5 / 6
5話 その肉を他人に振舞うんじゃぁない!!(上)
しおりを挟む
ピンポン
「・・・ここも居ないのか」
人里に来たと思ったが今のところ誰も居ない。
捨てられた土地に電気が通っているのはおかしな話だから何処かには居るはずだと俺はまた違う家を訪ねる事にした。
ピンポン
「はーい・・・待ってくださいね。」
ガチャ
「まぁ!!男の人!!ぁ、ごめんなさい。我が家に何か御用ですか?」
一軒家から出てきたのはやせ型で30代位の女性だった。髪を横に寄せた一つ結びの落ち着いた雰囲気な人だ。
「ぇえ、実は道すがら追いはぎに遭いまして荷物を全部無くしてしまったんです。少しの間だけでも屋内で休憩させてもらえないかと思いまして」
盗賊と間違われないように手ぶらの言い訳。小奇麗な恰好して苦しいか・・・
「!それは大変でしたね。どうぞ汚い家ですけど」
「ありがとうございます。」
ヨシ!第一関門突破だ。俺は遠慮なく家に入ることにした。靴は・・普通に脱いで走りにくいスリッパか、手袋を脱ぎながら玄関を観察する。
武器になりそうなのは傘位で、緊急避難用のリュックなども見当たらず至って普通の玄関。おっと、リードがあるってことは犬か何かがいるのか注意だな。
靴はお姉さんの靴と子供サイズの水色の運動靴やモコモコシューズと数は少ない。
俺は1階の雨戸も閉められていない部屋に通された。やはりゾンビの脅威が極めて低い場所であるのは間違いないだろう。
そして外が暗いわけでもないのに部屋の明かりはついていて暖房もついているようだが温度としては低くめに設定しているようでジャンバーを脱がなくても良さそうだ。節電はしてない訳でもないと言った所だろうか?
それにしても・・防寒着有とはいえ外の寒さも平気だったし、手袋を外した今の感想としては動かしやすくなったな。それくらいなんだよな。俺そんなに頑丈だったか?
「ただの水ですみませんね。」
「いえ、ありがとうございます。」
部屋はリビングダイニングで俺は促されるままに2人掛けソファーに座り、女性がすぐにコップを出し水道を使う様子を横目で見ていた。
電気も水道も機能している。そしてコンロの上には大きな両手鍋が置かれているのも見える。女性の服装は冬らしい格好。家の中だからか俺と違いジャンバーは着ていないものの淡い緑のカーディガンが落ち着いた雰囲気に合っている。
一見衣食住に困って無さそうだが、
近くで見る女性はやせ型と言うよりもやせ細っていた。
「・・・」
念のため出された水は形式上一口飲んだように見せかけた。コップはガラスではなくコーヒーを入れるのに良さそうなしゃれたマグカップだったので実際は水が減ってなくても目立たないだろう。
女性はダイニングチェアを俺が座っているソファーから少し離れた場所に置き座った。
「自己紹介が遅れてしまってごめんなさい。私は山田 サラニアと言います。」
「俺は・・恵草です。」
フルネームで答えるのは何となく憚られて苗字だけを名乗った。
「ご丁寧にありがとうございます///それで・・救助要請は警察に連絡を入れようと思うんですが、男性保護局の方が良いですか?」
「・・・・・」
警察が機能していることも想定しておくべきだったと焦るとともに、何か変な単語が出てきたんだが!???
「・・・ここも居ないのか」
人里に来たと思ったが今のところ誰も居ない。
捨てられた土地に電気が通っているのはおかしな話だから何処かには居るはずだと俺はまた違う家を訪ねる事にした。
ピンポン
「はーい・・・待ってくださいね。」
ガチャ
「まぁ!!男の人!!ぁ、ごめんなさい。我が家に何か御用ですか?」
一軒家から出てきたのはやせ型で30代位の女性だった。髪を横に寄せた一つ結びの落ち着いた雰囲気な人だ。
「ぇえ、実は道すがら追いはぎに遭いまして荷物を全部無くしてしまったんです。少しの間だけでも屋内で休憩させてもらえないかと思いまして」
盗賊と間違われないように手ぶらの言い訳。小奇麗な恰好して苦しいか・・・
「!それは大変でしたね。どうぞ汚い家ですけど」
「ありがとうございます。」
ヨシ!第一関門突破だ。俺は遠慮なく家に入ることにした。靴は・・普通に脱いで走りにくいスリッパか、手袋を脱ぎながら玄関を観察する。
武器になりそうなのは傘位で、緊急避難用のリュックなども見当たらず至って普通の玄関。おっと、リードがあるってことは犬か何かがいるのか注意だな。
靴はお姉さんの靴と子供サイズの水色の運動靴やモコモコシューズと数は少ない。
