異世界でのんびり暮らしたいけど、なかなか難しいです。

kakuyuki

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「よし、今日もいい朝だ!」
『ねえ、このセリフ、毎日言わないとダメなの?』
「もちろんだ。俺の【普通の暮らし】が始まるまで毎日言うぞ!」
『無理だって』
そんな朝を過ごして、昼頃
「よし、じゃあ行ってきます!」
「行ってらっしゃい、ミカズキお兄ちゃん!」
俺はバイトに行くのであった。
「おはようございます!」
「ああ、おはよう、ミカズキ君」
「主任、おはようございます」
「さてと、今日の仕事のことなんだが、これをやってほしい」
「了解です!」
そう言って、俺は元気に働くのであった。 あ、ついでに主任もエルフで、店長の妹である。
「そういえば、昨日、騎士の部下になるのを断ったみたいじゃないか」
「主任、店長から聞きましたか?」
「ああ、ついでに逃げ食いについても聞いたぞ」
「そうですか」
「なあ、本当は今の生活が楽しいから断ったじゃないだろ?」
「・・さすが主任」
「で、本当の理由は?」
「・・面倒くさいからです・・」
「・・ふふふ、あははは!」
「ちょっと、笑わないでください!」
「あははは、笑うしかないだろ、面倒くさいというか理由から断るなんて、あははは」
「笑い過ぎですよ!」
「すまんな、普通は断らないからな」
「え、普通は断らないんですか?」
「そうだぞ、それも知らなかったのか?」
「マジか・・普通じゃないのかよ・・」
「まあ、断っていなければ、君を監禁していたな・・」
「あははは、主任も冗談を言うんですね!」
「・・そうだな、冗談だから気にするなよ・・」
「わかっていますよ!」
そんな会話をしていたら、
『ねえ、忘れていると思うけど、依頼で1週間ぐらい休みをもらわないと』
そうだった、すっかり忘れていた。
「主任、ちょっと、いいですか?」
「ん?なんだ?」
「実は、ある依頼があって1週間ぐらい休みたいですけど・・」
「・・その依頼者は女性か?・・」
なんだ、主任の目から光が消えたぞ。
『・・ねえ、君ヤンデレって、知ってる?』
ヤンデレ? なにそれ、新しいスキルか?
『・・まあ、そんなものかな・・(たぶん)』
「・・おい、黙ってないで答えろ!」
「え~と、わからないです。 依頼書には性別まで書かれていなかったですね」
「・・そうか。 で、休みのことだが店長に自分で言ってこい」
「あ、わかりました。 店長はどこにいますか?」
「確か、明日までの書類があるから、2階にいるんじゃないか?」
「わかりました、言ってきますね!」
「ああ、わかった」
そう言って、たぶん2階にいるはずの店長のところに行くのであった。

「・・お前だけは、逃がさないからな・・」

俺は、今2階の部屋の前にいる。
「店長いますか?」
「はいはい、入っていいですよ~」
そう聞こえたので、入ると
「うわ、すごい書類の量ですね」
「でしょ! 褒めていいんだよ!」
「褒めませんよ。 あ、それとある依頼があって、1週間ぐらい休みをもらってもいいですか?」
すると、店長の手が止まった。
「・・1週間も君がいないのかい?」
「はい、大丈夫ですよ! 帰って来たら、1週間分また働きますから!」
「・・ねえ、依頼者って女性なの?」
あれ、店長の目からも光が消えたぞ。
『君は、いつか刺されるね・・』
ええ、なんで残念な奴みたいな感じで言ってるの?
「・・ねえ、答えて!」
「主任にも言いましたが、依頼書には性別は、書かれていませんでしたよ」
「・・そっか。 いいよ。 ただし、帰ってきたら、働いてもらうからね!!」
「了解です!!」
そう言って、俺は休みをもらうことができたのであった。

「・・ふふふ、知らない女性の匂いがあったら許さないからね・・」








『君、いつか殺されるよ・・』
「大丈夫だろ、俺は不老不死だから」
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