110 / 166
忍び寄る影
しおりを挟む
“お呼び出し致します。魔王領よりお越しの、魔王陛下。入口ゲート前までお越しください。王女殿下がお待ちです”
“魔導拡声器”から響いてきた声に、アタシのシリアス顔は脆くも崩れる。
何してくれてんのあのトンチキ王女は。
これ、本来の用途を知ってる身からすると、不自然なことこの上ない。
「ちょっとゴメンね、あなたたちは自由行動にするわ」
「陛下、護衛は?」
「姫騎士殿下のところだから、大丈夫よ。ミルトンちゃんも、みんなと一緒に王国の味を体験してみてちょうだい」
「わーい! 陛下ありがとうございますー!」
新旧パティシエ・ガールズたちから離れ、アタシは入口ゲートに向かい……思い直してコルシュちゃんを呼び止める。
「ねえ、コルシュちゃん」
「はい?」
「メニューに合った飲み物を揃えると、短時間で客単価が上がるわ。彼女たちの店に向いてそうなのを、いくつか選んで用意してあげて。もちろん、あなたたちのところもね」
「はい! ありがとうございます!」
おっとり癒し系の笑顔に見送られて、アタシは再びゲートに向かう。
金貨1枚。それだけの売り上げが達成出来たら、彼女たちは商店主として一人前といってもいい。そして、たぶん彼女たちにとって大きな自信になる。
可能な限り、実現させてあげたいと思う。若いうちの成功体験はひとを大きく成長させるって、知っているから。
挫折の体験はひとを強く鍛えるけど、半分以上は潰れてしまう。未来ある若い子たちが、アタシみたいになられても困るのよね。
◇ ◇
「ハーン陛下、こっちだ」
入口ゲート前に待っていたのはマーシャル王女殿下だけではなく、白金甲冑を着込んだ彼女の部隊が20名ほど。王女殿下も甲冑を着込んで、腰には剣まで佩いている。
「どうしたんです、その恰好は。こんなときに演習でも?」
「冗談ではない、いずれわかるだろうから先に伝えておく。対岸で動きがあった。共和国軍の西部方面軍1個師団、約1万が王国に向けて移動を開始している」
「姫騎士砦に対しての偵察でしょう。いきなり数日で巨大な砦が出来れば、警戒するのも当然だし、示威行為を行って反応を見ようとするでしょう。でも、わざわざ河を越えて攻め入ってくる可能性は低いんじゃないかしら?」
「なぜ」
「あの河、うちの工廠長が浚渫しちゃったでしょ。殿下にも報告したと思うけど、いま水深が倍くらいになってるの。流れも速くなってるし、岸も高くしちゃったから、前みたいに小舟じゃ上がれないと思うの」
共和国は過去にも10年に1度か2度ほど、ソリデン平原に侵攻しているのだそうな。小舟を使って橋頭保を築き、平原を共和国領土と宣言する。その度に王国側は兵を率いて対岸へと押し返し、振り出しに戻ると。
そんな共和国の侵攻に対して王国が恒常的な防衛策を取らなかったのは、無駄に広いだけで特に利用価値もない平原のために莫大な金と労力を投入する余裕がなかったからだ。
興味がなかったともいう。
王国の穀倉地帯として名高い広大で肥沃なカイダル平原と違い、ソリデン平原は痩せていて、石が多く、河岸は湿地のため地盤が緩く、しかも低地で頻繁に水が上がる。これで陸続きでなければ共和国にくれてやってもいいレベルの場所だったらしい。
城壁に登って銃眼から見下ろすと、対岸では共和国の斥候らしい草色の服を着た兵士が10人ほど動いているのが見えた。
このところ雨が少ないので水位は下がっているけど、聞いていたより流れは速い。しかも、水流が共和国側に向けて変な渦を巻いている。
「……イグノちゃん、やり過ぎ」
王国側には伝えていないけど、イグノちゃんは河底をさらう浚渫のついでに治水用の護岸工事を行って、水中に可動式の堰を埋めてる。
“水流が対岸側に行くようにしました! 洪水になったときでも、被害はあっちだけです!”
……鬼である。
「我々も警戒はしているが、むしろ問題は共和国ではなく。王国の事情だ」
「……と、いいますと?」
「おそらく、援軍は来ない」
ええと。それはつまり、いざとなったら、姫騎士砦を見捨てると?
「ここに常駐している兵はわたしの直属の30ほどだけだが、どう考えても渡河可能な兵力程度で、この砦は落ちん。補給が途絶えて飢えることも有り得ん。そして何より、ここにいるのは王国でも魔王領と親しい改革派の人間だけだ。いまの段階でいえば、ここが攻撃を受けたと聞いて喜ぶ者の方が多い」
「世知辛いわねえ……」
「申し訳ないとは思うが、それが王国の現状だ」
「いいわよ。全ッ然、問題ないわ。助けが必要なら、いつでも、何でもいってくださいな。あそこにある平船、見えます?」
「ああ。それが?」
魔王領ヒルセン新港からソリデン平原まで城壁と橋を運んで来た魔導クレーン付きの巨大な平船は、いまもリニアス河の上流河岸に係留されている。
そこには防水布を被されてはいるものの、建築用の虚心兵が20体、休眠状態で積載されたままだ。
おまけに城壁の砲座には新型の圧力砲が10門、据え付けられている。対岸まで射程に収める上に、試作(といいつつ量産)された爆裂魔導弾とやらを1分間に10発近く発射するのだそうだが、殿下にはまだ“祝砲みたいな飾りです”としか伝えていない。
「ただでさえ姫騎士砦、過剰戦力なんですよ。王都から目が届かないから大丈夫だろうって、うちの輜重隊の悪夢が暴走しちゃって。ですから、侵攻を察知しても王国軍の方々は、外に出ないで頂けるとありがたいわ」
「……頼もしい気持ちになる筈なのに、なぜか逆にひどく嫌な予感がするのは何故だろうな」
「カンガエスギデス」
アタシは棒読みで答えながら、強張った笑いを浮かべた。
◇ ◇
城壁から降りたアタシたちは、インフォメーションセンターに向かう。
平屋のプレハブを4軒組み合わせて作られたそれは外階段の2階建てになっていて、演劇を行う際には上部が左右に展開して雛段付きの大舞台になるのだとか。工廠長に余計な時間と資材を与えるとろくなことにはならない例のひとつである。
1階の応接室で、マーシャル殿下はテーブルに広げられた契約書を示す。
「まだ詰めていなかった部分だが、魔王領側に依頼した施設建設費と、レシピ使用料、それに指導料の支払い方法だ。“まだ考え中”、とのことだったが、そろそろ決まったか?」
「ええ、乳牛でお願いします」
「にゅー? 乳牛って……ウシか?」
「そう。1割程度は、雄牛もね。あと端数が出たら、麦でいただくわ」
我ながら良案だと思ったんだけど、王女殿下は怪訝そうな顔で首を傾げる。
「金は? 要らないのか?」
「メレイアへの来客だけで、十分過ぎるほどにいただいてますよ。だいたい、姫騎士砦は不均衡を調整するための企画だったでしょう?」
「……まあ、それは、そうだが」
「お金でもらったところで、今回の利益は王国からの素材購入に充てるつもりだったんですもの」
「いや、構わんのだが、まさかウシとは……」
「いま魔王領に乳牛は4頭しかいないの。しかも水牛よ? あとヤギ。クセのないミルクがないとお菓子作り大変なんだから!」
水牛のミルクはサッパリしていて美味しい。ヤギのミルクはコクがあって、栄養的には牛乳より人間向き、なのだけど。
どちらもお菓子向きではない。
水牛ミルクは乳脂肪が低いらしくてコッテリ感が出ないし、ヤギミルクではどうしても独特の風味が残る(気がする)のだ。
そもそも、まだ王国側に話していないが、魔王領では、わずかながら金と銀の鉱脈も発見されている。
問題は、領内に金貨や銀貨が――というより独自貨幣が流通してないので使い道がないこと。
宝飾品もあまり珍重されず、柔らかくて重たいだけの金や銀の価値は低い。
その結果として、精製コストがまるで見合わない。
魔王領は鉄鉱石以外――それも工廠長だけだけど、あまり必要としていないのだ。
ちなみに、宝飾用白銀珠の需要を見込んで先代魔王が進めていたモテナ貝の養殖も、輸出計画が滞ってダブついている。
パールを取った後の貝柱とかは、大人気なんだけどねえ……
「わかった、乳牛だな。最高の物を届けよう」
“魔導拡声器”から響いてきた声に、アタシのシリアス顔は脆くも崩れる。
何してくれてんのあのトンチキ王女は。
これ、本来の用途を知ってる身からすると、不自然なことこの上ない。
「ちょっとゴメンね、あなたたちは自由行動にするわ」
「陛下、護衛は?」
「姫騎士殿下のところだから、大丈夫よ。ミルトンちゃんも、みんなと一緒に王国の味を体験してみてちょうだい」
「わーい! 陛下ありがとうございますー!」
新旧パティシエ・ガールズたちから離れ、アタシは入口ゲートに向かい……思い直してコルシュちゃんを呼び止める。
「ねえ、コルシュちゃん」
「はい?」
「メニューに合った飲み物を揃えると、短時間で客単価が上がるわ。彼女たちの店に向いてそうなのを、いくつか選んで用意してあげて。もちろん、あなたたちのところもね」
「はい! ありがとうございます!」
おっとり癒し系の笑顔に見送られて、アタシは再びゲートに向かう。
金貨1枚。それだけの売り上げが達成出来たら、彼女たちは商店主として一人前といってもいい。そして、たぶん彼女たちにとって大きな自信になる。
可能な限り、実現させてあげたいと思う。若いうちの成功体験はひとを大きく成長させるって、知っているから。
挫折の体験はひとを強く鍛えるけど、半分以上は潰れてしまう。未来ある若い子たちが、アタシみたいになられても困るのよね。
◇ ◇
「ハーン陛下、こっちだ」
入口ゲート前に待っていたのはマーシャル王女殿下だけではなく、白金甲冑を着込んだ彼女の部隊が20名ほど。王女殿下も甲冑を着込んで、腰には剣まで佩いている。
「どうしたんです、その恰好は。こんなときに演習でも?」
「冗談ではない、いずれわかるだろうから先に伝えておく。対岸で動きがあった。共和国軍の西部方面軍1個師団、約1万が王国に向けて移動を開始している」
「姫騎士砦に対しての偵察でしょう。いきなり数日で巨大な砦が出来れば、警戒するのも当然だし、示威行為を行って反応を見ようとするでしょう。でも、わざわざ河を越えて攻め入ってくる可能性は低いんじゃないかしら?」
「なぜ」
「あの河、うちの工廠長が浚渫しちゃったでしょ。殿下にも報告したと思うけど、いま水深が倍くらいになってるの。流れも速くなってるし、岸も高くしちゃったから、前みたいに小舟じゃ上がれないと思うの」
共和国は過去にも10年に1度か2度ほど、ソリデン平原に侵攻しているのだそうな。小舟を使って橋頭保を築き、平原を共和国領土と宣言する。その度に王国側は兵を率いて対岸へと押し返し、振り出しに戻ると。
そんな共和国の侵攻に対して王国が恒常的な防衛策を取らなかったのは、無駄に広いだけで特に利用価値もない平原のために莫大な金と労力を投入する余裕がなかったからだ。
興味がなかったともいう。
王国の穀倉地帯として名高い広大で肥沃なカイダル平原と違い、ソリデン平原は痩せていて、石が多く、河岸は湿地のため地盤が緩く、しかも低地で頻繁に水が上がる。これで陸続きでなければ共和国にくれてやってもいいレベルの場所だったらしい。
城壁に登って銃眼から見下ろすと、対岸では共和国の斥候らしい草色の服を着た兵士が10人ほど動いているのが見えた。
このところ雨が少ないので水位は下がっているけど、聞いていたより流れは速い。しかも、水流が共和国側に向けて変な渦を巻いている。
「……イグノちゃん、やり過ぎ」
王国側には伝えていないけど、イグノちゃんは河底をさらう浚渫のついでに治水用の護岸工事を行って、水中に可動式の堰を埋めてる。
“水流が対岸側に行くようにしました! 洪水になったときでも、被害はあっちだけです!”