俺は1階の雨戸も閉められていない部屋に通された。やはりゾンビの脅威が極めて低い場所であるのは間違いないだろう。
そして外が暗いわけでもないのに部屋の明かりはついていて暖房もついているようだが温度としては低くめに設定しているようでジャンバーを脱がなくても良さそうだ。節電はしてない訳でもないと言った所だろうか?
それにしても・・防寒着有とはいえ外の寒さも平気だったし、手袋を外した今の感想としては動かしやすくなったな。それくらいなんだよな。俺そんなに頑丈だったか?
「ただの水ですみませんね。」
「いえ、ありがとうございます。」
部屋はリビングダイニングで俺は促されるままに2人掛けソファーに座り、女性がすぐにコップを出し水道を使う様子を横目で見ていた。
電気も水道も機能している。そしてコンロの上には大きな両手鍋が置かれているのも見える。女性の服装は冬らしい格好。家の中だからか俺と違いジャンバーは着ていないものの淡い緑のカーディガンが落ち着いた雰囲気に合っている。
一見衣食住に困って無さそうだが、
近くで見る女性はやせ型と言うよりもやせ細っていた。
「・・・」
念のため出された水は形式上一口飲んだように見せかけた。コップはガラスではなくコーヒーを入れるのに良さそうなしゃれたマグカップだったので実際は水が減ってなくても目立たないだろう。
女性はダイニングチェアを俺が座っているソファーから少し離れた場所に置き座った。
「自己紹介が遅れてしまってごめんなさい。私は山田 サラニアと言います。」
「俺は・・恵草です。」
フルネームで答えるのは何となく憚られて苗字だけを名乗った。
「ご丁寧にありがとうございます///それで・・救助要請は警察に連絡を入れようと思うんですが、男性保護局の方が良いですか?」
「・・・・・」
警察が機能していることも想定しておくべきだったと焦るとともに、何か変な単語が出てきたんだが!???
11
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説


男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。

男女比がおかしい世界に来たのでVtuberになろうかと思う
月乃糸
大衆娯楽
男女比が1:720という世界に転生主人公、都道幸一改め天野大知。 男に生まれたという事で悠々自適な生活を送ろうとしていたが、ふとVtuberを思い出しVtuberになろうと考えだす。 ブラコンの姉妹に囲まれながら楽しく活動!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら男女逆転世界
美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。
※カクヨム様にも掲載しております

男女比1/100の世界で《悪男》は大海を知る
イコ
ファンタジー
男女貞操逆転世界を舞台にして。
《悪男》としてのレッテルを貼られたマクシム・ブラックウッド。
彼は己が運命を嘆きながら、処刑されてしまう。
だが、彼が次に目覚めた時。
そこは十三歳の自分だった。
処刑されたことで、自分の行いを悔い改めて、人生をやり直す。
これは、本物の《悪男》として生きる決意をして女性が多い世界で生きる男の話である。

男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?
悠
ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。
それは——男子は女子より立場が弱い
学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。
拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。
「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」
協力者の鹿波だけは知っている。
大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。
勝利200%ラブコメ!?
既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる