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またか
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「帰れっ、帰るのだっ」
魔女が帝王の背中を押しながら帰宅を促す。
魔女の後ろでは今にも暴れそうなドラゴンが怒りマークを五つに増やしながら座っていた。
魔女としてはこれ以上被害を生みたくなかった。
森の自然は回復する。けどそれは新しい命を生み出すだけで、お世話になった命は取り戻せない。
「むむっ。いいではないか! お主の美貌もあれば帝国は必ずお主を手厚く迎えるぞ! ……というか俺が手厚く迎えさせる!!」
ぐっ、と魔女の手を握る帝王。ドラゴンが火を噴くがまだ堪える。ギリギリのところで怒りを噴出しながらも堪える。それが魔女の願いだと分かっているから。
「分かりました! 分かりましたから一度お帰り下さいっ!」
「分かった!? 分かったと言ったなっ! では今日は帰るがまた来るぞっ!」
「あなたはドラゴンさんですかっ!!」
そんな会話を繰り広げ、帝王は帰って行った。
もちろん翌日には執務を放り投げてきたのだが、それはまた違う話ということで。
魔女が帝王の背中を押しながら帰宅を促す。
魔女の後ろでは今にも暴れそうなドラゴンが怒りマークを五つに増やしながら座っていた。
魔女としてはこれ以上被害を生みたくなかった。
森の自然は回復する。けどそれは新しい命を生み出すだけで、お世話になった命は取り戻せない。
「むむっ。いいではないか! お主の美貌もあれば帝国は必ずお主を手厚く迎えるぞ! ……というか俺が手厚く迎えさせる!!」
ぐっ、と魔女の手を握る帝王。ドラゴンが火を噴くがまだ堪える。ギリギリのところで怒りを噴出しながらも堪える。それが魔女の願いだと分かっているから。
「分かりました! 分かりましたから一度お帰り下さいっ!」
「分かった!? 分かったと言ったなっ! では今日は帰るがまた来るぞっ!」
「あなたはドラゴンさんですかっ!!」
そんな会話を繰り広げ、帝王は帰って行った。
もちろん翌日には執務を放り投げてきたのだが、それはまた違う話ということで。
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