……鬼である。
「我々も警戒はしているが、むしろ問題は共和国ではなく。王国の事情だ」
「……と、いいますと?」
「おそらく、援軍は来ない」
ええと。それはつまり、いざとなったら、姫騎士砦を見捨てると?
「ここに常駐している兵はわたしの直属の30ほどだけだが、どう考えても渡河可能な兵力程度で、この砦は落ちん。補給が途絶えて飢えることも有り得ん。そして何より、ここにいるのは王国でも魔王領と親しい改革派の人間だけだ。いまの段階でいえば、ここが攻撃を受けたと聞いて喜ぶ者の方が多い」
「世知辛いわねえ……」
「申し訳ないとは思うが、それが王国の現状だ」
「いいわよ。全ッ然、問題ないわ。助けが必要なら、いつでも、何でもいってくださいな。あそこにある平船、見えます?」
「ああ。それが?」
魔王領ヒルセン新港からソリデン平原まで城壁と橋を運んで来た魔導クレーン付きの巨大な平船は、いまもリニアス河の上流河岸に係留されている。
そこには防水布を被されてはいるものの、建築用の虚心兵が20体、休眠状態で積載されたままだ。
おまけに城壁の砲座には新型の圧力砲が10門、据え付けられている。対岸まで射程に収める上に、試作(といいつつ量産)された爆裂魔導弾とやらを1分間に10発近く発射するのだそうだが、殿下にはまだ“祝砲みたいな飾りです”としか伝えていない。
「ただでさえ姫騎士砦、過剰戦力なんですよ。王都から目が届かないから大丈夫だろうって、うちの輜重隊の悪夢が暴走しちゃって。ですから、侵攻を察知しても王国軍の方々は、外に出ないで頂けるとありがたいわ」
「……頼もしい気持ちになる筈なのに、なぜか逆にひどく嫌な予感がするのは何故だろうな」
「カンガエスギデス」
アタシは棒読みで答えながら、強張った笑いを浮かべた。
◇ ◇
城壁から降りたアタシたちは、インフォメーションセンターに向かう。
平屋のプレハブを4軒組み合わせて作られたそれは外階段の2階建てになっていて、演劇を行う際には上部が左右に展開して雛段付きの大舞台になるのだとか。工廠長に余計な時間と資材を与えるとろくなことにはならない例のひとつである。
1階の応接室で、マーシャル殿下はテーブルに広げられた契約書を示す。
「まだ詰めていなかった部分だが、魔王領側に依頼した施設建設費と、レシピ使用料、それに指導料の支払い方法だ。“まだ考え中”、とのことだったが、そろそろ決まったか?」
「ええ、乳牛でお願いします」
「にゅー? 乳牛って……ウシか?」
「そう。1割程度は、雄牛もね。あと端数が出たら、麦でいただくわ」
我ながら良案だと思ったんだけど、王女殿下は怪訝そうな顔で首を傾げる。
「金は? 要らないのか?」
「メレイアへの来客だけで、十分過ぎるほどにいただいてますよ。だいたい、姫騎士砦は不均衡を調整するための企画だったでしょう?」
「……まあ、それは、そうだが」
「お金でもらったところで、今回の利益は王国からの素材購入に充てるつもりだったんですもの」
「いや、構わんのだが、まさかウシとは……」
「いま魔王領に乳牛は4頭しかいないの。しかも水牛よ? あとヤギ。クセのないミルクがないとお菓子作り大変なんだから!」
水牛のミルクはサッパリしていて美味しい。ヤギのミルクはコクがあって、栄養的には牛乳より人間向き、なのだけど。
どちらもお菓子向きではない。
水牛ミルクは乳脂肪が低いらしくてコッテリ感が出ないし、ヤギミルクではどうしても独特の風味が残る(気がする)のだ。
そもそも、まだ王国側に話していないが、魔王領では、わずかながら金と銀の鉱脈も発見されている。
問題は、領内に金貨や銀貨が――というより独自貨幣が流通してないので使い道がないこと。
宝飾品もあまり珍重されず、柔らかくて重たいだけの金や銀の価値は低い。
