男はエルフが常識？男女比1：1000の世界で100歳エルフが未来を選ぶ

1話 強制転生ですか・・・チートが欲しいです。

「貴方は転生者に偶然選ばれました。」

「！？・・・」

「なお、転生生物は人間で転生は強制です。」

「強制、ですか・・・」

「記憶持ちとなります。」

「そうなんですね・・・」

俺はおそらく仕事帰りに、
大雨による土砂崩れで死んだ。

んだと・・・思うんだが、
目の前には眩しくない感じに周りが白く発光して、白い羽をはやしてる女性がいて、
転生を宣告されてしまっている。天使の輪っかは無いけど天使か？

「ちなみに「チートですか、念のために理由を聞いても？」

あの、『転生は強制』とか質問前に追加で答えてくれてましたけど、もしかしなくても思考が読めてるんですか？怖いんですけど！！

「ぉ、恐れながら・・・おれ、私は満足な人生を送れたかと言えば微妙ですが、恵まれた時代・恵まれた国で人生を過ごすことが出来ました。」

しかし

「歴史を見るに人は人間同士で争う生き物です。そんな中に比喩とは言え”温室育ちのボンボン”の私が転生してもすぐ死んでしまうでしょう。」

温室育ちと言うには裕福な家育ちのお坊ちゃんではなく、普通のクソガキで、
社会人2年目に入りそうなのに仕事に慣れず踏ん張りどころと頑張ってる最中だった。

順風満帆な人生か疑問だが、
戦争に直接巻き込まれず、治安も良くて、インフラも整ってる恵まれた環境下で生きて死ねた。

「運良く生きれたとしても、記憶持越しなら尚更好転しない、しようもない状況・現実の絶望は計り知れません。」

「かなり贅沢かもしれませんが、自殺は選びたくないし、すぐ死んでしまう殺されてしまう人生を送りたくないんです。」

戦乱荒れ狂う時期ではなく比較的平和な時に生まれたとしても、医療文明低くて生まれてすぐとか流行り病で苦しみぬいて死ぬとかもありえる。

チートが欲しいと願うのも許してほしい。

「チートとまでいかなくても恵まれた何かが欲しいんです。」

出来れば恵まれた何かが複数欲しいです。

欲張りですみません。怒らないでくれると嬉しいです。

「分かりました。」

「え！？」

「上司に伝えておきますね。」

上司とかいるんですね。

「ぉ、お願い致します。」

誠心誠意・・・は打算を考えないまごころだったか？

打算的だけど、次の人生が決まる場面だろうから心を込めて頭を下げた。

きっとこれ以上に駄々をこねても良いことはない。
もう怒りを買わない事を第一にしよう。

「最後に、記憶はいつ頃思い出しますか？」

「！？」


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