の時代は多くの人が人工授精で生まれている。

男性は精子の提供が努力義務とされていて、
初回はなんやかんやほぼ強制的に精子バンクの医療施設に連れてこられ出すことを求められる。

初回もそれ以降も来院だけで手間賃としてお金は出るが、初回の緊張や失敗をトラウマとして引きずる人もいる。

移動の手間賃はそんな高くないけど、精子の買取価格はランクが低くても100万円以上と高い、
人類のためにも1回連れて行ってハードルを下げさせるのは分かるけどもう少しやり方が無いもんかと思う。

精子バンクではランク以外にも人種や体型など多少の男性の個人情報が公開される。
感覚としては一般の人が男性の個人情報を流すのとかは厳しく怒られ、ランク情報と精子バンク提供情報は例外。

遺伝子相性こそ国が提示するが、血が近いなどの理由じゃない限り女性はお金に物を言わせれば自由に選択できる。
だから、人気には差があり男性たちの子孫の数には差があったりする。

高ランクの金額は高いとかの調整や、血の濃さ・遺伝子相性。などで多少は自然にバラけたりするらしい。

「ですが、男そのものはお金だけなく運とコネが必要となります。」

ぉお・・・何気に何気に女性の口から男性じゃなくて”男”のって出るの久しぶりに聞いた。
スルーしておこう。

「寿命の近い290歳じゃない限り、男性に年齢はあり関係ありません。290歳だとしても男性と結婚したという事実や残りの10年に需要があります。」

「交友ランクBが結婚に前向きと公言なんてしたら国中の未婚金持ちが群がる未来しかありません。中には一筋の望みかけて暴走しだす人々も出てくるでしょう。」

「気まぐれに行動しいると前置きしておくことをお勧めします。」

だって・・・いやいや!確かに交友ランクは高い方だけれども

「マジかー・・・じゃ、公言しないんでベテラン以外には秘密でお願いします。」

「承知しました。」

寺田さんとベテラン施設員なら口も固そうだから大丈夫だろう。

「気まぐれに食事会に参加してみた。
とか、仕事の話とか聞きたい。
無難に、お金が欲しくてを建前にした方が良さそうだね。」

婚活とバレないように
ボランティアで女性と会うにしても無償でここまで!?と変に期待させそうだし、
お金目的での奉仕活動で出会うのが無難な感じではある。

奉仕活動なら提示金額以上は貰えませんとか、
チップじゃなくて賄賂みたいな感じがして俺は嫌だとかも言えるしね。
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