その結果として、精製コストがまるで見合わない。
魔王領は鉄鉱石以外――それも工廠長だけだけど、あまり必要としていないのだ。
ちなみに、宝飾用白銀珠の需要を見込んで先代魔王が進めていたモテナ貝の養殖も、輸出計画が滞ってダブついている。
パールを取った後の貝柱とかは、大人気なんだけどねえ……
「わかった、乳牛だな。最高の物を届けよう」
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の独壇場
あくび。
ファンタジー
子爵令嬢のララリーは、学園の卒業パーティーの中心部を遠巻きに見ていた。
彼女は転生者で、この世界が乙女ゲームの舞台だということを知っている。
自分はモブ令嬢という位置づけではあるけれど、入学してからは、ゲームの記憶を掘り起こして各イベントだって散々覗き見してきた。
正直に言えば、登場人物の性格やイベントの内容がゲームと違う気がするけれど、大筋はゲームの通りに進んでいると思う。
ということは、今日はクライマックスの婚約破棄が行われるはずなのだ。
そう思って卒業パーティーの様子を傍から眺めていたのだけど。
あら?これは、何かがおかしいですね。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
魔性の悪役令嬢らしいですが、男性が苦手なのでご期待にそえません!
蒼乃ロゼ
恋愛
「リュミネーヴァ様は、いろんな殿方とご経験のある、魔性の女でいらっしゃいますから!」
「「……は?」」
どうやら原作では魔性の女だったらしい、リュミネーヴァ。
しかし彼女の中身は、前世でストーカーに命を絶たれ、乙女ゲーム『光が世界を満たすまで』通称ヒカミタの世界に転生してきた人物。
前世での最期の記憶から、男性が苦手。
初めは男性を目にするだけでも体が震えるありさま。
リュミネーヴァが具体的にどんな悪行をするのか分からず、ただ自分として、在るがままを生きてきた。
当然、物語が原作どおりにいくはずもなく。
おまけに実は、本編前にあたる時期からフラグを折っていて……?
攻略キャラを全力回避していたら、魔性違いで謎のキャラから溺愛モードが始まるお話。
ファンタジー要素も多めです。
※なろう様にも掲載中
※短編【転生先は『乙女ゲーでしょ』~】の元ネタです。どちらを先に読んでもお話は分かりますので、ご安心ください。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
転封貴族と9人の嫁〜辺境に封じられた伯爵子息は、辺境から王都を狙う〜
HY
ファンタジー
主人公は伯爵子息[レインズ・ウィンパルト]。
国内外で容姿端麗、文武両道と評判の好青年。
戦場での活躍、領地経営の手腕、その功績と容姿で伯爵位ながら王女と婚約し、未来を約束されていた。
しかし、そんな伯爵家を快く思わない政敵に陥れられる。
政敵の謀った事故で、両親は意識不明の重体、彼自身は片腕と片目を失う大ケガを負ってしまう。
その傷が元で王女とは婚約破棄、しかも魔族が統治する森林『大魔森林』と接する辺境の地への転封を命じられる。
自身の境遇に絶望するレインズ。
だが、ある事件をきっかけに再起を図り、世界を旅しながら、領地経営にも精を出すレインズ。
その旅の途中、他国の王女やエルフの王女達もレインズに興味を持ち出し…。
魔族や他部族の力と、自分の魔力で辺境領地を豊かにしていくレインズ。
そしてついに、レインズは王国へ宣戦布告、王都へ攻め登る!
転封伯爵子息の国盗り物語、ここに開幕っ!
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる